ファッション無惨様のごちゃサマライフ   作:頓西南北

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今回は宇宙。


見た目無惨様の何か色々開発記 宇宙編03

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 墨を流したように暗い闇の中に、赤々と炎の華が咲いた。弾ける光芒の正体が花火であれば風雅なものだが、大気のない宇宙空間では生憎と音が響く事もなく、何よりその閃光の正体は殺意の応酬によるものとあれば風情も何もあったものではない。

 宇宙空間を埋め尽くすように連続で花開く爆炎を引き裂くように、鈍い暗銀色の巨体が二枚の翼を広げて飛来する。

 

 ディビニダド────遥か木星から飛来した超大型機動兵器。

 

 肋骨状のパイプを配した胸部が、僧侶のかぶる誌公帽子に似た円柱状の頭部と相まって即身仏と化した天使のような異様な和洋折衷だが、しかし髑髏のような顔相に慈愛や平和を表す穏やかさなど欠片もなく、その眼窩に宿る禍々しい妖光からはひたすら濃密な殺意だけを宿している。

 火炎属性を宿した霊子加速砲の爆炎に対する盾として使われたその両腕は半壊し、特に爆発の直撃を受けた右腕は肘関節から先の部分が焼け落ちて、無惨に破断した関節部から火花を散らしている。

 

 

「攻撃は普通に当たるし、そしてダメージも通る……前回とは大違いだ」

 

 

 現在は既にスキルとして確立してしまった外宇宙接続術式【獅子像孤狼】にて、ほんの一時繋がった、堕ちた機械仕掛けの神。その残滓は僕の霊格の裡に残り、存在強度(レベル)を格上げし、そして何よりその滅尽滅相の理はそのまま僕の中へと宿り、確かな力となっている。

 地球に向けて殲滅兵器ディビニダドを放った元凶、木星に巣食う邪龍クラリオンが保有する『ガイア連合所属者と相対した時、ガイア連合に所属する人間のレベル上限の合計値まで自身のレベルを上昇させる』という反ガイアの理は、それこそガイア連合に所属している限りはほぼほぼ勝てない天敵のごとき存在であるが、それに対し堕ちた機械仕掛けの神がもたらした『邪神認定した相手に対し、宇宙崩壊規模の特攻補正を得る』という単純極まりない理は、それを問題にせず攻撃と防御を行う事ができる。

 

 それは僕自身だけでなく、僕と契約した仲魔やシキガミであればその全てが同じ補正を獲得でき、クラリオン共々邪神認定したその眷属に対しても十分戦いが成り立つだけの攻撃力を獲得していた。

 

 

「来るぞ」

 

 

 ディビニダドを迎え撃つのはガイア連合側の戦力────宇宙仕様に再設計されたホエールキングやメガシップによる宇宙艦隊だ。前衛に出たメガシップが霊子加速砲を投射し、その後背に並ぶホエールキングは機体下部のハッチを解放して無人戦闘機ザバットの大群を放出し、カタパルトからは量産型空戦トランスフォーマーであるKSIボスや、ラピュタのロボ研宇宙部が開発したモビルアーマーであるビグロ、ザクレロが発進する。

 

 それに対抗するようにディビニダドはその巨大な両翼から無数のフェザーファンネルを解き放ち、まずはザバットの大群との撃ち合いを開始する。宇宙空間に散らばったフェザーファンネルから白熱する【光子力ビーム】の嵐が解き放たれ、防ぎ切れなかったザバットが次々に爆散していく中、撃ち落とされなかったザバットはその腹からメシア系天使を加工した自爆特攻型使い魔『穢教滅閃』を解き放ち、連鎖的に爆ぜる死の業火でフェザーファンネルを焼き払っていく。

 

 その戦いから少し離れて、攻撃と撃墜の応酬を繰り返す小型機の横を回り込むようにして飛び出したザクレロが、その主兵装である拡散魔導砲から無数の光条の束を投射する。それを【光子力バリア】の盾で凌ぐディビニダドだが、そこにビグロの大型術式魔砲やKSIボスから投射されたミサイルなどの大威力攻撃が集中し、耐え切れずにバリアが砕け散る。

 砕けたバリアの破片が光粒子に分解して宇宙空間へと霧散していく中、メガシップから変形したギャラクシーメガがスラスターを全開にしてディビニダドに肉薄、すれ違いざまに長剣『メガサーベル』を一閃。全長35メートルの刀身がイオンフィールドを纏い、【メガダッシュカッター】の一撃でディビニダドの機体を両断する。

 

 ディビニダドが堕ち、エメラルドグリーンに燃えるゲッター線の燃焼反応が飛び散る中、その背後から新たな敵影が出現する。その姿は、鈍鋼色の翼を広げた機械仕掛けの即身仏────ディビニダドは一騎ではない。

 

「だが一機────確かに墜としたぞ。それも簡易シキガミ達が動かす、量産型の機体がな!」

 

 ホエールキングやギャラクシーメガを運用しているのは、船員仕様のクローンヤクザやラニシリーズ、ネモシリーズ、ミクさん型の電脳シキガミ、百式観測型レアリエンなど、どれもこれも簡易シキガミに分類される量産型の個体ばかりだ。それなりに経験を積んで独自の個性を出してきている個体こそ多いものの、ワンオフの機体など一体も存在していない。

 

 そんな彼らが、一機とはいえディビニダドを墜とした。それは間違いなく“戦える”という事実の証明に他ならない。

 木星圏にいる本体が大量の兵力を生み出しているのは観測済み────そんなのに僕や直属の専用シキガミ達を直接当てていたら、兵力がどれだけあっても足りないからな、これは朗報だ。

 

 

「量産型シキガミでも僕と契約してさえいれば戦えると分かった以上、これ以上検証すべき事はない。もう十分だ────ムサシ、“葬送曲(レクイエム)”を浮上させる!!」

「承知しました。“葬送曲”浮上します」

 

 “葬送曲”の重力制御機関が轟音を上げて動き出すと共に、艦橋中央で八隻連結構造となった“葬送曲”の艦体を統括制御する専用シキガミ『ムサシ』が座席から立ち上がり、傍らのラックに格納されていた闇黒剣月闇を抜刀し、コンソール上のブックシェルフに装填された魔導書を起動する。

 

「機甲紋章“駆天竜”起動────艦体を邪神セトにデビルシフトします。全乗員は衝撃に備えてください」

 

《ジャオウドラゴン!!》

《Jump out the book.

 Open it and burst.

 The fear of the darkness.

 You make right a just,no matter dark joke.

