「何をしに来た!?Dr.ブレンド!!」
私の感情を読み取ってか、それともいきなり現れた存在への警戒からかオケラロボットも威嚇のような姿勢をとってます。
何をどうすれば此処まで出来るでしょうか…『かくれん棒』と『かくれマント』ならセンサーと視覚も遮れますが、音は『吸音機』だとかさばりますし、違和感があります。
空間隔離系なら防御も兼ねられるでしょうか……そもそも現れるだけなら観測系と瞬間移動系でも十分、先ほどまで様子を窺ってた事を暗示する発言からしても此方を観てたのは確かですかね?
いや、ひみつ道具の組み合わせなんて幾らでもあります。読み取らないと対処は出来ませんが、無限に近い組み合わせを今の情報だけでピタリと当てるのは無理です。
それよりも今は相手の目的を明確に図らなければ。あの時の報復か、それとも別の目的か、なんにせよひみつ道具なしで相手できる様な存在で無いのは確かです。
先ほどの接近を考えると下手したらひみつ道具があってもまともに相手が出来るか分かりません。ドラえもんやノラミャーコには悪いですが色々と覚悟しないといけませんね。
「話をしにきただけだ。そう警戒してくれるな…と言うのも無理な話だろう。まぁ、この場で実力行使に移ることはないとだけ宣言しよう」
「犯罪者の言い分を信じろと?」
「戦わない為にこの場に現れたと言えば分かるだろう?」
と言うことはロボット学校のプログラムを知っているって事だがいったいどうやって情報を…
向こうの手の内が分からない状況で下手に手を出すのは危険…このまま少しでも情報を引き出すか?
だが、向こうは此方が手を出せないと考えてこの場にいる。裏をかけば先手を取れるのは間違い無い。時間犯罪者の確保と天秤に掛ければ落第なんて…
【それじゃまた学校でね】
時間犯罪者の時点で未来人だし…ギガゾンビの様に22世紀よりも先の人間の可能性も低くない。落第はともかく…学校には戻らないとな。
いつでも取り出せる様に伸ばしていた手を戻し、頭の中で思い描いていた物騒な絵を破り捨てた。
とりあえず落ち着く所からか。強がりでも結構、おれ…じゃない…私はハイドラ……えぇ、情報を引き出しつつ、時間を稼ぐとしましょう。未来の組織はどこも優秀です。
Dr.ブレンドが満足して帰れば良し、救けが来れば尚良し、ダメな時は…その時はその時です。
「話とやらを聞きましょう」
「良い時間が過ごせそうだ」
時間犯罪者なりのブラックジョークでしょうか、まったくもって笑えませんが、気張っていきましょう。
法務省の下部組織、時空間監視局…
「未登録の超空間移動の波動を感知、非管理区域の超空間からと思われます。時間犯罪対策課に対象範囲の調査を要請します」
22世紀では未だに解明しきれていないながらもひみつ道具や時間移動に用いられている超空間。
始まりは時空間監視局の把握できていないエリアからの不法な侵入に対しての対応だった。
「探査妨害が敷かれています。妨害の強度を随時測り、妨害起点の特定、排除へ取り掛かってください」
調べ始めてみれば何処から何処へ移動したのか全く掴めず、割り出そうにも事前に敷かれた妨害によって進まない。
その時点で時間犯罪者による大規模な犯行の予兆とみられ、対策室などを悠長に立てる暇もなく、局をあげての一斉捜査が開始された。
「全ての時間軸定間隔観測所に超空間反応探査を要請します」
流れ動き続ける時間軸では定点での観測は不可能な為、一定間隔で観測所が配置されている。観測員によってその時代の正確な情報を収集していく。
これで超空間の波動をキャッチできれば起点の捜索を待たずに犯人へ辿り着けるが、ピタリと観測所の置かれてる時間軸と重なるのは稀である。
熟せはするが本来の役割から少しズレている為、結果が芳しくなくとも仕方がない。
「相互時間介入管理室より伝達、公安部へ特別指令です。隊員一名を早急に22世紀の対象地点への派遣を、隊員の指定あり」
そんな折に未来からの情報がもたらされた。歴史を変えかねない真似であるが故に滅多に無い過去干渉がなされたのだ。
歴史を変えるためか、それとも歴史を確定させるためか、どちらかは分からないがより良い未来の為に公安部は直ぐに指令に従って動き出した。
「転属早々に任せるには些か大き過ぎる案件だが、未来からの指令だ。やってくれるね」
