ファッション無惨様のごちゃサマライフ   作:頓西南北

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今回は北斎ネキの話。


【悲報(?)】知らん間に終末過ぎてたので欲しいものを買いに行く

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 気が付いたら、終末が終わっていた。

 

 

 そんな事実に今更ながらに気付いた僕は、終末前にやり残した事も色々とあるわけだし、まあ色々と心残りを片付けて行こうかね────などと心に決めた、のは良かったのだが。

 

「うーん、……………………困った」

 

 ガイア連合山梨第一支部の一角に置かれた食堂、そのカウンター席にて。

 

 ぶっちゃけた話、僕は困っていた。

 

「どうしたんだい、何か悩み事?」

 

 と、気風のいい声と共にどん、と眼前に置かれるのはドンブリと見紛うばかりに巨大な広皿で、その上にはこんもりと大量の炒飯が、東京ドームよりも過激な盛り上がりを描いて盛ってある。顔を上げると、朗らかな笑みを浮かべた獣耳の女性、朱城ルミさん────通称“炒飯ネキ”。

 第一支部に数ある食堂の中でも修行用異界に最寄りの位置に置かれた修羅勢御用達食堂『中華料理店・膳王 山梨第一支部支店』を預かる、ガイア連合料理部所属の料理人系“俺ら”の一人である。

 

 僕とルルイエの前に、二人分の巨大炒飯が景気よく配膳される。他にもいくらかメニューは頼んでいるが、やはりここに来たらこの炒飯は外せない、そんな感じの名物メニューだ。ここは爆食デビルシフターの食堂出禁勢にも開放された専用食堂でもあるからして、料理の質と共に量にも気を遣ってくれているので、正直いくらでも食べられる。

 

「あー、うん。実はねー……」

 

 と、大雑把に事情を説明すれば。

 

「なるほど、心残りを片付けようにも……」

「そうそう、何をやっていいのか分からんっていう話」

 

 人間の欲望といえば食欲・性欲・睡眠欲だが。

 

 まず食欲に関しては、正直この山梨第一支部以上に美味しいものが色々と食べられるような環境が存在するとは思えない。ましてや終末後のポストアポカリプス世界ともなれば尚更だ。

 性欲も、ルルイエがいるから必要ないんだよね。信用できない相手に性欲ぶつける気にはなれないので。何ならミナミィネキの悪魔娼館とかもあるらしいが、そういうのはちょっと……興味ないというか。

 睡眠欲は……うん、正直、時間的には自由の効く仕事だから。

 

 もしくは金・権力・女と考えても。

 

 金に関しては金銭感覚がバグる程持ってる。異界攻略ガンガン勢だし、装備関連も魔晶武器とデビルシフトと魔法少女であまり使わないし。

 権力は……いらないかな、はっきり言って。面倒臭そうだし。

 女も、間に合ってるし。

 

「ってなわけで、欲しいものとか思いつかないんですよね」

 

 うん、いつもの味だ。オーソドックスな五目焼き豚チャーハン。いつも通り美味しいし、安心する。それでいて質も毎回微妙に向上している辺りは侮れない。

 

「あー……そりゃキッツいねえ」

 

 そんな事を話し合っていると集団が一つ店内に入ってきて、ガヤガヤと店の中が少し騒がしくなる。シキガミを引き連れて入ってきた知り合いの黒札に向かって手を振った。

 

「お、ドモンニキに槍ニキじゃない、いらっしゃい。今日のお仕事は終わりかい?」

「おうよ炒飯ネキ、今日も大漁だったぜ! ってなわけで、いつもの頼むわ」

 

 名物料理のチャーハンに、肉たくさん。一般修羅勢デフォルトみたいな、僕達と大差ない注文だが。

 

「はいはい、チャーハンならすぐ出来るけど、他はちょっと待っててね」

 

 作り置きの米と具材と調味料を放り込んだ中華鍋を巧みに操りつつの【アギ】系統の火炎魔法スキルを利用した熱量の精密操作で、たった数秒でチャーハンの完成だ。波のように躍る米と具材にほぼ一瞬で熱を通し、時間たっぷり使って工程を踏み火を通したかの如く料理を完成させる、その腕前は流石というべきか。

 ドンブリ並みの容量を持つ広皿に、横幅より高さの方が上回る程に盛られたチャーハンは、爆食デビルシフターにも大満足の質量。プラスして出来上がったチャーハンには【ディア】系の回復魔法が込められており、食べれば負傷と体力まで回復してしまうというオマケ付き。他の誰にもそうそう真似できない、炒飯ネキの得意技だ。

 

「相変わらず、大した手並みだなぁ……」

 

 一つ頷きながら自分の分のチャーハンを口に運んでいく。美味い。

 

「おっ、北斎ネキじゃねぇか。隣、失礼するぜ」

 

 チャーハンを受け取った槍ニキとドモンニキは二人連れ立って同じカウンターの、ちょうど僕を挟んでルルイエの反対側の座席に座った。二人並ぶと溢れる体育会系陽キャパワーで何か圧がすごいのだが、いつもの事だ。気にせず食べていると、大型のフライヤーをフライパンのように軽々と操って大量の唐揚げを揚げていた炒飯ネキが、思い出したように口を開いた。

 

「あ、そうだ北斎ネキ、それならさ、車みたいに高いもの買ってみるとか?」

 

 揚げ上がった唐揚げを皿に盛り付けてテーブルへと出した炒飯ネキが、そんな事を提案してくる。受け取った唐揚げを炒飯のオトモに口に放り込んだ僕は、首を傾げた。

 

「車かー。正直、公道を走るくらいなら自分の足で走った方が速いからなー」

「あちゃー……異能者あるあるかー」

 

 散在するなら、それこそガチャを引きまくってみるのもいいかもしれない。とはいえ、ガチャのラインナップにも欲しいものが入っている事なんて滅多にないのが頭の痛いところ。レベル相応の装備がないんだよな……むしろ重宝するのは、シキガミ用の汎用スキルカードとかだったりして。

 

「お、どうした? 何の話だ?」

「いやね、実は北斎ネキがねー、ちょっと悩んでるんだって」

 

 ちょうど揚げ上がった特盛唐揚げの皿を受け取ったところで、炒飯ネキの話に興味を持ったらしき槍ニキとドモンニキに軽く事情を説明する。

 

「なるほど、終末を迎えたはいいが、やる事が思いつかん、と」

「まあ、そういうのは修羅勢の俺らあるあるだよなぁ」

 

 なるほど、似たような悩み(?)を抱えている面子は、結構いるんだな。エンドレスに戦ってるのは普通に楽しいし、他はいらない、っていう修羅勢気質はあるけど、時折ふと我に返って、コレ人としてマズいんじゃない、と気付くみたいな。

 

「で、散財したら、って言ってみたんだけどねえ」

「まあ深層まで潜れる黒札ともなれば、レベル相応の装備やアイテムなんて普通に揃えてあるしな」

 

 と二人して悩んでいると。

 

「いや、そこは戦闘から離れましょうよ修羅勢。そうやっていつも同じ事ばっかり考えてるから、いつもと同じ事しかできないんですよ」

 

 とツッコミを入れてきたのは、炒飯ネキと二人してこの店を切り盛りしている料理人系黒札の一人『愛清フウカ』さん────通称“給食ネキ”だ。見た目は中学生くらいに見えるツインテの女の子だが、これで普通に20歳を越えていたりする。

 右手でネギを刻み左手で鍋をかき回す二刀流だがその動きは正確で淀みなく、話しながらも一切手が止まる事もない。料理人の鑑である。

 

 だが、その意見には。

 

「……なるほど納得」

 

 流石は非戦闘員、四六時中殺し合いばっかりやってる僕達とは目の付け所が違う。納得の意見である。

 

 が。

 

「となると、何かあるか?」

「……車とか、家とか?」

 

 と、さっきの炒飯ネキと似たような事を言うが。

 

