---海夢side---
「本当にさっきはすいませんでした……」
「いや、ゆーて考えたらゲームやってないんだし分かるはずないし!あたしこそマヂごめん!」
お互い頭を下げる。あれからヒートアップした自分がゲームについて
「でもおかげでゲームの概要はよくわかりましたよ。欧風アンティーク喫茶……あまり詳しい事は分かりませんが、先ほどのような喫茶店なら確かにまた行ってみたいと思います」
「そうそう!も~ヒロインの花鳥玲愛ちゃんってライバルなんだけど、でも主人公と同じようなこと考えてるのがまぢエモい♡」
(あ~まぢやらかした……。ごじょーくんヌル女やってたからこれももー押さえてるかなーって思い込んでた)
五条新菜はアニメやゲームに詳しくない。主に知っている知識はほとんど喜多川海夢にすすめられたもの、つまりコスに関わるもの以外はほとんど知らない。そのため少しコアなヌル女に手を出す前に、俗にいう初心者向けともいわれるような作品についてはほとんど知らなかった。
「あれ、でもそれにしては今日のメイド服けっこー本格的だったけどあんまり驚かなかったよーな知ってた?」
「いえ、以前ヌル女でもそういった衣装が出てきたこともありましたので…」
「でも奉仕って言いながら最後まで着ませんでしたね残念です」
「予知すごない?」
※ヌル女のFDで実装されます。*1
「でもこれも貸すからやってみ~。最近リメイクされてちょーかわいいから!」
そう言いながらスマホでスクリーンショットを探して見せると
「あ、なるほど……凄いですね。確かにさっきの喫茶店と似たデザイン……でも少しこちらの方がタイトかな?」
(ンっっっんあ♡近っ♡)
(ヤバ♡ちょ、ごじょーくんマヂ真剣……)
(この前もそうだったけど、生地を選んでる時とかのごじょーくんの顔もうなんてゆーか……しゅき♡)
「良いですね……」
「へあっ!?」
「こういったフリルはあんまりやった事ありませんでしたが、雫たんの時とはまた違った趣ですね」
「あ、あー。だよねー」
(おもくそ焦ったし……)
「ところでゲームはまたやってみますが、……したいのはこの花鳥玲愛さんのコスプレなんですか?」
「?そーだよ?なして?」
「あぁいえ、どちらかと言えばこの『夏海里伽子』さんも好きそうだなと」
「わかる、わかりみが深い。ストーリーがおもくそ神で主人公との距離感がもろ過去に何があったの!?って思わずにはいられなかった。でもそういった謎がだんだんと新しい環境になって解き明かされていって思わずなんでと……」
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「よ、よくわかりました」
「ん~こーゆーメイド服って前から着てみたかったからちょー楽しみなんですけど~♡」
「ええ、俺も今度の土日にやってみます。来週にはまた三面図用意しておきますので確認してください」
「りょ~♡」
「ってもーこんな時間じゃん!そろそろ帰らないとまずない?」
「そうですね、……喜多川さん今日も晩ご飯寄られていきますよね?」
「もち~」
「申し訳ないですがちょっと冷蔵庫の中が心もとなくて……帰りにスーパーに寄りたいんですが」
「ぜんぜんよゆー!んじゃおじーちゃん待たしちゃってもよくないしすぐいこ!」
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「ごじょーくん、ここでよく買い物するの?」
「はい、値段も手ごろでおいしいものが多いですよ」
「へ~あ、ごじょーくん
指を差した先では大きく
「キレ~どれもおいしそ~♪」
(肉もいーけど魚もおいし~よね~。ごじょーくんち最近魚多いけど料理の仕方めちゃ多いからまぢ神!)
