感謝感激雨霰。
念願の赤バーを維持し続けてるぞおおおおおお!!!
そして何でか知らんけどメチャお気に入り増えたああああ!!!
やったああああああああああああああああああ!!!
面白いと思っていただけましたら高評価(特に8・9・10あたり)お気に入り、感想等よろしくお願いします。
爆豪を救出に行った6人は、神野区に到着した。
「着いた! 神野区」
「この街のどこかに奴等潜んでんのか」
「人多いな」
「繁華街だしな」
心操の言う通り、夜の繁華街は街のどこかに
すると、切島が猪突猛進の勢いで走り出す。
「さぁどこだ八百万!」
「お待ち下さい!」
後先考えず走っていく切島を、八百万が呼び止めた。
そして心操も続けて言った。
「いくら何でもそのまま突っ込むのは無謀でしょ。それもうカチコミと変わんないよ」
「そうですわ。ここからは用心に用心を重ねませんと!! 私達
八百万が言うと、緑谷は咄嗟に顔を隠す。
「うん、隠密だ」
「しかしそれでは偵察もままならんな」
「お任せ下さい。実は私、こんな事もあろうかと前もって準備をしておりましたの」
そう言って八百万は、持参した紙袋を両手に持って他の5人に手渡した。
◇◇◇
「オッラァ!! コッラァ!!」
サングラスと付け髭をつけチンピラのような格好をした緑谷。
「成程変装か」
カツラを被って服装を変えホストのような格好をした轟。
「違え。もっと顎をクイクイやんだよ」
「オッラァ!」
ツノを生やして髪を下ろしヤンキーのような格好をした切島。
「夜の繁華街! 子供が彷徨くと目立ちますものね!」
サングラスをかけキャバクラ嬢のような格好をした八百万。
「流石にこれだけ見た目変わってればバレない…のか?」
前髪を下ろし八百万に借りたスプレーで若干髪をうねらせ轟同様ホストのような格好をした心操。
「パイオツカイデーチャンネーイルヨー!!」
付け髭とサスペンダーをつけ謎の呪文を発する飯田。
「八百万。これもしかして全部お前が作ったのか」
「ええ。繁華街にふさわしい格好を調べて作ってみましたの! 文献で!」
「そうか」
(偏ってんだよなぁ…知識が)
(流石ピュアセレブ)
八百万の持ってきた変装道具のチョイスに何か言いたげな轟だったが、八百万が言うと納得した。
ステレオタイプすぎて逆に怪しい変装道具を持ってきた八百万に対し、切島と心操は、彼女の庶民に対する知識の偏りに心の中でツッコミを入れた。
すると、通行人の一人が突然大声を張り上げる。
「お? 雄英じゃん!!」
「「「「「!!!」」」」」
「オッ、オッラ…」
緑谷が『雄英』という言葉に思わず反応しオラつきながら振り向くと、建物の巨大な液晶画面で雄英高校の記者会見の様子が映されていた。
メディア嫌いの相澤が髪を整えて無精髭を剃りきちんとした服装でブラドキングや校長と共に謝罪会見をしており、マスコミに向かって頭を下げていた。
『──では、先程行われた雄英高校謝罪会見の一部をご覧ください』
三人が頭を上げると、相澤が代表して話し始める。
『この度──我々の不備からヒーロー科1年生29名に被害が及んでしまった事、ヒーロー育成の場でありながら敵意の防衛を怠り社会に不安を与えた事、謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした』
「メディア嫌いの相澤先生が…」
メディア嫌いの相澤が教師陣を代表して取材会見を行っているのを見て、緑谷達6人は驚いていた。
相澤は、大事な生徒を
だからこそ、誠意を見せる為にも普段は徹底的に避けているメディアの前に姿を現したのだ。