「車なんざ、普通に二本の足で走った方が速くないか?」

「だよねー、それさっきも言った」

「家は……」

「そもそも家にいる時間なんてほとんどないからな」

 

 自宅といえば一応、修羅勢御用達施設である星祭神社の一角に自室があったりするのだが、異界に出入りしているのが大半だから、ほぼ荷物置き場だ。

 

 全滅である。

 

 まあ修羅勢なんて皆揃って頭の中身サーチアンドデストロイ一色みたいなものだし、こうもなる、か。

 

「ガチャとか……」

「まあスキルカードくらいなら、そこそこ……」

「うーん……戦ってると物欲なんて無くなってくるからなあ……何か、他にないのか? こう、やってない事とか、欲しいものとか」

 

 やってない事、ねぇ。

 

 戦闘以外で。

 

 と、首を傾げて長考し……3秒で答えが出た。

 

 

「うん、特にないな!」

「いやいや、長考してそれ!? というかそもそも3秒は長考とは言わないでしょう! ……そこはせめて、世話になった人にお礼して回るとか、そういうのはないんですか阿呆」

 

 厨房の給食ネキから入ったツッコミに、思わず気が付いて、はたと手を打った。

 

「お礼……そうか、お礼参り! 確かにやってなかったな!」

 

 地元で僕を生贄にしようとした実家の連中とか、そいつらに同調してイジメ行為に加担していた地元の連中とか、そんな連中に対する報復を、していなかったな、と。

 

「えぇ……どうしてこんな物騒な発想しか出て来ないんでしょうね、コイツら」

「まあまあ、元気があっていいって事にしておこうよ、もう」

 

 ただまあ、ちょっとこれはなー、面倒臭いな、と。

 

 そんな事のためにわざわざ快適な山梨から出るほどの価値があるのかどうか……あの腐った家族()とかクラスメイト()とかその辺の連中の顔を一つ一つ思い浮かべれば確かに殺意の一つや二つは湧くのだが、だからといってアイツらにそんな価値があるのか、といえば。

 

「うーん……微妙!」

 

 あるわけがない。

 

 やっぱりね、どうもね。

 

 どうにもね。

 

「うーん、駄目かー。行けると思ったんだけどなー」

「なら北斎ネキよ、他に何かないのかよ、欲しいもの」

 

 と、槍ニキに突っ込まれた僕は頭を悩ませて、そういえば、と隣のルルイエに視線を向けた。レンゲでチャーハンを食べていたルルイエは、不思議そうに首を傾げてこっちを見返してくる。その紫と金色のオッドアイを見て、ふと、そういえばこれは言ってなかったな、と思い出す。

 

 ルルイエ────シキガミ『ルルイエ異本』の元ネタである『機神咆哮デモンベイン』。R-18バリバリのエロゲーという出自を持ちながら、メディア展開の果てにスパロボにまで参戦したという異色の経歴を持つ作品。魔術によって召喚される巨大ロボにクトゥルフ神話要素と、厨二心をくすぐる要素を過重搭載していた思い出深い作品であり。

 

「うーん…………最後の心残りといえば、あれかなー……巨大ロボが欲しい、とか? ルルイエの為の鬼械神がね」

 

 まあともかく『デモンベイン』に登場する高位の魔導書には“神を召喚する呪法”が宿っており、それを用いて召喚されるのが、魔術によって構築された人造の神である巨大ロボ“鬼械神”であるのだが……それは海棲の邪神クトゥルフの知識を記述した『ルルイエ異本』────ルルイエの元ネタとなった魔導書も例外ではない、のだが。

 

「あー、いや、忘れてくれ。さすがに巨大ロボはないな。いくら何でもそんなのあるわけが、ね……」

 

 うん。

 

 さすがに巨大ロボなんてのは非現実的だ。いくら大正時代に変形合体する超力戦艦が実在したメガテンワールドとはいえ、さすがに巨大ロボが実在してるとか、金出せば買えるとか、常識的に考えてそんなことあるわけない。。

 第一、ガイア連合のロボ部ですら数年前にアメリカまで行って戦艦ミズーリを奪還したとかその程度の話しか聞いた覚えがないし、まあ進んでいるとしてもレッドスプライト号レベルだろ、って感じ。

 

 ……そんな風に思っていたのだが。

 

「……いや、普通にあるぞ、巨大ロボ」

「はぇ?」

 

 ドモンニキはあっさりとそんな事を言ってくれた。

 

「えぇ…………何それ怖い」

 

 想像以上に時代は進んでいたらしい。

 

 そうして。

 

 後で調べて、マジで人型の巨大ロボが実在しているとか、既にある程度の量産がなされているとか、しかも製造元が身内のガイア連合だとか、そんなアレコレを聞いて愕然とする羽目になったのだが。

 

 ともかく。

 

 どうやら、僕が次にやるべき事は決まったようだった。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 そうして。

 

 

 山梨から伸びる霊道を辿り、長野を抜けて一路、新潟へと。

 

 

 終末後の日本は物騒で、その危険度からして旅行は難しいという話だったが、そこまで難しい旅でもなかった。道中で襲ってきた悪魔も30レベル程度……高くても60レベル台だ。デモニカなんてものも出回っている以上、ちょっと奮発すれば未覚醒者でも軽い旅行くらいなら問題ないんじゃないだろうか。

 

 そんな事を考えながら乗り物であるバイク────バイク形態に変化したルルイエを走らせる。白と赤に彩られた、なんかカクカクしたデザインのバイクだが、最も特徴的なのはカウルの左右に並んだレシプロ飛行機のようなプロペラユニットだ。

 水中潜行や水上機動もお手の物で、何なら空だって飛べるスーパーバイクである。モデルになったのは昭和期のライダーマシンだが、魔法少女衣装のままでも乗り回せるよう、ベース車はスクーターになっている。

 

「あ、何か当たった」

 

 バイクのタイヤの端に何か引っ掛けた感覚。おそらくは低位悪魔か何か、運転者の足を掴んで引っ張って事故を起こす類の悪霊だったっぽいが、まあせいぜい20レベルにも満たない低位悪魔だから、放置しておいても気にする程じゃない。

 ともあれ気にせずしばらくバイクを走らせる事、数時間。 長野で軽く休憩を取ったので、ここからは一直線……いや、おやつ休憩とか入れた方がいいかなー、などと思ったあたりで。

 

 

「あ、道途切れてるや」

 

 ショートカットしようとしたのがマズかったようだ。霊道化が不十分な脇道を通ろうとしたら、アスファルトの道路が半ばから断崖絶壁になっている。これはさすがにバイクで通りたくはないな。

 

「ルルイエ、モードチェンジで」

『いえす・ますたー。変形します』

 

 ぐるん、がしゃっ、とパーツが組み代わる音を立ててバイクが大きく変形する。

 赤白のバイクから、柔らかなパステルカラーの紫と黄色で彩られた機械球へ。

 そうしてそれが装甲を大きく展開し、多脚に支えられた甲殻類を象った────通称『カニタンク』へと。

 

「よっし、ルルイエカニタンク、発進!」

『いえす・ますたー』

 

 一瞬で変形を終えたカニタンクはシャカシャカとその多脚を動かして走り出す。その動きは軽快で、傾斜も何も関係なしに道なき道を平然と走破し、脚の一本で道端の悪魔を串刺しにしたまま断崖を垂直に駆け下りて、その下に広がるゴーストタウンのビルの屋上を飛び跳ねるように移動しながら駆け抜け、障害物も物ともせずに杉の森林を走っていく。

 

「うーん……魚沼まで、本当に道、これでいいのかね……?」

 

 まあ、そこまで強い悪魔もいなさそうだし問題ないな、ヨシ!

