ファッション無惨様のごちゃサマライフ   作:頓西南北

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書いてたら長くなって止まらんので分割分割。


聖都天草攻略戦、前編

   ◆   ◆   ◆

 

 

 

 さて。

 

 【聖都天草】攻略戦が始まるわけだが。

 

「作戦なら、もうショタオジが用意してくれている」

 

 と言ったのは霊視ニキだ。

 

大型異界【聖都天草】は周囲に純白の城壁を巡らせた城郭都市としての形を取っており、その二重に張り巡らされた城壁の、外側の壁を守る四ヶ所の城門を抜けた内側には、それぞれ四大天使になぞらえてそこそこ強い天使プリンシパリティが配置された結界塔が併設されているとの事。聖都内陣への侵入を防ぐ守護結界の起点となるそれら四ヶ所を攻略した後に、主戦力を突っ込ませて大天使を殲滅。そういう形になるそうで。

 

 そういうわけなんで、各担当はといえば。

 

 北塔:鈴木さん、ブレイク

 東塔:霊視ニキ&モードレット、ヤン

 西塔:藤村さん、ワイス

 南塔:柊さん、ルビー

 聖都中枢:僕&メディア、ダ・ヴィンチ。

 

 と、まあこんな感じになるようだ。中枢に突貫するとかそういう厄い……もとい、華のある役目は霊視ニキとかその辺の仕事じゃないかと思われるのだが、どうやら僕が突っ込むのもショタオジの指定らしい。その辺、ショタオジの事だからまあ何か考えがあるのだろう。

 そんな具合に色々と出てくる違和感を呑み込みながら、僕達は【聖都天草】の四方に存在する入り口からそれぞれ突入した。

 

 端的に、美しい異界だった。四方に水堀と城壁を巡らせたその異界は、基本的には白い漆喰で建てられた和風の城郭都市を象っていながらも、純白の石畳と純白の瓦、そして黄金の十字架と色鮮やかなステンドグラスによって彩られた西洋風の教会建築らしき特徴が随所に見受けられる。それはあるいは、天草・島原の乱で一揆勢力が勝利した先にあったかもしれない、誰かが夢想した未来を表現しているのかもしれない。

 

 だが。

 

「……ひどい」

 

 そんなルビーの呟きが、全てを物語っていた。

 

 聖都の住人であるはずの天使は、どれもがひたすらに狂っていた。道端に座り込んでブツブツと意味の通らない呟きを繰り返していたり、誰もいない場所に親しげに話し掛けていたりなど序の口。壁際にひたすら頭を叩きつけている者、口から際限なく涎を垂らしてブリッジの姿勢のまま朗らかに聖歌を歌っている者、自身の背中から生えた翼に齧りついて口で羽毛を引き毟っている者、繰り返し神の名を称えながら橋の欄干に股間を擦り付けている者、倒れている他の天使に馬乗りになって拳を叩きつけている者。

 誰も彼も、どう見ても天使ではない僕達が横を通り過ぎても反応すらしない。せいぜい虚ろな目でこちらに視線を向けるくらいのものだ。

 

「どう見ても、地獄絵図だな」

「ですね。これはさすがに……町一つ薬物中毒になったら、こんな感じなんでしょうか……?」

「異界のマグネタイトを通じて狂気が伝播されてる。マスター君は平気だろうし、そもそもガイア製のオーダーメイド式神には自分に対しても主人に対してもこの手の効果をシャットアウトする機能があるから他の人達も普通に大丈夫だと思うけど、注意しておいた方がいいと思うよ。こんなの、天使の能力とは思えない」

 

 ダ・ヴィンチの言う通りだとすれば、正直、関わり合いになりたくない。だが、これをこのまま放置しておいて悪化したら、どういう方向に何がどうなるのか想像も付かない。狂気に溺れる町の景色から目をそらし、足早に純白の路地を歩いていく。道理で、長崎の平和が守られているわけだ。人々を襲う天使共が御覧の有様なわけだから。

 

「一体、何が起こればこうなるんでしょうね?」

「タイミング的に考えれば召喚された大天使が関わっているのは間違いないんだろうが…………」

 

 僕のところに聖鉄鎖騎士団が特攻してきた件。アレに関してはアメリカにいる彼らの上役である『ナイア神父』とかいうのから命令が出たらしいが、まあ黒幕がいるとすればコイツだろう。ファントムソサエティに依頼したのはナイ神父とかいう名前で、ナイ“ア”神父とは一文字違い、どうせどっちかが偽名の同一人物なんだろうし。

 だがメシア教会の神父、たぶん研究者がこんなアホな光景を作り上げて何の得があるのかが理解できない。何をどう考えても、メシア側の方に被害が出過ぎだろう。

 

「まー……今の情報量で考えても仕方ないよね。モードレットが言う通り、今は先に進めるだけ進んで情報を集めて、考えるのはそれからでいい」

 

 結局、そういう話になるのであり。そのまま僕達は何も言わず、狂気に溢れた聖都の大通りを歩き続けながら、そんな中、隣を歩く少女がぽつり、と口を開いた。

 

