絶対転生特典間違えただろ in 咲-saki-   作:ナカタカナ

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 久しぶりです。


モモとのお出かけ

 

 岩手に墓参りに行った日から三日が経ったある日。

 

 婆ちゃんにこんなことをいわれた。

 

 「霧島神鏡の知り合いの巫女さんにあんたのこと話したら、一度おいでっていってくれてるけど、どうするんだい?」

 

 霧島神鏡というのは婆ちゃんの母、つまり俺の曾婆ちゃんがいた鹿児島にある神社らしい。

 

 日本でも有数の神社らしく、そこで俺の身体をみてもらえるそうだ。

 

 ぶっちゃけ、俺は見られなくてもいいんだが、婆ちゃんがしつこく薦めてくるのだ。

 

 「わかったよ、一度行ってみるから、いつ行けばいい?」

 

 「来るんだったら年明けに来て欲しいそうよ。交通費と宿は向こうが提供してくれるらしいのよ。」

 

 「う~ん。」

 

 「あと気を付けな。あそこの巫女はみんな別嬪さんだけど、男との出会いがないせいか、押しが強いことで有名なのよ。しかも、あんたは神様に好かれた体質、巫女さんにもモテモテかもねぇ。」

 

 別嬪さんねぇ・・・ちょっと惹かれたのは内緒だ。

 

 

 

 

 

 

 ピンポーン

 

 「十六夜くん!」

 

 今日は家で本でも読もうと思っていたところに来客だ。

 

 「どうしたんだモモ?」

 

 「えっとっすね、今日は天気がいいじゃないっすか。」

 

 そういわれて俺は玄関から出てそ空をみる。

 

 確かに、雲ひとつない快晴だ。風は冷たいが、太陽の光であまり寒さを感じない。

 

 「あぁ、いい天気だな。」

 

 「一緒に遊ぼうっす。」

 

 珍しい。モモからこんな風に遊びに誘ってくるなんて・・・

 

 「いいけど、何して遊ぶんだ?」

 

 「十六夜くんは引っ越してきてからあまり、お出掛けをしてないって聞いたっす。そこで、私がこの町を案内するっす。」

 

 「なるほどな、確かに転校してきて三ヶ月になるけど、あまり出掛けたりしてないな。」

 

 「じゃあ、行きましょう!」

 

 「はいはい、ちょっと待ってろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 「ここが商店街っす。」

 

 モモに案内されて最初にやってきたのは商店街。

 

 どこにでもある普通の商店街だ。

 

 あちらこちらからお総菜のいい匂いがする。

 

 「ここのコロッケは絶品すよ。」

 

 「へぇ、今度、食べてみるか。」

 

 

 

 

 

 

 「ここは雀荘っす。」

 

 商店街の端に来ると、外装がボロボロの雀荘があった。

 

 「こんなとこにも雀荘があるのか。」

 

 「なんでも、風越女学院の卒業生が経営してるって聞いたことあるっす。」

 

 「風越って確か・・・」

 

 「そうっす、この辺で有名な麻雀の強い学校っす。毎年のように全国大会に出場してる強豪校っす。」

 

 

 

 

 

 

 

 商店街を離れてとある公園についた。

 

 ベンチがあったので休憩がてら、そこに座ってモモと話をすることにした。

 

 「公園かぁ、結構広いな。」

 

 「そうっすね、ここでかくれんぼとかしたら、見つからない人がでるんすよ。」

 

 「それがモモか?」

 

 「アハハ、そうっすよ。あのときは夜まで隠れてて、家に帰ったのは七時っすよ。親に怒られるか心配してたっすけど、親も私がいつ帰ってきてたのかわからなかったらしくて。」

 

 「お、おう、そっか。」

 

 それから会話はなくなる。

 

 無言な状態が五分ほど続いたところで、俺が声をだす。

 

 「モモのそのステルス、無くせるとしたら無くしたいか?」

 

 「えっ?」

 

 そのときだった。

 

 「きゃあああああああ」と少女の叫び声がした。

 

 「な、なにっすか!?」

 