「はい、任せてください。詳細情報は頂けますか?」
「このシリンダーに入っている。内容は我々も知らされていない。心してかかれ」
指定されていた隊員は情報を受け取ると自身の装備を手にして直ぐに出動した。
「彼女、確か歴史保全救助課からの転属でしたよね。確か、転属の指令も未来からの特例の…」
「あぁ、正隊員として長く勤めているが特別優秀と言う訳でもない。むしろ装備の整備なんかでは注意を受けた事もあるそうだ」
優秀じゃないと評したが別に劣っている訳でもなく、正隊員の中では平均的と言える。整備なんかで注意されるのも専門の出で無ければよくある話だ。
公安部からの引き抜きではなく、極めて異例な未来から届けられた指令によって転属した事が重要である。そこから推測されるのはただ一つ。
「今回の件に間に合わせるべく転属させたとみるべきですかね。圧縮学習こそしていますが、まだ実動訓練もしていないのに大丈夫でしょうか?」
「確かに時間犯罪者を相手取る事は無かっただろうが、担当監察官からのは真面目で任務に忠実と評価は高かった…指導員を務めた事もあると聞いた。柔軟にやってくれると信じよう」
彼女にしか出来ない何かがあるのだろうと納得する。不慣れな現場で働かなくてはいけない後輩兼部下には厳格な公安部も期待しながら温かく見守る事しか出来ない。
「た、大変です!? 警察庁の時空犯罪課が対象をマークしていたらしく、捜査を推し進めていると!!」
「特殊案件だぞ!? 法務省伝手に警察庁へ抗議を送って止めさせなければ、取り急ぎ司令室、いや本部調査室へ情報を上げろ!!」
まだ入ってきていないが超空間異常を調べる過程で科学省も動き出している。その事を知らないのは不運が幸運か、一つ言えることがあるとすればT・Pの22世紀本部の忙しい一日はまだまだ続くだろう。
スタート地点からそう離れていない岩山の頂上付近、既にクラスメイト達が出発してからそれなりの時間が経っています。見つからずに話すにはちょうど良い場所ですか…
「あまり時間は取らせないから安心すると良い」
こっちのタイムリミットを知っていての発言か、それとも向こうも時間をかける気がないのか、真意は読めませんね。
「さて、色々と話したい事はあるが…君は何故あんなに必死に私の計画を止めに来たのかい? 」
今さら何を…手を出さないというのは嘘で本当は報復目的…いや、遠回りにも程があります。ただの興味本位か…下手に誤魔化すのも面倒になりそうですね。
「たまたま居合わせて、動けるロボットが私たちだけだっただけで、ただの成り行きですよ」
「なるほど、あくまで偶然か…そうだな。そうでなくてはいけない。如何に運命的であったとしても必然などではな…」
何やら考え込むかの様な表情を浮かべたかと思うと何処か力強く、自身に言い聞かせるかの様に呟いている。
何かを確かめている…? 支配欲や金銭欲の類ではないですね。Dr.を名乗るくらいですから貪欲なまでの探究心もあり得ます。
どちらにせよ自分のしたい事をやっている人間…その為の手段を選ばない相手となれば…かなり厄介な手合いですね。
「私を止めなければ都市が破壊されていたわけだ。そして君はその未来を変えた。未来を変えた事への想いはあるかい?」
「私はあの時代に生まれたものですので、今を生きた結果でしょう。私は貴方の事も知らなかったわけですから」
そう、私はあんな事件は知らなかった。Dr.ブレンドの事も全く知らない。正しく未知への恐怖は忘れられませんし、今も薄まりません。
ですが、
「その通り!! 積もり積もったこれまでの結果の連続と不連続、それこそが歴史だ!! それが例え、唾棄すべき有様だともだ!! だからこそ…だからこそ私が事を成すのはこの時代が始まりで無ければならない…」
歴史に対する強すぎるぐらいの想いですね。それでいて決して良いものと捉えていない。矛盾をはらんだ思想と決めつけるのは早計でしょうか。
強い想いと捉え方の根っこは別の可能性だってあります。ただ、激情させない為にも下手に触れるのは危険です。語らせるだけに留めるのが吉ですね。
話を途絶えさせるのもあまり良くありません。気持ちよく語ってもらう為に、触れても良いギリギリはあそこでしょうか?
