異世界転生したら俺以外の俺が俺TUEEEEEしてた件 作:ヘルシー司
第十話 ハイレンドラ王国
俺「ちょっとこれまけてくださいよ」
店長「え〜うちは値下げはやってないんですよね」
俺「そこをなんとか!」
店長「え〜〜」
俺「そうだ!なにか今困っていることとかありませんか?」
店長「最近仕入れルートの近くにゴブリンの巣ができて困ってますが、それがどうしたんです?」
俺「俺がなんとかしますよ、だからお願いします。」
頭を下げた。
今俺たちはある町の鍛冶屋にいる。
そこでいい鉄の剣を見つけたのだが、かなり高い。
これが有ればこれからかなり楽になる。
でももちろんお金なんてない。あのモンスターを捕まえた報酬は置いてきてしまった。
俺が頑張って交渉してるっていうのにエイタはアルバイトの女の子2人に可愛がられている。
なんとも羨ましい限りだ。
魔王城からこの町まで一週間毎日野宿だった。
火はエイタの息で出せるからそこの苦労はなかったけど、一番こたえたのはモンスターの襲撃だ。
この世界の生き物は火なんか怖くないらしい。
で、連日逃げ続けたせいでボロボロだ、装備もないからまともに反撃を喰らわせてやることもできない。
俺は文化部だったから体力は無いんだけどこの一週間でだいぶ鍛えられた気がする。
だいぶ筋肉痛だ。久しぶりにたくさん動いた。
店長「本当ですか!もしなんとかしてくださるならその剣は差し上げましょう。」
俺「ありがとうございます!」
エイタ「で、どうするつもりなんですか主様なんとかするとはいったもののこの一週間逃げてばかりでろくな戦闘の知識はありませんけど。」
俺「多分大丈夫だ。エイタの本でゴブリンの弱点とか分かるしな。」
エイタ「また、私に頼るおつもりですか?」
エイタがいうのも無理はない、この一週間、食べれる植物やモンスターの習性などいろいろとエイタにお世話になったのだ。
俺「嫌か?」
エイタ「いいえ、大歓迎です。」
俺「これからもよろしく頼むぜ。」
ほんと最高の相棒だ。
それからエイタの本でゴブリンの弱点やよく巣を作る位置などを知った俺はさっそく準備に取り掛かった。
夜ゴブリン達が寝てる間に巣の前に落とし穴を作ってあとは茂みに隠れて待つだけ。
落とし穴を作るのは小学生ぶりでとても楽しかった。
ゴブリンは毎朝必ず巣の前にきて皆で朝の体操をするらしい、そして一番最初にここにやってくるのがこの巣のリーダーという訳だ。
リーダーをおとしてしまえばこっちのもんだ。
ゴブリン「グエッ」
お、見事に引っかかってくれたぞ。
よしそしたら予め手に入れておいた木の棒で
俺「おらっ コショコショコショコショコショコショコショコショ」
ふっふっふお前らの弱点は知っているぞ。
俺「グエッッッグエッ」(苦しいか!どうだ!)
ゴブリン「グエッグエッグエ〜〜〜〜⤵︎」
俺「グエッグエッ〜ッ」(もう人間を襲わないって違うなら辞めてやるぞ)
ゴブリン「グエッグエエエ〜〜」
俺「グエ〜〜グェグェ」おっ分かってくれたか?よし、それで良いんだ)
これでここのゴブリンたちはもう心配しなくていいな。
え?退治はしないのかって?そんなのするわけないだろ。可哀想だ。
いや倒せないからじゃないぞ、うん
ゴブリン語はエイタの本に載ってあったからちょっとだけ覚えたんだ。
よしミッション完了!