「そういえば先輩、式神には詳しいんですよね」

「まあ製造にも関わってるからそれなりには、だけど、いきなり何だ、柊さん?」

 

 どうやら、僕の呼び方は“先輩”で決定したようだが。和風建築の街並みを貫いて純白の石畳が広がる大通りを歩きながら、柊さんが現在時刻を表示したスマホをポケットにしまう。柊さんのスマホは薄紫色のシンプルなデザインに可愛らしくデコレーションやストラップを盛った、比較的今風のファッションセンス、なのだろうか? 流行とか疎いからよく分からん。

 

「シノアでいいですよ。さん、もいりません。呼び捨てで。それで、そういえばソウルハッカーズに造魔焼却ってスキルがあったじゃないですか。あれってうちの式神には効くんですか? スペシネフが死んだら困りますし」

 

 僕達転生者の知る前世の世界、そこにあったメガテンシリーズの一作、ソウルハッカーズ。そこに登場する人造悪魔“造魔”を対象として即死級の特効ダメージを発生させる特殊スキル「造魔焼却」。ガイア連合の基幹技術の一つである式神に対して致命的な影響を与える、という可能性を示唆されたそのスキルの存在は数年前から言及されており、ゆえにそれ相応に議論が進んでいたが。

 

「ああ、その辺は気になってショタオジと話した事があるんだけど、大丈夫だ。多分効果がない」

「そうなんですか? 何で?」

「式神は造魔じゃないし、性格“虚心”でもないからね」

 

 造魔焼却が文字通り“造魔”をターゲットにするものであるなら、そもそもドリーカドモンを使用せず稼働原理もまるで異なる式神は対象外。あるいはゲーム中の処理通りに性格“虚心”をターゲットに極大ダメージを与えてくるタイプなら、そもそもの始まりからガイア連合製のオーダーメイド式神はその大半が主人の趣味に合わせて何らかの性格を付与されており、そもそもが対象外だ。

 

「あくまでも本質は“妖鬼シキガミ”だからな。だからこそ一定以上にレベルを上げづらいとかのデメリットもあるけど、メリットもあるわけだ」

「ふーん……なるほど。よく知ってるんですね。さすがは制作担当者、ってところですか」

「ま、ショタオジ程じゃないけど、それなり程度にはな」

 

 まあ、その内に“式神焼却”なんてスキルが出てきたら話は別かもしれんが、それはそれでそれなりにショタオジが幾重にも対策を施してくれているので、即死級の致命度には至らないはずだ。そんな事を言って、僕は話を締め括る。

 今頃は、霊視ニキや藤村さん、鈴木さんもそれぞれ四方にある異界の入り口から【聖都天草】へと侵入し、それぞれが担当する結界塔を目指しているはずだ。柊さんも同様に、ここから南の結界塔を目指して突入、占拠する予定であり、僕は四つの結界塔による守護結界が解除されるまでは四人のために陽動を行い、結界解除と同時に聖都中枢に向けて侵攻、大天使ヤズラエルの首を取る。

 

「でも……」

 

 と、柊さん、というか……シノアが足を止め、思い思いの嬌態を晒しながらこちらに興味すら向けない天使共で溢れた周囲に視線を送り、重苦しい溜息を吐く。清代に流行したという阿片窟でさえここまで酷くはなかっただろう、商売として成り立っていた以上は阿片窟にも阿片窟なりの相応の秩序が存在したはずだろうに、ここにはそれすらも存在しない。

 

「この状況は少し予想外でしたよ。敵悪魔がこの状態なのは好都合、といえば好都合なんでしょうけど、これはさすがに」

「確かにな。まあ、だからこそ楽にここまでこれた、という意味では感謝できる事ではあるんだろうが……」

 

 僕と、メディアと、ダ・ヴィンチ。そしてシノアと、ルビー。五人揃って歩いて進み、そして足を止めた。行く手には白い漆喰と純白の瓦で作られた城門が聳え立っている。

 

「さすがに、一番大事な場所の守りを黙っておろそかにしてくれたりはしないわけか」

 

 金箔で十字の紋章を描かれた分厚い木製の門扉の前に立つ二体の天使アークエンジェルが、こちらの行く手を阻むように手にした槍を交差させる。その目は虚ろに見開かれ、だらしなく開かれた口からは涎が垂れ流しになってこそいるものの、ここまでで見てきた一般天使共とは異なりその視線ははっきりとこちらを捉えており、何もせずにこちらの通過を見過ごすような間抜けではないらしい。戦闘は避けられそうにない。

 

「ここを抜けたら、私は結界塔の占拠。先輩は派手に暴れて陽動してから結界の先、聖都の中心部に。ここでお別れですね」

「何だ、寂しいのか?」

「ええ、少しは……って言ったら、嬉しいですか?」

 

 そんな風に悪戯っぽく笑みを浮かべたシノアが脚甲型のペルソナを具現化し、僕の答えを聞くよりも先に一歩を踏んで前に出た。弾丸のような超速の初期加速から大鎌の式神を実体化させ、斧に変形させて加速と重量を存分に乗せた初撃を叩き込み。

