感謝感激雨霰。
面白いと思っていただけましたら高評価(特に8・9・10あたり)お気に入り、感想等よろしくお願いします。
「もしかしてこの事件…パパが仕組んだの…? その装置を手に入れるために…? そうなの、パパ…?」
出来ればそうでないと信じたかった。
自分の知る父親はそんな事をする人間ではなかったからだ。
だが、デヴィットは俯いて観念したように口を開く。
「……そうだ」
彼の口から放たれた真実は残酷だった。
するとメリッサが目を見開いて尋ねる。
「え…何で…どうして!?」
メリッサが尋ねると、サムが真相を話す。
「博士は奪われたものを取り返しただけです! 機械的に“個性”を増幅させる、この画期的な発明を!」
「“個性”の増幅…!?」
緑谷が目を見開きながら言うと、サムが話を続ける。
「ええ、まだ試作段階ですが、この装置を使えば薬品などとは違い人体に影響を与えず“個性”を増幅させる事ができます。しかし、この発明と研究データはスポンサーによって没収、研究そのものも凍結させられた。これが世界に公表されれば、超人社会の構造が激変する。それを恐れた各国政府が、圧力をかけてきたのです。だから博士は…!」
サムは、研究を取り戻す為の手段をデヴィットに話した。
それは、自分達が雇った
研究を取り戻した後は別の場所で研究を続けるつもりだった。
どんな手を使おうとも、二人は自分達の研究を取り戻したかったのだ。
そして計画の為の準備を整え、タワーの休みとなるI・EXPOのプレオープン、関係者が唯一一堂に会するレセプションパーティーの開催と同時に作戦を開始する事にした。
二人が裏で手引きをし、
「そんな…嘘でしょパパ…? 嘘だと言って…!」
メリッサは、サムの言う事が信じられずに必死にデヴィットに訴えかける。
だがデヴィットは、メリッサから目を逸らしながら言った。
「嘘ではない」
「こんなのおかしいわ! 私の知っているパパは、絶対そんな事しない! なのにどうして!? どうして!?」
メリッサは、オールマイトや緑谷達をはじめとする大切な人達を巻き込んでまで研究を取り戻そうとするデヴィットの真意がわからず、必死に問い詰める。
するとデヴィットは、絞り出すように言った。
「……オールマイトの為だ」
「え…?」
「お前達は知らないだろうが、彼の“個性”は消えかかっている。…だが、私の装置があれば、元に戻せる! いや…それ以上の能力を彼に与える事ができる。No.1ヒーローが…平和の象徴が…再び光を取り戻す事ができる! また多くの人達を、助ける事が出来るんだ!」
デヴィットは、誇らしげにそう言った。
彼は、古くからの友人であり、平和の象徴であるヒーローとしての『オールマイト』を延命させる事に必死で、その為ならどんな犠牲でも払う気でいた。
緑谷は、オールマイトが自分に“個性”を分け与えたせいで“個性”が消えかかってしまい、それを憂いたデヴィットが彼の“個性”を取り戻そうとしていると知って罪悪感に苛まれる。
するとデヴィットは、サムからアタッシュケースを受け取ってメリッサに訴えかける。
「頼む! オールマイトにこの装置を渡させてくれ! もう作り直してる時間は無いんだ! その後でなら、私はどんな罰でも受ける覚悟も…「命懸けだった!!」
「…!」
メリッサが叫ぶと、デヴィットが目を見開く。
「捕われた人達を助けようと! デクくんやひなたちゃん、クラスメイトの皆が、ここに来るまでどんな目に遭ったと思ってるの!?」
メリッサは、自分達の都合で大切な人達を巻き込んだ事に対する怒りをぶつけた。
実際、ひなたはここに来る途中で怪我をし、他のクラスメイト達も誰が死んでもおかしくない状況に追い込まれたのだ。
それを『オールマイトの為に見逃してくれ』と言われて黙っているわけにはいかなかった。
すると、それを聞いたデヴィットが目を見開く。
「……どういう事だ!?