 Fury in the dark.》

 

 魔導書『ジャオウドラゴン』が禍々しい起動音を告げ、それを核に大型飛行石8基を接続したエニアゴンコアが8基揃って最大出力を解放。超弩級宇宙艦“葬送曲”に組み込まれた最大の兵器、その片割れがその機能を解放する。

 巨大な艦体表面を薄蒼のマグネタイト光が流れるように彩ると共に、“葬送曲”艦内の内部空間がコアの内部演算領域に展開される電脳異界へと格納され、現実世界には巨大な“葬送曲”の艦体だけが残り、その機体構造を根底から造り替えていく。

 

 同時に、僕は手元の時国剣界時のシェルフに魔導書『オーシャンヒストリー』を装填し、その機能を発動していた。

 

《界時抹消────!》

 

 時国剣界時が持つ特殊な時間操作能力──── 一定時間を消し飛ばし、現在を“未来”へと跳ね送る権能。今この瞬間からほんの十数秒間の時間経過を敵は認識できず、ただ“葬送曲”の内部で戦況を見守る僕達だけがその時の動きを知覚できる。

 

「時間は消し飛び、結果だけが残る────具体的にはキング・クリムゾン! さあ、存分にやってやれよムサシ」

「了解。援護、感謝します」

 

 左右舷側、各三艦。空母と戦艦、人型機動兵器揚陸艦。

 中央部、二艦。指揮統制艦と特装砲制御艦────そしてその上に伸びる全長1000メートルに及ぶ巨大な言詞塔砲。

 

 クズリュウ決戦異界にて収拾されたヒュドラ素材を精製して得られた神霊クズリュウのフォルマを使って再構築された艦体の構成素材が一旦無数の装甲護符へと分解しつつ、八隻の艦体と一本の超巨大砲が巨大極まりない多頭竜の頭部へと変容し、【水面展開】にて潜んでいた“自分だけの水面”を割って現実世界の宇宙空間へと躍り出る。

 

《────再界時!!》

 

 時が戻る。

 時国剣界時の能力発動が終了し、消し飛ばされていた時が戻る。灰白色に染まった視界が元に戻り、宇宙の暗闇の中に再び星々が輝きを取り戻し、通常の時間が再び時を刻み始める。

 

 

 だが、消し飛んだ時の流れを知覚していられたのは僕達だけだ。

 敵の視点からは、攻撃の準備を完全に終えた僕達が既に眼前に待機していた────そのようにしか、見えない。

 

 

 全てを終えて八機のディビニダドの眼前、宇宙空間を遊弋していたのは────邪神セト。

 

 絶大な暴力を最大の特徴とし、異境と砂漠を司るエジプト神話の戦神、あるいは邪神。

 暴風と雷鳴を象徴とし、ある神話では兄である主神オシリスが乗る太陽の船を守護する存在として語られながら、別の神話ではオシリスを弑して玉座を簒奪せんとしてホルスに敗れ、“世界の外”────国外や砂漠を領土とする“異境の神”となる。

 “俺ら”が知る女神転生シリーズにおいては、時としてサタンの半身としてすら扱われる強大な神性。

 

 全長一キロメートル超過の“葬送曲”の巨大な艦体そのものを悪魔変身させる機甲紋章“駆天竜”によって顕現するその形態は、八隻連結の艦体と言詞塔砲をそれぞれ巨大な竜蛇の頭部として拡大変容させた多頭龍だ。雷鳴を伴って渦巻く闇と砂塵の嵐を引き連れて出現した“葬送曲”は、時国剣界時による時間の消し飛ばしが完了した時には既に、こちらへと飛来しようとしたディビニダド八機を既に射程内に捕捉している。

 唐突に眼前に出現したとしか見えない“駆天竜”にディビニダド達が反応するより先に、咄嗟の回避が間に合った半数を残して四機のディビニダドが全長一千メートルを越える“駆天竜”の龍身の巨大な質量へと衝突、天変地異にも等しい質量差により何一つ抵抗もできずゲッター線の残滓を残して爆裂四散する。

 

 さらに間を置かずそこから龍首を伸ばして一機を噛み砕き、残りは三機。逃げられないと悟ったのか全身の装甲を展開し、内部に仕込まれたサイロから無数の【ゲッターミサイル】を投射してくる。その大半は“駆天竜”へと向いているものの、それに紛れて数発が地球に向けて照準されており、いまだ迎撃態勢の整っていない現状であれば、無数の小惑星に紛れて飛んでいくミサイルを防ぐのは難しいだろう。

 

 もっとも。

 

「そんな勝手を許すと思うか」

 

 

《ビート・オン》

 

 

 音楽的な電子音声に合わせてアストロスイッチの一つが起動。“駆天竜”の龍身に仮想展開する巨大なスピーカーボックスから放たれる音響震動は、内部に仕込まれたフォールドクォーツを通して空間それ自体を伝播し、飛んでいこうとする【ゲッターミサイル】の大群を、地球に向かおうとする一部すら含めて根こそぎ全て破砕する。

 連鎖的に弾けるミサイルの爆炎に紛れて投射された【ゲッタービーム】を、ディビニダドからリバース・エンジニアリングした【光子力バリア】を展開して弾くと同時、龍首の中でも一際巨大な一つを巡らせ、その口腔に格納された【重力子放射線射出装置】が、【丸かじり】の捕食概念と【グライバリオン】【トラポート】を【螺旋丸】の原理で圧縮し、霊子加速砲により収束投射する。

 

 巨大な重力偏差を伴って一直線に投射された空間変動により、射線上の空間が一直線に消滅。その軌跡に沿って発生する空間の断裂それ自体が捕食概念に影響され、周囲の空間を“喰い”始めるのだ。一直線に裂けた空間は巨大な牙が並ぶ口腔となり、周囲の空間に位置する存在を物質霊質問わず空間ごと喰らいついて咀嚼。

 効果範囲が空間ごと噛み砕かれ呑み込まれていくのに合わせて大規模な空間縮退が発生。局所的な疑似ブラックホール────などと呼ぶにはあまりにも禍々しい光景が引き起こされる。その中に巻き込まれたのは単なる宇宙塵だけに止まらず、ディビニダド二機が巻き込まれ、エメラルドグリーンに燃えるゲッター線の残滓さえも残さずその捕食空間へと引きずり込まれて、そのまま噛み砕かれて消滅していく。

 

 そして空間の捕食速度さえも振り切って加速した最後の一機はといえば。

 

「ブレイク、任せた」

『了解、すぐに仕留める』

 

 “駆天竜”がその頭部の一端を持ち上げ、開いた口腔から霊子加速砲の残光を曳いて射出された黒金の刃金────『Yzルーンドラッヘ輝夜』。黒の装甲の上に鮮やかな黄金色の装甲で狐の意匠を象った、忍者を思わせる細身の機体。

 “葬送曲”からの砲撃を背後に展開した防護力場に受けて加速する『ライトクラフト・プロバルジョン』にて一瞬で最高速度に加速し、逃げるディビニダド────その最後の一機の背中へと追い縋る。

 その手に拡大顕現するのは、僕の専用シキガミとして乗り手を務めるブレイクの本体である可変弾道鎖鎌『ガムボールシュラウド』。ルーンドラッヘが手にした刃を腕の一振りで小太刀から鎖鎌へと変形させると、伸縮自在のリボンに繋がれた艶のない黒塗りのブレードが優美な弧を描いて躍り、ディビニダドの主推進機関である脚部の片方を断ち斬った。