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 道行きにさして問題はなかった。

 

 途中何度か悪魔や異界と遭遇する事もあったが、とりたてて対応する必要もなくカニタンクを走らせていれば轢殺できる程度の相手だ。

 

「あ……また何か轢いた」

 

 カニタンクの多脚に何かが当たった感覚。どうも悪魔っぽいが、どうせ60レベルかそこらの雑魚なので気にする必要もないだろう……とか考えた瞬間、周囲の空間に無数の亀裂が走り、異界が崩壊していく。

 道中に異界があったがそこまで強くなさそうなので時短のために乗り入れたのだが、どうやらさっき轢いたのが異界の主であったらしい。

 

「うーん、弱い!」

 

 どうでもいいので普通にカニタンクを走らせて崩壊しつつある異界の出口から飛び出して。そうすると、多分あれが魚沼市かな……って感じの、地方都市っぽい人里が見えたので、そちらに向かって真っ直ぐ……進もうとしたところで。

 

「……おい、アンタ何者だ!?」

 

 崩壊した異界の出入り口のところで、ちょうど異界にでも入ろうとしていたのか、そこにいた多分中学生くらいの、目付きの鋭い少年に呼び止められた。

 

「えーと……どちら様?」

「魚沼の法龍院シンジだ。そっちに行く前に少しだけ話を聞かせてもらうぞ。見掛けない顔だが、アンタ何者だ?」

 

 そういう彼も、聞いた事ない名前だな、うん……少なくとも魚沼の支部をまとめている黒札は、そんな名前じゃなかったはず。いやまあ結構大きい支部だっていう話だから他の黒札っていう可能性もあるし、それ以前に黒札じゃない現地民異能者が所属している事だって考えられるが。

 

「……で、そういう君は何者なのさ。名前しか名乗ってないけど、所属は?」

「ガイア連合魚沼支部の異能者で、魔人だ。このガイアポイントカードが証拠になるか」

 

 提示されたのは金色のカード。なるほど。黒札ではないらしいが、確かにガイア連合所属の異能者ではあるらしい。しかも魚沼支部所属、というのは無事に魚沼シェルターに辿り着けた証拠だし、こちらとしても嬉しい話だ。

 

 だが。

 

「……そうだな、アンタも見せてみろ。ガイア連合所属なら、持ってるんだろ、ガイアポイントカード」

「え!? あー、そうだな……えーと……どうすっか……」

 

 うん、本当にどうしたものか。

 

 いや、ね。

 

 まあガイアポイントカード? 持ってるよ、普通に。

 

 だけどブラックカード持ちの黒札である事実を見せびらかしたら最後、何やら物乞いや宗教勧誘、果ては種乞い全裸土下座等々、面倒臭いトラブルが山ほど押し寄せてくると聞いている。

 

 目の前の彼は男だから種乞い事案に発展する可能性は低いかもしれないが……よくよく考えれば何年か前、種乞い事案に巻き込まれた“俺ら”の一人が請われるままに地元名家の人妻を抱いたついでに、その旦那の尻まで掘っていったという話を聞いた記憶がある。

 だとすれば、場合によっては男だろうとお構いなしに全裸土下座を仕掛けてくる可能性がある。油断はできない。

 

 ここは落ち着いて、話し合いでどうにかできればいいのだが。

 

「……カードを見せられない、とは怪しいヤツだな。悪いが、味方の振りをして近付いてくるメシアンと戦った経験もあるんでね、悪いが大人しく拘束されてくれると助かるんだが」

「あー、そいつは困るな。ちょっと御高い荷物を運んでるところなんだ、見逃してくれると助かるなー」

 

 近づいてくるシンジ君は、どうやら戦闘モードに入っている様子だ。こちらの間合いを慎重に測りながら、一挙手一投足を見逃さないように慎重に距離を詰めてくる。

 

 困った。

 

 あっさり拘束されるとねー……ロボの作成依頼のために色々と高額の素材を持ってきているからなー。

 

 地元名家や地方の現地民と関わると何かとトラブルが起きるらしいし、中にはシキガミを強奪しようと襲い掛かってきたとかいう話もあるから、最悪は身体検査とかもっともらしい理由を付けて装備や素材を没収される危険性もある。

 どうにかして自由を奪われずに、こちらに敵意がない事を納得してもらう必要がある。

 

 こういう場合には……見た感じ、戦力的にはこっちの方が上みたいだから……適度に殺してから蘇生させてのループを相手の戦意がなくなるまで繰り返して戦力差の存在を理解してもらい、抵抗がなくなったらそこでこちらに戦う意志がないという事を分かりやすくアピールすればいい。具体的には……あえてもう一度殺した後に蘇生させる────これで行こう!

 

 もし失敗しても、多分何とかなるから、ヨシ!

 

 

 

   ◇    ◇    ◇

 

 

 

 修羅勢特有の頭の腐った結論に反して、先に仕掛けたのは法龍院シンジの方だった。

 

「こっちから行くぞトカゲ野郎!」

《応とも、油断するなよシンジ!》

 

 相手にイニシアチブを与えれば死に直結するという、本能的な勘。ただそれだけを頼りに切り裂いた手首から溢れた血漿を装甲化させるよりも一手早く、最速での決断が行動と化す。

 

 技術も何もない喧嘩殺法の踏み込みだが、だからこそ後先考えないその動きは人体としての理論値を叩き出し、突き出された拳を覆った血液が黒褐色に凝固しながら、生ける「血殖装甲」と化してその肘から伸びる高周波ブレードの刀身を伸長させる。

 

 狙うは初手必殺。

 

 血中のデモノイド『強殖生物』をシンジの体内に宿るアジ・ダハーカの“血液から毒蟲を生み出す権能”にて増殖・装甲化し、完成した殖装体・魔人アジ・ダハーカは、眼前に佇む少女────の姿をした妖人に向けて、今の自分に手の届く最大の一撃を撃ち込むべく。

 

「っ、何!?」

《っ、────何とぉ!?》

 

「うんうん悪くないねー、技術ないのを自覚してて、足を止めての斬り合いだとボロが出るって分かってるから、喧嘩殺法でも何でもとにかく前に出る……修羅勢の素質がある」

 

 少女の手に現れた刷毛のような絵筆が振るわれると同時、その眼前にて実体化した道路標識────青丸の中に自動車が描かれた『自動車専用』を表すそれに驚愕するも、左右にステップを踏んで回避し構わず踏み込もうとして。

 

「歩行者は通行止めだからね」

「だからどうし────っ!?」

 

 異界構築に伴う法則形成のちょっとした応用────硬直し、文字通り“通行止”にされて身動きが止まり、同時に振るわれた絵筆に合わせて出現し突っ込んでくる世紀末風のやたらトゲトゲした装甲車に正面衝突して吹っ飛んで、そのまま地面に叩き付けられた。二度三度と地面をバウンドして転がりながら体を丸めて転がり、タイミングを読んで跳ね起きて。

 

 そうして周囲を見回した時には、既に世界は“描き“換えられていた。

 

 世界が青く、蒼く、そして碧く染まっている。

 

 遠くに、水平線が見える。

 

「……おいトカゲ野郎、何だコイツは。新手のスキル……幻覚系……いや、異界形成の術か?」

《いや違うぞ! これはスキルどころか術式ですらない……絵描きの技だ! 悪魔絵師……描いた霊基を実体化させる異形の絵師よ!》

 

 シンジの体内に宿る邪龍アジ・ダハーカ、千の魔術を操る技芸神としての見識にて断定。

 

「それはアレか、龍の絵を描いて目玉を描き込んだら、本物の龍になって飛んでいったみたいな」

《ああ、それで合っておる……もっともアレは、そもそも戦闘で使えるような技ではなかったはずだがな》

 

 周囲を見回して状況把握に努めようとしても、目に映るのは果てしなく広がる蒼い空、碧い海。

 

「おいおい、これがお絵描きだって!?」

《しかもこれほどの規模……遊びなどと舐めて掛かるなよ。画布もなく、一瞬の筆の運びだけでこんな規模の異界を構築するのは異常極まりないが、な》

 

