謎のヒロイン日記 X   作:πの方程式は美味しい!

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えっちゃんって良いよね。
眼鏡っ娘verも好きだけど、フードのえっちゃんもかわええ。
というわけで書いた。後悔はしてない。



たぶん。


ヒロイン日記 ①目覚め

 ☆月○日

 

 ドスっと腹部に衝撃を受けて、目が覚めたら女の子になってた。意味が分からないよ。

 確か俺は会社に行こうと家を出て……そっから記憶がない。その後に何かがあったと見るべきだろうが、どうやったら女の子になるのか理解が出来ん。

 ま、いっか。夢だと思って楽しむとしよう。げへへ、おにゃのこの身体だぜ……。我ながらキモイな。

 

 あと、なんかすっげぇ股間がスース―すんなと思ったらスク水みたいな服を着ていた。股間がVのやつ。なんでこんなん着てるん俺。

 赤と黒を基調とした、フード付きのローブにピチピチのタイツだった。かなり俺の厨二心を興奮させるもので、なかなかにカッコいい。太ももの部分だけ露出が激しすぎるけど。

 スターウォーズの暗黒卿が来てそうだなぁ、なんて感想を零しながら身体を弄っていると腰から何かが落ちた。拾って見てみると、これまたライトセーバーみたいな剣だった。なにここスターウォーズの世界?

 とはいえ、側から見たらライトセーバーを持つ露出狂なので、ローブでいい感じに隠すことにする。腕が使えなくなるのは不安だが、まあ露出狂だと勘違いされて捕まるよりはいいだろう。

 

 じっとしているわけにもいかないので、俺は歩き出した。

 俺が目覚めた場所は森の中だったから、とりあえず人里を目指して歩く。……しばらく歩くと街道を発見した。これ幸いとその道に移り、人の流れに身を任せて進む。夏のコミケみたい。

 

 ヒマだったので隣にいたミョルマイルという商人と世間話をしていると、どうやらこの道の目的地まではあと数時間かかることを知った。……そんなに歩くのはやだなぁ。

 ということで、ミョルマイルさんが乗っていた馬車に同伴させてもらうことにした。なんとなーくお願いしたら、すぐにOKしてくれたのだ。ありがたやありがたや、人は見かけによらないとは本当だったぜ。

 ミョルマイルさんに感謝を告げて、馬車に乗り込む。するとすぐに馬車は走り出した。想像してたよりは揺れはない。むしろ、ちょうどいいまである。

 ……時間は余っているので、俺はユラユラとな者に揺れながら、景色を楽しむことにした。

 

 

 この道が進む先――――――テンペストとはどんな国なのだろうかと思いながら。

 

 ☆月×日

 

 ミョルマイルさんと別れて俺はテンペストに降り立った。

 魔物の国と訊いたが、存外人間も多い。しっかし、ドワーフにマーマン、それにあれはゴブリンか?すごいな、ファンタジーのオンパレードだ。

 

 さて、この世界についての情報収集と行きたいところだが、腹が減って力が出ない。そういや昨日から何も食べてないな。ミョルマイルさんから食事も勧められたけど、お世話になった身でそんなことできなかった。

 クソ、まずは食糧の確保か……。そう思って、俺が肩を落とした、その時。舌先を溶かすような、甘い匂いが俺の鼻腔をくすぐった。そう、それはまさしく――――はちみつの匂いだった。俺が匂いの出所を向くと、そこには一匹の蜂が。明らかに虫のサイズじゃない蜂だったが、飢餓状態の俺にはそんなことどうでもよかった。蜂さんからはちみつを貰って、一服。

 満腹には程遠いものの、いくらか紛れた気がした。美味い!そう褒めれば、蜂さんも喜んでくれた。

 

 

 ……代金を要求された。当然、俺はお金などもっちゃいない。すみません私無一文なんですと頭を下げると、物々交換で構わないと言ってくれた。優しいかよ。

 んで、俺の唯一の所有品であるライトセーバーもどきを差し出したら顔を真っ青にしてどっかに行ってしまった。

 

 

 なんかすげえ可愛い女の子を連れて帰ってきた。え、スライム?ははっ、ご冗談を。

 色々その人と話したあと、とりあえずその剣はいらないからウチに泊まっていかないかと言われた。宿はこちらが用意するとのこと。

 無一文の俺からすれば願ったり叶ったりだ。喜んで承諾しした後、はちみつのおかわりを頂いて宿へと向かった。

 

 超豪華な宿だった。露天風呂もあるし最高かよ。

 もう俺ここに住みたいんだが……。

 

 

 ☆月#日

 

 

 可愛い女の子とお話しした。名前はリムルというらしい。俺も聞かれたけど、ばりばりに男の名前だったのでなんとか誤魔化した。疑いの目が深くなったのは見間違いだと思いたい。

 

 まず、俺には仕事がないこと。お金を持っていないこと。そして頼れる先がないことを話した。疑いの目が確信の目に変わったのは見間違いだと思えない。クソ、嘘はついてないのに……。

 俺の話を最後まで聞いてくれたリムルさんは、完全に不審者だけど悪いヤツには見えないということでこの国で働くことを許してくれた。ついでに、仕事をあげるとも。あ、ありがてぇ……女神か?女神だな、うん。

 任されたのはこの街の警備だった。剣を持ってんなら武術の心得があるんだろ?なんて理由らしいのだが、それには俺も苦笑いするしかなかった。剣術なんて知りませんとか口が裂けても言えねぇよ。

 

 

 

 ☆月!日

 

 俺と同じく、この街の警備に当たっているという先輩方とお会いした。ゴブタ、ゴブゾウ、ゴブロー……などなど。とりあえず、全員が俺の股間を凝視していたのでぶん殴っといた。チラチラ見られるのはこの数日間で慣れたが、ジロジロと見てもいいわけではない。

 すっかり従順になった先輩たちと共に、街を巡回して回る。

 といってもこの街は基本的に犯罪は起こらないらしく、あったとしてもそれは命知らずのバカが来たときだけだとか。

 なので、警備担当者は暇だ。

 リーダー格のゴブタに付き添ってボーっと街を歩いていく。暇だ。

 

 結果、今日は何もなかった。平和すぎるだろこの街。

 

 

 

 ☆月&日

 

 今日も街の巡回。

 んで、何もなかった。

 あるとしたら、ゴブタが「裸の付き合いって言うじゃないっすか。どうっすか?ここは一緒に露天風呂にでも」と言ってきたぐらいか。答えは俺のビンタである。「は、ははっ。じょ、冗談すよ冗談。やだなー」なんて笑いながら頬を擦ってる姿には、部下のゴブリン達も苦笑いしかなかったようだ。セクハラはダメだよセクハラは。その意図がなかったとしても、痴漢冤罪ほど恐ろしいものはないんだからね。

 

 

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