デヴィットは、話が違うと言いたげな様子でサムを見る。
するとその時だった。
「もちろん芝居をしてたぜ。偽物
そう言ってウォルフラムが背後から現れる。
「あいつは…!!」
「『
緑谷はワンフォーオールを発動して飛び出し、ひなたもウォルフラムに抹消音波攻撃を繰り出そうとする。
するとウォルフラムはドアに触れ金属部分を操り、瞬く間に二人を壁に叩きつけ操った金属で拘束してしまった。
ひなたは、強打した頭からドロリと血を流してぐったりしていた。
「デクくん!!」
「ひなたぁ!!」
二人が拘束されるとメリッサと心操が叫び、二人を助けようと駆け寄った。
「少し大人しくしていろ。サム、装置は?」
「こ、ここに!」
ウォルフラムが尋ねると、サムはデヴィットから装置の入ったアタッシュケースを奪ってウォルフラムに渡す。
するとデヴィットは、裏切られたショックで目を見開く。
「サム…! まさか最初から、装置を
「騙したのは、あなたですよ。長年あなたに仕えてきたというのに、あっさりと研究は凍結、手に入れる筈だった栄誉、名声…全て、無くなってしまった…! せめてお金くらい貰わないと、割が合いません!」
サムが言うと、デヴィットは目を逸らす。
長年共に研究をしてきた仲間に裏切られたショックもあったが、自分の不甲斐なさのせいで仲間を裏切らせてしまった事が悔しかったのだ。
「約束の謝礼だ」
そう言ってウォルフラムはサムに拳銃の銃口を向け、容赦なくサムの肩を撃った。
撃たれたサムが倒れると、デヴィットとメリッサが目を見開く。
「サムさん…!」
突然撃たれたサムは、訳が分からずウォルフラムに尋ねる。
「な、何故…!? 約束が違う!」
「約束? 忘れたな。謝礼は“これ”だよ」
そう言ってウォルフラムは再びサムを撃とうと引き金を引く。
「ぐぁ…!!」
ウォルフラムが放った銃弾はサムには当たらず、代わりにサムの前に飛び出したデヴィットの肩に当たった。
すると緑谷、ひなた、心操の3人、そしてメリッサが目を見開く。
「博士、どうして…!?」
「に、逃げろ…!」
自分が裏切ったデヴィットに庇われたサムは、何故庇われたのか分からずデヴィットに尋ねる。
するとデヴィットは、肩を貫かれた激痛に顔を歪めながらサムに逃げるよう言った。
「パパぁああ!!!」
「来るな!!」
メリッサが叫びながらデヴィットに駆け寄ると、デヴィットがメリッサを止めようとする。
するとウォルフラムは躊躇なくメリッサを拳銃で殴りつけようとする。
だがその前に心操がメリッサを庇って前に飛び出し、代わりに頭を銃で殴られた。
「ぐっ…!!」
「人使くん!!」
頭を殴られた心操が床に倒れ込むと、メリッサが目を見開いて叫ぶ。
壁に拘束された緑谷は、心操とメリッサを助けるため全力で拘束を振り解こうとする。
ひなたも、自身の声で生み出した身体の振動で“個性”を破壊する技『
その時、ウォルフラムが倒れているデヴィットの背中を踏みつける。
「今更ヒーロー気取りか? 無駄だ。どんな理由があろうと、あんたは悪事に手を染めた。俺達が偽物だろうが本物だろうが、あんたが犯した罪は消えない。俺達と同類さ。あんたはもう科学者でいる事も、研究を続ける事も出来やしない。
「やめろ…!」
ウォルフラムがデヴィットを嘲笑うと、心操は泣いているメリッサの顔を見てウォルフラムを睨みながら訴えかける。
一方、緑谷とひなたも何とか拘束を解こうとしていた。
ウォルフラムは、デヴィットの胸ぐらを掴むとそのまま持ち上げる。
「今のあんたに出来る事は、俺の下でその装置を量産する事ぐらいだ。おい! 連れて行け!」
「返して…!」
「ん?」
ウォルフラムがデヴィットを連れて行こうとすると、メリッサが訴えかける。
「メリッサさん…!」
「パパを返して!」
メリッサが涙を流してウォルフラムを睨みながら叫ぶと、ウォルフラムは不敵な笑みを浮かべる。
「そうだなぁ! 博士の未練は、断ち切っておかないとなぁ」
ウォルフラムは、そう言ってメリッサに銃口を向ける。
「「「やめろぉおおおおお!!!」」」
緑谷、ひなた、心操の3人は同時に叫び、緑谷とひなたが拘束を解いて飛び出す。
緑谷とひなたは、同時にウォルフラムへ攻撃を仕掛ける。
「SMAAAAASH!!!」
「『
だがウォルフラムは床に触れて金属の壁を作り、二人の攻撃を封じた。
緑谷のスマッシュですら貫通せず、ひなたは音波で壁を破壊するがすぐに壁が迫り上がってくる。