 交差させた槍でそれを受け止めた二体の天使がダ・ヴィンチの掃射を顔面に食らいつつも、しかし足元で床を削りながらも踏み止まる。その踵の後端が扉に触れた、その刹那。

 

「メディア!」

「はい、マスター!」

 

 ナイス・ショート。メディアのペルソナから放たれた放電が敵の背後にあった門扉の上で弾け、そこに刻まれていた十字架の紋様に僅かな罅が入って煙を吹き、一時的に結界機能が停止させられる。そこにシノアが斬り込んだ。

 

「スペシネフ、モード“終”!」

 

 二体の天使と鍔迫り合っていたシノアの武器が一瞬で変形、身長ほどもある長大なチェーンソーの回転刃が展開する。腰の捻りに合わせて繰り出され、唸りを上げて回転するチェーンソーの刀身と接触した槍の柄が瞬く間に削れて両断され、その後ろにいた天使二体を容易く引き裂き、さらにその後ろにある門扉さえもが結界の停止した隙を突かれてあっさりと斬り裂かれて地に落ちる。

 その隙に僕は数体の悪魔を同時召喚、左右に崩れて落ちていく門扉だった瓦礫を吹き飛ばしながら顕現する外道クリス・ザ・カーが巨大な破城槌となって城門へと飛び込み、その向こうで組まれていた天使エンジェルの隊列へと突っ込んで自爆を発動。

 

「マカーブル、アンズー、ウェンディゴ! それからルビー!」

「了解マスター!」

 

 乱れた隊列へと飛び込んだ三体の悪魔が範囲攻撃を飛ばして陣形を崩し、その隙間に飛び込んだルビーが招来の舞踏スキルを起動、クリス・ザ・カーを再召喚。ドアを開けた形で出現したクリス・ザ・カーの中に僕とメディア、ダ・ヴィンチ、ルビー、シノアと飛び込んでドアを開けたまま発車、走りながらシノアとルビーとダ・ヴィンチが外に向かって数発射撃してから乱暴にドアを閉ざす。

 

「それじゃ先輩、行ってきます。パインサラダでも作って待っててくださいね」

「ちょっとシノアちゃん、それ死亡フラグって奴だよね!?」

 

 左右にハンドルを切って周囲の天使達を蹴散らしながら全速力でアクセルはベタ踏みの急加速、その反動が揺らす車内でニヤリと笑みを浮かべたシノアの悪質な冗談にルビーが顔を引き攣らせるが、それを無視してシノアはルビーの背中を叩く。

 

「それじゃルビーちゃん、あんまり時間掛けてられないから早いとこ行きましょう。何、お互いそうそう死んだりしませんよ、できるだけ」

 

 まあ、それには同感だ。人間、死ぬときは普通に死ぬんだろうが、それをリカバリーする方法が割といくらでも転がっているこの世界。とはいえだからこそ油断する事だけはやっちゃいけないんだろうが、そこはそれ。

 

「あーもう、仕方ない! じゃ、行ってくるねマスター。行くよシノアちゃん!」

「はいはい、それじゃまた後で」

「ああ、また後でな」

 

 ルビーがトラフーリを発動し、その短距離転移によってシノア共々戦場から離脱する。しかしこのクリス・ザ・カーはスモークガラスの不審車仕様なので、外からその様子は見られない。後は転移したシノアとルビーのコンビが適当な場所に隠れて敵をやり過ごし、結界塔へと突入する時間を稼ぐだけ。

 

「それじゃ、派手に暴れるとしようか。しんどい仕事の後にさらにまたしんどい仕事とか本当にロクでもないんだが、最後まで付き合ってもらうぞ、メディア!」

「はいマスター、いつまでもお供しますから、ずっと一緒にいましょうね」

 

 穏やかに微笑むメディアを助手席に乗せたまま、僕はハイエース型のクリス・ザ・カーの車体をターンさせ、後を追い掛けてくる天使の群れへと向かい合わせる。背後からも敵が迫ってくる包囲状態なのでどこを向いても大差はないが、気分的な問題として。

 

「それじゃ、派手に暴れろコープス、ウェンディゴ、イグドラシル!」

 

 追加で召喚されるのは、無数の死骸が溶け合ったような異形の屍鬼。その種族が僕の操作に応えて、霊基に刻まれた種族を変異させる。コープスが得る新たな種族名は“軍勢”、その名の通りにコープスは独立して歩く無数の死者の群れへと変容して行軍を開始。

 同時に、リミッターを解除された二体の悪魔がその霊基を拡大変容。ウェンディゴはその本来のカタチたる“北風に乗りて歩むもの”邪神イタクァ、クトゥルフ神話にて語られる極北の風神へと姿を変え、白い毛皮で覆われた全長数十メートルにも及ぶ雪の巨猿となって、燃え上がる深紅の眼球で敵を睥睨する。その背後ではやはり同様に世界樹としての巨体を取り戻した妖樹イグドラシルが無数の枝と根によって広範囲の制圧を開始する。

 

