第二次スパロボZ 呪われし放浪者に憑依してしまった者   作:幻龍

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更新です。

今話でスーパーロボット大戦Zの世界の話は終了です。短いですが、アサキムが敵である以上、出番が必然的に少なくなってしまった感が否めない……。次々話から第二次スーパーロボット大戦Z破壊編入ります。

通常投稿に変更しました。あまりにも評判が悪かったらチラ裏に戻します。


第五話 軌道エレベーター決戦

 パラダイムシティ。

 太極の意思が作り出した、新たな世界の雛型であり、実験上であり、箱庭でもある。この街は平穏が約束されている静かな世界だ。老いることもない世界で、緩慢な滅びを待つことができる世界。

 そして、太極の意思に反した者がメモリーを奪い閉じ込める牢獄の役割も担っている。俺(アサキム)に対して己の因果を縛り付けて、呪いをかけた張本人だ。これを解くには太極の欠片であるスフィアを集めて、成り変わるしかないのだ。時空振動のたびに異世界に転移させられるなんて、堪ったものではない。

 ここに来るまでに、今までの戦いを観察していたが、原作とはまた違った最後が各陣営に訪れた。まずは、ラクス達だがこの世界では何もしていないので、普通に歓迎されてZETUSに参加していた。

 ヘブンズベース攻略戦でザフトは勝利したが、被害が酷過ぎてこれは実質引き分けと云えるような結果になってしまった。おまけにその損失を補填できる能力が欠けていたので、これ以上の軍展開は難しかったのか、オーブ解放戦も行われることはなかった。

 そこでザフト(デュランダル)は外交面でオーブを非難したが、オーブは逆に差出人不明(カイメラ隊)から提供された資料で、ザフトの各地の問題行動を突き付けて、どっちが非難されるべきでしょうかとザフトの蛮行を公で非難した。その為ザフトはその対応に追われてしまい、賢人議会の人間はオーブが自分達を捕まえようとしたと察して、別の国に逃げて宇宙へと逃走した。

 その後は原作通りに事が進んだが、ザフトは新地球連邦の直接観察下に置かれて、プラント最高評議会は規模を縮小されたこと以外は。

 

 

 「アサキム! どういう事か説明しろ!」

 「ここは太極が作りした街……新しい世界の雛型……」

 

 ランド達にこの街の説明と太極、そしてスフィアを巡る聖鍵戦争のことについて原作と同じ内容の説明をしてやった。ここら辺は基本的に流す。知っていることを全部話してやる義理はないしな。

 

 「それとセツコ。君は僕を倒したいんだろけどそれは無理だ。僕のほとんどの因果は無限獄に縛られている」

 「どういうこと!?」

 

 俺が中身だから、一部の因果は解放されている。恐らく原作で手に入れた分のスフィアを使いこなすことができれば、半分くらいは元に戻るはずだ。最もこれは勘だが。

 セツコが思わず聞き返してきたが、勿論答えるつもりはない。

 

 「いずれ知ることになるだろうさ。傷だらけの獅子に悲しみの乙女……。この試練を君達は乗り越えることができるかな……」

 

 太極の世界リセットシステム相手に普通は生き残れないが、彼らは主人公軍団。凄まじいほどの強運に恵まれているから乗り切るだろうけど。ロジャーもいるしね。最もそれをしたせいで時獄編では記憶を失うことになるだけどね。何事も塞翁が馬ということか。

 

 「僕はこれで失礼するよ」

 

 ランドとセツコの方を向きながら、この静寂な街を後にした。

 

 

 

 

 ZETUSは時空修復を行う為に、エーデル准将からUNを取り戻すための、最終準備を行っていた。

 オーブの港に入港したZETUSは、そこで艦の修理と補給を済ませつつ、作戦を練っていた。

 

 「エーデル准将にとってUNは生命線。当然防御を固めてくるだろう」

 「相手は我らが来ることを承知していますから、奇襲は正直難しいだろう」

 

 ZETUSの大半が難しい顔をした。

 エーデル准将もバカではない。当然、こちらを撃滅すべく何らかの手を打ってくる可能性は高い。

 

 「敵の中核戦力はエーデル准将直属のカイメラ隊と自律兵器だな」

 「そうですね。彼らさえ撃破してしまえば勝ったも同然といえます」

 

 カイメラ隊のメンバーを映した映像を見ながら、何名かが頷く。

 新地球連邦軍はシロッコがZETUSに敗れたことで、弱体化しているので、援軍がいても大した数は出てこないと予測していた。

 

 「やっかいな人物があと一人います」

 「それは?」

 「……アサキムです」

 

 セツコからアサキムの名が出された瞬間、何名かが顔を顰めた。ランドは黙り込み、メールはランドの服を掴んだ。

 アサキムは確かにやっかいな存在だ。軍の目的ではなく、己の目的を最優先する彼なら、カイメラと戦っている最中に乱入してきてもおかしくない。

 彼自身は地球連邦所属だが、エーデル准将の子飼いの部下ではないので、捕まえても罪を問うことができないのだ。

 