そう言いながら眺めているとごじょーくんは少し離れたところにある
「あれ?そっち?」
「ちょっと気になるのがあって。『もちがつお』っていうものなんですけど」
「もち!?伸びるの!?え、これサトウのおもち!?」
「伸びませんよ!?あとこれは純粋培養です!」*2
「元気がいいねぇ、学生さん。何か気になるもんでもあったかな?」
そう言って近づいたのはごじょーくんと同じくらいの背の店員さんだった。
「あ、ちょっと伺いたいんですが……これ『もちがつお』でしょうか」
「お?嬉しいねぇ!苦労して仕入れたこれを知ってくれている人がいるとは」
そう言いながら何度も頷いて感心した様子を見せる。
「しかし兄ちゃんまだ学生だろ?よく知ってたな」
「料理してた時にたまたま聞いて」
「そ~まじでごじょーくんの料理おいしーから♡」
「喜、喜多川さん、そんな恥ずかしいですよ……」
「仲がいいねぇ。仰るとおりこれは静岡で取れた
「ふつーのと何が違うの?」
「普通の
「へ~、だからもちがつおなんだ」
「そうそう、兄ちゃんの言う通り普通はなかなか難しいからその土地くらいでしか取れねぇんだが……今回はちょっとしたツテで仕入れる事が出来てな」
そこでポンと思いついたようにオジサンがバックヤードに戻り……すぐ戻ってきた。
「試食だ、よかったらどうだ?」
「いいんですか!?うわあ楽しみだなぁ!普通の
「テンションブチ上げじゃんごじょーくん草」
親切なオジサンからもらった刺身に軽く醬油をつけ頬張る。
「ん~何これ!ふつーのよりまぢでもっちもちじゃん!肉あつ~♪」
「美味しい…!魚なのに凄いボリューム感ですね」
「だろ?今朝のとれたてでなぁ、冷凍もされてないからこその味わいだ」
「醤油だけでこれだけ美味しいなら、生姜にネギも足せばもっと美味しくなりそうですね!」
「お、いいチョイスだな!兄ちゃん!」
「ごじょーくん、今日これにしよーめっちゃおいしそ~♡てかおいし~♡おぃーちゃんも絶対気に入るって!」
「そうですね、じゃあこれをもらい……」
「あ、ちょっとごめんね。私もちょうだい」
そう言って別の人も買うようで隣のパックを持っていく……が
「うわ、人すご!」
後ろを向けば、スーパーの中でここだけ混雑していた。
「今朝の新鮮とれたて『もちがつお』!今回の店長の気まぐれチョイスはなんと冷凍されずここまで届いた貴重品!本日限定ぜひお試しあれ!」
そう言い終わるやいなやわっと他の人も寄ってきて次々ともちがつおは売れていった。
「バカ売れじゃん!良かったねオジサン!」
「おお!兄ちゃんたちがい~感じに立ち止まってくれてなぁ。客寄せしてくれたぜ」
「あれだけあったのに売り切れですからね……確保しててよかったです」
「そうだこれはサービスだ!」
そう言って差し出されたものは
「よかったらまた頼むぜ!!」
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「……豪快な人でしたね」
「ちょー声デカかったうける笑」
「タタキは明日あたりにして……今日はせっかくなのでこちらのもちがつおがメインにしましょう」
「異議な~し♪」
「あ、せっかくなので生姜とネギも欲しいですね」
「それならさっきのオジサンの隣にあったよ、いーよあたし持ってくるからごじょーくんは先みてて」
「いいんですか?ありがとうございます」
そう言って戻るとオジサンはもちがつおを買った人に薬味におすすめとまさに生姜やネギ、ニンニクをすすめていた。
「お、おじょーさん。忘れ物かい?」
「ん、それそれ。あたしにも1つちょーだい」
まいどありと言われつつ商品を受け取る。
「しかしおじょーさんもいいねぇ、料理がうまい彼氏がいるとメシが楽しみだろう」
「モチ☆和食が特に上手くって~」
あれと気づく
これはもしかしなくてもデートじゃないだろうか。それも一緒に買い物をして何なら料理も手伝うかもしれない。むしろそれは……
「もう同棲中か?さすがにねぇか!まだ学生だもんなぁ!」
ガハハとオジサンは笑っているが頭の中はその言葉で一杯だった。
(は♡♡鬼ヤバ♡♡顔あっつ笑笑!!)
(ごじょーくんとずっと一緒???はああ~~~~!!?え、無理どーしよ。無理無理もー無理!!!!♡!てか彼氏!?彼ピ??笑)
女子高生が生姜とネギをもって頭を振りながら歩いている姿はあまり見かけない。当然だが前は見えていない、だからこうなる。
ぼふと随分背の高い人にぶつかってしまう。割とがっつりと。
「あ、スイマセ……」
「……喜多川さん?どうかされましたか?顔が赤いですが」
「~~~っっっ……♡」
その日の夕食はいつも賑やかな喜多川さんがやけに静かだなぁと心配した五条が今度は喜多川さんのおすすめを教えてくださいと言ってまた乙女になるのは別の話……。
もちがつおは静岡や和歌山で食べる事が出来るそうです。
もし3~5月頃に通りがかる時があればオススメです。