トムホ版ピーターになっちゃった… 作:匿名
ハイスクールライフ
眠たげな表情でスターク製の高性能スマートフォンを弄りながら電車に揺られるピーター。画面に写ってるのはアベンジャーズの面々と撮ったツーショットの写真。お気に入りに登録しているため、何時でも見られる。…もちろん、他の人に見られないようにカレンによってピーター以外が開けないように厳重なロックがかかっているのだが。
電車が目的の駅で停車したためスマートフォンをポケットに仕舞うと片耳にイヤホンを付けて『Back In Black』を流しながら軽い足取りで高校へと向かう。
「よおピーター。随分ご機嫌だな!」
「やあフラッシュ。その車めっちゃクールだね」
「お前じゃ一生乗れないような高級車だからな!」
嫌味を言ってきた生徒の言葉を軽く流してトントンと跳ねるように校門へと向かうと、登校してきた沢山の生徒たちを掻き分けて自分の荷物を預けるためのロッカーへと向かう。
『ミッドタウン科学技術高校のみなさんおはよう』
『ホームカミングのチケット買ってね。ねぇベティ、君はパートナー見つけた?』
『ありがとうジェイソン、パートナーはもういる』
『ああそう…』
ロッカーに向かう途中の廊下に付けられたモニターから流れる会話を苦笑しつつ眺めていると、肩を軽く叩かれる。
「んぶっ!?」
肩を叩かれた方を向くと、指がほっぺたに突き刺さる。そこそこな速度で振り向いたことで結構な痛みがピーターに走る
「ふっふっふっ、引っかかったな?おはよう」
「おはようネッド。なかなか良いダメージが入ったよ」
「おお、すまん。親友同士の軽いコミュニケーションだから許してくれよ」
肩を叩き合いながら笑うと、二人で並んでロッカーへと向かう。軽い雑談をしていると、ネッドがレゴの画像を見せながら笑う。
「なあピーター、今日お前の家でこれ作らないか?」
「これって…レゴのデス・スター!?買ったの?全部で何ピース?」
「全部で3803ピース」
「最高にクレイジーだね」
「だよなぁ!」
ネッドとの会話を楽しんでいると一人の少女とピーターがすれ違う。その少女はピーターの前で手を振りながら笑う。
「あらピーター、おはよう」
「やあリズ、元気そうだね」
「そう?貴方は今日もご機嫌みたい」
「最近は良いことが多くてさ、ご機嫌にもなるよ!」
アベンジャーズの面々と会ったりとか、とピーターが心の中で呟く。そんなご機嫌な様子のピーターを見て明るい笑みを浮かべるリズ。
「例えば?」
「今こうしてリズと話してることとか?」
「あはは!それは最高の出来事だね」
二人の会話を聞いてネッドが苦笑いを零す。ピーターはオタク気質な所があるからか、あまり女子的な人気は無いようだが、こうして普通に話してるのを見ると顔付きは整ってるし、頭も良くて、その上ジョークセンスもある。学校のマドンナ的存在のリズとは割とお似合いの二人だったりする。…もちろん、それはネッドの視点から見ればなのだが。
「じゃあまたね」
「うん、また」
「…やっぱお前、リズに惚れてんのか?」
「え?どうしたの急に」
唐突な質問に困惑したような仕草をするピーターに対して、声を潜めながら話を続けるネッド。
「だからリズに惚れてるのか惚れてないのか、どっちだ?」
「え?えぇっと…彼女はとっても素敵だけど、そういうのとは多分違う…かな?」
「そっか」
長い付き合いだが、ピーターの惚れた腫れたは聞いた事ないな…と、ネッドは考える。そして、一つの可能性に思いついて少し離れる。
「どうしたの?」
「お前…まさかホモなのか?」
「なんで!?違うけど!?」
「安心しろよ、お前がどういう趣味でも俺はお前と親友だからさ」
「ちょっと待ってよ!それってどういう意味!?」
ネッドの言葉に困惑したピーターを放って歩いていくネッドを慌てて追いかけていくピーター。ロッカーの中から授業の道具を取り出し、他の荷物を置いておく。
さて、時間は流れて学力クラブの時間。物理の時間にぼんやりとしていた所を教師に当てられて、答えをちゃんと答えたら何故かフラッシュに睨まれたり、化学の時間に蜘蛛糸液をこっそり作ったりと色々している間に直ぐに授業の時間は終わった。
「では次の問題に行きます。自然界で最も重い物質は何?」
「軽いのは水素…って、お呼びじゃないよね」
リズが問題を読むと、眼鏡をかけた少年がベルを鳴らして答えるが、本来答えるべき答えとは真逆の答えを言ったことにお呼びじゃないよね…と手を下げる。
「ウラニウム!」
「正解、やったねエイブ」
ネッドの横に座っているエイブがウラニウムを答えると、正解していた。そんな様子を横目にピーターとハリントン教諭が話をしていた。
「全米大会なんだぞ?土日だけでも休めないのか?」
「多分休めると思うんですけど…確実じゃないので一応」
「何の話?」
学力クラブの生徒の1人がピーターたちの会話を聞いていたのか首を傾げるの、寝そべっていた他の少女が答える。
「ピーターが大会に出れないかもってさ」
「え?うそうそマジ?やめてよね」
「どうして?」
「本当?」
学力クラブの生徒たちが一斉にピーターに問いかけ、そんな状況に困ったような表情で肩を竦めるピーター。
「またインターン?」
「まあね…って、なんでMJがそれを?」
「アンタたちが話してるのを聞いた」
「ああ、なるほどね…」
またストーカーしてたのか…という視線を感じたMJ…ミシェル・ジョーンズが顔を顰める。
「ストーカーじゃないよ、ただの観察」
「…じゃあとりあえず、ピーターの代役はフラッシュね」
「予定を確認しなきゃ。ブラック・ウィドウとデートの約束が入ってる」
フラッシュが笑いながら言うと、エイブがベルを鳴らして馬鹿にしたように笑う。
「不正解で~す」
「こら、ベルをそんな使い方するなっていつも言ってるだろう」
ハリントン教諭が窘めるように言っているのをピーターは聞き流しながらスマートフォンを取り出す。土日にインターンは入っていないが、どんな事件が起こるか分からないから軽率にニューヨークから出られない。二日くらいなら大丈夫だと思うんだけど…とピーターが色々と思考を纏めていると学校の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
ピーターをちょっと社交的にしたことで交友関係が広がっていることでリズとの関係が割と親密です。
ピーターからの恋愛感情は無くなってますが、大分仲良しです。
ところで作者恋愛した事ないので恋愛描写とか書けるか怪しいです。