すると緑谷とひなたが先へ行くようメリッサにアイコンタクトを送り、メリッサは頷くと制御ルームへと走り出し心操もメリッサを守る為ついていった。
「追え! 逃がすな!」
ウォルフラムが指示を出すと、部下がメリッサと心操を追いかける。
するとひなたは爆音攻撃を部下に浴びせようとする。
『YEAHHHH!!!』
だが、ひなたが放った爆音攻撃はウォルフラムの出した壁によって阻まれてしまう。
ひなたと緑谷の目の前には、何重もの金属の壁が出現する。
「デッくん!!」
ひなたは、捕縛武器を使って緑谷を上へと投げ飛ばす。
すると緑谷は、天井を蹴ってウォルフラムの部下の前へと着地した。
だがその直後、ウォルフラムが緑谷の方へ金属の柱を伸ばしてくる。
「調子に乗るな!」
「それはこっちのセリフだ!!」
そう言ってひなたは、『
そしてその頃、制御ルームに辿り着いたメリッサは警備システムを元に戻していく。
「!?」
「チッ、警備システムを戻したのか!」
メリッサが警備システムを元に戻し終わると、閉じていたシャッターが全て開き警備マシンが止まる。
◇◇◇
風力発電システムの前で警備マシンと交戦していた轟達5人が目を見開く。
「何だ!?」
「止まった…?」
◇◇◇
そして、138階のサーバールームで交戦していた飯田達5人も解放された。
「緑谷くん達、やってくれたか!」
メリッサが警備システムを元に戻した事がわかると、飯田達が一安心する。
◇◇◇
街中の警備マシンも、元に戻って撤退していく。
『I・アイランドの警備システムは、通常モードになりました』
警備システムが元に戻ったので、携帯も使えるようになりI・アイランドに来ていたA組は一安心する。
◇◇◇
そしてレセプションパーティーの会場にいたヒーロー達の拘束も解かれていく。
「何だいきなり!?」
「どうなってる!?」
いきなりヒーロー達が解放されたので仮面達が驚いていると、ヒーロー達が次々と仮面達を倒していく。
解放された客達は、歓声を上げて喜んでいた。
そしてオールマイトも、笑顔を浮かべて立ち上がる。
◇◇◇
一方、ウォルフラムはデヴィットを抱えて脱出しようとしていた。
ウォルフラムは、一緒にいた部下に尋ねる。
「ヘリは?」
「到着してます」
「脱出するぞ」
「は、はい!」
ウォルフラムは、部下やデヴィットと一緒にヘリポートへ向かっていた。
◇◇◇
一方緑谷は、金属の壁の中に生き埋めになってしまっていたが壁を破壊して何とか脱出する。
すると、ひなたが緑谷の方へ駆け寄る。
「デッくん!!」
「くっ……!!」
何とか立ち上がろうとした緑谷だったが、金属の壁で圧されたダメージがまだ残っておりうまく立ち上がれなかった。
するとひなたが肩を貸して緑谷を立たせる。
「立って!! 困ってる人を助けるのがヒーローでしょ!?」
「…うん!」
ひなたが言うと、緑谷は力強く頷いて立ち上がる。
二人は、そのままデヴィットの血痕を辿ってウォルフラム達を追った。
◇◇◇
一方オールマイトは、
するとオールマイトの持っていた携帯が鳴る。
電話をかけてきたのはメリッサだった。
「どうしたメリッサ!?」
『マイトおじさま! パパが
メリッサが言うと、オールマイトはいつもの笑みを浮かべて答える。
「大丈夫!! 私が行く!!」
◇◇◇
一方、タワー屋上のヘリポートでは。
ウォルフラムは、部下やデヴィットと共にヘリコプターで脱出しようとしていた。
「ボス! 他の連中は!?」
「警備システムが再起動し切る前に出るぞ!」
「「はい!!」」
ウォルフラムは部下に命令し、部下が返事をして脱出の準備を進める。
するとまだ意識があったデヴィットが訴える。
「私を…殺せ…!」
「もう少しだけ罪を重ねよう。その後で望みを叶えてやる。出せ!」
「了解!」
ヘリコプターに乗り込んだウォルフラムが部下に命令し、部下がヘリコプターを出す。
そしてそのまま浮上を始め、10mほど浮き上がる。
するとその時だった。
「『
「!?」
突然、ひなたの爆音攻撃がヘリコプターを襲う。
するとヘリコプターに乗っていたデヴィット以外の全員が麻痺する。
忌々しい声にウォルフラムが下を見ると、ヘリポートに緑谷とひなたが駆けつけていた。
「チッ、しつこいガキ共だ…! ……ん? “個性”が…!」