「さて、それじゃ結界が消えるまで耐久戦と行こうか。兵士の貯蔵は十分か、天使共!」

 

 イタクァの巻き起こす暗雲と氷雪が聖都を席巻し、イグドラシルの下端から溢れ出す大量の根は身じろぎだけで地を削る災害の具現そのものだ。溢れるように聖都を埋め尽くす天使の群れに向かって、死者の軍勢と二体の巨大悪魔が激突する。

 

 

 

   ○   ○   ○

 

 

 

 遠雷のような轟音が聞こえてくる。【聖都天草】の東方面を守る結界塔、そこに通じる空中回廊から南側を注視してみれば、純白の瓦の波が広がる遠景に巨大な悪魔二体が立ち上がる非現実的な光景が視界に入ってくる。片や、ヘラジカの角を頭上に戴く極北風の巨猿。片や、不健康そうな青緑の樹皮で覆われた異形の世界樹。

 

「邪神イタクァ、レベル51。妖樹イグドラシル、レベル48。邪神の方は知らんが、イグドラシルの方はDSJで出たのより強くなってるな。しかも元々あった弱点もスキルで全部潰されてるぞ」

「へぇ……案外、派手な切り札持ってんじゃねえか」

 

 回廊を歩きながら、“霊視ニキ”と呼ばれる青年は現れた巨大悪魔の実力を一目で読み取って確認した。どう見ても既存の計測装置で測れるような規模ではないが、浄眼を持つ彼であれば問題なく見切る事ができる。それを聞いたモードレットが面白そうに笑みを浮かべて、自身の後をついて歩くもう一人の式神へと話し掛ける。

 

「なかなかやるじゃねえか、オマエの主人。式神として、どうよ?」

「そうね、ここまでとは思ってなかったし、正直驚いています」

 

 金髪の少女、ヤンは緊張した様子で二人の後に着いて歩いている。緊張しているのはいいが、その対象がこの場所に対して、ではなく青年とモードレットに対して、であるのは、警戒心が向くべき方向が違う、という意味で少々頂けないが、まあその辺はフォローしてやればいいだろう、とモードレットは結論付けて。

 

「ま、いいさ。それよりヤン、そろそろ出番だぞ。用意しろ」

「……はい!」

 

 年頃の少女の姿をしたヤンの人型躯体がエメラルドグリーンのマグネタイト光に溶け、その中から弾けた金色の光球が飛ぶ。それを受け止めた青年の両腕に、光球の輝きと同じ金色の腕輪が装着され、そこから無数のパーツが展開して組み合わさり、機械的なデザインの籠手が形成される。

 この籠手こそが本来は武装型式神であるヤンの本体、二重射程散弾籠手『エンバー・セリカ』。それを装着した青年が両腕を背後に回すと同時、籠手正面に備わった銃口から轟音、強烈な発砲炎を背後に噴いて青年の身体が加速する。向かう先には結界塔の入り口となる大扉、その行く手を防ぐべく門番である天使が正面に立ち塞がるが。

 

「脆い!」

 

 怒号、衝撃、轟音。砲撃に等しい威力の打撃が天使の腹に抉り込むように突き刺さり、大した勢いも殺す事ができず、そのまま後背に守る扉へと激突し。

 

「撃て!」

『了解!』

 

 籠手に内蔵された撃発機構が連続稼働し、装填された弾丸を打撃面に開いた銃口から連続発射。火炎属性が封入されたランタン弾の威力を存分に上乗せした連打が天使の身体越しに扉を殴り付け、後背に抜けた衝撃の蓄積がやがて臨界に到達。そこに突き刺さった回し蹴りによって耐え切れなくなった扉の結界機能が限界を迎え、結界を物理的に殴り壊して霊視の青年は結界塔へと踏み込んだ。

 

 

 

   ○   ○   ○

 

 

 

 ふ、と鼻先を撫でるような微細な違和感を感じ取った天使アークエンジェルは、周囲に視線を巡らせる。感じたのは悪臭のような、死臭交じりのマグネタイトの気配だ。【聖都天草】に満ち溢れた聖性の籠ったマグネタイトに搔き消されて嗅ぎ取るのは難しいが、しかし確かに感じる違和感の元。

 微細な気配の残滓を感じ取って迷わず追い掛けた天使アークエンジェルは、すぐそこの曲がり角の向こうに隠れた影に向かって破魔魔法を飛ばす。弾けた光に巻き込まれた幽鬼ガキはそのまま消滅し、そして即死魔法を放った側であるはずのアークエンジェルも同様に、苦しげに胸と喉元を掻き毟りながら消滅した。

 

 その結果を見届けて幽鬼ガキを召喚していた鈴木悟と、そのパートナーである式神アルベド、そしてそれに同行していた式神ワイスの三人が、曲がり角の向こうからひょっこりと顔を出した。ガキに仕込んでいた呪殺魔法による自動反撃は、相変わらず有効だ。

 

「よし、成功だな。じゃ、俺は扉を開けるから、アルベドは周りの警戒を頼むよ。ワイスさんも、まあ適当に」

「分かりましたわ」

 