 

 機体バランスを崩して乱回転しながら、ディビニダドを構成する超合金ニューZαが悲鳴にも似た軋みを上げる。周辺に浮かんでいた小惑星に激突してわずかに歪んだその機械翼に、ルーンドラッヘが振り回すガムボールシュラウドのリボンが絡み付いた。

 小惑星の破片に着地して巧みに重心を操り、ディビニダドを振り回すようにしてその軌道を操作するルーンドラッヘ。その乗り手であるブレイクは全身を回転させるような動きで全身を振り回す巨大なベクトルを巧みに制御して、暴れるディビニダドをあらぬ方角へと投げ飛ばした。

 

 異形の機械天使が回転しながら飛んでいく方向には、既にもう一機の死の化身が待ち構えている。

 

 鮮やかなルーンドラッヘとは対照的に暗いクロームメタルの銀色で全身を覆うガルヴァトロンは、最大の加速力を発揮できる戦闘機(エイリアンジェット)からグリフォン形態へと変形し、飛行生物を象ったがゆえの翼を用いた柔軟な飛行制御を四肢と併用する事で小惑星の合間を巧みに駆け抜けて、既に飛んでいくディビニダドの前方へと先回りしている。

 その胸郭に格納されたシュレッダーが唸りを上げて回転し、ガルヴァトロンに搭載された最大の兵装である重力子放射線照射装置が、一直線に空間を喰い破る重力偏差の砲撃にて最後のディビニダドを撃ち抜いた。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 最初の一機を含むディビニダド、計十機の撃墜に成功。

 

 もっとも、これで全ての脅威が取り除かれたという訳ではなく、木星に座する邪龍クラリオンは未だ健在。それどころか大量の眷属を生成している様子が観測されているとあれば、こちらとしても安穏と平和を貪っているわけにはいかない。

 さらなる自己強化と勢力拡張が必要だ。幸いにもクラリオン本体の打倒に至るまでの道程は既に見えている……のだが、そこに届くまでに相手の方も戦力増強を行っているはずだし、現に木星では敵らしき機影────ゲッター真ドラゴンの竜型の艦体の背中からマジンガー系の上半身が突き出した実に冒涜的な機体が数体、再び地球に向かって発進したのが確認されているため、油断など一欠片もできるはずがなし、防衛網の強化も急ピッチで進めている。

 

 

 

 ともあれ、それはそれとして現在、最も拡張著しいのがシキガミ『ドゥアト』が統括する火星拠点『レジオン』だ。

 惑星全域に張り巡らせる予定の線路と水路の整備も順調で、ひとまず目に見えた問題も発生していない。

 

 整備の完了した農業区画では増産したラニ=G達がサクナ米やキクリ米、金色小麦、聖者麦などの生産に取り掛かっており、そのいくらかは既に地球へと輸出されている。

 

 またエリザベート合唱団と蓬莱島の空港を統括管理しているシキガミ『九龍城砦』のデータをベースに、霊脈管理に特化したプロテクト複写型シキガミ『終わりのエリザベート』を製造し、ドゥアトの補佐に置いた。

 

 

 同時に、破魔ネキが世界樹の迷宮の発生機序の特定に関する研究を進めており、現状の仮説ではどうやらDARK系のマグネタイトへの曝露がキーになっているのではないか……というところまで話が進んでいる様子。

 で、その辺の実証に関して探求ネキなど世界樹関係者などにも協力依頼が回っていたりする。当然、ウチにも依頼が回ってきた。

 

 現状の仮説が正しいとするなら、かねてからの懸念事項であった世界樹の迷宮の発生問題を解決する事ができるという事もあり、そのため火星霊脈の要所へのドラクエ式世界樹の植樹へと踏み切る事になった。世界樹の成長は早く、半月程度で大樹といえる程に成長してしまうので、実験周期が短くて済むのは何よりだ。

 まずは一本、LIGHT属性に偏ったマグネタイトを供給しつつ、最悪の事態を想定しての保険として異界化して空間隔離を行った植木鉢への植樹となったが、幸いな事に植樹後の一週間が経過しても迷宮の発生は確認されず。

 

 よって、次の段階に進む事にする。

 同じようにLIGHT系のマグネタイトを供給しながら世界樹三本を植木鉢へと植樹して経過観察するが、やはり迷宮が発生する事はなかった。逆にDARK系のマグネタイトで育った世界樹は世界樹の迷宮を発生させたので……とりあえずLIGHT系のマグネタイトで育成すれば、迷宮が発生する懸念はないと考えていいのだろうか。

 とりあえず世界樹の迷宮に関して一定数のエビデンスは得られた、と考える事にしよう。

 

 

 

 そして、次に必要なもの────超大型錬金釜。単純なサイズにして直径1.5km、空間拡張により内部空間はその20倍ほど。とりあえず現状、ガイア連合内で公開されている中では最大級のサイズだ。これ自体は単純に、既存のアトリエ式錬金釜を大型化しただけの代物だ。

 世界樹それ自体を加工するための、苗ではない成体の世界樹を投入可能なだけの十分以上の大きさを持つ世界樹用錬金釜である。

 

 ただ、その大きさゆえに設置式にするしかないだけで……素材や製造物の輸送手段となるインフラが現状最も整っているラピュタ支部に配置して、まずは稼働試験として……何か作ろう。ただ作りたいだけ、ともいう。

 製造するのは二種類、現在実用化されている世界樹の果実を利用したデモニカ二種の変身アイテム────戦極ドライバー対応のロックシードと、変身ベルトガヴ対応のゴチゾウ、これらを作っていく事にする。

 

 

 まずロックシードの方だが。

 

 ガイア連合で流通している世界樹の一種、生命樹。

 ざっくり言えば“あらゆる果実を実らせる樹”であり、世界樹の特性を持つ────ガイア連合産世界樹の中でも最初に作られた原種ともいえる品種であり、菓子の木やグレート・テオブロマ、ドラクエ式世界樹など、世界樹特性を持つ霊的植物は基本的にこの種をベースに作り出されたものであるが。

 

 これの成木を丸ごと一本、錬金釜へと投下して、錬成開始。

 この生命樹の果実は戦極ドライバーで使用されているロックシードの素材でもあるのだが────そこに生命樹の“あらゆる果実を実らせる”という特性を利用して、果実ではなく一本の樹それ自体を丸ごと一つのロックシードへと変換する。

 こうして製造したのが『(きわみ)ロックシード』だ。

 これ単体では出力が足りず、太極炉術式への接続を可能とするカチドキロックシードとの併用を前提とするが、戦極ドライバーにセットすれば最強フォームである極アームズへと変身し、そしてこれまで製造されたあらゆる種類のロックシードの専用武器を扱う事ができる。

 

 

 ついでゴチゾウの方。

 

