今回最後の方が薄いと思います
~~訓練場~~
竜護が教会でノイントと話している頃、ハジメは一人訓練場に来ていた。
ハジメは、訓練が始まるまで自主練をしようと支給された剣を取り出した。そんな時、唐突に後ろから衝撃を受けてハジメはたたらを踏んだ。何とか転倒は免れた。ハジメは嫌な予感を感じながら後ろを向くと予想通り小悪党四人組だった。
「よぉ、南雲。何してんの?お前が剣持っても意味ないだろが。マジ無能なんだしよ~」
「ちょっ、檜山言い過ぎ!いくら本当だからってさ~、ギャハハハ」
「なんで毎回訓練に出てくるわけ?俺なら恥ずかしくて無理だわ!」
「なぁ、大介。こいつさぁ、何かもう哀れだから、俺達で稽古つけてやんね?」
四人の顔と声は誰が見聞きしても気持ち悪い状態になっている。まるで、酒に悪酔いしたギャングのように
「ぐっ」
ハジメは訓練場に見えない場所に連れていかれ訓練と言う名のリンチが始まった。
「ほら、さっさと立てよ。楽しい訓練の時間だぞ?」
「ぐぁ!?」
ハジメが立ち上がれば背中から強打された。近藤が剣の鞘で殴らり、ハジメが立ち上がればまた追撃を加える。
「ほら、なに寝てんだよ?焦げるぞ~。 ここに焼撃を望む”火球,,」
中野が火球を放った。ハジメは痛みで起き上がれず必死で転がり何とか避けた。だがそれを見計らったように、今度は斎藤が魔法を放った。
「ここに風撃を望む、”風球,,」
見えない風の球が、ハジメの腹に直撃し、ハジメは飛ばされてしまった。
下級魔法でもボクサーに殴られるのと同じだましてや、ステータスが一般なハジメにとて大ダメージだ。
「くっ」
「ちょ、マジ弱すぎ。南雲さぁ~、マジやる気あるの?」
ハジメは、苦痛に耐えていたが、檜山達はそんなのお構いなしであった。
もはや、強さに酔って加減が出来なくなり、いつハジメが殺されても可笑しくなかった。そんな時、
「おい、何しているお前ら!」
ハジメ達は低い怒りの声のする方を向けるとそこには拳を握り締めてハジメ達に近づく竜護の姿があった。
「(竜護!?)」
「あ、赤木」
ハジメは竜護の登場に驚き、檜山達は竜護の怒りに少しばかりビビっていたが、すぐに檜山は強気に出た。
「勘違いするなよ赤木、俺たちは南雲に訓練をしてただけさ」
「訓練だと」
檜山は、ハジメにした行為が、訓練だと言い、自分達の行為を正当化しようとした。
「そうそう」
「だよな」
「そんなに怒んなよ」
それに便乗して中野達もそれに賛同した。
「南雲が弱いからさ俺たちが鍛えてやってたのさ」
「ほ~、なら俺も混ぜて貰おうか」
「「「「え?」」」」
竜護の参戦に小悪党四人組は呆気にとらわれた。
「丁度、多数戦したいと思ってたんだ。付き合えよ」
「い、いや~」
竜護の提案に檜山は否定的だったが、竜護はやる気を出させる言葉を言った。
「それとも自分より劣るやつしか複数でしか戦えないカス雑魚か?」
「なに!」
「事実だろ、戦う天職じゃない上にステータスもお前らより低いハジメを攻撃出来て、圧倒的に高い俺にはチビって動けないんだからな」
「チビってねぇ!!」
「ビビって動けないのは否定しないんだな?」
「~~ッ!」
竜護の挑発に檜山はブチキレた。
「お前ら!あいつを囲め!!」
「「「お、おう!」」」
「竜護!」
「安心しろハジメ」
「竜護」
「すぐ医務室連れていくから」
檜山の指示に三人は、竜護を囲み、それを見たハジメは竜護を心配して声を出したが、竜護は微笑んでハジメを安心する言葉をかけた。
「ハッ!お前も南雲みたいにしてやるよ」
「御託はいい、来いよ。ビビリボーイズ」
「ヤっちまえ!!」
檜山は竜護をバカにしたが、竜護は気にせず挑発をし、それに檜山はキレて竜護に襲いかかって来た。
「ここに風撃を望む”風球,,」
「ここに焼撃を望む”火球,,」
「…」
ヒョイ ヒョイ
「「!?」」
竜護をはさみうちにした中野と斎藤は、それぞれ魔法を出した。それを竜護はその場で避けたのだ。
「今度はこっちから行くぜ!」
竜護はまず中野の方に向かった。
「!?」
「おりゃ!」
「が!?」
「こ、ここに…」
「させるか!」
「「ぐふ!」」
「(あと二人)」
竜護のとっさの行動に中野は動けず竜護に殴られた。