 俺とモモはすぐに、声の方へ向かうと、一人の金髪の少女が複数の男に誘拐されそうになっている場面だった。

 

 「ちょ、ゆ、誘拐っす。け、警察!!」

 

 「お、お嬢様ッ」

 

 少女が連れ去られたそばで、一人の男性が血を出して倒れている。

 

 「モモはこいつのことを頼む。ついでに警察に通報しといてくれ。」

 

 「い、十六夜くん!?」

 

 「俺はあいつらを止める。」

 

 そういった直後、ほんの少しだけ本気をだして走り出す。

 

 目標が先ほど少女を連れ去った黒いワゴン車だ。

 

 「みっけ。はッ!」

 

 車の後ろを持ち上げて、車輪を浮かせる。

 

 車は走れなくなり停止した。

 

 「な、なんだ・・・なっ!!」

 

 車が進まなくなったことで慌てて車内にいた男が、窓から顔を出して十六夜の姿を見つける。

 

 「嘘だろ。ガキが車を持ちあげてやがるっ!?」

 

 更にもうひとりの男が助手席の窓から顔を出して十六夜を見る。

 

 「化け物かよ。クソッ。」

 

 あとから顔をだした男が懐から拳銃を取り出し、十六夜の方へ向けて発砲しようとする。

 

 「させねぇよ。」

 

 拳銃の引き金が引かれる直前に車を下ろして、男の持つ拳銃を蹴り飛ばした。

 

 「ったく、ぶっそうなもん持ってやがんな。」

 

 十六夜は、男を窓から引きずりだして、車内に乗り込むと真っ先に運転手の男の首筋に鋭い手刀を落とし意識を刈り取った。ここまで時間にして僅か数秒。

 

 後ろの座席で誘拐した少女の横にいた男は何がなんだかわからないまま、十六夜の拳を鳩尾に喰らって意識を失った。

 

 「ふぅ。なんとかなったな。」

 

 車内を制圧し終えると、十六夜は誘拐されていた少女の安否を確認した。

 

 「・・・・・・」

 

 どうやら意識を失っているらしく、外傷などはなかった。

 

 少女を車内へと連れだし、気絶している男たちをどうしようかと思っていると警察がやってきた。

 

 「十六夜くん!! だ、大丈夫っすか。」

 

 それから息を切らしたモモが着いた。

 

 「ヤハハ、俺は大丈夫だぜ。誘拐されたやつも無事っぽいな。」

 

 「はぁ~よかったっす。それよりも十六夜くんは無茶をし過ぎっす! 私がどれだけ心配したか。」

 

 十六夜の身を案じたモモがガシッと十六夜の両肩を掴んだ。

 

 「・・・悪かったよ。でも、俺は大丈夫だ。なんたって俺だからな。」

 

 「はぁ~、なにいっても意味なさそうっすね。まぁ、無事なら良かったっす。」

 

 するとそこへ駆けつけた警察官が十六夜に自重聴取を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それで、車を見失わないように追いかけてたら、車が何かに引っ掛かったみたいで、その衝撃で中のやつらみんな意識を失ってたから、俺が静かに誘拐された子を引っ張り出したんだ。」

 

 「・・・そうなのかい。車にはそんな形跡はなかったが、だがまぁ、そうなんだろう。」

 

 「ヤハハ、(なんとか誤魔化せた。)」

 

 真実を交えて話したところで信じてもらえないのは分かっているため、十六夜はそれっぽい話をでっちあげて話していた。

 

 被害者の女の子も気を失っていたことが幸いした。

 

 「誰かを助けようとする姿勢は素晴らしい事だが、危険なことは子供の君がやっちゃいけないということは分かっているかい?」

 

 一通り事情聴取が終わったところで、十六夜は警察官の男性に注意された。

 

 「大丈夫だ。もともと警察の人が来たらわかるように車を追いかけてただけだったからな。今回はたまたま車が何かに引っ掛かったから、助けただけ。」

 

 「まぁ、わかっているならいいが、協力感謝する。」

 

 「それじゃあな。」

 

 そういって十六夜は少し離れた場所にいたモモの元へと向かった。

 

 

 

 

 





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