 こちらは菓子の木を素材として、しかし極ロックシードとは異なる路線で設計を行い、巨大錬金釜に投下。

 そうして生成されるのはゴチゾウにしては大型のフラスコのようなアイテム『ゴチポッド』。

 世界樹の“世界を支える樹”という性質を利用し、空間拡張術式を併用したゴチゾウ専用の壷中天として大量のゴチゾウを収納────格納したゴチゾウ全てを太極炉術式で連動する炉心として並列稼働させつつ莫大なエネルギーを引き出し、極ロックシードとは異なる方向性での最強フォームを構築……まあ収納した最低100体のゴチゾウから専用武器を生成できるので、全ての武器を使える極アームズと似たような方向性になってしまっている可能性は否定しないが。

 巨大な出力を全てパワーと装甲の強化に全振りするオーバーフォーム、逆に身体強化の大半を速度に限定しつつ内蔵したゴチゾウ全ての武器を使えるマスターフォームの二形態を切り替える事ができる仕組み。

 

 

 

 ともあれ、極ロックシードとゴチポッドも無事に完成。

 巨大錬金釜の稼働試験としては、これで十分だろう。

 

 よってこれから、世界樹の苗それ自体をテラフォーミングに特化した形で加工していく。

 まず巨大錬金釜に投入するのは普段通りのドラクエ式世界樹の苗と、そして豊穣杭だ。BBコーンの芯材を材料に、周辺空間を農業に適した人間が生きていける環境に改変しつつ土壌の豊穣化を行うのが豊穣杭、それを素材とする世界樹は、周辺の大地を限りなく豊かで実り多いものにしてくれるだろう。

 また水を生成するためのアクアダインストーンを組み込んだマグネタイト変換器、太極炉ネットワークに接続するための飛行石、大型ターミナル端末なども投入していく。

 

 これらを錬金釜で合成する事により、完成するのは『水源の樹』だ。

 基本的にはドラクエ式世界樹としての性質を継承しつつ、豊穣杭の機能を世界樹に相応しい規模で実行して世界樹として掌握した地帯を豊穣化し、さらには霊脈から吸い上げたマグネタイトにより大地に膨大な水を供給する。

 まさしくテラフォーミング用の世界樹だといえる。

 

 これが完成したお陰で、火星のテラフォーミングも大幅に進む事になった。

 多数の異界化植木鉢で育てられた水源の樹の苗が火星各地に植樹され、テラフォーミングも一気に進んでいく。水源の樹から供給された水が流れる土地が、そのまま世界樹の影響により豊穣化するのだ。当然、豊穣化も大きく進展する。

 

 

「豊穣杭もそうだけれど、同時に元々の水そのものが、豊穣の概念と相性がいいのか……」

 

 

 水源の樹が供給する水の大本となった霊基は、その素材となったマグネタイト変換器……そこに仕込まれているアクアダインストーンは、魚沼支部の田舎ニキが製作したものだ。冬将軍を本霊として有する田舎ニキの霊的属性は氷結属性に限りなく偏ったものであり、水撃属性の素質はそこから派生したものだという話だが。

 

 果たして、神話的に考えると氷結属性の素養を持つ者にとって必ずしも水撃属性との相性が良いとは限らない。死と破滅を司る冬の神性が、生命を育む大河の流れと相性が良い訳がない……むしろインドのヴリトラよろしく凍らせて止める側だったりする。

 あるいは五行論や四大元素説が通じる世界観の神話であればまた話は違ってくるのだろうが……生憎と田舎ニキの元神格はその手の自然哲学とは縁のない民話ベースの、これ以上ないくらいに原始的な気象神だ。恵みの水よりは死の権能……それこそ呪殺属性や病毒なんかの方こそ本来よほど相性がいいくらいだ。

 

「そんな田舎ニキが水の属性に目覚めた理由といえば────」

 

 “雪解け”が可能な、何かしらの神性に関わったな。それこそ炎や太陽、あるいは春の属性を持つ神格との深い関り────ただ加護を受ける程度で足りるかどうか、それこそ転生体でも娶ったか。

 三宝荒神を祀る一族の娘ではないだろう……炉の神の炎は季節の循環を引き起こすものではなく、そこに至るまでの間、長い冬を耐えて生き抜く力を授けるものだ。同じ炎でこそあれ、属性が違う。

 あるいは蔵王権現のような山の神格をハブにすれば冬の性質と水源の権能を両立する事はできるだろうが、そちらだと今度は豊穣や浄化の性質を持つ事を説明できない。

 

 ……そういえば彼の傍らにいる嫁の一人は、ヒノカグツチの転生体だったな。なるほど、そこまでの高位神格であれば、春の訪れを告げる野火にもなり得るか。

 

 

 ともあれ。

 

 

 田舎ニキで思い出したので、魚沼向けに新商品でも用意してみよう。

 

「……こんなものかな?」

 

 ゴチゾウ対応型高出力デモニカ『ヴラスタムギア』とビルドドライバーのシステムをベースにして、フルボトル対応型の新型デモニカを設計していく。

 フルボトル二本での複合アーマー構成というビルドドライバーの初期コンセプトを脇に放り出し、ヴラスタムギア対応型ゴチゾウのデータを元に設計した専用デモニカ『スクラッシュドライバー』。ゴチゾウやロックシードで培った技術を元に大容量のマグネタイトを圧縮蓄積し、ドライバーを通して増幅解放する事で大出力を得るのがコンセプトだ。

 出力は高いがその性質上変身者の肉体に高い負荷を掛けるため変身者にはそれなりのレベルと肉体強度が必要とされ、また通常型のビルドドライバーに比べて拡張性に劣るという欠点もある。それだけに出力も高いのだが。

 

 とりあえず変身用に魚沼で田舎ニキが使っているデモニカ『グリスブリザード』の運用データをベースに、氷結属性への特化要素を省略して汎用性を高め、代わりに魚沼ロボ部の象徴であるデモンベインこと機神デウスエクスマキナの霊基データを組み込んだ『ロボットスクラッシュゼリー』を製造。

 ステータスは筋力・耐久に振った近接パワー型に寄る事になるな。

 変身した姿が仮面ライダーグリスというだけに、これを量産すれば田舎ニキのグリスブリザードの姿を知っている魚沼支部の高レベル現地民にはそれなりに人気が出そうな気がするが、それ以上に、これを使う、与えられるという事がまた別の意味合いを持ちそうな気はする。

 まあ、その辺は魚沼支部の人々が考えるべき事だから、僕からは何も言う事はないが。

 

 一応、装着者の肉体が高圧のマグネタイト負荷に晒されるため、生体マグネタイトが吸収されてレベル上昇の速度が上がり、レベル限界も微増するとかいう利点もあるが……いや、それだけでも十分な気もするぞ?