“個性”を使って迎撃しようとするウォルフラムだったが、金属に触れても何も起こらず、“個性”が消されている事に気がつく。
「奴等の“個性”を封じた!! デッくん!!」
ひなたが叫ぶと、緑谷はワンフォーオールを発動して拳を振りかぶる。
「博士を返せぇぇ!!」
緑谷が拳を振りかぶりながら全速力で走っていくと、ウォルフラムが部下に指示を出す。
「チッ、撃て!!」
「は、はい!」
ウォルフラムが命令すると、部下は緑谷にマシンガンの銃口を向ける。
「させない!!」
「ぐぁ…!!」
するとひなたは、音波攻撃で部下を狙い撃ちする。
ひなたの攻撃を喰らった部下は、爆音で鼓膜が破れ失神する。
そして緑谷がヘリコプターに向かってジャンプしようとしたその時、ウォルフラムはニヤリと笑うと鼓膜が破れ気絶した部下を蹴り飛ばしてヘリコプターから突き落とした。
「!!」
すると緑谷は、目を見開いて動きを止める。
「全く、ヒーローってのは不自由だよなぁ? たったこれだけで身動き取れなくなる。どっちにしろ利口な生き方じゃない」
ヘリコプターから落とされた
するとその時、ひなたが
「デッくん!! 足を止めるな!! 早く博士を!!」
「うん!!」
ひなたが叫ぶと緑谷が頷き、そのままヘリコプターにしがみついた。
緑谷は、何とかデヴィットを救出しようとする。
「博士!!」
「やめるんだ、緑谷くん! 逃げろ!」
「メリッサさんが…メリッサさんが待ってます!!」
緑谷が言うと、デヴィットは目を見開く。
するとウォルフラムが緑谷に銃口を向ける。
「確かに、お前らはヒーローだ。バカだけどな」
そう言ってウォルフラムは緑谷の右手を撃ち、緑谷は下へ落ちてしまう。
するとひなたがすかさず捕縛武器を使って飛ぶが、ウォルフラムはひなたの左手首を狙い撃つ。
被弾したバングルは粉々に砕け散り、ひなたまでもが下に落ちる。
すると、ヘリポートへ辿り着いたメリッサと心操が落ちていく二人を見て叫び、血相を変えて落ちていった二人に駆け寄る。
「デクくん!!」
「ひなた!!」
一方、ヘリコプターの中ではウォルフラムがデヴィットの肩を撃って黙らせる。
「大人しく寝てろ!」
そのままヘリコプターは、二人の手の届かない高さまで飛び去ってしまった。
「く…クソ…! チクショウ! 返せ!! 博士を返せぇ!! クソォォ!!」
『ちくしょおおおおおおおおおお!!!』
緑谷は悔しそうに声を張り上げて叫び、ひなたも“個性”を発動させて叫ぶ。
だが声が届くわけもなくヘリコプターはそのまま飛び去ってしまった。
だが、その時だった。
「こういう時こそ笑え! 緑谷少年! 相澤少女!!」
そう言ってオールマイトが飛び上がり、一瞬でヘリコプターの真上へと舞い上がった。
オールマイトが通り過ぎて発生した衝撃波でヘリコプターが軽く飛ばされ、ヘリコプターに乗っていた
「もう大丈夫! …何故って? 私が来た!!」
「オールマイト…!」
オールマイトが決め台詞を言うと、4人は安心する。
「親友を返してもらうぞ!
そう言ってオールマイトがヘリコプター目掛けて急降下しながら拳を叩き込むと、ヘリコプターは空中で爆発して四散した。
そしてデヴィットは、オールマイトの手によって無事救出された。
「パパ… パパ!」
「メリッサ…」
オールマイトがデヴィットを抱えてヘリポートへ降りると、メリッサはデヴィットに駆け寄る。
デヴィットの両手足を拘束していた布は、オールマイトの起こした爆発によって自然と解かれた。
「もう大丈夫だ」
「良かった…」
オールマイトが言うと、4人は安心して笑顔を浮かべる。
「オールマイト…私は…」
デヴィットが何かを言いかけたその時、突然金属の柱が伸びオールマイトが突き飛ばされる。
「オールマイト!」
そして、デヴィットも突然伸びてきた鉄パイプが身体に巻きつき引き寄せられてしまう。
「パパ!」
「博士!!」
デヴィットは、何重にも蠢く鉄パイプに拘束され完全に閉じ込められてしまった。
すると蠢く金属の中からウォルフラムが現れる。
「残念、オールマイトは“個性”が減退して往年の力は無くなったとか言ってたくせに!」
ウォルフラムは、デヴィットの作品である“個性”増幅装置を頭に付けていた。
「どうして…あいつの“個性”は消したはずじゃ…!?」
「あいつ、博士の…!」
ひなたがウォルフラムの“個性”を消したにもかかわらずウォルフラムの“個性”がさらにパワーアップしていたため、ひなたと緑谷は目を見開く。
