轟力鍾雷   作:ゲット虚無

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ちなみに五条先生は伝次が高専に行くことを完全に拒否していたら
あのまま、力ずく(誘拐紛いして)でも連れていくつもりでした。




正義の味方?知ってる。目指したらロクなことがないヤツでしょ?

去年....2014年ほど前からある不可解な事が起きていた。

一級相当の討伐任務で五条悟は現場に着たが呪霊は祓われた後だった。

このことに疑問を抱いた五条悟は独自で調査を進めた。残穢を調べたところ未登録の呪力であることが判明。

そして不思議なことにその場には微弱な静電気が発生していた。調査を進めることにより驚くべきことが判明する。この呪力の持ち主はここ一年で一級、二級相当を十数体、特級相当を2体を祓っていた....。

まず彼はソイツが何者かと考えた。自身が術師をやってきた中で初めて知った術式。そしてその者の強さ。

間違いなく一級術師ほどの力を持っている。五条悟は決意した....そいつがどんなやつであれこっち側に引きこまねばと。

 

 

 

五条さんが明日には迎えに来ると言っていた。

正直、急過ぎないか?と俺は伝えたのだが……………… 

 

「学校の事だの、借りてるマンションの家賃の手続きだのはこっちで勝手にやっとくから伝次は身支度でもしときなよ?」

 

そこらへん負担してくれるんだったらこっちも別に願ったり叶ったりで良いんだけれども、うん流石はソッチの業界といった所だろうか?

 

翌日の朝 7時30分

 

玄関のチャイムがなったので出てみるとスーツを着た男の人が立っていた。名前は伊地知さんというらしい。

とりあえず入学するにあたっての書類にサインをしていたら伊地知さんに質問された。

 

「西宮くんは何処かとのハーフですか?」

 

アメリカと日本とのハーフですと伝えたら凄い納得された。なんでや?

 

「いえ金髪碧眼で美形だなんて、ハーフじゃなければ珍しいものですから」

 

あらやだ伊地知さん、褒めんでくださいよ照れるやないの。

 

「それ言ったら五条さんは?」

 

「あの人は特殊なので………」

 

アッハイ。

 

 

それから30分後にまた玄関のチャイムがなった。

 

ピンポーン!

 

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

 

「五条さん、近所迷惑ザンす___ってあれ?」

 

いない?

 

「西宮くん、五条さんは………」

 

「いやそれが?」

 

「………………もしやあの人」

 

伊地知さんが頭を抱え出す。

 

ピン!!

 

瞬間、俺は体の筋肉に電気刺激を与えコンマ数秒で反応する。

 

ガチャン!!

 

「ピンポンダッシュはおやめ下され」

 

ポ〜〜ン

 

 

そこにはダッシュの態勢をした大人(五条悟)がいた。

 

「てへ★」

 

▼▼▼

 

「Goodmorning(イケボ)デンジ?今日も元気かい?」

 

「ちょー元気ッスよ?HAHA!!」

 

この光景をみた伊地知は驚いたという。

こっ………この子、五条さんとノリがあってる………!?

 

なんてこともありつつ、車に乗り込んだ伝次一行は東京都立呪術高等専門学校へと向かったのだった。

 

ちなみに伝次の荷物を車に詰めたのは伊地知。かなりの量だったようですごく疲れていた。

 

 

「あ、伝次。これから君はここの生徒になるんだから今日から僕のことは先生と呼ぶように」

 

「かしこま★」

 

なんて茶番を車から降りつつ、やってきた場所を見上げる。

 

東京都立呪術高等専門学校、表向きには私立の宗教学校としているらしい。

ふぅむあれ学校っていうかお寺の間違いでは?

 

「これから伝次は学長と面談があるからがんばってね」

 

「うぇ....即入学じゃないんですか?」

 

「うん。それと下手したら拒否られるから」

 

五条先生の後ろをついていく俺は面談内容を考えていた。

一発盛大なジョークをかます?....のはリスクがありすぎるし、うわぁどないしよ。

なんも思いつかんのやが?