 

 なら、いっその事、このスクラッシュドライバーのシステムそれ自体を異能者養成ギプスとして確立させてしまおう。元より原作におけるスクラッシュドライバー自体も、その最大の特質は装着者のハザードレベルを引き上げる事にあるからな、これもある意味原作再現といって過言ではないだろう。

 

 そんなわけで初期の頃に探求ネキが著した魔導書『登仙術技書』の記述を元に、必要なプログラムを組んでいく。

 デモニカの基本システムに搭載されているハーモナイザー機能を利用して装着者の体内霊基のマグネタイトを制御し、精神・肉体間で循環させ、全体の質を向上させると共に、魂魄の中でも扱い切れていない未使用領域からも力を引き出せるようになり────結果として全体の能力が向上する。

 要するに本来は鍛錬法である【魂魄精錬大法】をデモニカによる機械制御で行うためのシステムである。その根幹は霊力と肉体の制御能力を鍛えて、その双方のポテンシャルを過不足なく制御できるようにする技術……なのだが、それを機械制御にして戦闘時における装着者の潜在能力を限界まで引き出すのが、この術式であるわけだ。

 

 装着者に掛かる負担は高まるが、その分だけレベルアップの際に上昇するステータスも増えるので、将来的な事を考えるなら悪くはないはずだ。

 性能だって高い部類に入るし。

 

 専用武装としては、パンチングユニットとハンドビームユニットを兼ねた『ツインブレイカー』を組み込んだ。昨今はデモニカ用のオプションも色々あるので、その辺を考えるとこの手の専用装備はあまり自己主張しない方がいい……かもしれない。

 

 

「……ふむ。ちょっと面白くなってきたな」

 

 

 それなら、そのコンセプトを生かしたまま低レベル向けにダウングレードし、拡張性を犠牲にして高出力、かつ身体への高マグネタイト負荷による成長促進を考慮した高レベル異能者養成ギプス的なデモニカを設計……ベースはもちろんビルドドライバーだな。

 専用のドラゴンフルボトルを量産型シキガミ『クローズドラゴン』にセットし、それをさらにビルドドライバーに装填する事で変身する『仮面ライダークローズ』だ。クローズドラゴンに内蔵されたマグネタイトバッテリーから供給されるマグネタイトをビルドドライバー・クローズドラゴン双方に内蔵された五行炉が相互に増幅する事で、ドラゴンフルボトルに組み込まれたデータから形成されるアーマーの性能を強化しつつ爆発的な出力を引き出す仕組みだ。

 当たり前だが装着者に対する負荷も通常のビルドよりも高く、クローズドラゴンのCPUはそれを適正な領域に管理調整するための制御システムも兼ねている。

 

 専用武器としてはフルボトル対応型の長剣型霊装『ビートクローザー』も組み込んだ。通常のビルドが標準装備として使用するドリルブレイカーの機構をベースにクローズシステムの出力に最適化したもので、クローズシステムのエネルギーゲインをそのまま攻撃力に転換できる上に、フルボトルを装填する事でその特性を上乗せして戦術の幅を広げる事もできる。

 ただし強度を確保するために銃としての機能をオミットしているため、射撃戦がしたければ別の装備を用意する必要があるな。

 

 ……必要に応じて着装及び変身解除が可能な展開式デモニカは、気軽に着脱できる分G-3みたいに長時間着用を続ける事を前提としていないから、逆にこの手の高負荷なシステムには案外向いているな。

 何なら自律的に装甲解除して高負荷システムを強制停止する安全装置にもなり得る。

 

 なおサブのシステムとして通常のビルドドライバーのシステムにも対応し、ドラゴンの対となるロックフルボトルも製作した。これでドラゴンと合わせて通常のビルドに変身した場合には、ロックフルボトルに対応するアーマーはドラゴン側の高出力に対する制御装置として働くのだが……安全面を重視した事もあり、やはりクローズに変身した際の出力には及ばない。

 

 

 ともあれ、スクラッシュドライバーとロボットスクラッシュゼリーの仮面ライダーグリス変身セット、そしてビルドドライバーとクローズドラゴンを中心とした仮面ライダークローズ変身セットを各10セットずつ製作し、魚沼支部へと送っておく。

 そして、その見返りとして受け取るのが────ジャンクパーツである。

 

 

 魚沼のデモンベイン『デウスエクスマキナ』のジャンクパーツ。

 

 魚沼ロボ部の最大戦力にして本尊であるデモンベインであるが、やはりロボであり機械であり兵器として運用される以上、装甲の破損や部品の摩耗、劣化などは当然のように発生する。日々のメンテナンスにおいてそれらの部品は大抵の場合、無機物や人工筋肉などにも有効化した特殊な治癒魔法によって回復されるものの、それでも限界というものは、ある。

 そういった新品のパーツに交換されて廃棄される部品を、こちらに回して送ってもらうのだ。

 

 

 何せ、これらは上手く使えばデウスエクスマキナの……否、“デモンベインのフォルマ”として使用できるはずなので。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 さて。

 

 火星表面に敷設された線路・水路の配置に加え、火星各所への水源の樹の植樹により急速なテラフォーミングが進む火星。

 

 常識的に考えて、本来であれば既に地球から観測可能なくらい見た目が変わっている火星だが、それを覆い隠すのが火星の衛星軌道上を周回する二つの衛星、フォボスとダイモスと、火星を取り巻く人工衛星網を起点として常時展開されているミーム・光学併用型の欺瞞結界『レッドマーズ計画』により覆い隠しており、今のところ地球の他勢力から干渉を受ける様子はない。

 もっとも半終末真っ盛りである現状の地球において、火星を観測できるような勢力なんて我々ガイア連合と……後はメシア教会くらいか。メシアンが宇宙進出を目論んでロケットの一つでも飛ばそうとすれば、衛星監視網で即発見からの撃墜に入れるし、それを振り切って大気圏外に飛び出せるような高位悪魔が出ればすぐに分かって割とすぐに呉のホワイト・グリントあたりに強襲してもらえる、転移を使っても空間震動を観測して察知できる、とほぼほぼ穴は塞がっているからして、そこまで心配するような事じゃないのかもしれないが。

 

 ともあれ。

 

 火星で使う航空機やヘリを用意したい。また愛媛やラピュタなどでも。

 

 現状、輸送機としては鉄板のホエールキングやガンペリー、戦闘機として扱うなら低コスト艦載機のザバット、マルチロール機として宇宙仕様バルキリーやKSIボス等々、そこそこ種類はある。何ならモビルアーマーの一部もその中に数えてしまっても問題ないだろう。

 ただそれはそれとして、もう少し航空機のバリエーションを増やしたいと考えている。

 

 

 具体的には、ヘリコプター。

 

 

 まず製造するのは戦闘ヘリ。

 主に山梨の技術部などで主流になっている多脚戦車と同系統の、低位悪魔の霊基を核として鋼の躯体に格納したタイプの空戦兵器だ。

 