デヴィットの“個性”増幅装置は“個性因子”に刺激を与えて強制的に活性化させる装置なので、ひなたが麻痺させていた“個性因子”も無理矢理起こされてひなたの“個性”が解除されてしまったのだ。
オールマイトは、咳き込んで血を吐きながらも立ち上がる。
「ゲホッゲホッ、Shit! 時間が…往生際が悪いな!!」
オールマイトは、そう言って飛び出すと左拳を振りかぶる。
「TEXAS…SMASH!!!」
オールマイトはそのまま超パワーの左ストレートを放つが、突然現れた厚い金属の壁に阻まれる。
「何だそりゃ!?」
ウォルフラムは、オールマイトを嘲笑いながら次々と金属の柱をオールマイトに叩きつけていく。
そしてウォルフラムは、触れもせずにセントラルタワー中の金属を操って一箇所に集めてしまった。
「流石デヴィット・シールドの作品…“個性”が活性化していくのがわかる…! フハハ、いいぞこれは…!! いい装置だ!!」
ウォルフラムは、金属を操りながら高笑いする。
それを見ていたオールマイトは、思わず目を見開く。
「これが…デイヴの…!?」
そしてメリッサも、絶望の表情を浮かべてウォルフラムを見上げる。
「パパの作った装置の力…!」
「………!!」
ひなたも、目を見開いて絶望の表情を浮かべる。
これ程まで“個性”が活性化されてしまえば、全力で叫んでも消し切れなかった。
「さぁて…装置の価値を吊り上げる為にも、オールマイトをぶっ倒すデモンストレーションといこうか」
そう言ってウォルフラムは次々とオールマイト目掛けて金属の柱を伸ばしていく。
オールマイトは柱にぶつかる前に避けるが、いくら避けても金属の柱は次々と迫り来る。
そして、ウォルフラムが笑いながらさらに柱を伸ばすと、オールマイトはパンチで柱を受け止めた。
「きゃあ!?」
すると金属と拳がぶつかり合って発生した衝撃波でメリッサが吹き飛ばされ、吹き飛ばされたメリッサを緑谷が抱えて助け出す。
そしてひなたは、完全には壊れていなかった右手の捕縛武器を使ってメリッサの近くにいた心操と、意識の無い
緑谷は、心配そうにオールマイトの方を見る。
オールマイトは何とか柱を押さえていたものの、発動限界が近づき苦しそうに血を吐いていた。
「フハハハハハ!!」
苦しそうに柱を押さえるオールマイトを見たウォルフラムは、オールマイトを見下して高笑いする。
「くっ……」
「マイトおじさま…!」
緑谷とメリッサは、心配そうにオールマイトを見る。
オールマイトは、咳き込んで口から大量の血を吐き散らした。
「ぐはっ…!!」
「さっさと潰れちまえ!!」
そう言ってウォルフラムは、大量の金属の柱をオールマイトに向けて突き出した。
「オールマイトォォオオ!!」
緑谷が目を見開いて叫んだその瞬間、柱が一気に凍りつく。
突然の出来事にウォルフラムが動揺した、次の瞬間だった。
「くたばりやがれ!!」
突然飛び出してきた爆豪は、ウォルフラム目掛けて大量爆破を浴びせる。
爆豪は、“個性”を酷使した事による汗腺の痛みに顔を歪めつつ、オールマイトに向かって叫ぶ。
「くっ…あんなクソダセェラスボスに何やられてんだよ!! えぇ!? オールマイトォ!!?」
「爆豪少年…!」
爆豪が言うと、オールマイトが目を見開く。
すると轟達も駆けつけてくる。
「今のうちに…
「轟くん! 皆!」
轟が言うと、緑谷が笑顔を浮かべる。
すると切島が拳を打ち付けながら前に出てきた。
「金属の塊は俺達が引き受けます!」
「八百万くん! ここを頼む!」
「はい!」
飯田が指示を出すと、八百万が頷く。
「ひー君、幽華ちゃん! この人達お願い! 手当てしつつ逃げないように見張っといて!」
「わかった!」
「任せて下さい!」
「最大出力…『
ひなたは、救出した
ひなた達が金属の柱を止めている間、オールマイトは再び力強く踏ん張る。
「教え子達にこうも発破をかけられては…限界だなんだと言ってられないな!! 限界を超えて、更に向こうへ!! そう、Plus Ultraだ!!!」
オールマイトはそう言って飛び上がると、次々と迫り来る金属の柱をいなして両腕を交差させる。
「CAROLINA…SMASH!!!」
オールマイトは、交差させた両腕を振り抜いて十字状の衝撃波を放つ。
すると強風が発生し、距離を詰められたウォルフラムは両腕で風を防ぎながら舌打ちをする。
「チッ…」
「観念しろ!!