『NHAです。雄英高校は今年に入って4回生徒が
「悪者扱い…かよ……」
マスコミからの質問に対し、緑谷達は不満を抱いていた。
すると、校長が質問に答える。
『周辺地域の警備強化、校内の防犯システム再検討、強い姿勢で生徒の安全を保証する……と説明しておりました』
「は? 守れてねーじゃん」
「何言ってんだこいつら」
映像を見ていた野次馬達は、次々と不平を言い出した。
結果が全て。
空気が澱んでいく。
どれだけ雄英の教師陣が生徒を守る為に対策に対策を重ね命懸けで
◇◇◇
一方、
「不思議なもんだよなぁ…何故奴等が責められてる!? 奴等は少ーし対応がズレてただけだ! 守るのが仕事だから? 誰にだってミスの一つや二つある! 『お前らは完璧でいろ』って!? 現代ヒーローってのは堅っ苦しいなぁ爆豪くんよ!」
死柄木は、椅子に拘束した爆豪に対して言った。
ガチガチに拘束されている爆豪は、大人しく死柄木の話を聞くしかなかった。
するとスピナーが口を開く。
「守るという行為に対価が発生した時点で、ヒーローはヒーローでなくなった。これがステインのご教示!!」
「人の命を金や自己顕示に変換する異様。それをルールでギチギチと守る社会。敗北者を励ますどころか責め立てる国民。俺達の戦いは『問い』。ヒーローとは、正義とは何か。この社会が本当に正しいのか一人一人に考えてもらう! 俺達は勝つつもりだ。君も、勝つのは好きだろ?」
スピナーが自身の意見を主張すると、死柄木も現代社会の歪みを訴えかけた。
死柄木達が爆豪を攫ったのは、ルールで縛られて思うように暴れられない爆豪に“勝つ”悦びを教える事で仲間に引き込む為だった。
「体育祭見たけどさぁ…あれはひどかったよね。君は本当は『勝ち』たかったのに、最後の最後で101号に勝手に負け逃げされて、君はそれに対して文句言っただけなのにみーんな君を散々叩いて、本当にひどいよねぇ。君は勝つために努力してきたのに、おかしいよね。間違ってるよね。周りがくだらない奴らばっかりだと、本当に報われないねぇ」
「てめぇ…」
零は、青い瞳をギラつかせながら爆豪を煽る。
すると爆豪は、零こそが体育祭に水を差した犯人だと確信し、苛ついた様子を見せる。
零が体育祭の決勝戦に水を差したのは、主に二つ目的があった。
ひとつはひなたの心を揺さぶって寝返りのきっかけを作る事、そしてもうひとつは爆豪を納得のいかない形で優勝させて怒らせ、その醜態を世間の目に晒させる事だった。
そして零の思惑通り、爆豪は戦意を失ったひなたを一方的に爆破し表彰式で暴れた
死柄木は、ニィと笑うと荼毘に指図した。
「荼毘、拘束外せ」
「は? 暴れるぞこいつ」
死柄木が指図をすると、荼毘が聞き返す。
爆豪が大人しく話を聞くはずもなかったので、拘束を解く意味がわからなかった。
「いいんだよ、対等に扱わなきゃな。スカウトだもの。それに、この状況で暴れて勝てるかどうかわからないような男じゃないだろ? 雄英生」
死柄木が言うと、爆豪は黙ったまま死柄木を睨み続ける。
すると荼毘は、トゥワイスに拘束具の鍵を渡した。
「トゥワイス、外せ」
「はァ俺!? 嫌だし!」
キッパリ断ったトゥワイスだったが、結局すぐに拘束具を外した。
「強引な手段だったのは謝るよ…けどな。我々は悪事と呼ばれる行為に勤しむただの暴徒じゃねえのをわかってくれ。君を攫ったのはたまたまじゃねえ。ここにいる者、事情は違えど人に、ルールに、ヒーローに縛られ…苦しんだ。君ならそれを──…」
Mr.コンプレスが言い死柄木が爆豪に近付いた、その瞬間だった。
BOOM!!!