 現代戦における戦闘ヘリの役割は、上空を低速で飛びながらミサイルや機銃のような重火器で地上を薙ぎ払う────主に戦車を潰す事だ。ヘリゆえに垂直離着陸ができるため飛行場のような特別な設備がなくてもどこでも使えて、それでいて低空飛行すれば大半のレーダーを回避可能で隠密性も高い。

 このコンセプトが、半終末期から終末後にかけての空においてどこまで役に立つかといえば…………うん、微妙? 現に、キノネキもこれを断念しているし、な。

 

 

 さて、この時代においてヘリコプターの何が問題なのかといえば────敵が、飛ぶのだ。天使だからね、羽生えてるからね、当然だね。

 だから地べたを這いずる敵を手の届かない上空から見下ろし、高火力で一方的に薙ぎ払うとかいう、大半のヘリが想定しているシチュエーションができない。

 

 天使それ自体がもっと小回りが利いて高火力な武装ヘリの上位互換みたいなものだし、ヘリコプターの火器の多くは射角が限られていて、柔軟にあらゆる方向から襲い掛かる事が可能な天使に対応できない。

 またメシア教会の伝統芸能ともいえる純粋な物量においても割とどうしようもなく、COMPと苗床量産技術とロウ汚染された霊脈の合わせ技により飽和した絶望的な敵数は、常にこちらの対処能力を容易く押し潰してくる。

 

 

 ので。

 

 ほぼほぼ全方位をくまなくカバーできる射角を確保。

 物量に関しては【雷の壁】に電撃系魔法を通電させる【電磁バリア】で距離を稼ぎつつ、大火力でまとめて薙ぎ払う方向性で。

 

 なお一応、火星環境下においては豊穣杭=聖域鉄杭の機能を持つ水源の樹が全域に配置される予定なので、最終的に天使はこちらの管理下にある特殊異界……マッカや素材を確保するための屠殺専用の異界にしか湧かなくなる予定のため、通常通りのガンシップでも割と何とかなる、かもしれないが。

 

 

 その辺をクリアできる機体構成を求めたら、攻殻機動隊の『ジガバチ』が完成した。

 

 凶鳥ハーピーを本霊とする簡易シキガミコアを中枢とし、主動力炉として五行炉を搭載。またサブ動力源として大容量のMAGバッテリーと太陽電池も内蔵した。

 その名の通り尾部から伸びるガンポッドは非常に広い可動域が特徴で、内蔵ヴァレンバスターを組み込んだ30㎜機銃で前方から後方まで隙なく狙う事ができ、さらにゴチゾウを消費して出力強化や特殊射撃も可能。穴になる上方に関しては内蔵トリガーホルダーからガトリングモジュールを展開する事で補う形式だ。

 天使フォルマを組み込んで揚力を高める加工を行った左右のスタブウイング翼下には4連装対地ミサイルランチャー、22連装対空ミサイルランチャーを懸架しており、翼端にも連装対空ミサイルランチャーを装備する重爆装仕様。積載するのは穢教滅閃クラスター弾頭を主とし、弾薬はシキガミコアに組み込まれたヘイロー内COMPのフォルマ弾倉化電脳異界フォルダから給弾されるため、弾切れのリスクも最小限に。

 防御面でも超硬セラミックとヒヒイロカネ・ジェラルミン合金、翠木鋼、チョ鋼の合金樹材ストランドボード複合素材をベースに、呪殺属性の波動で敵の攻撃を相殺する漆黒の位相変換装甲────メシア教会世俗派に供与されているものとは違い光学迷彩機能も備わっているものに加え、【電磁バリア】にヘイローの【物理耐性】とフレアディスペンサーを搭載する事で万全に。

 他にもトリガーホルダーのセッティングを弄る事により各種追加装備を展開する事が可能なため、多様な戦況に対応する事が可能だ。最近はトリガーホルダー対応のオプションも随分と増えたからな。

 

 また二機掛かりでワイヤーを垂らして、士魂号やナイトメアフレームといった通常規格の機動兵器を露天懸架する事もできるが、この機体を輸送ヘリとして扱う事は滅多にないだろうな。それをするくらいなら、普通にガンペリーを使った方がマシだ。軽装のモビルワーカーなら一機でも運搬ができるか。

 輸送能力という意味では、機体内部に小型ターミナルを仕込んでいるから、むしろそっちの方が重要だ。瀬戸内海を守るその辺はハイゴッグ部隊と似たような仕様だな。ついでに弾薬やゴチゾウの給弾もできる。

 

 ガンペリーと歩調を合わせつつ護衛、重火力で対地制圧、立体地形の多いラピュタの都市圏内や天使の湧かない火星環境下での治安維持とか、そんな具合の運用を主眼に置いているが……ジガバチを再現しただけ、とか言われると言葉もない。

 

 

 

 で、そんな色々を用意しているのも、火星への移民計画を念頭に入れているからだ。

 現状の火星に暮らしているのはクローンヤクザやラニシリーズ、BALLSなどのシキガミばかりだが、いずれは人間を入れていこうと思っており……それも終末が近づく今の内に片付けておくべき案件だ。終末戦争が片付いてしまえば“メシア教会が攻めてこない土地”の価値も落ちてしまうからな。

 

 火星における居住区は、主に二つに分けるつもりだ。

 つまり一般人扱いの移民が生活する地上と、空中拠点型シキガミ『クラウドゴン』を基盤とする雲上都市群に分け、空中都市には移住した黒札やその取り巻きの金札とかその辺の上位市民が住む場所にする。この辺に関しては、中華戦線真っ盛りの中国大陸からの移民受け入れを行う予定であるため、日本から移り住んだ人々と一緒に住ませれば確実に摩擦を起こすのは間違いないので。

 

 なお、地上でも水源の樹の周辺、一定範囲内は一般市民の侵入を禁止……それこそ侵入防止の結界を貼っておくべきだな。あるいはそれこそ認識阻害で樹そのものの存在さえ隠蔽しておくべきか。

 アレは曲がりなりにも世界樹だからな、素材やらインフラやら、戦略的価値が高過ぎるので。

 

 

 移民の第一陣は中華戦線真っ盛りの中国からスタート。

 曹華琳大佐の軍閥から……だけでもない。数ヶ所の勢力から小分けにして様々な都市から一万人ずつ、計10万人……世界がメシア教会の核の炎に包まれたこの半終末期に、よくもまあここまでの数の非戦闘員が生き残っているものだと呆れるくらいの数だが、よくよく考えると中国大陸は元々の人口もアホみたいに多かったのだから、むしろこれくらいは当然か。

 ともあれ、移民集団は可能な限り複数の勢力に分割して、一つの集団としてまとまる事がないようにしておきたい。いわゆる“分割して統治せよ”というアレだ。

 

 プラスして、移民集団のトップとその取り巻きには全員、金札の地位を与えてシキガミパーツ移植手術を施しておこう。これに関しては中間支配層の才能限界を底上げするのと共に、こちらに対する忠誠度と依存度を引き上げるための施策だ。無償の施しという訳じゃない。

 