そう叫びながらオールマイトが拳を振りかぶったその時、大量のワイヤーがオールマイトに巻きつく。
「くっ、この程度…!」
オールマイトは自分の身体に巻きついたワイヤーを力尽くで引きちぎろうとするが、その前にウォルフラムがオールマイトの首を掴む。
そしてそのまま力を込めると、左腕の筋肉が膨張して袖が破れた。
「観念しろ? それはお前だ。オールマイト」
そう言ってウォルフラムは別の“個性”を発動してオールマイトの首を絞め、オールマイトは苦しそうに血を吐く。
するとウォルフラムは、オールマイトの左脇腹を掴んで古傷を抉る。
「ぐぁああああああああああああ!!!」
オールマイトは、傷を抉られた激痛に叫び声を上げる。
「オールマイト…!! ぐぁっ…!」
すぐさまオールマイトのもとへ駆けつけようとした緑谷だったが、身体にガタが来て倒れてしまう。
「クソがあああ!!」
爆豪も、次々と爆破を繰り出すが金属の柱は際限なく伸びてきて、次第に苦戦していく。
「チッ…」
轟も、氷結で金属の柱を押さえていたが、際限なく押し寄せる柱の前にあっけなく氷を砕かれてしまう。
「がはっ…!!」
「ひなた!」
そしてひなたも、“個性”を酷使した事で喉が裂け、その場で膝をついて激しく咳き込み血を吐く。
するとひなたを心配した心操が叫ぶ。
一方オールマイトは、ウォルフラムに首を絞められていた。
ウォルフラムが使っていたのは、『筋力増強』の“個性”だった。
オールマイトはウォルフラムが“個性”を二つ持っている事に驚き、そしてある可能性が脳裏を過る。
「まさか…!」
「ああ! この強奪計画を練っている時、“あの方”から連絡が来た! 『是非とも協力したい』と言った。『何故か』と聞いたら、“あの方”はこう言ったよ! 『オールマイトの親友が悪に手を染めるというなら、是が非もそれを手伝いたい! その事実を知ったオールマイトの苦痛に歪む顔が見られないのが残念だけれどね』!」
ウォルフラムがオールマイトを見下して嘲笑いながら言うと、オールマイトが目を見開く。
「オールフォーワン…!!」
オールマイトが怒りに満ちた表情を浮かべると、ウォルフラムが高笑いする。
「ようやくニヤケ面が取れたか!!」
「ぁああああああ!!!」
オールマイトは怒りに身を任せてワイヤーを引きちぎろうとするが、金属の柱がオールマイトを突き飛ばした。
「ヘハハハハハ!!」
そしてその直後、大量に生み出された巨大な金属の立方体が次々とオールマイトを襲う。
それを見ていた緑谷は目を見開く。
「「「「オールマイトォ!!!」」」」
「おじさま…!」
オールマイトが完全に大量の立方体に閉じ込められると、A組やメリッサが叫ぶ。
「さらばだオールマイトォ!!」
そう言ってウォルフラムは、オールマイトが閉じ込められた立方体の群れに大量の鉄柱を突き刺す。
それを見たひなたは、絶望で目を見開く。
「マイトおじさまぁあああ!!!」
メリッサが涙を流して叫んだ、その時だった。
「デトロイト…スマアアアアアッシュ!!!」
緑谷は、スマッシュを放って立方体の群れを破壊し、中にいたオールマイトを助け出した。
それを見たウォルフラムは、忌々しそうに緑谷を睨む。
「あのガキ…!」
オールマイトと緑谷は、吹き飛んだ金属の板を使ってうまく着地する。
「緑谷少年! そんな身体で、何て無茶な…!」
オールマイトが尋ねると、緑谷は笑顔を浮かべながら答える。
「だって…困ってる人を助けるのがヒーローだから…!!」
「…HAHAHAHA! ありがとう、確かに今の私はほんの少しだけ困っている。手を貸してくれ、緑谷少年!」
「はい!」
そう言ってオールマイトは緑谷に手を差し伸べ、緑谷を立たせる。
「行くぞ!!」
「はい!!」
オールマイトが言うと、緑谷は力強く頷く。
そして二人は、ウォルフラムの方へと全速力で走っていった。
「くっ……くたばり損ないとガキが…ゴミの分際で往生際が悪いんだよ!!」
「そりゃあてめぇだろうがぁ!!」
ウォルフラムが攻撃を繰り出すと、爆豪が爆破で金属の立方体を吹き飛ばしていく。
そしてさらにウォルフラムが金属の柱を伸ばしてくると、轟も二人の援護に入る。
「させねえ!!」
轟は、巨大な氷塊を放って金属の柱を壊していく。
すると、その場で膝をついていたひなたが掠れた声で心操に話しかける。
「ひー君…! お願いがあるの…僕を操って!」
「え、何で…!?」
ひなたが言うと、心操が尋ねる。
この状況で味方を操る意味がわからなかったからだ。
するとひなたは、叫びすぎて負荷がかかった喉を手で押さえながら話す。
「二人を援護したい…でも今の僕じゃ力になれない…! だからひー君が僕を操って、限界を超えた力を引き出すの! お願い…!」