「「「!!」」」
突然、爆豪は死柄木の顔を爆破しにかかった。
爆豪の座っていた椅子は吹き飛び、爆豪は鋭い眼光を死柄木に向けながら言った。
「黙って聞いてりゃダラッダラよぉ…! 馬鹿は要約出来ねーから話が長ぇ!」
「死柄木…!」
トゥワイスは、いきなり爆破された死柄木に駆け寄る。
すると爆豪は自信満々に笑みを浮かべながら言った。
「要は『嫌がらせしてえから仲間になって下さい』だろ!? 無駄だよ。俺は、オールマイトが勝つ姿に憧れた。誰が何言ってこようが、そこぁもう曲がらねぇ」
爆豪は、どんな
普段はヒーローらしからぬ粗暴な言動で周りをドン引きさせている爆豪だったが、その執念は本物だった。
完璧主義の爆豪にとって、
たとえ勝てるチャンスをチラつかせられようと、それが自分の目指す勝利でなければ大人しくついて行く気など毛頭無かった。
「……………お父さん…」
死柄木は、床に落ちた手を見てポツリと呟いた。
一方テレビの謝罪会見では、マスコミが事件の事を問い詰めていた。
『生徒の安全…と仰りましたが、イレイザーヘッドさん。事件の最中生徒に戦うよう促したそうですね。意図をお聞かせください』
『私共が状況を把握できなかった為、最悪の事態を避けるべくそう判断しました』
『最悪の事態とは? 27名もの被害者と2名の拉致は最悪と言えませんか?』
『……………私があの場で想定した最悪とは、生徒が成す術なく殺害される事でした』
『被害の大半を占めたガス攻撃。敵の“個性”から催眠ガスの類だと判明しております。拳藤さん、鉄哲くんの迅速な対応のおかげで全員命に別状はなく、また生徒らのメンタルケアも行っておりますが、深刻な心的外傷などは今の所見受けられません』
相澤が答えると、校長も生徒達の安否を報告した。
『不幸中の幸いだとでも?』
『未来を侵される事が最悪だと考えております』
『攫われた爆豪くんや相澤さんについても同じ事が言えますか?』
記者がそう言うとその場は一瞬にして静まり返る。
『爆豪くんは体育祭優勝、ヘドロ事件では強力な
記者の明らかに相澤を怒らせようとする発言に対し、ブラドキングは肝を冷やしていた。
心の中で相澤が挑発に乗らないよう祈っていると、相澤が頭を下げる。
『行動については私の不徳の致すところです。ただ…体育祭でのそれらは彼の理想の強さに起因しています。誰よりもトップヒーローを追い求め…もがいている。あれを見て隙と捉えたのなら、
相澤が言うと、別の記者が質問を投げかける。
『私からもよろしいでしょうか? 攫われた御息女は体育祭準決勝で観客を気絶させ“個性”を消すなどといった非常に強力で危険な“個性”を所持しているようですが、その“個性”に目をつけた上での拉致だとしたら? 仮に彼女の“個性”が
記者が言うと、相澤は拳を握り締め怒りで震える。
ひなたが攫われた時、一番悔しかったのは相澤だった。
心操のように
記者は、その悔しさにつけ込み容赦なく相澤を叩いて挑発する。
さらに相澤にとってデリケートなひなたの話題を持ち出し、ひなたを貶めているともとれる質問を投げかけて相澤を怒らせようとしていた。
だが相澤は、身体の震えを止め握り締めていた拳を緩めて頭を下げたまま話し始めた。
『娘が攫われた件については、仰る通り私共の監督不行き届きが原因です。しかし、彼女の力はヒーローを志す彼女自身の執念と努力の賜物です。貴方方の仰る彼女の“危険性”は、
相澤は、ひなたを貶めた記者に対して冷静に自分の意見を述べた。
ひなたの覚悟を、努力を、一番近くで見ていた相澤だからこそ言える言葉だった。
相澤が言うと、記者は再び質問を投げかける。
『根拠になっておりませんが? 感情の問題ではなく具体策があるのかと伺っております』
『───我々も手を拱いているわけではありません。現在警察と共に調査を進めております。我が校の生徒は必ず取り戻します』
校長が言うと、爆豪が笑った。
拷問でもして無理矢理協力させる事もできたのにそれをせず説得という手段を取ったのは、自分が相手にとって『利用価値のある最重要人物』であるからだと爆豪は理解していた。