「あの邂逅の時、貴方は既に初犯では無かったと伝手から聞きましたが?」
「航時法における罪過などで測るのは止めてもらおう。実験の意があったのは認めるがあれは
Dr.ブレンドが空中をかき混ぜるように手を動かすとその空間が渦を巻き、超空間らしきものが現れます。
恐らく動作によって呼び出せるタイプの四次元収納の類でしょう。止めるべきか悩んでいる間に既にDr.ブレンドの手は超空間へ入り込んでいます。
使うものは事前に決めていたのが数秒の時間でその中から道具を取り出しました。通常とは少し違う色合いの『室内旅行機』と何らかのレンズの付いたマイクの様な道具の二つ。
素早く『室内旅行機』らしきものを先に起動させ、岩山の頂上よりさらに上空へこの星の姿が映し出された。
「私の存在に限らず、市民へ不安を浸透させない為に捕縛されていない時間犯罪者についてタイムパトロールも警察も詳細まで報道はしない」
過去への違法な干渉なんて少し考えれば当たり前にあり得てしまうのが未来の技術です。
その事実を分かりやすい形で直視してしまえば人々の精神がどうなるか分かりませんから仕方のない事ですが…まさか!?
「この瞬間に私が声をあげれば、それがこの時代を生きる者の真実となる!!」
理性的なままに語られる強い野心も弱い人間には猛毒をも超える狂気でしかありません。
「オケラロボットさん、何でも良いので攻撃を!!」
「ケラ!!」
無茶振りですがヤゴロボットにドリルの機能等が付けられているのです。オケラロボットさんにも攻撃に転用出来る機能があるかもしれません。
そう願うと任せろと言わんばかりに羽の中からアンテナの様な機関を取り出し、そこから振動が放たれます。七つ芸の一つの鳴き声を音波兵器として取り入れているとは驚きです。
真っ直ぐに飛んでいく見えない音速の攻撃、左右の羽が二つの道具を撃ち抜こうとしますが直前で弾かれました。そのまま彼はマイクを手に持った。
目の前で行われている行為に対して何も出来ませんでした。今を生きていると言うのが分かる確かな重みのある言葉と空気に圧倒されてしまいました。
「この瞬間、正しく世界の敵となった」
世界の敵…そうあることを望んでいる目の前の男がとてつもなく恐ろしい存在に感じて仕方がありません。ダメだな…崩れそうになる。
「君は私を止めるかい?」
なんてことない様に問い掛けられた言葉に即答出来ない。ただの傍観者気取りの自分が決してヒーローなんかでは無いのを知っている。
そして物語が全てで無いのも知っている。既に紙面や文字だけのおとぎ話でないのは痛いぐらい分からされた。
それでも…少し不思議な話が大好きだ。夢が溢れ出す様な物語がとっても大好きなんだ。あぁ、諦めるのはまだ早い。
彼らの物語が多くの世界を救ってきたのなら、
「えぇ、私も守りたいものがありますので」
うだうだしてて馬鹿みたいでしたね。ちょうどいいです卒業試験ついでに下らない自分からも卒業しましょう。
「ふふふ、それもまた運命か、次に相見える時は存分に戦おうか、ハイドラよ。さて、私はお暇させて頂きたいのだが、無粋な横槍は止めて貰おうか?」
Dr.ブレンドが何を言っているのか分からず困惑していると、突然空中に超空間が開き、一台の乗り物が現れ、その騎乗者が一本の光線を撃ち放った。
「タイムパトロールよ!!今すぐ動きを止め保護対象から離れなさい!!」
私はかなりの驚きに包まれた。目の前にある物を私は知っている。【ドラえもん】とは違う作品のタイムパトロールが使う乗り物である『タイムボート』だ。
そしてそれに乗っている赤茶色の長髪と青い瞳を持ったタイムパトロールの事も知っている。彼女の名前はリーム・ストリーム…【T・Pぼん】のヒロインの一人だ。
【T・Pぼん】…主人公である
【ドラえもん】とは