 三百六十度全方位を取り囲む水平線。

 息が苦しくなるほどの潮の匂いに、聴覚を乱す波濤のノイズ。

 

「くっそ、意味分かんねぇよ畜生! 来い、“巨人殖装”ッ!!」

 

 空間を突き破って現れた巨大な繭がシンジの強殖装甲を包み込み、それを内側から突き破るかのように出現するのは巨人のごとき生体甲殻ガイバー・ギガンティック。全身に巨大なスパイクを備え、左右の側頭部には通常の血殖装甲形態から引き継いだ両角を発達させた羊のような巻角を有する、悪魔のごとき鋭角的なデザイン。

 重力制御で浮遊しつつ生体スラスターを全力で稼働させ、加速。守勢に回れば地力の差で圧殺される、だから一にも二にも攻勢に出る。

 

「行くぞトカゲ野郎!」

《おお、行けシンジぃ! 油断するなよ》

 

 重力制御で肉薄するその頭上から影が差し、陽光を遮って描き出されたのは、全長十メートルを越える巨大なジャックフロスト人形だ。目と鼻の先に実体化したそれに向かって拳の先に固定した【グラダイン】にて放つ【グラビティ・ナックル】にて放った迎撃は、ギガンティックを押し潰さんと迫る巨大フロスト人形の間抜け面を見事一撃粉砕せしめ、しかし。

 

「……、っ!?」

 

 その影に隠れて落下してきた金属製のタライに違和感を覚え、肘から伸びる高周波ブレードにて一刀両断────途端、タライの内側に描かれていた海から溢れた膨大な海水が津波となってギガンティックを押し流し、その水量に翻弄されながらも体勢を立て直して。

 同時に体内のアジ・ダハーカが魔術を行使してレーダーのように周囲を索敵、シンジの脳裏に映し出された周辺の地勢に巨大な影が差し。

 

《シンジ、まずいぞ!》

 

 解き放たれた海流に乗って鼻先に迫るのは、タライの中の“海”に浮かんでいた大型タンカーだ。その燃料タンクが【アギラオ】で撃ち抜かれてタンカーは爆発炎上、満載されていた原油が引火したまま海上に撒き散らされた事で海上は炎が燃え盛る地獄絵図と化す。

 上空に描いた足場の上から見下ろしていた修羅の少女は、手にした長柄の絵筆『パブロ』をバトンのようにくるくると回転させて。

 

「やったか!」

「んなワケねぇだろ!」

 

 あえて建てたフラグが引き寄せたかのように炎を割って現れた巨人殖装の【グラビティ・ナックル】が迫り、そして。

 

「ですよねー」

 

 衝撃の余波だけでも岩塊を砕き散らす拳圧の奇襲を前に、微風でも浴びたかのようにのんびりと呟いて。

 

《シンジ、避けろぉおおおおおおっ!!》

「────っ!?」

 

 脳裏に響く邪龍の警告。

 

 同時、あらかじめ配置されていた【ぷくぷくの術】のシャボン玉が弾け、内包されていた【螺旋丸】が空間ごと抉り飛ばすかのような轟音、乱回転する圧縮マグネタイトの渦が削岩機のごとき破壊力を解放する。

 

 咄嗟、ありったけの出力をバリアに回し、交差させた両腕を盾に構えて、拳に固定されていた【グラダイン】が邪龍の制御による重力障壁へと変形し、それすら抉り穿ちながら膨張する【螺旋丸】が生み出す暴力的なまでの破壊を受け止め、重力障壁が崩壊する反動も加え、自ら吹き飛ぶように全力で背後に飛びながら、可能な限り威力を殺して後退する。

 距離を離されてしまったが、そうしなければ死んでいた。盾にした両腕の装甲表面がヤスリ掛けされたかのように削ぎ落されているのを見て、それを自覚する。

 

「おいおい冗談だろ、巨人殖装の装甲を、バリアごとあっさり削ってくるのかよ……」

《戦技、術、そして戦術……全てが等しく高水準。それでいて、得体の知れん異形の技まで使ってくるか。洒落にならんぞシンジ》

 

 見れば、修羅の少女の周囲には細かいシャボン玉がその身を守るように無数に浮かんでいた。無策で突撃すれば一方的に削り殺されるのはシンジの方だ。

 明らかに手加減されているのは、その隣に浮かぶシキガミらしき魔導書が沈黙を保ったまま何もしてこないのを見ても明らか。

 

「だからって、逃げられるような状況じゃねぇだろ。行くしかない」

《だろうな、全く仕方がない。これを使えシンジ、何もないより多少はマシだ》

 

 そう言って邪龍が用意するのは、両腕に展開した高周波ブレードに【グラダイン】を纏わせた【グラビティ・ブレード】。それを二度三度と振るい具合を確かめたシンジは、重力制御ユニットによる加速を全開に飛翔する。浮遊するシャボンは頭部の鉄球から放たれる【ヘッドビーマー】を撃ち込んで接触前に起爆させ、その間を潜り抜けるようにして接敵。

 相手が立っているのは空中に自ら作り上げた足場の上だ、なら普通に考えて相手の動きは制限されるはずだが────。

 

「────んなワケねぇよな!」

 

 頭部の制御鉄球から放射される閃光でシャボンを撃ち落として肉薄するも、何もない空中を当たり前のように足場にしながら長尺の絵筆を棍のように振るって応戦してくる敵の姿に思わず舌打ち。敵手の武器は鈍器としても異様に高威力の上、その筆で何か書かれれば何が起きるか分からない剣呑さがある。

 迂闊に踏み込みたくはない、が。

 

「長柄っていうなら、懐に踏み込めばなぁ!」

「ん? 間合いに入れば何だって?」

 

 長柄の絵筆『パブロ』を回避しながらその軌道の内側へと踏み込んだシンジに向かって、少女は口に溜めた妖墨を吹き付ける。顔面を覆う形で視界を潰した墨はそのままシンジの顔面にギャグボール付きの全頭マスクを描いて実体化。さらにバトンのようにぐるり回転させた絵筆が足元を薙げば、その分の空間に描かれた玉虫色の泥沼がシンジの足へと絡み付き。

 

「っ!?」

「あ、ひょっとしてショゴスは初めて?」

 

 足元に描かれた絵から溢れ出した玉虫色の泥に足一本を食い千切られ、上げ掛けた苦悶の声を呑み下しながら、塞がった視界をものともせず相手の声を頼りに高周波ブレードを突き出すも。

 

「負傷して即反撃できるのは当然として、音や気配で相手の位置が読めないならさ、そこは全周攻撃で薙ぎ払わなきゃね」

 

 見当違いの方角からの殴打を浴びて吹っ飛んで、吹き飛ばされながらも重力制御で体勢を立て直し。顔面を覆うマスクを千切り捨てたシンジの眼前に【飛雷神の術】で転移した妖絵師は、渦を巻いて乱回転するマグネタイトを掌へと収束し。

 

「うーん、やっぱ蘇生できる程度に抑えるのって加減が難しいよねぇ」

「皮肉かよコラ!」

 

 邪龍が展開した【マカラカーン】を指先一つで解呪され、開いた隙間に捻じり込まれた腕からゼロ距離の【水遁・螺旋丸】────を寸前で解除しつつ放射される【アクエス】。中位魔法とは思えない威力と水圧に吹き飛びながらも空中で踏みとどまったシンジの眼前には、【飛雷神の術】で眼前へと転移してくる修羅の少女。

 

「っ好き放題やりやがって畜生!」

「そりゃ相手にリード渡したらそうもなるでしょ」

 

 絵筆を頭上に放り投げ、先程の意趣返しとでもいうかのように素手の少女はシンジの懐へと踏み込んでくる。小柄な分だけ巨人殖装よりも間合いが狭く、懐に入り込まれれば対処が難しく、何よりスペックでは数段上の敵、軽いジャブを連発する程度のコンビネーションですらシンジの全力より数倍速く、視線ですら追い切れない。