連合の方針が変わらないうちに2、3人爆破して脱出しようなどと考えていた。
「ハッ、言ってくれるな雄英も先生も…そういうこったクソカス連合! 言っとくが俺ァまだ戦闘許可解けてねえぞ」
「自分の立場…よくわかってるわね…! 小賢しい子!」
爆豪が吠えると、マグネが呆れ返る。
爆豪は戦闘許可が解けておらずいつでも
だが一方で
爆豪とて、全く勝ち筋が見えない状況で無闇に相手を攻撃する程無謀ではなかった。
先程は
「刺しましょう!」
「眠らせようよ。その方が手っ取り早い」
トガはナイフを取り出し、零は前髪で隠していた右眼を開いて暗示をかけようとする。
「いや…馬鹿だろ」
「その気がねえなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを…やっちまったな」
荼毘とMr.コンプレスは、爆豪の行動に呆れていた。
「したくねーもんは嘘でもしねんだよ俺ァ。こんな辛気くせーとこ長居する気もねえ」
爆豪は、後ろに座っていたひなたに向かって叫ぶ。
「おい相澤ァ!! 何クソカスのいいようにやられとんだクソ触角が!! てめぇに勝ってトップ獲らなきゃ意味がねぇんだよ!!」
爆豪は、椅子に座ったまま微動だにしないひなたに向かって怒鳴りつけた。
するとぼぅっと一点を見つめたままだったひなたが徐に少し顔を上げ、口を開く。
「かっちゃん……」
ひなたは、光のない瞳を爆豪に向けて呼びかけた。
先程まで意識が暗闇の中を彷徨っており何も感じなかったひなただったが、爆豪の怒鳴り声で少しだけ暗示が解けかけたのだ。
「やっと気付いたかよ触角!! 何こいつらのオモチャにされとんだクソが!! さっさとこいつらブッ殺してこんなカビ臭え所抜け出すぞ!!」
「……僕はいいよ、かっちゃん一人で逃げなよ」
「は?」
爆豪はひなたに対して一緒に逃げるよう言うが、ひなたはふいと顔を逸らしながら言った。
ひなたの返事に爆豪がポカンとしていると、ひなたは顔を逸らしたまま話し始める。
「…ずっと、夢を見てた。僕なんかでもヒーローになれるんだって思ってた。…でも間違ってた。僕なんかがヒーローになっちゃ…生まれてきちゃいけなかったんだ。このまま外に出て学校に戻ったって、皆に迷惑がかかるから…こんな僕がヒーローになったって、誰も助けられないから…僕には皆の所に戻る資格なんて……」
ひなたは、唇を震わせて目に涙を浮かべながら言った。
ひなたは零の“個性”で催眠術をかけられ、自分がこのまま戻っていった事で起こる最悪の未来をずっと見せられ続けていたのだ。
自分のせいで父親やクラスメイトが凄惨な最期を迎えていく光景を見て、ひなたはヒーローになる事に対して疑問を抱き始めてしまっていた。
零の“個性”は、暗示をかけるのは第一段階で実は悪質なもう一つの面があった。
暗示で相手の精神が揺さぶられた時点で真価を発揮し、一度揺さぶった相手の精神を完全にコントロールし自分にとって都合のいい奴隷にしてしまうというのが零の“個性”の本質だった。
零に暗示をかけられヒーローへの憧れが揺らぎ始めたひなたは、少しずつ零の“個性”が効き始めてしまっていた。
「っせえ!! ボソボソ長台詞喋ってんじゃねぇ殺すぞ!! てめぇのウジウジ聞いてっと虫唾が走ンだよ!! いい加減目ぇ醒ませクソが!!」
ひなたが顔を逸らしてじわりと目から涙を滲ませながら言うと、爆豪がひなたに向かって怒鳴りつける。
そして、ひなたを正気に戻すためひなたの胸ぐらを掴もうとする。
その時、いつの間にか後ろに立っていた零が爆豪の手首を掴む。
「僕の妹に触るな」
零は爆豪を睨みながら手首を握るが、爆豪は右手を爆発させて零を退ける。
ひなたに“個性”を使っているせいで『無効』が出来なかった零は爆破をモロに喰らい服が少し焦げる。
「知るかよバァカ! てめぇは今ここでブッ殺してやっから覚悟しとけマッチポンプ野郎」
爆豪が両手から爆破を放ちながら零を煽ると、零は服についた煤を払いながら爆豪を睨む。
爆豪は零に体育祭で水を差された事にブチ切れており、ひなたとの勝負を邪魔され屈辱的な金メダルを握らされた腹いせに何が何でもここで叩き潰すと決めていた。