 と銀髪の少女の姿を持つワイスが答えを返す一方、そんな彼の言葉に未だ会話スキルを実装されていない鎧姿のアルベドは頷き一つを返して、周囲に警戒の視線を向ける。友人から譲られたスキルカードこそあるものの、実装は未だ済んでいない。この仕事を片付けた後の話になるだろう。

 

「そのためにも、今は頑張らないとな」

 

 と、幽鬼リッチへの悪魔変身を維持したままの彼は、骨格だけの手から黒いオーラを立ち昇らせたまま扉の取手へと手を掛ける。扉を守っていた結界は既に消滅しており、何の抵抗もなくあっさりと開く。その向こうにあった大広間で待っていたのは、数えるのも馬鹿らしくなる大量の天使エンジェルの群れ。

 

「…………失礼しましたー」

 

 鈴木悟は躊躇なく扉を閉じた。そのタイミングに一拍遅れて無数の天使が扉に向かって殺到するが、その時には既に悟が足元に転がしていたスパイラルボムとスモークグレネードが炸裂。スパイラルボムが撒き散らした睡眠効果と、スモークグレネードによる煙幕が敵を足止めする中、もう一度扉を開いた悟の飛ばしたマハムドオンが天使の大半を即死させる。後は、普通に斬り込むだけだ。

 突撃させた幽鬼ガキの群れが残る天使によって次から次へと消滅していく中、自身の本体であるレイピアを構えたワイスが銀色のサイドテールを靡かせながら、アルベドと並んで斬り込んだ。鍔元に内蔵したシリンダーを撃発させて呪殺属性を纏わせると同時に、足元に発動させた衝撃魔法の反動で踏み込みを加速、そのまま斬り込んでレイピアを一閃、二閃。

 さらに自身の本体たるレイピアを頭上に放り投げると同時に、それを扱うための人型躯体を解除。さらにその身に刻まれた特殊能力を起動する。

 

「デビルシフト、発動します!」

 

 式神用のプラグインによって獲得された悪魔変身能力。変身するのは聖獣ビャッコ。人型躯体はあくまでもオプションとして、武装としての形態をこそ本体とする彼女達だが、デビルシフターの悪魔変身能力を再現する特殊プラグインを搭載する事で悪魔形態での活動を可能としている。

 純白の毛皮に覆われた巨大な虎が疾風となって地を駆けた。その背中に騎乗する黒騎士姿のアルベドが、その手に携えたスプーン型の長柄斧“首狩りスプーン”を縦横に振るって、生き残った天使達を一つ、また一つと確実に掃討していく。反撃しようとする天使達だが、それも後方から放たれる悟からの魔法支援によって阻まれる。

 

「同じ種類でも異界によって悪魔のスキル構成やら何やらは違う。時には耐性まで違う事もあるけれど……今回は呪殺以外にも炎に弱いみたいだな。なら……っ!」

 

 悟の掌に浮かんだ小さな炎が一瞬で膨れ上がり、無数の炎弾となって敵を薙ぎ払う。悟の持つ魔術で呪殺属性を上乗せしたそれは天使達の弱点を二重に突いた形となって敵を焼く。ある程度の得意不得意の差こそあれ呪殺以外にも火炎・氷結・衝撃・電撃と満遍なく属性を扱える悟は、こうやって時と場合に合わせて的確に敵の弱点を突いて戦っていく戦術を得意としていた。基本中の基本を最大限に生かした戦術が有効に働かない事などまず有り得ず、だからこそ悟は場所も敵も選ばずにオールラウンドに戦える。

 

「よし、掃討完了! 次に行くぞ!」

 

 結界塔の踏破率は七割といったところ。終点となる最上階までは、あと一息か。

 

 

 

   ○   ○   ○

 

 

 

 ふぅ、と小さく吐息を落として、柊シノアは物陰に身を縮めた。他の面子と比べて自分の実力の足りなさはよく理解している。藤村大河の弟子として相応の業を積んでこそいるものの、一人で仕事を任せられる程ではないし、事実、前回の奇仏寺無漸との模擬戦では完全敗北という戦績で終わっている。悪くない、という評価はもらっているが、それだけだ。

 

「……そんな事は理解しているんですけど」

 

 と、思わず漏れた呟きに、同行していたルビーが首を傾げた。

 

「何が?」

「あー……いえ、何でもありません」

 

 と我に返ったシノアは何でもないと誤魔化して周囲を見回す。さすがにこの厨二病全開の呟きを普通に聞かれていたら、それはそれで結構な恥ずかしさだ。

 

 シノアとルビーの二人がかりで門前の敵は片付けたものの、結界塔周辺の天使はカカシのようにただ立っているだけというわけではなく、こちらを見つければ普通に襲ってくる。まあ怪しげな聖句らしきものをブツブツ唱えたりヨダレをダラダラ垂らしながらだったりと、明らかに怪しげな薬物をキメているような状態だが、そんな相手であっても戦えば消耗する以上、余計な消耗は避けたい。

 

「私、持久力ないんですよねー」

 