 それを邪龍の魔力感知と予測でギリギリ補い、負傷を最低限に抑えながら痛みを無視して強引に前に出る、が。

 

「はい、おしまい」

「っ、ぐぁっ、はッ!?」

 

 突き出した拳を舞踏のようなステップで回避しつつ、添えた手を捻るようにして投げ飛ばす。巨人殖装の全力加速を投げの威力に転化して叩き付けるのは海面だ。流体操作の権能で瞬間的に硬化した水面は巨大な鈍器となってシンジと邪龍の全身を打ち据えていた。

 海面を二度、三度とバウンドしながら必死で重力操作を回して体勢を整え、全速力で接敵しつつ加速を乗せた打撃の応酬を。

 

 

 荒れ狂う重力子を一点集中した拳での連打、小柄な少女の数十倍もあろうかという巨人殖装から放たれる閃光もクルクルと回転させた長柄の絵筆で捌いて弾き、反撃として放つのは異様なほどに高威力の【アクエス】だ。数発を無防備に受け止めながらひたすら攻撃を撃ち込むが、数発を片目に受けて視界が塞がった隙に修羅の姿が掻き消える。

 再転位した修羅が振り上げているのは、柱のごとき巨大なペイントローラーだ。絵筆が変形したダイナモローラーが振り下ろされる刹那、【放電】を流し込んで高速回転を始めるダイナモローラーに頭部装甲を削られながらも、頭上に向かって加速して頭突きを撃ち込んでその攻撃の出を潰し。

 

《耐えろシンジ、マグネタイトを障壁に集中!》

「んな暇あるか、攻撃だ! アレをやるぞトカゲ野郎、MAG燃やせぇええええええええッ!」

《ええい、どうなっても知らんぞ!》

 

 切り札を切る。巨人殖装のさらに一つ上、自身の魂と肉体に莫大な負荷を掛けながら生体マグネタイトの過剰燃焼を行い、一時的ながらレベルを引き上げ、霊基規模を膨張させる文字通りの切り札────巨人殖装を越える巨神殖装、ガイバー・ギガンティックXD。

 霊基規模が膨れ上がるに伴ってそのサイズを拡張していく巨神殖装の装甲は軋みを上げながら赤熱し、悲鳴を噛み殺す邪龍が自壊する寸前でそれを押し留めながら膨れ上がっていく出力を制御し、その苦痛を共有する人間が、わずかに集中を欠かせば内包された肉体すら摺り潰されかねない過剰出力の殖装体を操って攻勢に出る。

 

 そして、それすらも。

 

「ほほう……たまに似たような事やるヤツ結構いるけど、対格上用としてはまあ有用な技だよね」

 

 胸部装甲を展開して放つ高収束霊子加速砲【ギガスマッシャー】。放射される【マハグラダイン】を両腕からの【グラダイン】に干渉させチャージを加速させた最速の一射。負傷覚悟で放たれる全力の一射は。

 

「うんうん、いいねぇ。実力はこっちが上で実際劣勢でもあり、それを自覚していて、その上で眼前の敵を殺す前提で構わず攻勢に出る────修羅勢の素質がある。……ちょっと楽しくなってきたかな」

 

 【圏境】で重力場と同化するという絶技で無効化しつつ射程圏外にまで一瞬で退避され、さらにその先で修羅の少女が掲げた両手の先へと収束していくのは、それ一つで大規模自然災害にも匹敵する程の膨大な生体マグネタイトだ。

 

《防御を────!》

「相殺しろォ!」

《またか、おのれェ!》

 

 怒号と共に放射される【ギガスマッシャー】、チャージ速度を重視したその一撃は本来の最大出力には届かなくも、軍事兵器の域に達する超高威力の必殺だ。だがそれを目にした少女はわずかに微笑んで、あえて自身の術の発動すら遅らせながら、空中を踏んで優雅にターンを打った少女の手に握られた長柄の絵筆が、空間に一線を描く。

 空間に直接描き出された一振り、細かい金属部品を無数に噛み合わせて直線を描いた単純極まりない描画────“ジッパーの絵”を目の当たりにして、その結果として起こる現象を予測したシンジの背に凍てついた電流にも似た冷たい恐怖が走る。

 

「っ、ウッソだろ……!?」

 

 先手を取って放たれた【ギガスマッシャー】の一撃は、筆の一振りで空間に描き込まれたジッパーが開くと共に、その向こうに広がる闇の中へと消えていく。同時にもう一本、ターンを踏んだ少女の前に筆一閃、新たなジッパーが空間へと描き込まれ。

 

「……反則だろオイ」

《出鱈目が……》

 

 そして少女の手から展開する術式によって発動するのは【マハアクアバリオン】、町一つ程度は容易く押し潰す莫大な水量は、同時に開放された二本目のジッパーの中から飛来する【ギガスマッシャー】の重力場によって加速され、逃げ場のない大水害が超重力波で増幅された深海の水圧を伴って押し寄せる、その刹那。

 

「そこまでだ! 何やってんだお前ら!」

 

 展開されていた異界の境界を破って飛び込んできた何者かから放たれた大魔法が、修羅の少女と巨人殖装の間に巨大な氷壁を作り上げた。溢れた余剰の冷気が吹き荒れて海面を氷結させ、いまだ燃え続けていたタンカーの撒き散らした火災ですらも氷漬けにした【マハブフバリオン】が、波高く荒れた海を白く染め上げる。

 瞬く間に空は雪雲で覆われていき、凍てついた風の中には粉雪が混ざり始め、海面を覆う流氷の上にも薄っすらと雪化粧の異なる白が彩を添えた。

 

 全身から溢れる凍気で気象すら塗り潰しながら姿を現したのは、ガイア連合魚沼支部、支部長────碧神凍矢その人だ。

 

「おぉー……派手だなぁ」

 

 機先を制して壁を作られた事で気を散らされた少女は、今まさに着弾しその猛威を解き放とうとしていた【マハアクアバリオン】を散らし、一瞬で霧散させた。魔法の末端まで完全に制御し切っているからこそ可能な、地味にレベルの高いマグネタイト操作を見せつけて、そして。

 

《……助かった、ようだな》

「みたいだな……クソッ」

 

 荒い息を吐きながら耐え切ったシンジは、巨人殖装を解除すると流氷の上にがっくりと膝を突いた。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 と、いうわけで、とりあえず足一本千切れたくらいで比較的軽症のシンジ君の治療をぱぱっと済ませて、移動。

 

「……いやいやいや、本当に何やってるの!? 身分証明のために殺し合いとか頭修羅勢かよ……いや修羅勢だよコイツ! しかもガチの! 本当何考えてるの!?」

「うーん、割と普通に常識だと思うんだけど」

「それ常識違うから! 常識は常識でも修羅勢の常識! 一般人の常識じゃない! 分かる!?」

「いやでも、話がこじれたらとりあえず一回くらい殺しとくぐらい、修羅勢じゃなくても普通だよね?」

「ノー! それ普通じゃない! そういう考え方をするのは修羅勢だけだから!」

「えぇ? おっかしいなー……」

「おかしいのはアンタの頭だ!」

 

 うーん怒涛のツッコミ。

 

 さすがは大規模支部の頭を務めるだけあって、切り返しが鋭い。もしかしたら修羅勢の中に混じってもやっていけるんじゃないだろうか。

 

「いや、それは! 絶対に! 御免こうむる!!」

「そんなに嫌がる事かね?」

「当たり前だ!」

 

 うーん、修羅じゃない人って不思議な考え方をするんだな。

 

 ぜーはーと荒い息を吐きながらツッコミを連打してくるのが、ガイア連合魚沼支部・支部長の碧神凍矢さん────田舎ニキである。とりあえずえらい人だと思っておけば問題なさそう。

 

「それで北斎ネキは何をしに? 山梨住みのアンタが何でわざわざ魚沼まで?」

「巨大ロボの発注に。ルルイエのために、機神召喚で呼び出せる鬼械神が欲しいんだよ」

 

 ざっくりと一行で語ると、何やら問題があるようで、田舎ニキは難しい表情を浮かべた。

 

「あー……今はちょっと、な。面倒な案件を複数どうにかしたばっかりで、その事後処理も山ほどあるからな。ロボ部の連中、仕事山積みだからなあ……諦めろ、とは言わないが、難しいぞ」

「うーん、そっかー」

 

 難しいのか。

 

「ああ。だから交渉とかは、基本的にそっちでやってくれよ」

「はーい」

 

 札束で殴りつける形式でどうにかなると思っていたが、怪しいかもしれん。手持ちのマッカで足りるかどうか分からないし、ちょっと予算額を引き上げておくかね。

 

 

 

   △    △    △

 

 

 

【祝!】技術開発班ロボ部【デスマ完了!】Part.321

 

7:名無しの転生者

やっと終わったああああああああああああああああああ!!!!!