 現状の輸送手段はラピュタに設置されたウーレンベック・カタパルトで飛ばすホエールキング定期便だが、途中からはシンカリオンナンバーズに実装予定の転移機能で一気に火星に跳べるようになるから、運送の効率も上がっていくはずだ。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 さて。

 

 半終末期から終末後を見据えた大規模輸送────フォールドクォーツを利用したワープ機関のための新型試験機『魔進ジョーキー』を開発中。

 

 四国霊道環状線や同規格のラピュタ、火星における線路の規格に合わせた列車型の機体であるが、変形機構も搭載しており恐竜型の戦闘形態に変形して格闘戦もできる可変機だ。

 メインコアはフォールドクォーツを錬成した飛行石を使用し、出力は線路を介した太極炉ネットワーク給電から確保。メインフレームと装甲にも重力鋼合金樹・フォールドクォーツ鉱石木複合素材ストランドボードの装甲護符で構築し、その上で装甲護符の効力でアステリコン合金化する事で高い空間適性を実現。

 純粋な機体強度と近接戦闘用のスペックに大半を割り振り、その上で兵装も爪牙の他は口腔部の霊子加速砲と尾部のチェーンソーに限定し、その分だけ武装にも高い出力を割り振る事ができている。

 

 この機体のシキガミコアに搭載した長距離型【トラポート】の射程をフォールドクォーツの空間干渉作用で引き延ばす事により、地球・火星間の超長距離転移を可能とする。この辺の転移技術に関しては、呉ロボ研が擁するジェフティ・アヌビスに搭載されていた空間操作機構や、そこから発展してラピュタで使用されているウーレンベック・カタパルトなどの技術も組み込まれている。

 この【トラポート】は転移元・転移先が線路上のみに限定されているが、少なくとも転移元に関しては仮想力場の線路を自律架線する事ができるので、半分くらい制約が制限として機能していないのは事実だな。

 

 

 で、愛媛・ラピュタ間を転移する予備試験が成功したので、魔進ジョーキーを利用した地球・火星間の転移実験に取り掛かる。結果は無事成功────後は量産中のシンカリオンナンバーズにも同一の転移機能を実装し、愛媛・ラピュタ・火星を結ぶ輸送ネットワークを構築していく予定だ。

 

 

 同時に今回の成果を元に、ラピュタに拠点を置くロボ研宇宙部は、宇宙仕様ホエールキングにも搭載可能な転移装置『フォールド機関』の開発を開始した。これが完成すれば宇宙開発における利便性も大きく向上するし、また“葬送曲”で木星へと直接侵攻し、クラリオンを叩くというような事も可能になるだろう。

 もっとも、これに関する実験を地球軌道の外側でやろうとすると木星から飛来するクラリオンの眷属との接近遭遇の可能性もあるため航路設定は常に慎重に行い、ラピュタ・金星間の宙域を利用して開発を行っている。

 

 

 で、それに並行して開発中の金星軌道コロニー『ビーナス・グロゥブ』の増築も進んでいる。単純にメガソーラーが増築されて電力・マグネタイト効率が向上したという事もあるし、またフォールド航法の実験場として必要性が高まった事により急ピッチで整備が進められたこともある。

 居住区画には水源の樹が複数本導入された事で環境構築が進み、直径数十kmにも及ぶ巨大な環境区画も南洋のそれに似た海が出来上がり、環境も安定しつつある。いずれはリゾートのような過ごしやすい環境になっていくだろう。本来なら居住を前提とした自然環境構築型コロニーとしてのコンセプトで設計されていた『ビーナス・グロゥブ』も、ようやくあるべき形になってきた、といえるか。

 ホエールキングやギャラクシーメガに対応した造船ドックが複数設置され、また“葬送曲”の規格に合わせた巨大ドックも整備された事により、こちらも使いやすくなった。

 同時に防衛設備なども配置され、量産型シキガミの製造ラインも設置された事で設備の管理・運営や守備戦力となるシキガミも一気に増えて、拠点としての体裁も一気に整ってきている。

 

 そして何より、統括管理用シキガミが実装された。

 『御城プロジェクト:RE』に登場する『ガンジル宮殿』をモチーフとしたシキガミ。女神イシュタル&死神エレシュキガルのフォルマを素材に、火星拠点を統括するドゥアト同様の冥界機構を管理する機能を搭載しているのが最大の特徴だ。

 戦闘面ではハンマーを振り回しての物理戦闘と地変・呪殺の魔法を両立させる魔法戦士型だが、冥界機構の要である彼女がそこまで積極的に戦う事はないだろうな。

 

 

 

 で。

 

 

 かねてから瀬戸内海に浮かぶ隠れ里、初音郷にて穢教滅閃の加工所を運営していたわけだが、近年の海外における戦禍の拡大により穢教滅閃の需要が上がった事もあり、加工所の運営規模を拡大する事に決定した。といっても、小島である初音郷にそうそういくつも大きな工場など建てるわけにも行かないため、建設するのはまず金星軌道上、ビーナス・グロゥブに、だ。

 

 穢教滅閃は天使を素材に、霊基が歪むほどの拷問を加える事でその存在を変質させ、使い捨てのミサイルとして使役する術。

 霊脈から汲み上げたマグネタイトを消費してメシア製天使召喚プログラムを利用する事により、素材となる天使はいくらでも召喚可能だ。だが、それ以上に重要なのは天使の拷問作業を担当する作業員だ。

 

 このため工場の設置に先立って、貴重な拷問要員である“エリザベート合唱団”と“好きな総菜発表アガシオン”の増産を決定した。

 エリザベート合唱団の末妹にしてプロテクト複写型シキガミであるメカエリチャン&メカエリチャン二号機は、そもそもエリザベート合唱団の増産を目的に製造された先行量産試作型だ。その設計を流用し、一部簡略化・最適化しつつ量産型メカエリチャンの設計を進めていく。

 また、このままだと何をどう考えても在庫が足りなくなるので、好きな総菜発表アガシオンの機械的生産についても開発を進めていく。てらほ君の工場生産手法を参考にしたいつものやり方だが、大半のシキガミより生産コストの低いアガシオンである以上、てらほ君と比べても低コストで済む。

 

 ともあれ、これで生産体制の目途が立ったので、後は製造ラインが出来次第、穢教滅閃の増産を進めていくわけだが。

 

 

 穢教滅閃という技術には、まだまだ発展する余地があるはずだ。これまで通りに単純な爆発物として使うだけでなく、もっと高い攻撃力を引き出す事だってできるだろう。

 問題は、これをどのように発展させていくか、なのだが。

 

「穢教滅閃を単純な火薬や砲弾として考えるなら、その発展先は“砲の進化”“弾薬の進化”に……後は“射撃管制システムの進化”か。分岐ルートは結構多いな」

 

 

 