 持久力がないなら、どうすればいいのか。見れば、ここから結界塔までは約10メートル。そして結界塔の高さはおおよそ30メートル────合計で、たったの40メートル。そう思った瞬間、シノアの脳裏に一つ、馬鹿みたいな閃きが走る。

 

「直線距離なら体力測定の50メートル走よりも短いくらいじゃないですか……!」

「あのー……シノアちゃん、何か嫌な予感がするんですが…………」

 

 シノアが漏らした呟きに顔を引き攣らせたルビーが制止しようとするが、シノアは構わず武装式神スペシネフを手元に顕現させる。それを背中でくるくるとバトンのように数度回してから、異能者の少女は満面の笑みをルビーに向ける。

 

「ルビーちゃん、鎌」

「うぅ……はーい……」

 

 抗議したくとも逆らえる雰囲気ではなさそうだ。ルビーは渋々ながら狙撃砲と一体化した大口径狙撃鎌『クレセント・ローズ』としての姿に変化して、シノアの手に収まった。二本の機構大鎌を二刀流で装備したシノアはそのまま物陰から歩み出ると、周囲から彼女を見つけて覚束ない足取りで近付いてくる天使共を無視して、両手の大鎌を背中に回す。

 

「位置について…………よーい、ドぉン!」

 

 轟音。響き渡る銃声は、狙撃砲と一体化した赤黒の大鎌から放たれたもの。その反動で一気に初速を得たシノアは、背後から追い縋る天使共を爆発的な加速で振り切りながら走り出した。それに気付いた天使たちが壁を作るようにして立ち塞がろうとするが。

 

「あっは! 遅い!」

 

 再び赤黒の大鎌のトリガーを引き絞る。数は一度、二度、三度、繰り返す度に銃撃の反動が小柄な少女の身体に加速を与え、急角度での軌道変更。鋭角の軌跡を描いて天使の群れを突き抜けたシノアの後背で、大鎌の刃に掛かった数体の天使が鮮血を散らして地面に叩き付けられ、濡れた音を弾けさせるが、それすら構わずに少女は駆ける。

 この世界におけるペルソナ使いの速度は最低でも亜音速、それが速度特化のシノアであれば音の数倍の速度にも容易く到達。脚甲型のペルソナに覆われた両足を踏み込む度に加速を繰り返し、最初の十メートルを駆け抜けるのに要する時間は一秒にも満たず。

 

「スペシネフ、EVLバインダー展開!」

 

 最大加速。背中に展開する翼のようなバインダーから発生する斥力がさらに爆発的な加速を与え、同時に一気に踏み込んだシノアは、そのまま地を蹴って結界塔の壁へと足を掛け、バインダーの出力に背中を支えられたまま結界塔を爆速で駆け上がる。

 

「塔の攻略? 異界の突破? そんなの、直線距離を走ってけば最速で終わるに決まってるじゃないですか!」

『さすがにそれは無茶だと思ってた時期が、私にもありました!』

 

 そうしてさらに一秒経過、背後に構えた赤黒の大鎌からの銃撃を繰り返して出力を追加し、背後に置き去りにされた天使たちが吹き抜けた暴風の存在に気付く寸毫の刹那に結界塔を上り切り、その最上階の窓を叩き切って真っ正面から最上階へと飛び込んだ。

 クリスタルガラスの破片を散らして部屋に飛び込んだシノアの視界の向こうで、甲高い破砕音に気付いて今こちらに振り返ろうとする天使プリンシパリティの姿。それがこちらを向くよりも速く、速度を緩めず、天井を蹴り、壁を蹴り、床を蹴って敵の足元へと踏み込んで、緑黒の大鎌スペシネフを頭上に放り上げ、開いた両手で握った赤黒の大鎌を一閃。ピッケルのようにコンパクトに振るわれた曲刃の鋭利な切っ先がプリンシパリティの胸元へと突き刺さり、そのままトリガーを連続で引き絞って大鎌のモーメントを加速、叩き付けるように床へと押し付け、背後に突き抜けた切っ先を床に撃ち込んで固定された敵に向かって。

 

「ルビーちゃん!」

「あいさー!」

 

 シノアの頭上に展開した人型躯体、黒赤のバトルドレスに身を包んだ少女の姿で、回転しながら落ちてくる緑黒の大鎌スペシネフを掴み取ったルビーが身体を捻って大鎌を振り下ろし。

 

「スペシネフ、モード“戦”! アガシオン、予備の武器!」

 

 一瞬で変形した大斧が、重力加速を伴ってプリンシパリティに向かって振り下ろされる。致命の断頭刃を首を振って辛うじて回避、それでも半ばまで断ち切られた頸に向かって、シノアは最後の一撃を叩き込む。シノアの右手小指に嵌められた指輪から飛び出した妖魔アガシオンの口腔から射出されるのはノコギリ型の凶器。それを掴み取って一振り、展開し変形した長柄の大鉈を逆側から叩きつけ、それを防げずプリンシパリティの首がついに千切れ飛んで。

 

「これで、終わり!」

 