 

8:名無しの転生者

ヒャッハーこれで寝られるぜ~~~~~!!!

 

9:名無しの転生者

おめでとう! おめでとう!

 

10:白川

ですね。

私もレベル上げを怠っていたつもりはありませんが、それでも2週間連続徹夜は堪えます・・・。

 

11:名無しの転生者

顔面装甲割れるまで戦ったグリスブリザードの修理!

稼働限界ギリギリまで追い込まれた破裂の人形の修理!

半壊状態のイカルガの修理!

片翼吹っ飛んだ飛竜戦艦の修理!

動力炉がオーバーロードしたデウスエクスマキナの修理!

周りで戦ってた戦術甲冑震電に士魂号、G3にガイアトルーパー他色々の修理!

その他諸々色んな機体の修理&整備&オーバーホール!

 

12:名無しの転生者

ああ~仕事の山が~

 

13:名無しの転生者

うん、よく誰一人過労死しなかったな

 

14:名無しの転生者

いや、過労死自体はしてる。

ただ、死ぬ度に蘇生魔法で復活してるだけで。

 

15:名無しの転生者

うん、実は俺も2死してる。

 

16:名無しの転生者

ワイもwwwwwwwww

 

17:名無しの転生者

俺は4回wwwwwwwwww

 

18:名無しの転生者

ひどい・・・

 

19:名無しの転生者

どうしてこんな事になってしまったんだ・・・

 

20:名無しの転生者

本当それな・・・

 

21:名無しの転生者

いやぁ、破壊神シロケツフロストは強敵でしたね。

 

 

 

 

・・・いや、本当にシロケツフロストって何だよ!?

 

22:名無しの転生者

いや、ホントマジで何? って静岡工場勤務の俺が聞いてみる。

東北一帯で何が起きたの?

 

23:オラ塩

新種のフロスト族バリエーションだよ。

宮城の白けつっているだろう、幼女ネキが仲魔にしているやつ。

アレのフロスト版みたいなアレだと思ってくれ。

 

それ以上を説明する気力は、今の私にはない。

過去ログを読んでくれ。

 

24:名無しの転生者

だいたいわかった・・・・・・

 

25:名無しの転生者

いや、でも本当に大変だったよな。

 

1.過激派メシアンが大天使の連鎖召喚を狙って魚沼に大魔王ルシファー召喚・・・からの失敗!

2.失敗して出てきかけた霊基が魚沼の豪雪の概念と結びついて大魔王ルシファフロスト召喚!

 

↑ここまでは分かる。

 

3.連鎖召喚されて宮城の方で破壊神シロケツフロストが召喚!

 

↑これが全く分からない・・・

 

26:名無しの転生者

そ れ な !

 

本当それな!

 

27:名無しの転生者

わけがわからないよwwwwwwwwww

 

27:名無しの転生者

 

なお

 

メシアン「ルシファーが召喚失敗しようと関係ない! これで北陸のどこかに大天使様が連鎖召喚されるのは確定した!」

田舎ニキ「いやそれ、この状況だと出てくるのって大天使コスプレのフロストがせいぜいじゃね?」

 

メシアン「」

田舎ニキ「」

 

メシアン「」

田舎ニキ「」

 

メシアン「」

田舎ニキ「」

フロスト「」

 

なお、実際には天使コスですらなかった模様。

 

28:名無しの転生者

知ってた

 

29:名無しの転生者

ドw正w論wwwwwwwwww

 

30:名無しの転生者

ほんそれ

 

結局、ただ単に迷惑掛けてくるだけなんだよね

 

31:名無しの転生者

いwwつwwwwもwwwwwのwwwwwwwwww

 

32:名無しの転生者

これだから手羽先共は・・・

 

33:パピヨン

ちなみに佐渡の方では鬼神タライブネフロストが出現。

今は現地漁民に混じって魚取ってる。

 

34:名無しの転生者

タwwwwwwwwwwラwwwwwwイwwwwwwwwwwwwwww

 

35:名無しの転生者

また新種の御当地フロストかよwwwwwwwwww

 

36:名無しの転生者

ルシファフロストですらショタオジのペルソナ以外で見られるとか思ってなかったのに・・・

 

37:名無しの転生者

そしてロボ部的には倒してからの方が地獄wwwwwwwwww。

修理とか整備とかwwwww。

 

38:呉在住

ちな、呉では幻魔マルキュウフロストが出た

 

39:名無しの転生者

・・・とうとう俺らの誰かがフロスト元ネタにされる日が来たのか・・・

 

40:名無しの転生者

最初にフロストのネタにされるのはショタオジの役だと思っていた俺

 

41:名無しの転生者

俺も

 

42:名無しの転生者

ワイも

 

43:先生

ほんそれ

 

44:名無しの転生者

というか宮城のフロストは本当にそれでいいのか・・・?

 

45:オラ塩

あまりよくはない

 

46:宮城在住

それはそう。

本当に、何でソイツが出てきたし。

 

っていうか、もう少し、ほら、あるだろ?

 

47:駝鳥

というか、クレヨンしんちゃん劇場版のクライマックスに出てきそうな見た目の癖にデモンベインと互角に殴り合ってた事にツッコミたい・・・

 

48:名無しの転生者

マジか……

 

49:名無しの転生者

確か、今回デウスエクスマキナに乗ったのってリンクニキなんだっけ?

 

50:オラ塩

そう。

 

……よりにもよってコクピットに乗り込んだ瞬間に脱衣しやがった。絶許。

 

51:宮城在住

身内が申し訳ない・・・

 

52:オラ塩

ちなみに一番許せないのは、殴り合ってる最中、コクピットの中で脱いだ服が顔に絡んで視界が塞がった隙にヒップアタック食らった事。

あの一撃だけで右腕右足のフレームの関節部分に結構なダメージが入ったからね、あれだけで修理と整備の手間が倍に増えたよ・・・(泣

 

53:名無しの転生者

あー……これはちょっと弁護できないですね。

 

54:名無しの転生者

ちょっと待った、デウスエクスマキナのコクピットって、ちゃんと手荷物入れ用のトランクスペースも作っておいたはずだけど……

 

55:宮城在住

コクピットに乗り込んだ瞬間にテンション爆上げでクロスアウッ!して、後はその場に脱ぎ捨てたまま放り出してたからなwwwww

 

56:名無しの転生者

完全に自爆で草wwwwwwwwww

 

57:名無しの転生者

だが、それ以上に許せん事がある。

 

 

 

デウスエクスマキナがヒップアタック喰らって転んだ時、野郎が脱ぎっ放しにしていたパンツを我らロボ部のアイドル、アル=アジフたんの顔面にヒットさせた事だ。

 

58:名無しの転生者

それな。

絶許。

 

59:名無しの転生者

同感じゃ。

アルちゃんによりにもよって露出狂野郎の脱ぎ立てパンツを被せるとか、死刑じゃ死刑。

 

60:名無しの転生者

処す? 処すよな!?