すぐに店に戻った、心なしか足取りが早かった。
店長「本当になんとかしてくれたんですか?ありがとうございます!では約束通りあの剣は差し上げますね」
俺「ありがとうございます!!」
エイタ「何時間その剣眺めているんですか?主様。」
俺「いやだって、嬉しいからさ、これで身を守るのが楽になるだろ。それに俺のステータスはMP5しかないしもつなら剣だ、俺昔から憧れてたんだよな〜」
エイタ「その通りですね、私も記憶しています。でもこの世界ではモンスターを倒さないとレベルは上がりませんよ?逃げているだけでは強くなれません。」
俺「いいんだよ、それでも」
エイタ「主様がいいならいいのですがね。」
俺「それにこれでまた旅立てる。早く手がかりを見つけないとな。」
俺の次の目的地は決まっている。
俺は大きい国に行けば行くほどそこにいる人は多いから
情報が多く仕入れられると考えたんだ。
この世界には5つ大きな国がある
軍事国家(大西国) 最西にある海の上に浮かぶ国
魔法国家(アジャパビト帝国) 空に浮かぶ魔法の国
剣技国家(ハイレンドラ王国) 強者の集う剣の国
異種族混合国家 (クトゥングー) 異種族同士が暮らす森の国
巨大国家 (クロムライト皇国) 大きい建物が立ち並ぶ巨大な最先端の国
の5つなんだけど、
ここから一番近い国は剣技国家ハイレンドラ王国だ。
その近くにアジャパビト帝国もあるんだけど、俺はハイレンドラ王国に行くと決めている。
だって剣の国だぜ行くしかないよな。ここでならレベルなんて上げなくても強くなれるはずだ。
三日間かけてようやくハイレンドラ王国の入り口にたどり着いた。
目の前に大きな門があった、ここを通ればその先はもう王国の中だろう。
そのまま入っていこうとしたら止められてしまった。
兵士「申し訳ありません、この国に入国なされるときは通行証かこの国の国民証が必要となります。」
実はそう言われるのを待っていた。
それなら持っている。この国の国民証だ。
転生する時、出生などの情報は必要になるといって神様がどの国の国民になりたいか選ばせてくれた。
そこで俺はハイレンドラ王国を選んでいる。
俺「はい、どうぞ。」
兵士「失礼します!」
兵士「確かに確認致しました。ブライト・アンダーソンさんでお間違いありませんね?」
俺「はい、もちろんです。」
兵士「では、お入り下さい。」
俺は町を歩きながらエイタに話しかける。
俺「ここがハイレンドラ王国か。思っていたより綺麗なところだ。」
町はレトロな雰囲気を醸し出しており、どこを歩いていてもノスタルジックな音楽が俺を包み込んでくれている。
初めて来た大きな国の景色に俺は今すごく感動している。
今さっきこの国の人間ですって証明したばかりなのにおかしな話だけどな。
エイタ「そういえばこの国でなにをするつもりなんですか?」
俺「情報集めだな、1000個目のルールを変える方法はルールブックに書いていないから分からないから、生きた住民の情報がなにか手がかりになるかもしれない。」
「あとは剣を習うことだ。俺は剣を極めると決めている!!」
エイタ「剣...ですか。私は魔法の方が好きですけどね。」
俺「まあ、まずは寝床と食料の確保だ。お金がなきゃ始まらない。」
取り敢えずこれからの一ヶ月は資金調達と聞き込みだな。
エイタ「あれはなんでしょうか?」
俺「なんだろうな、いっぱい人が並んでいるが。」
目の前に大きな円形の建物が建っている。さながら古代ローマのコロッセオのような..
案内人「さあ、今日の対戦カードは挑戦者、王国騎士団第2隊長、A級剣士のシナイVSそして迎え撃つのは王者であり皆のヒーローでもある王国騎士団団長、S級剣士、国の英雄レオだ!!もう売り切れ間近だぞ、押さずにキチンと並んでくれよな。」
なんと本当にコロッセオだった。
エイタ「主様、この本によるとこの国でのコロッセオは殺し合いではなくスポーツのようなものらしいですよ。単なる力の競い合いみたいなものだそうです。」
「この国ではこれが1番の娯楽として親しまれているそうです。」
俺「そうなのか。俺も見てみたいがお金がなぁ」
王国騎士団の団長とか言っていたし多分めっちゃ強い人なんだろうな。
そんな人に剣を習えたらどれだけいいか。
エイタ「一応無料でも見られるそうですよ。少しステージから遠いですが、立ってないといけませんし。」
「いやそんなことはいちいち気にしてられないな、早く行こうぜ。」
エイタ「ま、私は飛んでいるので疲れないんですけどね」
観客席は満席だった。
俺もなんとか無料席のなかでもいい方の場所を取ることができて待っていると
ついに始まった。
司会者「皆さまお待たせ致しました、ただいまより挑戦者シナイ・プルタルコスVS王者レオ・ヴォーパルソードの剣技対決を初めてさせていただきます。」
「もう皆さま存じ上げられていらっしゃるとはとは思いますが一応のルール説明としまして1試合15分の対決を3試合行います。先に2勝した方の勝利となり勝者にはトロフィーが授与されます。もう動けない状態になる、ギブアップ宣言、場外、の3つの基準で各試合勝敗を決めさせていただきます。」
「説明は以上です。皆さま準備はよろしいでしょうか?それではスタートです!!」
花火が大きく打ち上げられ、大きな民衆の歓声と共に両者とも入場した。
民衆「キャ〜 レオ様〜」「こっち向いて〜」
「やっちまえ、シナイ今日こそレオに一矢報いてやれ〜」
他の観客が大きな声を上げるなか俺は1人静かにレオ・ヴォーパルソードと呼ばれるその人物をじっと見つめていた。
俺はその人を知っていた。