 

そうこうしているうちに目的地に辿り着いてしまった。

 

「五分遅刻だ、いい加減に直せ悟」

 

「アハ〜善処しま〜す!」

 

目の前にいたのは五条先生と同じようにサングラスをかけた強面のおじ様。

ねぇ疑問なんだけどもしかして呪術師って皆グラサンつけてんの?

 

この時、俺の脳内には『呪術師、マトリックス説』というトンチキで埋め尽くされた。

 

「悟から話は聞いている、君が西宮伝次だな?」

 

「そうだともアンダーソン君」

 

「....?」

 

瞬間、俺は自分で自分の顔を殴りつけ正気に戻る。

 

 

「………すいません、変な電波を拾ったみたいで」

 

俺のバカ!?本当におバカ!

 

「まぁいい、俺の名は夜蛾正道。ここで学長をやっている....君に質問だ。

 

ここにきた理由はなんだ?」

 

ああなるほど。

 

その質問に俺は平然と答えた。

 

「責任を果たすため。」

 

「それは....何の責任だ?」

 

「この力を........大いなる力を授かったことへの責任です」

 

「つまり?」

 

「俺達は呪術()を持っている。だから俺はこの力を出来れば世の中に役立たてたい」

 

「まさか正義の味方になる為なんて冗談を言うつもりじゃ...ないだろうな?」

 

正義の味方になる………その言葉に俺は笑ってしまう。

 

「フハ、いやまさかあんな歪なもん、目指す気なんてサラサラありませんよ?

それに俺ヒーローには憧れてるけどそんなもの目指しちゃいません」

 

「歪?」

 

夜蛾さんは俺の言葉を聞いて、疑問符を浮かべる。

 

 

「えぇ、歪です。これは持論なんですがね?正義の味方なんてものを目指す奴はイカれてるって思ってます。そもそもヒーローってものは誰にでもなれる....いや気付いたらなってるもんなんですよ。それを自覚して最初から目指す奴の気なんて知れない。」

 

正義の味方、まだこれはいい

 

問題は正義の味方を目指すという考えが歪んでいる。

 

俺の知るヒーロー達は望んでなったんじゃない。気が付いたらなっていたんだ。

 

目指すなんてのは無謀だしソイツらの末路なんてたかが知れてる。

 

 

それは破滅だ。

 

 

....例としては白髪褐色になって抑止力(ブラック企業)にこき使われてる親子。

 

 

「まぁ、小難しいことダラダラと続けるのもあれなんで....先生も聞いたことあるんじゃないですか?

『大いなる力には、大いなる責任が伴う』って言葉。」

 

「....なるほど、私もあの映画は全作観た。だから言える....あの言葉は正に呪いだ。

どんな形であれ君がその言葉を受け取ったにせよ、わかっているのか?その呪いは一生、君を縛り続けるぞ?」

 

「逆に上等ですよ、元々信条にしてましたし。それに俺が呪術師になる理由はそれだけじゃありません」

 

伝次は人差し指と親指で輪っかを作り、それを夜蛾に見せつける。

 

「五条先生に聞きましたよ?儲かるんですってね?金はもらえるし責任も果せて一石二鳥。無償で他人のために命はる訳でも無いっていう口実?いい訳?まぁそれもできるし中々いいじゃないですか。」

 

「それで多くの死骸を見ることになってもか?」

 

「あはは生憎、そういうのは地元じゃ見慣れてるんでね」

 

「........いいだろう合格だ。」

 

どうにか入学できたみたいだ。

 

 




・大いなる力には、大いなる責任が伴う
元ネタはノブレスオブリージュの一説が原型(たぶん)

現在では親愛なる隣人を象徴する言葉。

これは彼に取って信念であり、誓いであり、戒めでもあるが

同時に彼を縛り続ける呪いでもある。

そして本作の主人公、西宮伝次もこの呪いを受けている。
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