第二次スパロボZ 呪われし放浪者に憑依してしまった者 作:幻龍
原作知識活用で己の有利に運べていますし、多少物語が変化しています。特に今回は原作ではいなくなった人達が生き延びます。
ZEXISのよってインぺリウムのボスであるガイオウと部下であるシオニー・レジスが討伐されて後に破壊事変と呼ばれる動乱が終結した。
ADWは地球連邦によって安定に向かっていくが、その内側は三大国家が幅を利かす前時代体勢の継続だった。第二参加国と呼ばれる国は当然権利を制限されて冷や飯食いになり、ブリタニア・ユニオンなどに支配されるエリア11などの植民地や、アザディスタン王国などは第三参加国と呼ばれ、相変わらず悲惨な状況のままであった。
アサキムは現在地球連邦の軍人をしていた。しかし、自由行動が阻害されるのは困るのでライセンス持ちで、総司令官直属の特殊な軍人という立場だ。
エルガンはリボンズに軟禁されるので実質、自分の考えで動ける上に、軍の命令を聞かなくても、罰せられることがない、超法規的なフリーな軍人だ。
これはアサキムがエルガンとの交渉の末に、手に入れた物だ。最も条件として次元獣を世界規模でかなり狩ることになったが、南極に行くまでに達成しておいたので、それを提出したあと、この辞令を受けとった。
(アイム・ライアードは見つからない……。俺を恐れて裏側にしばらく徹する気のようだな)
アサキムは破壊事変が終わって数週間後、生きているアイムの捜索を試みたが、姿はもちろん、気配すら感じることができなかった。
どうやらインサラウムが侵攻してくるまでは、奴が姿を見せることはないらしい。
暇だから、エリア11にでも行ってこようかな? 確か、ゼロがコーネリア相手に戦いを挑んでいる頃だ。自分の行動で、ブラックリべリオンの結末がどうなるのか気になるし。
アサキムはそう思い、即座にシュロウガを、エリア11の租界に向かわせた。
エリア11。
コーネリア率いるブリタニア・ユニオン軍がゼロの奇策で、大混乱に陥り黒の騎士団がそれを利用して襲撃した。
「ゼロ! 我が妹の仇! 取らせてもらうぞ!」
「来い! コーネリア!」
コーネリアとゼロが激突した。
KMFを操る技術はコーネリアの方が上なので、ゼロが操るガウェインがグロースターのスラッシュハーケンに捕まる。
「貴様はユフィを殺した! その裁きを受けてもらうぞ!」
言ってることは正論だが、彼女が言うとかなり滑稽だ。
なんせ作戦の為に降伏した日本人を虐殺命令を出した張本人。この世界で第二次スパロボZ原作ではなかったゼロおびき寄せ作戦が行われていたので、ゼロを責める資格は彼女にないのだ。
だから、アサキムはコーネリアの言い分に呆れてしまった。
コーネリアがゼロを攻撃しようとした瞬間、ギアスで操られたダールトンが背後からコーネリアを攻撃した。その為コーネリアは脱出装置を作動させて、政庁に逃げ込んだ。
本来ならコーネリア側に味方して、黒の騎士団を攻撃しなければいけないのだが、そんなことをする気はアサキムにはなかった。コーネリアが酷い目に遭うのある意味因果応報だし、正直助ける気が起こらなかったのだ。それに原作通りに進んでほしいから、何もしない方が自分にとって有利に働くからだ。
(ゼロもこの後、枢木スザクに捕まり、原作通り記憶を改竄される……。一年後にまた、会おう、ゼロ)
アサキムはガウェインが神根島に向かったのを確認したあと、ゼロが戦線から離脱した結果、黒の騎士団が総崩れになったのを確認したあと、ある場所に向かったのであった。
ブラックリべリオンの結末は、幹部クラスである藤堂と四聖剣の朝比奈と仙波、千葉は捕まった。ディートハルトとラクターシャ、カレンと卜部は逃亡した。
「何ということだ……黒の騎士団が敗北してしまうとは……」
「急いで逃げる支度をしなければ我らは処刑されるでしょう……」
「ゼロに任せたのは失敗だったのでは?」
キョウト六家はゼロ率いる黒の騎士団が敗北した報を聞いて、戦々恐々していた。
このままでは、ゼロを密かに支援したとして、処刑されてしまうからだ。
「しかし、我らに逃げ場等あるのか?」
「もう一つの日本に亡命するとしよう。財産と共に移ることができれば、時が経てば立て直しができる」
「じゃあ、僕が協力してあげるよ」
「何奴!?」
桐原が声が聞こえた方向に振り向くと、そこには漆黒の衣装を纏った男がいた。
桐原はいきなり、ここに現われた怪しい男に眉を顰めたが、すぐに表情を素面に戻し、応対した。
「僕はアサキム・ドーウィン。逃げるのなら手を貸そう」
「残念ながら、不審人物に命を預ける程わしらは耄碌しておらん」
「そんなことを言っている暇があるのかい? ブリタニア軍がここに進軍してきているけど?」
「何!?」
アサキムの言葉にキョウト六家は驚愕した。
彼の言葉が事実なら、捕まるのも時間の問題だからだ。そして、捕まれば断頭台の露と消える未来しかない。
「君達の財産は僕に譲渡したことにして、さっさともう一つの日本に用意していた、隠れ家に逃げ込んだ方がいいよ」
「なるほど。我らのことをかなり調べているようだな。ならばここでの問答は時間の無駄か……いいじゃろう。そなたの言う通りにしよう」
「桐原公!? よろしいのですか!? この様な怪しい人物を信じて!?」
アサキムの申し出を受けた、桐原に他家の者が驚愕の声を上げる。
財産を譲渡してしまえば、抵抗活動の資金を賄うことができなくなり、自分達のこの国での発言は低下する。逃げる手伝いは承諾するが、財産譲渡だけは承知できなかった。
「財産を持って逃げる暇はないと思うけど」
「こやつの言う通りだ。最早迷っている時間はないのだ」
桐原はキョウト六家がこのエリア11に持っている財産を、本日付を持ってアサキムに渡すという証明書を書いて渡した。
アサキムはそれを受け取ったあと、次元力を使いレジスタンスに機体共々化けて、キョウト六家が逃げる時間を稼ぐために、ブリタニア軍を蹴散らした。
そして、アサキムがブリタニア軍を蹴散らしている隙に、キョウト六家はまんまと逃亡に成功したのであった。
アサキムは彼らが逃亡したことを確認したあと、エリア11から離脱した。
アサキムはもう一つの日本に降り立って、AEUのとある国にある、銀行に作った自分の口座に、キョウトから受け取った金をそっくりそのまま移した。
その金額は相当なもので、アサキムはこれから起こることに備える為の必要な資金を得たのであった。
(これでZONEブレイカーについては問題ない。あとはスコート・ラボの研究者を買収すれば準備は完了だ)
アサキムはZONEブレイカーだけではなく、再世編が始まるまでの、活動資金ができたので、今回の成果に満足するのであった。
呪われし放浪者は時が来るまで、少しの間羽を休めるのであった。