 それでも容赦せずにペルソナの脚甲に包まれた爪先を叩き込み、飛んだ生首を壁に叩き付けて打音を響かせ、それが戦闘終了の合図となる。同時に、シノアが手にしていた予備の武器、可変式の長柄の大鉈が酷使に耐え切れず、その変形の起点となる刃の根本、関節部分が砕け、支えを失った刃が床へと落下した。

 

「あー……これはもう、駄目ですね。狩人ニキさんからもらった予備の武器ですけど、試作品の中古品なんてそうそう使えたものじゃありませんか」

 

 砕け落ちた刃を拾ってシノアは溜息を吐く。スペシネフが使えない時の予備の武器だが、これでまた新しいのを調達しなければならない。これでもシノアは相応のレベルを持つ異能者、ガイア連合内部でも相応に強い部類に入るので、それに合わせた武器ともなれば結構な値段になる。これでまた金が飛ぶ、とシノアはがっくりと肩を落とした。

 

「……これで、終わりかな?」

「私達の仕事は、ですけどね。私達が一番乗りみたいですから、他の皆が結界塔を攻略するまでここを維持して待機、って感じですか。それじゃルビーちゃん、お願いしますね」

「オッケ。それじゃ私の仕事だね」

 

 悪魔変身を発動させたルビーは、その身を煌びやかな真紅の羽毛で覆った霊鳥スザクへと姿を変える。その周囲に展開した法陣が結界塔の構造へと干渉、その制御を一時的にルビーの手に掌握する。結界塔の壁や天井が透き通った赤の光に包まれ、結界塔から赤い光の柱が立ち昇り始めた。

 

 

 

   ○   ○   ○

 

 

 

 床に転がった天使プリンシパリティを押さえつけ、マウントポジションを取ってその顔面に拳を叩きつける。そんな作業をひたすら続けていた巨躯の青年は、ふと手を止めて窓の外へと視線を送る。その視線が捉えるのは、聖都南方から立ち昇る赤い光柱。

 

「あれは……何てこった、あのお嬢さんか。一番乗りは俺達だと思ってたんだがな」

「見事にMVPを搔っ攫われちまったな、相棒。頼りない小娘だと思ってたが、案外やるじゃねえか」

 

 愉快そうに笑う彼の相棒、式神モードレットの背後には、鍵が掛かったままの扉と、その手前の床に開いた大穴がある。シノアとはまた違った意味での“最短距離”を力任せに掘り進んできた証拠だ。他に似たような真似をする相手もいないだろうから自分の首位は揺るがないだろうと思ってはいたが、そうでもなかったようだ。

 なるほど、ガイア連合にも中々の人材が育ってきている。これは益々、将来が楽しみになってきた。

 

「…………っ」

 

 そうやって笑う二人の足元で呻き声を上げた天使プリンシパリティは、思いもかけない好機に思わずほくそ笑んだ。二人の注意が、完全に自分から逸れている。やるなら、今しかない。

 

「ぅっ、……コンセントレイト、…………メギド!」

 

 青年の顔面に、万能属性の領域まで昇華された眩い白光が直撃する。ボコボコに潰れて腫れ上がった半壊状態の顔面を笑みの形に歪めたプリンシパリティは、思わず快哉の声を上げた、が。青年が軽く首を振ると、その傷跡だらけの顔を覆っていた白炎は虚しく散って消え去り、その顔面に新たな傷跡は一つも見られない。

 

「おい、今、何かやったか?」

「ひ……っ!」

 

 青年が天使を睨みつけると、天使の口から引き攣った声が漏れた。それに構わず金色の籠手に覆われた青年の手が、引き攣った悲鳴を漏らすプリンシパリティの顔面を掴み、そのまま数度揺するようにして軽く動かすと、ごきり、と硬いものが折れる音が一度だけ響いて、プリンシパリティの身体から力が抜ける。

 

「死んだか」

 

 青年は崩れ落ちた敵を無感動に睨むと、その頭を掴んだまま引っ張って頸部を力任せに引き抜くと、引き千切った頭を床に開いていた大穴へと放り捨てる。数階下にまで開いていた大穴を転々と転がり落ちた天使の生首は、途中でマグネタイトの塵に分解して消滅する。

 結界塔のボスの消滅を確認し、青年の手に装着されていた金色の籠手が自律的に装甲を畳み込んで腕輪のような収納形態へと戻り、次いでマグネタイトの光球となって青年の手から分離して、少し離れた場所で豊かな金髪の少女、式神ヤンの姿を取り戻す。

 

「ご苦労さん。意外と楽しめたぜ、お嬢さん」

「はいはい、それじゃ始めるわね」

 

 部屋の中央に立ったヤンはその場で悪魔変身を発動し、透き通った緑青色の鱗で全身を覆う龍神セイリュウへと変容したヤンは、周囲に曼荼羅のような魔法陣を展開して結界塔の機能を掌握していく。やがて、いくらもしない内に結界塔の機能はヤンの支配下に置かれ、塔から青い光の柱が立ち昇り始めた。

 四方を司る結界塔に四神を配置する事により、聖都を守る結界の制御を乗っ取り、聖都中枢のギミックの大半を無効化するのに加えて、敵に不利な、味方に有利な結界を敷いて最終戦を有利に進める。要はそういう計画だ。