「…………」
死柄木が不機嫌そうに落ちた手に視線を向けると、咄嗟に黒霧が止めに入る。
「いけません死柄木弔! 落ち着いて…」
すると死柄木は手を前に出して爆豪を睨みつける。
「手を出すなよ……お前ら。こいつらは…大切な駒だ。出来れば、少し耳を傾けて欲しかったな…君とは分かり合えると思ってた…」
「ねぇわ」
「仕方がない、ヒーロー達も調査を進めていると言っていた…悠長に説得してられない。先生、力を貸せ」
死柄木は、砂嵐が映っているモニターに向かって言った。
◇◇◇
一方、緑谷達は発信機の示す場所に到着していた。
八百万は、古びた倉庫を指差しながら言った。
「ここが発信機の示す場所ですわ」
「何か思ってたより…」
「これがアジト…いかにもだな!」
八百万が言うと、心操が何かを言いかけ切島が率直な感想を漏らす。
「わかりません…ただ、私が確認した限り
八百万が言うと、緑谷、切島、轟、心操の4人が頷く。
すると飯田も4人に忠告した。
「少しでも危険だと判断したらすぐ止めるぞ。友であるからこそ、警察への通報も辞さんからな…!」
「………ありがとう飯田くん。出来る範囲で出来る事…考えよう」
すると緑谷が久々にブツブツを始めた。
「久々に見るなブツブツ」
「緑谷さんって感じですわ」
「確かにね」
緑谷のブツブツを見た切島と八百万がツッコミを入れ、心操も八百万に同意する。
飯田は、緑谷が一度決めたら止まれない人間である事を知っていた。
緑谷のそのような部分は親友としてライバルとして尊敬していたが、だからこそ今度は自分が守る番だと覚悟を決めた。
◇◇◇
「何で俺が雄英の尻拭いを…こちらも忙しいのだが」
「まァそう言わずに…OBでしょう」
エンデヴァーが不服そうに言うと、ベストジーニストがエンデヴァーを諌めた。
「雄英からは今ヒーローを呼べない。大局を見てくれエンデヴァー。今回の事件はヒーロー社会崩壊の切っ掛けにもなり得る。総力をもって解決にあたらねば」
「……ふん。あの小娘、無事じゃなかったらただじゃおかん」
塚内が言うと、エンデヴァーは渋々了承した。
忙しいと言いつつオールマイトも同行する今回の作戦に協力したのは、息子も参加していた合宿を襲撃され職場体験に来ていたひなたが拉致されたからだった。
エンデヴァーも、何だかんだで弟子であるひなたを心配していた。
すると職場体験に来ていた爆豪を拉致されたベストジーニストも口を開く。
「私は以前、爆豪の素行を矯正すべく事務所に招いた。あれ程に意固地な男はそうそういまい。今頃暴れていよう、事態は急を要する」
「貴様が変えられなかったのか」
「毛根までプライドガチガチの男だった」
ベストジーニストが言うとギャングオルカが尋ね、ベストジーニストは若干落ち込んだ様子で言った。
ベストジーニストは爆豪の髪を8:2にしてプライドをへし折って粗暴な性格を矯正しようとしたのだが、爆豪のプライドが高すぎるあまり矯正に失敗したのだ。
そして虎も悔しそうに口を開く。
「我が同志ラグドールが奪われている。個人的にも看過出来ぬ!」
虎が言うと、塚内も今後の方針をヒーロー達に説明する。
「生徒の一人が仕掛けた発信機では、アジトは複数存在すると考えられる。我々の調べで拉致被害者が今いる場所はわかっている。主戦力をそちらへ投入し、被害者の奪還を最優先とする。同時にアジトと考えられる場所を制圧し、完全に退路を断ち一網打尽にする」
すると、グラントリノがオールマイトに対して話しかける。
「俊典、俺なんぞまで駆り出すのはやはり…」
「“なんぞ” なんぞではありませんよ、グラントリノ! ここまで大きく展開する事態。奴も必ず動きます」
自分のような老兵に出る幕があるのかと考えているグラントリノだったが、彼の実力を誰よりも知っているオールマイトはグラントリノに言った。
オールマイトにとっては自分の師がこの場で誰よりも心強かった。
「オールフォーワン…」
オールマイトが言うと、グラントリノは僅かに目を見開いて言った。
そして塚内もその場にいるヒーロー全員に向けて言った。
「今回はスピード勝負だ!