 「あいつの狙いが俺やセツコならまず俺達の前に現われるだろうな」

 「うん、そうだね」

 「彼の狙いは私達ですから、彼が現れたら私達は本隊から少し離れます。彼が乱入して戦場が混乱する恐れがありますから」

 

 ランドとセツコの言い分は理に適っており、反対する材料はまずない。二人が主要戦場を離れれば、アサキムも追うだろう。

 しかし、仲間たちはすぐには頷けなかった。アサキムの力は凄まじいの一言だ。二対一といえど楽観視はできない。案の定セツコやランドと特に親しい若いパイロットは心配して声を上げた。

 

 「セツコさん! 危険なことはやめてください!」

 「ランドも無茶はよせ!」

 「セツコ姉ちゃん!」

 「メールも!」

 

 セツコは仲間たちの意見に、彼らの方を向いて大丈夫といった微笑みを見せ、ランドも心配は不用だと言い切った。

 二人の決意を感じ取った艦長達は意を組み、アサキムが現れたら、二人だけで戦うことを許可した。

 

 「だが、危なくなったら味方が援護してくれるところまで後退しろ。無茶は禁じる以上だ」

 

 アサキムに対して、セツコとランドの二人が対処することが決まり、作戦説明は佳境に入った。

 そして、修理と補給を終えたZETUS部隊は、軌道エレベーターがある南アメリアへと舵を切るのであった。

 

 

 

 

 

 

 パラダイムシティから地上へ帰還したあと、黒のカリスマと少し話をした。最も協力はここまでだと伝えて、互いの未来に幸有らんと言っただけだったが。

 

 そして、UCWの多次元戦争最激戦ステージである、軌道エレベーターでの決戦が始まった。

 ここはUNの本体が存在しており、ここを制圧したものが世界の情報を牛耳ることができるうえ、彼らの時空修復を行うには必要な施設だからだ。

 

 俺もいよいよスフィアを狩る為に動く時がきた。

 予め、決戦前にランドとセツコ宛てにした挑戦状送っておいたから、あとは戦場に突入するだけだ。

 

 

 「セツコ! ランド君達を狩りに来た!」

 「アサキム・ドーウィン!」

 「アサキム!」

 「互いに恨みっこなしの真剣勝負だ! 黒き魔剣がその力を狩る!」

 

 シュロウガはバルゴラとガンレオン相手に高速で斬りかかった。

 まず標的にしたのはバルゴラ・グローリーだ。武器であるガナリー・カーバーさえ破壊してしまえば、無力化できるし、撃墜も容易い。

 ガンレオンが援護できないように空中戦を挑む。時折り空中で激しい鍔迫り合いを起こしながら、擦れ違いざまにバルゴラをシュロウガのスピードをうまく活かして攻撃をし続ける。

 

 「悲しみの乙女!」

 「アサキム!」

 

 シュロウガが魔剣を振りかざせば、バルゴラはそれを受け止める。

 バルゴラがブイ・ストレイターレットで砲撃を加えれば、シュロウガはそれを回避する。何とかガナリー・カーバーを何とか破壊したいが、相手もさすがにそれがわかっているのか、器用に致命傷を避けるように動いていた。

 しばらく、空中戦が続いたが、軌道エレベーターでの戦いが佳境に入ってきたのを察したのか、ガンレオンが戻ってこようとしていた。

 このままでは他のZETUSまで来てしまうと判断し、決着をつけることにした。

 

 「シュロウガよ!」

 

 レイ・バスターを発動させるため、シュロウガの血で魔方陣を描き、その魔方陣に機体を突入させた。そして、高速巡航形態に転神させて、バルゴラ・グローリーに突っ込み虚数空間引きずり込み破壊する。

 

 (さあ、見ろ。そして感じるがいい!)

 

 この技は機体を破壊すると同時に、パイロットに己の罪と過去を垣間見せて精神攻撃も行う極悪技だ。

 証拠にバルゴラはガナリー・カーバーこそ健在なれど本体はボロボロであり、あと少しで撃墜できる。

 

 「悲しみの乙女これで止めだ」

 「……あなたの悲しみが攻撃を通して伝わってくる」

 「!?」

 

 あのセツコが僕に悲しい言葉をかけただと!? ランドはともかく、セツコとアサキムの関係は和解はほぼ不可能なのだ。幸いトビーは殺害してないし、痛めつけてもないので、原作よりも心証は悪くないが、スフィアを覚醒させる為とはいえ、それなりのことはやってきたと俺自身自覚している。いや、それよりも一瞬とはいえサード・ステージ段階の力の片鱗を見せたことには心底驚いた。