それ故に仮に繋がった世界だとしても出会う事は無いと勝手に思い込み、近い存在である筈の彼らを意識の外へと置いていました。
だからこそ目の前に広がっている光景に対して驚きは絶えません。名乗られていませんが恐らくリームと思われるタイムパトロールがDr.ブレンドと相対しているのですから。
そして、頭の片隅に必死に追いやろうとしていますが、Dr.ブレンドの起こす
「特別製の『ショックガン』の威力を味わいたく無ければ無駄な抵抗はやめることね」
保護対象と言うのはこの場にいるのが三人である以上、私で間違い無いでしょう。彼女も私を守るようにDr.ブレンドの前に立ち塞がっています。
一応ロボットである私が人間の彼女に庇われていると言うのはなんとも格好がつきませんが、予想外ながらも確かに心強い救けですね。
「わざわざ声かけとはチーター共の使いにしてはお優しい事だな。そんな事をせずにお得意の時間操作でもしてみればどうだね?」
しかし、Dr.ブレンドは突きつけられている銃口に対して愉しげに笑って見せています。その発言に彼女も苦々しい表情へと変わりました。
【T・Pぼん】のタイムパトロールも未来の道具、それこそひみつ道具と遜色ないものや名称や効果が同じ物、中には上位互換と言えるものまであります。
その中でも作中でも多い頻度で見られるのが『タイムコントローラー』と言う制限こそあるものの時の流れを操る道具は破格の性能を持っています。
それを使えば大抵の物事を解決出来ますが、それは時の操作に対する対抗手段を持たない過去の時代での活動が主だからでしょう。
たとえ未来の存在であってもドラえもんは自身の道具による効果を受けています。一概にこうとは言えませんがDr.ブレンドが何らかの方法で時間操作への対策をとっているのは確実でしょう。
そして、私への接近手段に時間操作への対策、事前準備をこれほど用意しているDr.ブレンドにタイムパトロール特別製のとは言ってましたが『ショックガン』の効果があるのかも疑問です。
「保護対象の安全を優先してこの場は見逃しますが、タイムパトロールが必ず貴方を捕まえます」
「ふん、チーター如きにやられるほどこの身体は耄碌してはないさ。まぁ、活発とも言い難いがね。さて、そろそろ本当にお暇させて頂くとしよう」
何やら手元で何かを取り出そうとしているのが見えますが、何やら予定が狂った驚きと共に興味深そうな表情を浮かべています。
その理由は分かりますが原因は私も分からず、タイムパトロールである彼女が諦めるふりをして罠でも張っていたのかと思いましたがそれも違う様子です。
むしろDr.ブレンドの雰囲気の変化には彼女も驚いている様に思えます。何が起こっているのか分かりませんが、三人とも違うと言うのであれば…
「貴方の身柄はうちでも欲しているんですよ。貴方が犯行を行う上で成してきた術を吐き出してもらおう」
いきなり響き渡った男の声による宣言、聴こえてきた上空を見あげてみると、タイムパトロールとは違いますが何やら制服らしきものを着た成人しているであろう男が立っていた。
「あ、うちじゃ分からないと思いますので端的に所属を言いますと
彼が何かを仕組んでいたのでしょうか、元々使う気は無かった物ですが、私の身体から幾つかの反応が途絶えたのが確認できました。おそらく、彼のした事は…
「あまり保つ代物ではないんですが超空間及びひみつ道具を結構厳重に封じちゃいました。そして此方にはなんとエネルギー兵器と質量兵器の用意があります」
やはりひみつ道具が使えなくなっているみたいですね。Dr.ブレンドにとっても予想外の手だったのは確かでしょう。それでも大きく狼狽える事はなく、その場に立ち続けています。
「何を勝手な事をしているの!?」
