トムホ版ピーターになっちゃった… 作:匿名
作者としても読者の皆様を困惑させたくないので一応注意書き程度に。
まあぶっちゃけ表記揺れなんて良くあることですし…。
ネッドにスパイダーマンであることがバレてから数日後の夜。いつものようにパトロールをしていたピーターは木々に包まれた闇の中でコソコソと話す何者かの会話を常人離れした耳で捉える。
「おぉっと、面白くなってきた…!」
音を立てないように木々の間を飛んで何者かの近くの木の上から三人いることを確認する。そして、三人の近くには何かを大量に積み込んだ大型のバン。
「何かの売人?麻薬とか?…にしては注意力が無さすぎ。ねぇカレン、あの人たちの事調べられる?あと写真も撮っておいて」
『写真記録。検索開始…ヒット。左からアーロン・デイヴィス、ハーマン・シュルツ、ジャクソン・ブライス。全員犯罪歴あり。ですが、アーロン・デイヴィスは軽犯罪のみしか起こしていないようです』
「なるほどね…なら、アーロンって人以外はとっ捕まえよっか!」
ピーターはウェブを放とうとした瞬間、バンの中にあるモノを見てウェブは放たずに止まる。
「…あれって、僕の見間違えじゃなきゃあの時の銀行強盗が持ってた武器だよね」
『検索の結果、銀行強盗の所持していた武装と完全に一致しました』
「だよね。うーん…どうしよっかな」
枝にぶら下がりながら、売人たちを見ながら考え込むピーター。だが、くるっと枝の上に戻ったピーターは手を伸ばしながら笑う。
「ま、とりあえず捕まえてみればオッケー!」
ピーターは木の枝から飛び出すと、ハーマンという男に向けてウェブを放ってウェブをくっつけると、自分の体に巻き付けるような形でハーマンを引き寄せて蹴り飛ばす。
「アレ、僕に気が付かなかった?」
「てめぇ!スパイダーマン!」
「やあ、ミスター・犯罪者!ご存知の通りスパイダーマンだよ!…あ、もしかしてジャクソン呼びの方が良かった?ならごめんね、名前呼びするのは友人だけって決めてるんだ!」
「ペラペラペラペラ騒がしく喋りやがって!ぶち殺してやる!」
「ねぇ、キミって友達からバイオレンス過ぎるって良く言われない?カルシウム足りてる?」
ジャクソンは腕に着けた武装で殴りかかってくるが、スパイダーマンはそれを軽々と避けながら軽口を叩く。
「あ、そうだ!ねぇアーロンさん、今ここで帰るって言うなら見逃すけど!」
「あー…なら帰っていいか?」
「オッケー!気をつけてね!帰りに悪いことしちゃダメだよ!」
さっさと立ち去るアーロン・デイヴィスに手を振っていると、背後からジャクソンが殴りかかってくるが、それをバク宙で飛び越えて避ける。
「ねぇ、その武器なんなの?キミが作ってたり…ないよね、ごめん」
「ああ!ごちゃごちゃうるせぇ!」
「そう?じゃあお喋りはこれで終わり!」
ジャクソンの腕にウェブを貼り付けると、武器を無理やり引っ張り腕から引き抜く。そして、武器を近くの木にウェブで貼り付けると口笛を吹きながらジャクソンの両手、両足をウェブで拘束する。
「てめぇ!これで終わると思うなよ!」
「はいはい、お疲れ様ー」
最後に体にウェブを貼り付けると電気ショックが流れてジャクソンは気絶する。
「やれやれ、なかなかバイオレンスな奴だったね」
『お見事ですピーター』
「まあこれくらいならただのチンピラと変わらないし──」
そこまで言った時、ピーターはピタリと止まる。スパイダーセンスがピーターへと危険が迫っているのを感じたからだ。
「──そこっ!」
スパイダーセンスを頼りに上空へとウェブを放つと空から何かが飛んできていた。顔を見せないようにするための機械的な仮面を着け、背中には巨大な機械の羽を背負った謎の男。
「オイ、なんで分かった?」
「うーん…虫の知らせってとこ?ねぇ、そのスーツイカしてるね!どこで売ってたの?」
「オーダーメイドなんでな、非売品だ。オレの仲間になるって言うならくれてやってもいいがな」
「その羽根すっごいイカしてるからすっごく残念なんだけど、蜘蛛に羽根は似合わないからお断り!」
「ハッ、ほざけ!」
羽根を生やした男が手に持った大型の銃からレーザー光線を放ってくるが、それをピーターは軽々と避けてウェブを近くの太い木の枝に貼り付けて投げ飛ばす。レーザーが当たった位置は高熱によって地面が溶けていた。
「おいおい、危ねぇな。殺す気か?」
「そっくりそのままお返しするけどね。その武器ちょっと威力高すぎない?」
「だから売れる。そうだろ?」
「確かに言えてる…じゃ、キミを捕まえてさっさとその武器取り締まらないとね!」
「いいや、もう遅い」
「…いやいや、冗談キツいって!」
ピーターのスパイダーセンスが反応し、そちらを見てみると凄まじい速度で木々を薙ぎ倒しながら突っ込んでくるトラック。それに気を取られている間に、羽根を生やした男が倒れていたジャクソンとハーマンをバンに投げ込み、バンを足に着いた鉤爪で掴みあげる。
「ねぇ、流石に名前くらいは教えてくれない!?」
「…オレか?オレの名前はバルチャーだ。覚えとけ、蜘蛛野郎」
「ああ!ねぇちょっともうちょっとお喋りしない!?…逃げられた」
トラックを避けた時には既にバルチャーは遠い空の彼方だった。アイアンマンなら捕まえれたかも…とマスクの目を細めながらピーターは頭を振る。
「だけど…戦利品はあるから五分五分かな」
ピーターが振り向いた先には、ジャクソンの使っていた武器が木に張り付けられたまま残されていた。
前話が投稿遅れたので今回は早めに書きました。
バルチャーのキャラが掴めん…。