 

61:名無しの転生者

よし、変態を〆るぞ!

 

62:先生

そうだそうだ! アルちゃんにパンツ被せるのは私の仕事だぞ!

 

63:名無しの転生者

先生ネキ、ギルティ。

 

64:名無しの転生者

これはアウトですね分かります。

 

65:幼女

処刑なら任せろーバリバリー

 

66:先生

……あれ?

 

67:オラ塩

よし、変態を〆よう。

 

68:名無しの転生者

それな。

 

69:先生

あれ?

・・・・・・今はリンクニキを〆る流れでは?

 

70:名無しの転生者

変態を〆る流れだよ

 

71:先生

そんなー・・・

 

72:生物

ん?

幼女ネキによる変態お仕置きプレイ……幼女ネキ×先生ネキだと?

 

ひらめいた!

 

73:幼女

おう首洗って待ってろ変態2号

 

74:生物

そんなー

 

75:白川

はい、ストップストップ、皆落ち着きましょう。

今は休息を取る時間ですよ。

オラシオニキ、貴方も休んで、気を落ち着けてください。

 

76:オラ塩

すまないシラカワニキ、少し先走っていたようだ。

ありがとう。

コーヒー……は眠れなくなってしまうからホットミルクでも飲んで、ゆっくり休むとするよ。

 

77:名無しの転生者

ご苦労様。

ゆっくり休んでくれ。

ロボ部の皆も。

 

78:駝鳥

ロボ部の皆、ご苦労様。

差し入れのダチョウ唐揚げ饅頭と豚汁持ってきたから、良かったら皆で食べてくれ。

 

79:名無しの転生者

大感謝。

気遣いが身に染みる・・・

 

80:名無しの転生者

皆、ありがとう!

ありがとう!

 

81:名無しの転生者

ダチョウニキも最前線で戦ってたんだし、疲れてるだろうにな……

 

82:白川

それをおくびにも出さない辺り、出来た人ですね……。

 

83:名無しの転生者

 

 

 

 

 

アンパンマーン、新しい仕事よ~~~~!!

 

84:名無しの転生者

待って!?

 

待って!

 

85:名無しの転生者

このタイミングでその冗談は流石に洒落にならんやろ・・・

 

86:名無しの転生者

>>83君、ギルティ!

 

87:名無しの転生者

あ、やば

 

88:白川

ククッ、ハッハハ、フッ、クァハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!

 

89:名無しの転生者

ヤバい!

シラカワニキがキレた!!

誰か止めてくれ……

 

90:名無しの転生者

ちょっ、ストップストップ

 

91:オラ塩

待て、落ち着きたまえシラカワニキ!

その試作縮退砲は最大出力に耐え切れるようにはできていなかったはずだろう!

やめるんだ!

 

92:名無しの転生者

アウトォ!

 

93:名無しの転生者

あっ

 

94:名無しの転生者

やば

 

95:83

あの、ひょっとしてこれ、言っちゃいけなかった系?

 

96:名無しの転生者

あぁ……結局爆発オチか……

 

97:名無しの転生者

あの、すいません

新しい大型注文が来ているんですけど……

 

98:名無しの転生者

>>97

この流れでその冗談は明らかにマズいから

 

99:97

いえ、冗談ではなく、本当に

 

……すいません、断ってきますね

 

100:名無しの転生者

ま、それが残当だろうな

 

ところで一応聞いとくけど、何の依頼?

 

101:97

特機系大型ロボの新造依頼です

魔導書型シキガミから鬼械神みたいに召喚できて、水上・水中戦闘ができるスーパー系の巨大ロボが欲しいとか・・・

このタイミングで飛び込み依頼が大変なのは分かってますが、素材になるフォルマとか金属とか全部持ち込みで、結構珍しい素材だったから話を聞いてみたんです

 

102:オラ塩

一応聞いておくが、素材類というと?

 

103:97

人工筋肉用に邪神カナロアのフォルマがたくさん

骨格用に邪龍リヴァイアサンのフォルマも一揃い

水棲系の超高位悪魔のフォルマがたくさん

それから他に役に立ちそうなものを適当にって感じで、やっぱり超高位悪魔のドロップ品もたくさん

マッカもとんでもない量持ち込んできてました

あと、一番珍しいのが装甲とフレームの素材用の神珍鉄ですね

 

104:白川

何 故 そ れ を 先 に 言 わ な い!?

 

105:名無しの転生者

神珍鉄って、セイテンタイセイの如意棒だっけ?

 

106:名無しの転生者

その如意棒の素材じゃなかったか?

 

107:オラ塩

そうそれ。

鉱脈の確保ができてるヒヒイロカネオリハルコンアダマスと違って、神珍鉄なんて滅多に出回らない代物だよ。

時々修行用異界のドロップで出てきたのを素材として持ち込んでくる者がいるから実在するのは知ってたが……

 

107:97

依頼を持ち込んできた北斎ネキの仲魔の一体が魔王シユウだそうですよ。

古代中国産の鍛冶神だからその辺の鍛造もできたとか。

 

108:名無しの転生者

はえーサンガツ

 

109:名無しの転生者

仕事! せずにはいられない!

 

110:名無しの転生者

こんな宝の山見せられたら、動かないわけにはいかないじゃないですかー

 

111:探究者

神 珍 鉄 と 聞 い て !!

 

112:オラ塩

おお、探求ネキいらっしゃい

 

113:名無しの転生者

探求ネキも一枚噛むのか

 

114:探究者

それはもう、本場の宝貝の素材が好き放題使えるなんて、顔出さないわけには行かないじゃないですか!

私も参加して構いませんか?

 

115:オラ塩

もちろん、大歓迎だとも!

 

116:白川

デ ス マ の 世 界 に よ う こ そ ! !

 

 

 

   △    △    △

 

 

 

148:名無しの転生者

それで、北斎ネキはどんな機体が欲しいんだって?

 

149:97 → 面接担当者

シキガミのルルイエ異本ちゃんのために専用の鬼械神が欲しいそうです。

鬼械神としてデモンベインのようにその場で召喚可能で、できれば水中戦闘ができる機体が欲しいとか。

 

150:名無しの転生者

ルルイエ異本って事は、元ネタはデモンベインの魔導書だよな。

 

あれ?

確か原作だとルルイエ異本の鬼械神って設定されてたっけ?

 

151:白川

いえ、正式な設定は存在していなかったはずです。

ディープワンの魔術師の手によってインスマウス由来の鬼械神を召喚するらしいとか、その程度ですね。

 

152:名無しの転生者

って事は、元ネタとか方向性どうする?

水中機体って割と珍しいと思うんだけど、研究中のRBじゃいかんのか?

 

153:面接担当者

ちょっと機体が細過ぎるのが気になるとか……

鬼械神と呼ぶには、少し重量感が足りないそうで

 

154:白川

なるほど、分かります。

デモンベインと並べるなら、重量感は必要でしょう。

やはりスーパー系の機体という事になりますか。

 

155:オラ塩

しかしスーパー系で水中戦機体?

その辺になってくると元ネタも結構限られてくるぞ。

正直ゲッター3くらいしか思いつかない。

 

156:名無しの転生者

オリ機体じゃいかんのか?

 

157:名無しの転生者

うーん、せっかくこれまで元ネタありでやってきた以上はな……。

 

158:パピヨン

悪役機体も候補に含めれば範囲広がると思う

 

159:名無しの転生者

それでも結構キツいぞ。

強い水中戦機っていうと・・・

 

160:オラ塩

まあ候補は絞られるね。

よし、いくつか見繕った候補をピックアップして、資料と合わせて北斎ネキのところに持っていってみようじゃないか。

 

 

 

   △    △    △

 

 

 

172:面接担当者

決定しました!

ベースは4番の機体になるそうです!