ヒーロー達は、
◇◇◇
一方緑谷達は、発信機が指す廃倉庫の近くまで来ていた。
「電気もついてねーし、中に人がいる感じはねえな」
「木を隠すなら森の中…廃倉庫を装ってるわけだな」
切島と轟は、廃倉庫の様子をチラチラと窺いながら言った。
「正面のドア、下に雑草が茂ってる…他に出入り口があるのか? どうにか中の様子を確認できないものか…」
「おい」
緑谷はいつものブツブツを披露し、他の5人をドン引きさせていた。
緑谷が考えていると、突然声をかけられる。
「ホステス〜! 何してんだよホステス〜! 俺達と飲みましょ〜」
「やーめとけバカ!」
酔っ払った男二人が、変装した八百万に話しかける。
「オッラァ」
「パッ、パイオツカイデーチャンネー」
すると緑谷がオラつき飯田が謎の呪文で威嚇して二人を追い払った。
(今ので追い払えたのか……)
「一旦離れよう」
緑谷と飯田の追い払い方に心操が心の中でツッコミを入れ轟の指示で全員少し離れた所に移動した。
「多くはねぇが人通りもある…」
「目立つ動きはできませんわよ。どうされますの?」
「…………裏に回ってみよう。どれだけか細くても、俺らにはここしか情報が無い」
轟の言う通り、路上には人がチラホラ彷徨いていた。
これからどうするのかを八百万が尋ねると緑谷が提案する。
6人は、路地裏から中の様子を確認する事にした。
「狭いですわ…つっかえそう」
「安全を確認出来ない限り動けない…ここなら人目はないし…」
八百万が言うと、隣にいた切島と心操が複雑そうな表情を浮かべる。
八百万は、その抜群のスタイルが仇となりどこがとは言わないがつっかえそうになっていたのだ。
すると緑谷は、アジトと思われる建物に丁度いい高さの窓がある事に気がつく。
「あの高さなら中の様子見れそうだよ!!」
「けど暗いな……」
「この暗さで見れるか?」
「それなら私暗視鏡を…」
緑谷が指差すと心操と轟が言い、八百万が暗視鏡を創造しようとする。
すると切島は、懐に入っている何かを取り出そうとする。
「いや!! 八百万、それ俺持ってきてんだな実は」
そう言って切島は懐から暗視鏡を取り出した。
すると緑谷が驚く。
「ええ凄い何で!?」
「アマゾンには何でもあってすぐ届くんだ。一つしか買えなかったけど、やれる事考えた時に…いると思ってよ」
「マジか…すごいなお前」
緑谷が尋ねると切島はサラッと答え、心操は切島の行動力の高さに驚いていた。
するとさらに緑谷が驚く。
「それメッチャ高いやつじゃない!? 僕もコスチューム考えてた時ネットで見たけど確か5万くらいしたような…」
「値段はいんだよ。言うな」
緑谷が驚きながら尋ねると、切島は金の話は野暮だと緑谷の話を遮った。
すると轟が飯田、切島、緑谷の3人に指示を出す。
「よし、じゃあ緑谷と切島が見て、俺と飯田で担ごう」
轟が言うと、3人は頷き緑谷と切島がそれぞれ轟と飯田の肩に両足を置く。
「狭いな…」
「あまり身を乗り出すなよ。危ないと思ったらすぐ逃げ出せるよう」
「飯田ちょっと下がれるか?」
轟と飯田が緑谷と切島を担ぐと、緑谷と切島は塀に手をついてバランスを取って中の様子を窺う。
すると心操が切島に声をかける。
「何か異変があったらすぐ降りろよ」
「おう!」
心操が言うと切島が頷き、切島は暗視鏡を覗く。
すると飯田が切島に尋ねる。
「様子を教えたまえ。切島くんどうなっている!?」
「んあー…汚ねーだけで…特に──…は──…」
切島は、暗視鏡を覗きながら言った。
だがその直後、切島が突然大きな声を上げた。
「うおっ!!」
「切島くん!?」
「っべェ!!」
突然切島が驚いたので緑谷も驚き、轟が切島に状況を尋ねる。
「おい! どうした、何が見えた!? 切島!!」
「左奥…!! 緑谷左奥!! 見ろ!!」
轟が尋ねると、切島はぐらつきながら緑谷に暗視鏡を渡す。
緑谷が覗くと…
「!! 嘘だろ…!? あんな…無造作に……アレ…全部、脳無…!?」
緑谷が見たのは、巨大な培養器に並んで保存されていた何体もの脳無だった。
敵に洗脳されてしまったひーちゃん…
安心して下さい。
救いはあります。
寮制になった事だしそろそろひーひーカップルをくっつけたいんだけどどこまで進展させてほしい?アンケートによって結果が決まります
-
くっついた、はいおわり
-
お部屋デートとかぬるいやつ
-
A(軽め)
-
A(ガッツリめ)
-
B(直接的な描写ナシ 仄めかす程度)
-
C(直接的な描写ナシ 仄めかす程度)