第二次スパロボZ 呪われし放浪者に憑依してしまった者 作:幻龍
ADWの世界。
この世界も時空震動でいくつかの世界が融合して生まれた世界である。最もUCWと違い、20年も経過しており、世界はある程度安定しているが、それでも次元獣等の次元災害には悩まされていた。
おまけに地球圏最大勢力である、三大陣営が己の利益の為に終始睨み合いをしているので、人類の為の
世界で次元科学に必要な物質を産出するリモネシアで大規模な時空震動が発生した。その結果、アサキムの
「……! どうやら、着いたようだね」
アサキムが目を覚ましたとき、地面には大きなクレーターができており、次元獣がZEXISが攻撃を仕掛けている光景だった。現世に引き戻されるってどんな感じかなと思ったが、予想以上の衝撃が身体に届いた。最も我慢できるほどの衝撃だったが。
(予定通り転移できたようだ。セツコのスフィアを先に奪取してしまったから、どのように変化するか心配だったが、どうやら今の所変化はないようだ)
アサキムは準備運動をすべく、手始めに自分を睨みつけてきた、次元獣に接近して魔王剣で切り裂いた。そのあと、声を懸けてきたので近くで戦っているブラスタに声を懸けた。
「ちょうどいい。あんた手伝ってくれ!」
「いいよ」
「感謝するぜ。名前はなんていうんだ?」
「名を名乗るのはこの場を片づけてからにしよう。どうやら、彼らは待ってくれそうにもない」
ブラスタに乗っているクロウ・ブルーストから感謝され、名前を聞かれたがはぐらかした。
ZEUTSがまだ転移していないから、味方を演じることは可能だ。それに初対面で悪いイメージさえなければ、そうそう信じない。幸い、ZEUTS世界で起こった戦いのデータは、全て消去されるようにトラップを仕込んでおり、ジ・エーデル・ベルナルとの戦い前に整備を行うから、全機体にウィルスが感染するようにしたので、悪いことをした証拠は残らない。唯一伝えるメールの日記だが、客観的に書かれていない物は証拠として不十分だから、何とでも言える。
「さて、行くとしようか」
ラスターエッジをいくつか次元獣に打ち込んで、陣形を乱す。そして、シュロウガのスピードを活かし、次元獣大軍に接近する。
「広域殲滅を開始する」
アサキムは広範囲攻撃のエンブラス・ジ・インフェルノを解き放った。
シュロウガから黒炎が全方位に放たれ、攻撃範囲内にいた次元獣を焼き尽くす。
(威力が上がっている……。セカンドステージ状態のスフィアを奪った影響か……)
シュロウガは元々の機体が、スフィアの影響を受けて変化した物だ。パイロットである自分がスフィアを使いこなせば、使いこなす程力が上がる仕様らしい。
先程の広範囲殲滅攻撃で、数を減らした次元獣はZEXISメンバーによって排除された。
戦闘が終わり一息ついて落ち着いたZEXISメンバーはさっそく、謎の黒い機体に話しかけた。
「こちら。マクロスクォーター艦長、ジェフリー・ワイルダーだ。貴殿の援護に感謝する」
ジェフリー艦長がお礼を述べた。怪しい人物であるが、いきなり現れて混乱しているのに、自分達に加勢してくれたのだから、礼をしなければ失礼にあたるとので、ZEXISを代表して礼を述べた。
ジェフリー艦長はかなり人ができているようだ。
「当然だよ。困ったときはお互い様だ。じゃあ、僕はこれで失礼するよ」
「おい、あんた! 何者だ!?」
「僕かい? アサキムだ。アサキム・ドーウィン。また、会おう。クロウ・ブルースト」
アサキムは、クロウに向かってそう言ったあと、目の前から風のように去って行った。
ZEXISメンバーはその素早い行動を見て、疾風のようだと思いながら、アサキムが去ったあとを眺めたあと、シオニー・レジスが発表するインぺリウムの宣戦布告を聞きながら、リモネシアから撤収するのであった。
ZEXISの前から風の様に消えたアサキムは、ブリタニア・ユニオンの国連本部に来ていた。目的は勿論、エルガン・ローディックことジ・エーデル・ベルナルに会いに来たのだ。
「やあ、始めましてと言うべきかな?」
「……来たか。アサキム・ドーウィン」
アサキムとエルガンは太極に深く関わる者しかわからないような会話を、いくつか交わしたあと、アサキムが呆れて物言いでエルガンに皮肉を言った。
そして、アサキムとエルガンはしばらく無言で睨み合ったいたが、先に折れたのはエルガンだった。
「アサキム・ドーウィン。お前がすぐに帰らないのは、私に会いに来た以外に用件があるのだろう?」
「……」
エルガンは多忙な身なので、さっさと用件をアサキムから聞き出すことにした。
「僕の用件を聞いてくれるなんて、何を企んでいるんだい?」
「用件を聞くかどうかは、お前が言う内容しだいだ」
アサキムはエルガンに己の要望を言った。
エルガンは最初目を閉じ難しい表情をして黙り込んだが、しばらくして、表情を素面に戻し、条件次第だと返答したのであった。
「……(さて、どうしようかな?)」
アサキムはエルガンが条件を提示したあと、条件を素直に呑むかどうか考えた。
彼が提示する条件は正直、どれも問題ないものだった。しかし、スフィアを集める自分にとって、どうしても飲めない条件もあった。
「最後の条項の件だけは無理だね。削除か訂正を求めるよ」
「細かい調整が必要のようだな」
アサキムとしては別に用件を叶えてもらわなくてもいいのだ。今回の接触は己を有利にするための策の一つに過ぎないので、失敗しても痛くも痒くもないのだ。
しかし、エルガンとしては、アサキムの行動を縛れるかもしれないので、話し合いをする価値があると考え、奥の部屋にアサキムと共に入っていった。
数十分後、二人が奥の部屋から出てきた。
「じゃあ、よろしくね。君が約束を破らないジ・エーデルであることを祈るよ」
「あくまでスフィア狩りをやめる気はないのか……」
「当然だよ。僕のことを知っている君がそんなことを言うなんて、気でも狂ったのかい?」
エルガンはアサキムが現在進行形でやっている、スフィア狩りに対してやめるように言ったが、アサキムはそれを軽くスルーした。
「……これも運命か」
「僕は君が君のままで安心したよ。これで失礼させてもらうよ」
アサキムはエルガンと何かの約束をして、国連本部を後にした。
この作品を書く前はアサキムではなく、転生したオリキャラの第二次スパロボZを書く考えでした。
大まかなあらすじは、オリキャラはクロウの変わりに、ブラスタに乗って揺れる天秤のスフィア・リアクターとなり、第二次スパロボZの世界を戦う物語という感じでした。