 俺がパワーアップしたことで向こうも力が原作よりも上がっているという可能性がでてきた。これは今後情報収集をかなり行う必要があるかもしれない。返り討ちにあったら元も子もないからだ。

 そして、情け等かけるだけ無駄であり、スフィアが全部揃うまではこの振る舞いを続けるつもりだったが、その言葉に一瞬心が揺らいでしまっただと!? それだけこの運命は受け入れがたいといことか。 

 

 「……それを知ってどうするつもりだい? どのような言葉をかけられようと僕は止まらない。いや、止めることはできない」

 「……あなたが悲しみを広めるのをやめるつもりがないのなら、私は!」

 「私は?」

 「あなたを討つ!」

 

 バルゴラ・グローリーがガナリー・カーバーを構えて、シュロウガにザ・グローリー・スターを発射しようとしていた。

 アサキムはレイ・バスターを再び、発動して放たれる前にバルゴラ・グローリーに突撃した。

 

 「フルバースト!」

 「セツコ・オハラ! その闇を抱いたまま散るがいい!」

 

 ガナリー・カーバーから極太レーザーが発射されると同時、にシュロウガのレイ・バスターが直撃した。

 二機の最大攻撃のぶつかり合いで、大爆発が起き、大気が揺れる。

 

 「悲しみの乙女……。君の奮闘は見事だったよ」

 「……」

 「だが、僕の勝ちだ。正真正銘の真剣勝負。恨むのはなしだ」

 

 しばらくして、二機を包む煙が晴れると、シュロウガは所々損傷・破損していたが無事であった。

 それに対して、バルゴラ・グローリーは煙を上げ、シュロウガで少し押すと、力なく墜落していき地面に激突して爆発を起こした。

 

 「これが……悲しみの乙女のスフィア……」

 

 バルゴラ・グローリーからシュロウガへ悲しみの乙女のスフィアが移動した。新たなスフィアを手に入れたことで目的に一歩近づいたことに心が震える。いや、スフィアの力に武者震いをしているのだろう。

 ガンレオンが墜落したバルゴラに近づき、パイロット救出して遅れてきたデスティニーに渡した。そして、ガンレオンがシュロウガに接近してきた。

 

 「アサキム! お前の根性を矯正してやるぜ」

 「覚悟しなよ!」

 「傷だらけの獅子……。君との戦いは次回に……!?」

 

 シュロウガは大ダメージを負っているので、この場から引き揚げようと転進させた瞬間、マグナモードを発動したガンレオンに、ザ・クラシャーを受けた。

 シュロウガは先程の戦闘でダメージを負いすぎていたので、その攻撃に耐えきれず、各箇所から火花と煙を上げ始める。

 

 「今回は君の勝ちだ……。しかし、僕は呪われた者……死することはない。……君との再戦は次に持ち越すとしよう。だからお別れは言わない。また会おう……ザ・ヒート」

 

 俺が一時の別れの言葉を口にした瞬間、シュロウガは爆散した。

 

 

 彼が爆散したあと、ZETUSが勝利を掴み、時空修復は成功するのであった。

 セツコは万丈とサンドマンの力によって奇跡的に息を吹き返し、身体も即座に治療されたので助かったが、最終決戦に無理やり参加した結果、戦い終了後、しばらく病院生活を送ることになったのであった。

 




人物紹介

アサキム・ドーウィン

 彼に転移してしまった哀れな主人公。前世の自分の名前は思い出せないでいる。
原作との彼との違いは、主人公が憑依した結果、次元力の事象制御を原作以上にできるようになったことと、原作知識を得て効率よく行動できるようになった。後者は大まかに原作通りにする為に、介入行動は控えることもある。
なるべく最低限の大義名分を得てから行動するように心がけている(スフィア所持者の敵対する正規軍に味方するなど。最も状況に応じて使い分けているに過ぎない)。
 アサキムと違い、死することは望んでいないが、因果を縛られているせいで自由行動ができないので困っている。それ故に因果解放を望んでいるので、原作通りスフィアを集めることにした。
現在所持するスフィアは名称不明1つに、知りたがる山羊、悲しみの乙女の計三つを保持している。

 ちなみにセツコの方は奇跡的に息を吹き返したので、生きているが、なぜスフィアを奪取できたのかアサキム本人もわかっていない。彼なり推測だと、一度生命活動が少しでも停止した結果、スフィアがそう判断したのではないかと思っている。

特殊技能(5話終了時点)

原作通りの技能、二回行動、闘争心、SP回復

エースボーナス

気力135以上のとき、与ダメージ1.3倍、回避率+15%

精神コマンド

原作コマンド、気迫が加わる

カスタムボーナス

不明

機体紹介

シュロウガ

言わずと知れた彼の機体。主人公の憑依・転生に合して、いくつか能力がアップした。さらに悲しみの乙女のスフィアを奪取した結果、機体性能がアップした。

特殊能力

原作通りの能力を保持。


上記を少し修正しました。
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