絶対転生特典間違えただろ in 咲-saki- 作:ナカタカナ
人から認識されないという体質を持った少女モモこと東横 桃子と友達になって一週間が経った。
「十六夜くん。おはようっす。一緒に登校しようっす。」
なんとモモの家は婆ちゃん家の向かいだったらしい。
だからこうして毎日、一緒に登下校するようになったのだが・・・
「ふふふ」とモモは上機嫌に鼻歌を歌っている。
「よくもまぁ、朝っぱらからそんな元気だせるなぁ。しかも、毎日。」
「だって、十六夜くんと登校できるんすよ。今まで、誰も私のことを見てくれなかったっす。でも、十六夜くんは見つけてくれた。しかも、友達になってくれた。友達と登下校できるってめちゃくちゃ嬉しいんすよ。」
モモはこのようにいう。
俺も美少女にこんなこといわれて、何も思わないはずがなく・・・
「あれ、十六夜くん顔が赤いっすよ? もしかして、照れてるんすか? 可愛いっすね。」
「照れてるわけないだろ。今日は寒いから赤くなってるだけだ。」
「寒いって、まぁ、確かに十一月に入って、風が冷たくなってきたっす。」
なんとか誤魔化せた。
「でも十六夜くん。私はそんなことで誤魔化されないっすよぉ。」
二ヤリと悪い笑みを浮かべたモモが俺の前に立ち顔をじっと見つめてくる。
「ば、馬鹿なことしてないで、さっさと学校に行くぞ。」
「アハハ、十六夜くん可愛いっす。」
「うるせぇ、殴るぞ。」
「きゃぁ~怖いっす。」
でもまぁ、こうしてモモと登下校するのも悪くないかな。
モモside
十六夜くんが転入してきて一週間が経ったっす。
十六夜くんはなんとお向かいのお婆ちゃんの孫だったらしく、一緒に暮らしてるそうっす。
それを知って、私は毎日十六夜くんと登下校するようになったっす。
十六夜くんと話してるうちに、十六夜くんが以外と照屋だったり、可愛い所があるって分かったっす。
ほんと一週間前までは、こんな風に、私の毎日が楽しくなるだなんて思ってなかったっすよ。
十六夜くんが頭いいのは分かったっすけど、まさか運動神経もめちゃくちゃいいだなんて、どこのアニメの主人公なんすか?
休み時間は外で遊んだりするわけでもなく、昼寝してるか、私とお話してくれるかのどっちかだったっすけど、体育の授業でドッヂボールをしたときは、一人で無双してったっす。
ちょっとカッコイイって思ったのは内緒っすよ。
十六夜side
はぁ、前世では中学や高校に上がってから、「もう一度小学生になりたい」って何度も思ったが、こうして実際に小学生になってみると、面倒なもんだ。
勉強は簡単だが、毎日宿題を出されるし。
休み時間は短いし。
売店もないし、図書室に置いてある本は絵本や漫画、図鑑が多く、伝記などは少ない。
「あっ、逆廻くん、また寝てる。こらっ、起きなさい。」
「はぁ、先生も毎日、俺のこと起こして大変じゃない?」
俺がそういうと・・・
「だったら、授業中に寝ないでね。」
「授業が簡単すぎるんだ。せめて中学生、できれば高校生や大学生レベルの問題をだしてもらいたいんだが・・・」
「困ったモノね。寝てばっかりで勉強分からなくなるわよっていいたいところだけど、逆廻くんは勉強できるし。」
「ということで、お休み。」
「ってこらっ!」
こうして、授業がい終わり、休み時間に突入した。
「逆廻~野球しようぜ。」
一人の男子生徒が声をかけてきた。よし、磯野くんと呼ぶことにしよう。
「寒いから断る。中島でも誘ってみな。」
「そっかぁ。分かった。中島ぁ~野球しようぜ。」
そして再び夢の世界へ旅立とうとすると・・・
「アハハ、十六夜くんはやっぱり面白いっすね。」
今度はモモが声を掛けてきた。
「なんだモモ?」
「なんでもないっすよ。せっかくの休み時間なのに寝るんすか?」
「休み時間だから寝るんだよ。」
「休み時間じゃなくても寝てるっす。」
どこで覚えたのか知らないが、そういって俺の頬をツンツンと突いた。
「なんだよモモ。」
「べっつにぃ~。最近は授業中も寝ることが多いせいで、寂しいなぁ~って思ったり、思わなかったりするだけっすよ。」
ヤバい。今のはキュンと来た。
「ようするに、構ってほしいのか?」
「そういうことっす。」
なんだこの子。めっちゃ可愛くないか?