「…わかった!」
ひなたが必死に頼み込むと、心操が頷く。
ひなたは“個性”を発動して目を淡く光らせ髪を逆立たせる。
そしてウォルフラムに狙いを定めて波長を測り声帯を調節すると、心操に合図を送る。
「いいよ! いつでもOK!」
「行くぞ!!」
「うん!」
心操の掛け声にひなたが返事をすると、スイッチが入ってひなたが洗脳状態になる。
すると心操はすかさずひなたに命令する。
「『思いっきり叫べ』!! 限界を超えて叫び続けろ!!」
心操が言うと、ひなたは思いっきり息を吸って叫ぶ。
『YEAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!』
ひなたは、体育祭の時の倍以上の声量で金属の塊を破壊していく。
普段なら声量と音域で絶対にプレゼントマイクに敵わないひなただったが、無意識下のリミッターが外れた事でプレゼントマイクと互角の声量が出せるようになっていた。
ひなたが“個性”を壊した事でウォルフラムは一瞬“個性”を使えなくなるが、“個性”増幅装置によって“個性因子”を無理矢理叩き起こされすぐに“個性”が使えるようになる。
ひなたは、“個性”を酷使した事で大量の血を吐きその場に倒れ、心操がひなたを抱えて介抱する。
「邪魔だぁ!!!」
ウォルフラムは、すぐに金属の柱を伸ばして下にいた八百万達やメリッサを吹き飛ばす。
すると影山がメリッサを連れてウォルフラムから離れる。
「一つ貸しですよ! あなたを死なせたら、ひなたちゃんに嫌われちゃいますから!」
その間にオールマイトと緑谷が同時に駆け出し、一直線にウォルフラムの方へ向かっていく。
するとウォルフラムは、大量の金属を操って頭上に集める。
「いってて…何、あれ…!?」
麗日は、上を見上げて驚きのあまり息を呑む。
ウォルフラムの頭上には、巨大な金属の立方体が浮き上がっていた。
「タワーごと潰れちまええええええええ!!!」
ウォルフラムが巨大な立方体を操って二人めがけて飛ばす。
するとオールマイトと緑谷は、同時に拳を振りかぶり立方体目掛けて放つ。
「「ダブルデトロイトォォスマアアアアアッシュ!!!!」」
すると二人のスマッシュによって立方体が粉々に砕け散り、ウォルフラムも吹き飛ばされそうになる。
だがウォルフラムは、さらに金属を繰り出して二人を追い詰める。
すると二人は、拳を振り抜いた勢いでさらに上へ飛び上がる。
「行けええええ!!!」
「「「「オールマイトォォォ!!!」」」」
「「「「緑谷ァァァ!!!」」」
「「「ぶちかませ!!」」」
下にいたA組は、精一杯二人を鼓舞する。
そして“個性”の酷使によって喉が潰れ声が出なくなったひなたも、口パクで『行け』と伝えた。
「消えろォォくたばり損ないがあああああああ!!!」
ウォルフラムは、怒り狂った様子で大量の金属を操る。
だがその直後、ウォルフラムが操っている金属全てがひび割れ、ひとりでに粉々に砕け散る。
そしてウォルフラム自身の身体にもヒビが走っていく。
「何!? “個性”が…壊れ……!?」
突然の出来事にウォルフラムが驚いていると、影山がフッと笑いながら言った。
「ひなたちゃんの“個性”は、相澤先生のような『消す』“個性”じゃなくて、『壊す』“個性”です。何度も喰らえば、当然その分確実に傷が蓄積していく。そんな状態で無理に増強なんかしたら、自分自身の力で傷を広げていずれ自壊する…あなた、ひなたちゃんを舐めすぎです」
影山の言う通り、ウォルフラムはひなたに“個性”を傷付けられた状態で無理に“個性”を使い続けたせいで自分の力で自分の傷を広げ自壊したのだ。
ウォルフラムは、“個性”増幅装置によってひなたの“個性”が効かなくなったと思っていたが、実際はそうではなくひなたの『声』を喰らう度に確実にダメージは少しずつ蓄積されていた。
“個性”増幅装置には麻痺した“個性”を無理矢理起こす効果はあったものの、“個性”の負傷を防ぐ効果や一度傷ついた“個性”を治す効果は無かった。
むしろ、“個性”を傷付けられた状態で使えば少しずつ蓄積したダメージが却って悪化し大ダメージを負ってしまうのだ。
「更に!!」
「向こうへ!!」
「「Plus…Ultra!!!!」」
大量の金属が崩れて降り注ぐ中、オールマイトと緑谷は拳を振り抜く。
ウォルフラムは最後に残った力で壁を作るも、それすらもいとも容易く打ち砕かれる。
そしてついに二人の拳がウォルフラムに激突した。
「ぐぁあああぁあああああああああ!!!」
ウォルフラムは、叫び声を上げながらその意識を呆気なく手放した。
制御を失った金属が降り注ぐ中、解放されたデヴィットはぼんやりと空を眺める。