それを見た斎藤がもう一度魔法を放とうと詠唱を唱えようとするが、中野を掴み斎藤に投げ詠唱を防いだ。
「この!」
キン
「なに!?」
「は!」
「グハッ」
竜護の後ろを近藤が鞘の着いた剣で殴り掛かったが、腰に指していたトンファーで防ぎ動揺した隙に近藤を殴った。
「さて」
「!?」
「来いよ」
最後まで残った檜山の方を向きトンファーを構えながら檜山を挑発する。
「テメェ!調子に乗るな!!」
キン
「!?」
「それは、お前だろ」
「ガハッ」
竜護の挑発に乗った檜山は、短剣を抜き竜護に斬りかかったが、トンファーですぐに防ぎ、がら空きとなった檜山の腹を殴った。
「(すごい)」
ハジメは竜護の戦いを見て驚いていた。
竜護の戦闘での冷静な対応は普通の高校生では無理である。それが出来るのは、デジモンとの戦いとデジタルワールドでの冒険が竜護を成長させていたからだ。
「何やってるの!?」
「(白崎か、……チッ)」
突然女の子の声が聞こえ聞こえた方を向くと香織がこっちに走ってきていた。竜護は治癒師の香織に治療を頼もうとしたが、香織の後ろについてくる人物に、内心舌打ちをした。
その人物は、雫、坂上、そして、
「赤木お前檜山達に何て事を!」
勇者である天之河である。
天之河は、檜山達が倒れてるのを見て竜護を問い詰めた。
「白崎、ハジメの治療を頼む」
「ハジメくん!?」
竜護は天之河を無視して香織にハジメの治療をお願いし、ハジメの容態を見てすぐに治癒魔法をかけた。
「おい、赤木!」
「なんだ、天之河」
「なんで檜山達をここまで傷付けた!」
「檜山達がハジメをリンチしてたから対処したまでだ」
「出鱈目を言うな。檜山達がそんなことするはずないだろ!!」
「(今までの行動でなんでそんな結論が出るんだ?)」
天之河の質問に竜護はそのままを言ったが、竜護の話は全く信じてもらえず否定をした。
「そ、そうだ俺たちただ南雲に訓練をしただけで」
「ほら見ろやっぱりお前が悪いじゃないか!」
檜山はあくまで訓練と言い自分を弁護した。それを天之河は信じてしまい竜護が悪い方に向けた。
「治癒魔法が必要なほどの訓練が本当に必要なのか」
「南雲は訓練以外は図書館で読書をしてるじゃないか、それを檜山はどうにかしようと」
「はぁ~、天之河、お前技能に派生技能出たか」
「なに」
「出たかと聞いてるんだ。それとも派生技能を知らないのか?」
「バカにするな!それくらい知っている。出てないからどうした」
「ハジメは錬成の派生技能を三つ出してるぞ、この二週間で」
「「「「「「「!?」」」」」」」
天之河のハジメが努力をしてない発言に飽きれ、派生技能の事を聞いたが、天之河はまだ発生してないことを告げ、それを聞いた竜護はハジメが既に三つも出てることにその場にいた香織以外は驚いていた。
ちなみに香織が知っているのは誰にも気づかれないようにこっそり見ていたからだ。それを知っているのは偶然見つけた竜護だけである。
「ハジメ悪いがステータスプレートを貸してくれ」
「う、うん」
「派生は言わば努力の結果だ。その目で確かめろ」
竜護はハジメにステータスプレートを借り、天之河に見せた。
その内容は、
南雲ハジメ 17歳 男 レベル:2
天職:錬成師
筋力:12
体力:12
耐性:12
敏捷:12
魔力:20
魔耐:20
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+圧縮錬成]・言語理解
「!?」
「これでわかったろ、ハジメはしっかりと努力をしている。自分の天職をしっかりと使うために」
「だ、だが」
「これ以上は無駄だ。白崎ハジメを医務室に」
「う、うん」
ステータスプレートに書かれている事に天之河は信じられない顔をしている。竜護はハジメは努力をしていることを言うが、それでも天之河は否定しようとしたので、竜護はこれ以上は無駄だと思い、ハジメのプレートを回収し香織と一緒に医務室に向かった。
「おい!まだ話は…」
「……」
「っく」
天之河の停止を無視して竜護達は、医務室に向かうのだった。
その夜、明日から実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行くことを知らされた。