そんな事をすればタイムパトロール隊員としては黙っていられないのも当然でしょう。対峙していた犯罪者に対して横入りされた訳ですからね。
ですが航時法やひみつ道具やロボットに関する
刑事法に基づいて警察庁を大基に動き犯罪者を追う警察官、航時法に基づいて法務省を大基に動き時間犯罪者を追うタイムパトロール、そして科学法に基づいて科学省を大基にひみつ道具やロボットの事件に携わる科学事案対策局員。
さて、Dr.ブレンドは歴史改変を企んだ時間犯罪者であり、天気局の施設を占拠した犯罪者であり、先程までもひみつ道具を使用している訳ですが…彼の担当は何処と言えるのでしょうか。
もっとややこしい事を言い出すのであれば警察の中にも時間犯罪者を追う
科学が一気に発達し、宇宙への進出も果たし、時間さえも操れる様になった人類の技術の進歩は目覚ましいと言えますが、その発展の中で増えた様々な問題に対して対処は出来ていてもそれらを整備する段階に無いのがこの二十二世紀です。
これでまだまだ発展途上で伸び代があると捉えられるのであれば良いのですが、そう楽観的に考えるにも限度があるのも確かですね。
「そちらの作戦は失敗しているんですからこっちの番を貰っても良いでしょう? さて、返答を頂けますかDr.ブレンド」
タイムパトロールとの軋轢を全く気にしていない様子で目的の為にじっとDr.ブレンドを見つめている。
「面白いが、私の優先事項には入らないので、本当にお暇させてもらうよ」
タイムパトロールに対しては何処か思う所でもあったのでしょうか、煽る様な言動ですが反応を返し、言葉を交わしていましたが、科対の男に対しては本当に興味を持っていないのが見て分かります。
「逃げ場があるとでも…ん、超空間の波長の乱れが、おかしい規定値を大幅に超えて…ぐっ!?」
ひみつ道具や超空間を封じられた状態でどの様にこの場を離れると言うのか私も疑問に思っていると急に何かの反動でも受けたのか科対の男が険しい顔を浮かべる。
そしてほぼ同じタイミングでDr.ブレンドの背後の空に、いや、空間に穴が空きました。それと僅かに引力を帯びている様で、穴も段々と広がっていきます。
「まさか無理矢理…超空間ごと封じ込めに穴を開けるとは…そんな事をすれば…時空乱流を誘発させるぞ」
科対の彼は疲弊からか言葉を途切れさせながらも目の前の事象を考察しています。分析自体は冷静で淡々としていますが、少し驚きの表情を浮かべています。
それもその筈です。時空乱流とは【ドラえもん】では神隠し、【T・Pぼん】でもタイムトリッパーと言う事象を引き起こす時空間における災害です。
普通の災害とは違い、時空間なんて曖昧で脆い場での災害に巻き込まれればそれこそただでは済まないと言うのにDr.ブレンドには自身が無事である保証があるのでしょうか…
「何事も選択の下で運命的に出会いたいものだよ。君との邂逅のように…」
私の方を見ながらそれだけ言うとDr.ブレンドは超空間に空いた穴へと飛び込んでいきました。
「おかしいなぁ…超空間異常の犯人と踏んで対策は講じていたと言うのに、それに時空乱流をまるで苦ともしないとは…特異体質持ちか、それに現時点で無効化出来ていない何かがあるのかも…」
ぶつぶつ呟きながらDr.ブレンドの消えた辺りを彷徨いている科対の男は急に止まったかと思うと岩山の隙間に入り込んでいた道具を拾い上げました。
「…おっと、これはDr.ブレンドが宣言に使った物かな? 封じ込めは壊せた様だけどやはり超空間の封鎖が効いてるからか仕舞わずに離れたのか、ふんふん…『神様プール』と『室内旅行機』、『神様マイク』に『望遠メガフォン』でも合わせた感じか…なるほどなるほど、最近の犯罪者は面白い物を作るのが多いねぇ」
何処までも自由に動き回っている男ですが科学事案対策局に所属しているだけはある様でひみつ道具に対する知識は確かなのが発言から分かります。