「分かった。降参だお嬢様。」
すると他の女子生徒三人がやってきた。
「逆廻くんていつも誰とお話してるの?」
「もしかして、東横さんと話してるんじゃない?」
「東横さんって、休みじゃなかったの?」
「でも、ランドセルあったよ。」
それにしても、本当にモモの姿を見れるやつはいないのか。
「東横さんってもしかして幽霊だったり・・・」
「あり得る。」
「怖い。」
女子生徒三人がそんな風に話している。
俺はチラッとモモを見た。
「・・・どうしったすか?」
モモはいつもと変わらない表情でいた。
「辛くないのか?」
「慣れたっす。それに、今は十六夜くんがいるから楽しいっすよ。」
そういわれた俺は、モモの手を掴んだ。
「ほら、これでお前らも見えるだろ。」
「「「えっ?」」」
三人はようやくモモの姿が見えるようになった。
「と、東横さん?」
「こ、こんな近くにいたの?」
「もう、いたなら話しかけてくれたら良かったのに。ね、ねぇみんな。」
「「うん、うん。」」
「い、十六夜くん。何したっすか?」
「別に、こいつらにモモが見えるようにしただけ。」
「よかったら東横さんも遊ばない?」
「私たちね、かくれんぼしようと思ってたの。」
「だってよ。いってきたらどうだ?」
「いや、大丈夫っす。私が隠れたら、見つけてくれる人がいないっすから。」
「そう、また今度誘うわね。早く行くわよ」
女子生徒三人組はそういって足早に逃げるようにして出て行った。
「俺だったら、お前のこと見つけてやるよ。」
「えっ?」
「なんでもねぇよ。さて、寝るか。」
「あ、あれ? さっき私に構ってくれるって。」
「・・・・・・・・・」
「ね、寝てるっす。」
放課後になり、モモと一緒に下校していた。
「はぁ、やっと終わった。」
「今日は宿題が大量っすよ。しかも、今日の所は難しいし。」
「ヤハハ、まぁ、頑張るんだな。」
「十六夜くんは頭良いから簡単にできるっすけど、私はちょっと難しいっす。」
モモは自分でそういうが、そんなことはない。少なくとも、モモの学力はクラスでも上位だ。
まぁ、小学生のうちはそこまで学力に差がでたりすることは少ないが。
「そうだ、今日、婆ちゃん家くるか?」
「えっ? いいんすか?」
「婆ちゃんにモモと友達になったっていったら、今度連れてこいって言われてな。」
「行くっす。あっ、でも、私のこと見えるっすか?」
「まぁ、見えるんじゃないか。婆ちゃんも不思議な力持ってるし。目はいいって自分でいってたからな。」
婆ちゃんなら、モモの姿が認識できるだろう。もし、できなくても、俺が手を繋いでる間は婆ちゃんにもモモの姿は見えるだろうし。
「よし、ならついでに、宿題も終わらせるか。」
「そうっすね。わからない所があったら、教えてっすよ。」
「はいはい、この十六夜大先生にお任せを、お嬢様。」
「そのお嬢様っていうの、恥ずかしいからやめて欲しいっす。」
「たでーま。」
「おかえり。十六夜。」
「友達連れてきたぞ。」
「こんにちはっす。」
「あら、桃子ちゃん。こんにちは。」
ちなみに、今はモモと手を繋いでいない。つまり、婆ちゃんにもモモの姿は見えるということだ。
「ほらな、婆ちゃんもモモの姿が見える。」
「ほんとっす。逆廻家は不思議がいっぱいなんすかね。」
モモちゃん
あぁモモちゃん
可愛い
by ナカタカナ