するとそこには、拳を突き上げて誇らしげに笑う若かりし頃のオールマイト…ではなく、ボロボロになりながらも拳を突き上げて誇らしげに笑う緑谷がいた。
デヴィットは、緑谷にかつてのオールマイトを重ねて目を見開く。
「やったのか…?」
「やったんだ…
飯田が呟くと、峰田が大喜びしながら答える。
すると他のA組も大喜びし、ひなたも安心して満面の笑みを浮かべた。
そして夜が明け、朝日がひなた達を照らす。
ウォルフラムは、“個性”増強装置が壊れ力を失ってガリガリの姿になり、さらにはひなたに“個性”を壊されしばらく“個性”が使えない身体になっていた。
緑谷が金属の破片の山の中から飛び出すと、メリッサとひなたが駆け寄る。
「デクくん!」
「メリッサさん! 相澤さん!」
「良かった…!」
緑谷の無事を確認した二人は、安心して笑顔を浮かべる。
一方、オールマイトは意識を取り戻しつつあるデヴィットに声をかける。
「デイヴ、デイヴ!」
オールマイトの声にデヴィットがうっすらと目を開けると、目の前には半分だけマッスルフォームが解けたオールマイトがいた。
「オール…マイト…!」
「助けに来たぞ、デイヴ…!」
「ありがとう……」
デヴィットがオールマイトに礼を言ったその時、メリッサがデヴィットに声をかける。
「パパー!!」
「オールマイト!」
メリッサと緑谷が叫ぶと、オールマイトがデヴィットに言った。
「礼なら、彼等に言うべきだ」
オールマイトとデヴィットが目を向けた先には、緑谷、メリッサ、そしてひなたがいた。
メリッサは、目に溜まった涙を拭いながら二人に礼を言う。
「良かった…本当にありがとう。デクくん達のお陰で、皆を助ける事ができた!」
「メリッサさんもです。僕は、メリッサさんのフルガントレットに何度も救われました! ありがとうございます!」
「デクくん…!」
緑谷がメリッサに礼を言うと、ひなたも声を出す代わりにコクコクと頷く。
すると、それを聞いたメリッサは笑顔を浮かべる。
だが緑谷は、フルガントレットが粉々になってしまった事を思い出した。
「あ、でもすみません! 壊しちゃって…!」
緑谷が謝り、ひなたもジェスチャーで『せっかくのプレゼントを粉々にしちゃってごめんなさい』と伝えると、メリッサが笑い出す。
「フフッ、そんな事…」
するとその時、下にいた麗日達が3人に声をかける。
「デクくーん!!」
「メリッサさーん!!」
「ひなたちゃーん!!」
「怪我はないか━━━!?」
飯田が尋ねると、緑谷が叫び返して答える。
「大丈夫ー!! オールマイトも博士も無事だよー!!」
「皆も大丈夫ー!?」
「「「大丈夫でーす!!」」」
メリッサがA組に叫んで尋ねると、A組は一斉に答えた。
一方オールマイトは、デヴィットを手当てしながら話しかける。
「メリッサから大体の事情は聞いたよ」
「私は…君という光を失うのが、築き上げた平和が崩れていくのが怖かった。だが…私の考えも、あの装置も、所詮は現状維持の産物でしかない。未来が、希望がすぐそこにあるというのに、私はそれに気付かなかった。メリッサが…私の跡を継ごうとしているように、緑谷出久、彼が君の跡を継ぐ者なんだな」
デヴィットが言うと、オールマイトはデヴィットを立たせて笑みを浮かべる。
「まだまだ未熟さ。しかし…彼は誰よりもヒーローとして輝ける可能性を秘めている」
「私にも見えるよ、トシ。君と同じ光が。ヒーローの輝きが」
二人がそう言って見据えた緑谷は、朝日を浴びて輝いているように見えた。
◇◇◇
その後
そしてその後少しだがI・EXPOの一般公開を見て回った。
そしてさらにその後、ひなた達はI・アイランドを出発して無事帰っていったのだった。
ひなたが千葉にある国際空港に到着すると、私服姿の相澤と山田が迎えに来ていた。
ひなたは、二人の姿を確認するなり駆け寄っていく。
「ただい…『ひなたぁ!! ニュース見たぞ!! 災難だったな!!』ふぎゃ!」
「うるさいマイク。人が見てるだろが」
ひなたが二人に駆け寄っていくと、山田が無意識のうちに『ヴォイス』を発動してわんわん泣きながらひなたを抱き上げた。
山田の声のうるささに周りの客達が振り向き、中にはプレゼントマイクが来ていると気付いて写真を撮る者までいたため、相澤は呆れ返って山田を小突きながら注意をする。
その後、ひなたは二人と一緒に山田の家に行き、山田がひなたの為に用意してくれた食事を食べてI・アイランドで起こった事を二人に話した。
異国の地で出会った友達と共にヒーロー達を救ったひなたは、どこか誇らしげな表情を浮かべていた。
原作では確か心操は洗脳中に声を出させたりとかは出来なかったと思いますが、本作ではヒロイン補正がかかってるので言葉を使わせる事はできませんが声を出させるぐらいならできるという設定になっています。