「はい、現場に到着した際には宣言は終わっていました。幸いにも接触対象の無事は確認できましたが時間犯罪者の確保には至らず申し訳ありません」
一方でタイムパトロールの隊員である彼女は上司であろう相手に報告をしているのが分かります。
それにしても接触対象ですか、保護対象であり接触対象…面倒ごとの予感しかしませんね。まぁ、そんな事よりも…
「卒業試験に戻る訳にはいかないですかね」
このままそっと離れるのは憚られますが、長く拘束される様な事態にならない事だけは祈りますしょう。
登場したひみつ道具
『かくれん棒』
棒の周りの光をねじ曲げ、棒を持っている人から出た光は棒が吸収してしまうため、これを持っている人は消えたように見える。体は消えるが、棒は見えてしまう。電池が切れると姿が見える。
『かくれマント』
これをかぶると姿が見えなくなる。
『吸音機』
この機械は、どんな音でも吸い込んで缶詰めにしてしまう。音は空気が振動して伝わるが、吸音機の集音ラッパを音に向けると、その方向の空気の振動を集めて吸い込んでしまう。吸い込んだ振動はポット(缶)の中に保存される。缶を飲むと体中から騒音が溢れ出る。
『ショックガン』
相手を傷つけることはないが、気絶させることができる武器。【T・Pぼん】では出力の調整が可能。
『室内旅行機』
部屋にいながら、立体映像で旅行気分を楽しめる機械。海岸、アフリカのジャングル、温泉旅館、団体客など、様々な場所のフィルムが内臓されていて、台座にあるレバーを操作して映像を映す。
『神様プール』
『神様セット』のひとつ。ダイヤルを調節すれば、どこでも映して見られる。『神様ステッキ』を使って映っている物を取り出したりもできる。映像と繋がっているので、自分が中に入る事もできる。
『神様マイク』
『神様セット』のひとつ。『神様プール』に映し出された場所に神様の声を伝える。
『望遠メガフォン』
スコープで相手を狙いながら喋ると、どんなに遠くにいても声が届く。
【T・Pぼん】より
『タイムボート』
【T・Pぼん】において使用される個人用のタイムマシン。外見はスノーモービルに似た流線型の機体の後部に大きなトランクが付属しており、オートバイのように直接またがって運転する。操縦はレバーを握ることでコンピューターが脳の電流を読み取り、自動的に調整を行う。
『タイムコントローラー』
正隊員にのみ支給されるステッキ型タイムマシン。本人や世界の時間の流れを変えることができる。要するにジョジョのラスボス。周囲の時間を遅くさせる「スローモーション」、逆に加速させる「コマ落とし」、一時停止させる「タイムロック」、時間を逆転させる「巻き戻し」などの操作を行うことができる。
登場人物説明
『リーム・ストリーム』
【T・Pぼん】に登場するヒロインの一人。
タイムパトロール隊員であり、【T・Pぼん】主人公の先輩である。アニメでは特異現象処理課へ異動してるが、この作品では公安部への異動となっている。
ハイドラ設定・用語集より一部抜粋
※見なくても問題は無いです
※原作の設定や名称を使いながらも世界観に合わせて改変していますのでご了承ください。
※また、場合によっては設定の変更もあり得ますのでそちらもご了承ください。
●→◯→◎→・
●国土交通省
国家機関の一つ
◯気象庁
国土交通省の下部組織
未来では気象庁が天気を決めている
社会情勢や経済動向と睨み合わせる
各省庁や国との議論などもおこなう
省庁の中でも権限がそれなりに高い
◎天気局
気象庁の下部組織
実際に各地で天気を操作したり
発生した災害の除去に動く
直接現場に出て働く者が集まる
●科学省
科学世界の未来を担う国家機関
科学世界の科学分野に関する法律を議論する
定められた法律を科学法と言う