 

174:名無しの転生者

うーん、それじゃ俺の提案したギトールは不採用か・・・

 

175:名無しの転生者

いやいやダンバインニキ、あれは確かに見た目魚っぽいデザインだけど、別に水中戦用って機体じゃないし、オーラバトラーなんだからむしろ空戦機だろ

 

176:名無しの転生者

それで何で行けると思ったんだ……wwwwwwwwww

 

 

 

 




実は佐渡島編ラストバトルより先に書き終わっていたとかいう。






~割とどうでもいい設定集~

・中華料理店・膳王
 本家どくいも様『カオス転生ごちゃまぜサマナー』より。
 今はグリムアロエになった膳王ユダの店。
 今回登場したのはその支店。
 この店は山梨第一支部の中に設置されている。修行用異界の最寄りの位置に置かれており、膳王の弟子の中でも料理人系“俺ら”によって運営されている。
 立地上修羅勢が多数訪れる店だが、爆食系デビルシフターにも対応していたり、そもそも誰でも利用する修行用異界の最寄り店であったりするため、修羅勢以外の利用者もそれなりに多い。

・朱城ルミ
 元ネタは『ブルーアーカイブ』。
 通称は炒飯ネキ。
 料理人系黒札。『中華料理店・膳王 山梨第一支部支店』の支店長。
 戦闘能力はそこそこで、本領は料理人。得意料理のドカ盛チャーハンは、山梨第一支部支店の看板料理にもなっている。
 アギ系の火炎魔法が得意。熱量操作の精密制御を応用して、じっくり炒めて旨味を存分に引き出す工程をほぼ数秒でこなしてしまう。
 プラスして料理に回復やバフを込める事もでき、その回復量も結構多い。
 戦闘ともなれば火炎放射器兼用の大型コンロを地面に設置してアギ系魔法を上乗せした火力支援に、回復とバフを込めた高速調理を飛ばしての支援付き固定砲台と化す。銃もそこそこ使うが、そっちは敵の接近を防ぐためのサブ。総合して比較的万能。
 膳王関係者であり、膳王がグリムアロエ化している事は知っているが、その直接の原因となった毒殺未遂事件についてはミリも知らない。もし知ったら最後、ガチギレして本店に殴り込み、さらに普段から彼女に世話になっている修羅勢やガチ勢も一緒になって突撃してくるため、ほぼ確実に誰も止められない血の雨が降る。

・愛清フウカ
 元ネタは『ブルーアーカイブ』。
 通称は給食ネキ。
 料理人系黒札。『中華料理店・膳王 山梨第一支部支店』で料理人の一人として活動している。基本的に非戦闘員であり、異能も戦闘には向かない。
 回復魔法特化であり、大量に作った料理に高出力の回復魔法を込められるため、集団への回復に長けるが直接戦闘には向かない。銃も多少は使えるが気休め程度。
 専用シキガミはキッチンカー型の乗り物系。

・槍ニキ&ドモンニキ
 緋咲虚徹様『【カオ転三次】終末を約束された世界で心のままに生きていく』より。
 初期の頃からガイア連合に所属している修羅勢コンビ。
 この時期にまで山梨にいるかどうかは分からないが、いなかったらいなかったで多分、一時的に帰郷していたとか、そんな感じに。

・クルーザー
 元ネタは『仮面ライダーX』。仮面ライダーXが搭乗するバイク。機体左右にプロペラを装備している、数あるライダーマシンの中でもかなり自己主張の強いデザイン。
 可変武器型シキガミ・ルルイエ異本の形態の一つ。
 水上も水中も空中すら行ける万能バイク。
 元ネタと異なり、魔法少女衣装の状態でも乗れるように、ベース機をスクーターに変えている。
 

・カニタンク
 元ネタは『スプラトゥーン』。
 カニ型戦車。可変武器型シキガミ・ルルイエ異本の形態の一つ。

・法龍院シンジ
 名無しのレイ様『【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち』より。
 本日の被害者。
 魚沼シェルター所属の異能者。体内にアジ・ダハーカを宿す魔人。能力制御のため、佐渡産のユニット・ガイバーに手を出した。
 通常形態は実写版のガイバーゾアノイドで、巨人殖装はオリジナルよりも禍々しい鋭角的なデザインだという話。
 ツッコミ体質。
 体内のアジ・ダハーカとのコンビネーションを意識して書いてみた。

・オラシオニキ
 タヤマ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 トイボックス建造計画の主導者。イカルガや飛竜戦艦なども手掛けている優秀な技師。
 新型機開発の主導者だったり、幼女ネキの面倒を見たりもしているため、割と面倒見のいい好青年だと思われる。
 今回はコテハン『オラ塩』でスレに参加。開発関連で色々なタスクを主導しているようだが、デスマでグロッキー状態。

・デウスエクスマキナ
 名無しのレイ様『【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち』より。
 デモンベイン。
 ロボ部が作り上げた最終兵器系巨神像。対クズリュウ決戦兵器。
 巨大ロボに対して捧げられる感情を信仰マグネタイトとして吸収して強化されている。
 固定パイロットという概念が存在していない様子なので、今回はパイロットを別キャラに換えてみた。

・先生ネキ
 タヤマ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 ホビー部所属、ヘイローの開発者。宮城在住。
 技術者としても優秀で、戦闘力も高い。しかも美人。ただし変態。元作品のキャラ紹介でも『世が世なら通報されてる類の変態』『気持ち悪い絡み方をする』などと書かれるぐらいに筋金入り。
 普段はウェルニキがストッパーをやっている。

・リンクニキ
 タヤマ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 宮城在住の黒札。宮城県3位の戦闘力を誇るバーバリアン。
 ゼンラー。さすがに人前に出る時には着衣しているが、戦闘時にはキャストオフしてパン1になる模様。
 普段は山に籠っているらしく野人扱いされているようだが、その割にゾナウギアの開発等にも携わっている辺り、知性のない山猿とは程遠いインテリバーバリアンなのかもしれない。
 今回はデウスエクスマキナの臨時パイロットとして出撃していた模様。コクピット内でキャストオフした事が惨劇へと直結する。
 事後、ガチギレしたロボ部と宮城支部それぞれの面子から散々絞り倒された。

・ナマモノネキ
 タヤマ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 同人作家系俺ら。ただしその作品は同人作品としては禁忌の“ナマモノ”、つまり現実に存在する人間を参考とかそういう次元でなくネタにしている。
 幼女ネキの追跡能力ですら追い切れず長期的な逃避行を可能とする逃走・潜伏能力と、何度〆られても性懲りなくナマモノで同人を描くガッツを併せ持つ。

・シラカワニキ
 我道専心様『【カオ転三次】業のままに叫ぶ歩み』より。
 本名「白河愁介」。
 技術部所属の優秀な技術者。戦闘力も高く、異能者としては重力系魔法を得意とする人間型グランゾンだが、それに飽き足らず実際にグランゾンやネオグランゾンを完成させている模様。
 今回はコテハン「白川」でスレに参加。オラシオニキと並んでロボ部を引っ張っている様子だが、デスマのせいで徹夜明けテンションが抑え切れていない状態。

・探求ネキ
 緋咲虚徹様『【カオ転三次】終末を約束された世界で心のままに生きていく』より。
 個人研究勢俺ら。仙術系の魔術・技術に深い造詣を持ち、術師・技術者として優秀だが、特筆すべきは開発物が非常に多い手の広さ。
 神珍鉄というワードに惹かれてやってきて、計画に参加した。普段よりほんの少しだけテンション高め。

・ダンバインニキ
 名無しのレイ様『【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち』より。呉支部でダンバインを製作したニキと激しいバトルを繰り広げていた。
 ロボ部所属であり、そしておそらくは魚沼所属。技術者でありパイロット。ダンバインの製作者。
 元作品ではビジュアルや愛称が描写されていないが、ガワは多分ショウ・ザマかショット・ウェポン、あるいは意表を突いてショウ・コハ・ザマとかだったりするのだろうか?
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