 

 

 

 




次は後編だけど、前後編だけで終わるといいな。


~割とどうでもいい設定集~

・シノアのアガシオン
 耐久重視、次点で速度型。スキルは大体デフォと変わらず、むしろ耐久や耐性を強化するパッシブの方に重点が置かれている。
 メインの役割は荷物持ち。ウェイトを増やしてスピードが落ちるのを嫌うので、予備の武器とかありったけ荷物を持たせた上で必要な時だけ呼び出す。シノア本体が持つのは最低限、ウエストポーチに入る分だけ。
 この時点でのガイア連合において四次元ポケット的なシステムは開発されてないはずだが、その代わりに荷物を持たせて適当な場所に隠れておき、必要な時にだけ汎用の口寄せスキルで手元に呼び寄せる感じ。

・試作型ノコギリ鉈(中古)
 ご存じ『bloodbone』の仕掛け武器。ノコギリから長柄の鉈に変形する、割と名前通りの武器。
 狩人ニキのお下がり。以前共闘した時に好意でもらったものだが、実はダ・ヴィンチ工房製。
 格好いいし、この手のギミック武器の中では割と扱いやすい部類なのでシノア自身も気に入っていた。
 実は関節部分の強度が少々足りず、割といたので壊れた。試作品ゆえに仕方なし。というか、そもそもシノア級の超高機動戦闘で全開の加速を乗せて叩きつけるように振り回すとかいう使い方そのものを想定していない。
 狩人ニキ本人が今使ってるヤツはその辺の弱点を改善された本採用版。

・式神ルビー
 元ネタは『RWBY』。
 研究所の所員として配属された四体の式神の一体。末妹。研究所では料理とか掃除とか、その辺を担当する。
 本体は大口径狙撃銃と一体化した機構大鎌『クレセントローズ』。単純に鎌と銃と使い分けるだけでなく、銃撃の反動を利用しての高機動戦が可能。それ以外にも特殊弾を利用した属性付与など、割と器用な造りになっている。
 人型躯体スキルで少女の身体を作り出し、自身の本体である大鎌を手にして直接戦闘も可能な他、デビルシフターの能力をプラグインとして搭載しており、霊鳥スザクへと変身する。
 それ以外にもまだ見せてない能力と、ショタオジ謹製の隠し機能(未完成)付き。ここらへんに関しては四姉妹の標準装備であり、四人セットで機能するもの。
 ここらへんRWBYを出したのからして四人セットという大前提があったからで、元キャラの選定からして四人セットであれば割と何でもよく、当初は艦これの第六駆逐隊予定だったりして。それが変更になったのは戦闘というかアクション適性と、見た目無惨様との戦闘的な相性の問題。

・式神ヤン
 元ネタは『RWBY』。
 研究所の所員として配属された四体の式神の一体。長姉。研究所での仕事は料理とか掃除とか、それ以外にも自動車の運転などのスキルも持ち合わせている。
 本体は銃を組み込んだ両籠手『エンバー・セリカ』。ルビーと同じく銃撃の反動を利用した加速や打撃強化、特殊弾を利用した属性付与なども可能。
 武器としての特色として、高レベルのサイズ調整機能を持つ。つまり普通に装備するだけでも幼女ボディのダ・ヴィンチから巨体の霊視ニキまで幅広く装備できる、だけでなく妖獣形態のガワだけ無惨様や、巨大化ウェンディゴなんかにも装備出来て割とお得。
 ルビーと同じく人型躯体で本体である武器を振るっての直接戦闘や、龍神セイリュウへの悪魔変身能力を持つ。

・式神ワイス
 元ネタは『RWBY』。
 研究所の所員として配属された四体の式神の一体。三女。秘書系、交渉系の汎用スキルを持っており、研究所の経営関連の補佐が可能。ぶっちゃけ専属事務員とかそういう立ち位置。この辺の汎用スキルは多分モルガン製。
 やはり武器が本体であり、武器形態はリボルバー型弾倉を組み込んだレイピア『ミルテンアスター』。反動加速よりも特殊弾を利用した属性付与に重きを置いており、刀身に属性を追加するだけでなく、射撃スキルや魔法にも属性効果を上乗せする事が可能。
 やはり人型躯体は標準装備であり、直接戦闘も可能で、さらに聖獣ビャッコへの悪魔変身能力を持つ。
 悪魔変身時は人型躯体を解除して残った武器が変身するが、これに関しては本体である武器の方に悪魔変身プラグインが搭載されている仕様のため。この辺に関しては基本的に四人共通。
 このため、実は悪魔変身したビャッコと一緒に人型躯体を別に動かす事もできるのだが、これをやると人型躯体がメイン武器が持てないので予備の武器は必須。

・最短距離
 霊視ニキ「最短ルート(物理)を進みます」
 シノア「最短ルート(外)を進みます」

 霊視ニキは拳で天井や床をブチ抜いて物理的に塔の中を掘り進んできた。コレ、本当に人間なんだろうか?
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