◯ひみつ道具管理委員会
科学省の下部組織
ひみつ道具の認定や管理
◯ロボット管理局
科学省の下部組織
ロボットの認定や管理
【ドラえもん】のアニメでは【ロボット管理協会】が登場している。
◯科学事案対策局
科学省の下部組織
ひみつ道具やロボットの事件に携わる
警察、T・Pと協力もすれば対立する面も
科学省の私兵部隊と揶揄される事も
略されて科対と呼ばれる事が多い
●警察庁
未来の警察が所属する
基本装備に加えて申請したひみつ道具を所持、一部簡易申請で所持可能なひみつ道具もある
基本配備のひみつ道具
『チューイングピザ』
『ショックガン』
『空気砲』
『タケコプター』
『スーパー手袋』
『タイム電話』
◯時空犯罪課
T・Pとは別に時間犯罪者を追う
T・Pとは基本的に犬猿の仲であるが
T・Pと活動を共にする事もある
◯公安部
テロ等の国家に関わる事件を主に扱う
●法務省
◯時空間監視局
法務省の下部組織
航時法に基づいた強い権限を持つ
◎T・P(タイムパトロール)
時空間監視局の職員の内、主に現場で動く者を指す。
だが、時空間監視局の職員であれば名乗れはする。
・本部調査室
過去から現在までの時空間異常の監視
歴史に影響しない救助者の捜索を行う
名称は【T・Pぼん】に登場する
・司令室
部隊や個人のタイムパトロールへ指示を出す
・相互時間介入管理室
過去や未来のタイムパトロールと情報共有し、歴史の調整、修正、消去の最終決定に携わる
・査問委員会
T・Pの働きに違反がないか航時法
及び隊務規定に基づき監視する
名称は【T・Pぼん】に登場する
・時間犯罪捜査課
時間犯罪者に携わる
【ドラえもん】寄りのタイムパトロール
名称は【T・Pぼん】の犯罪捜査課がモデル
・歴史保全救助課
歴史の保全及び時空間に関する救助活動
【T・Pぼん】寄りのタイムパトロール
【T・Pぼん】の救助課がモデル
・特異現象処理課
その名の通り特異現象に対応する
【T・Pぼん】の2024年版アニメに登場する
・T・Pの公安部
テロレベルの時間犯罪者
公表されない歴史改変
未来からの指令に従事
7ヶ月と比べたら3ヶ月は少しだと言えるでしょうが、少しお待ち下さいで待たせて良い時間では無いのは分かります。
大変お待たせ致しました。
書き出しがどうとか言い訳で言える作業速度では無かった作者です。
まぁ、色々と書くのに時間が掛かった理由としましては今回から登場致しました彼女、【T・Pぼん】から出演のリーム・ストリームさんとオリジナル設定+オリキャラである科学事案対策局の男の辺りを書くのにまぁ時間がかかりました。…と言い訳だけさせてください。
原作やアニメによって設定が違ったりするのはよくある話ですが、色々と調整しようと思うと面倒なものも色々ありました。
この作品でのオリジナル設定も多く、一部では名称をそのまま使っているものや一部流用しているものもあり、正直分かりづらい部分もあると思いますが、繋がりはあれど複数の作品を混ぜている都合上、仕方のない事だと思って頂けると幸いです。(一部は純粋に私の技術不足もありますがね…)
流れを大きく変えたり、話を膨らましたりはしておらず、予定通りに進行しているのですが、元ネタのムシムシぴょんぴょんの要素が現状で薄い事に関して、期待していた人がいましたら申し訳ありません。
同じ失敗を繰り返さない限り、次の話でムシムシぴょんぴょんの終わりまで書く予定で、そちらでもう少し要素を出せると思うのでお待ち下さい。
言い訳や内心など語らなくてもいい内容ばかりを書き連ねてしまった気がします。これ以上、変な事を言わないようにここらで終わりとさせて頂きます。
それではいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を