 まず一番単純なのは“弾薬の進化”。

 単純により高位の天使や大天使を素材にするだけでも結構な威力の向上に繋がる……のは間違いないが、それはそれで間違いなくコストも上がるから、ある程度のところまで行ったら頭打ちになりかねない。可能なら、もっと上の敵に対して有効なだけの威力を保ったまま、連射可能なレベルの生産性を保ちたい。

 

 ので、別の方式を考える。

 薬莢である封魔管────近年はCOMPで代用されているコレに、術式を仕込む。要するにCOMP内にプログラミングされた召喚術式に割り込む形で、術式を発動させる事になるのか……何気に、難易度が高い。

 

 あるいは……弾頭である穢教滅閃それ自体に術式を刻む。命と引き換えに一度だけ発動可能な自爆術式、といった形で縛りを設けてやれば、発動に際しての難易度も抑えられるはずだ。

 やり方としては、こちらの方がむしろ正道に近いかもしれない。

 

 そのためにどのような術式を仕込むか────まあシンプルに【螺旋丸】でいいんじゃないだろうか。問題は穢教滅閃にそんな丁寧で細やかな真似が可能だろうか、という点だが……うーん、大丈夫かね? 最低でもラニシリーズのビルド(建造・製作特化)タイプ────ラニ=B数体掛かりで生産できるラインに落とし込めるといいのだが……欲張り過ぎだろうか。

 少なくとも作業に携わるラニ=B達には【拷問技術】をインストールしておく必要はありそうだな。

 

 

 続いて“砲の進化”についてだが。

 

 これに関しては、それほど問題はない。

 既存の技術で可能な範囲で構想された────『霊子加速砲の延長』。

 

 機関部で穢教滅閃を撃発させ、これを砲身内部に刻まれた霊子加速砲の術式で収束放射する事で威力を引き上げる加速砲モデル『穢教滅閃加速砲』……構造的にはレールガンに近いな、これ。

 この辺の技術に関しては、本家本元といえる沖縄のガンスミスニキが結構な数の試作品を作っていたりするのだが……その辺のデータを応用しつつ、用途に応じて最適化していく形だろうか。

 

 

 

 そして“射撃管制プログラムの進化”だが。

 

 一応、穢教滅閃用の爆撃管制アプリというものが既に存在している。

 拷問具としての機能を備えた穢教滅閃専用の封魔管の仕様をそのままCOMPの霊基データ保存フォルダに実装し、それをCOMPにデフォルトで搭載されている既存の悪魔召喚術式に連動させている他、複数に渡るバージョンアップによる仕様変更により、COMP内のトリガーホルダーに格納した【バイパー】【ハウンド】といった銃手用トリガーを利用して追尾や誘導といった機能を付与する事もできるようになっており、また非戦闘時には余剰マグネタイトを使用して自動的に蘇生魔法を発動する事で穢教滅閃の“弾数”を回復してくれるという、割と便利なものに仕上がっている。

 将来的には穢教滅閃加速砲の技術を組み込んで収束放射も可能にならないかな、と試してはいるものの、まだまだこちらの技術が足りていないようだ。

 

 ここに【飛雷神の術】を組み込み、発射する穢教滅閃に【飛雷神の術】のマーカーを仕込んで射出。直撃弾が出ればそれをトリガーにして新たな穢教滅閃を転送する形で目標地点に直接召喚してやれば……結構な火力になるのでは、という。

 穢教滅閃が穢教滅閃を召喚しつつ、敵が死ぬまで長時間ひたすら爆発させ続ける────要するに穢土転生の術の本来の使い方、互乗起爆札……否、【互乗起爆穢教滅閃】だな。

 

 というわけで、現状の穢教滅閃は、【螺旋丸】化した弾頭を穢教滅閃砲で撃ち込み、命中したら【互乗起爆穢教滅閃】で連鎖起爆して仕留めるのが最高値かな。

 後は……穢教滅閃加速砲の機能を爆撃管制アプリに組み込む事が可能なら最上だし、そっちの方の研究も進めてみるか。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 さて。

 

 ガイア連合ラピュタ支部で研究を続けるロボ研宇宙部に備品として配置されたホエールキング三隻────それぞれ『シロガネ』『ハガネ』『クロガネ』であるが。

 

 三隻ともテスラ・ドライブを搭載して高速航行が可能な実験艦であると共に、同時に艦首ブロックを必要に応じて様々なオプションに換装できるという代物で、この辺、一番艦『シロガネ』は堅実極まりない追加格納庫兼カタパルトデッキが接続されているものの、二番艦『ハガネ』は呉支部のマクロスクォーターのそれを再設計したマクロスキャノン、三番艦『クロガネ』に至っては巨大ドリルと、この上なく趣味全開の代物が搭載されている訳だが。

 

 その中の一隻である二番艦シロガネが、フォールド航法────重力制御により宇宙空間を折り畳み、艦の周辺空間ごと空間を入れ替える形で転移する星間規模のゼロシフトの実験艦として運用されていたのだが、今回このシロガネが無事にフォールド航法によるラピュタ・金星間の安定的な転移に成功した。

 

 

 これにより金星拠点コロニー『ビーナス・グロゥブ』、水星拠点コロニー『シン・セー』という二つの拠点が気軽に行き来できる距離となり、プラスして近日金星拠点に穢教滅閃の大規模工場が設置された事もあって、拠点としての価値が大きく高まったわけだが。

 

 

 それ以外にもガイア連合による宇宙開発は相応に進捗を見せており、現在はウチ以外にも幼女ネキが主導するオービットベースが建設中だ。

 その辺にはラピュタ支部も支援を行っており、ドックではオービットベースに納入予定の工作艦カナヤゴがロールアウトし、オービットベースの運用やその建設に携わるカーペンターズやネモシリーズの生産ラインも設置され、日夜問わず稼働を続けている。

 なお原作とは異なり本来は少女型として設計されたネモシリーズだが、ラピュタ支部で製造されている分は一部女性ユーザー、及び一部男性ユーザーなどからの熱い要望により、一部生産ラインを転用して少年型として再設計した個体を製造・販売していたりする。

 

 

 さて。

 

 ぶっちゃけ水星と金星、惑星軌道上にコロニーが浮かんでいるきりで惑星上に関しては全く開発を進めていない。

 

 これは、非常に勿体ない。

 惑星である以上、その地上には惑星の命ともいえる霊脈が存在しており、莫大なマグネタイト資源が埋蔵されているのだ。これを活用しないというのは、非常に勿体ない。

 

 だから惑星開発を試行錯誤するのは当然の話だろう。

 

 

 問題は現地の惑星環境であるのだが────ぶっちゃけ地獄である。

 

 水星。

 昼間は摂氏430℃の高熱、夜は摂氏マイナス170℃の極低温に曝される寒暖差600℃以上の極限環境だ。

 大気がほぼほぼ存在せず、常に強烈な太陽風に炙られ続けている地表には有害な宇宙線が直接降り注ぐ。

 

 金星。

 大半が二酸化炭素によって構成された分厚い大気圏による温室効果により、地表は常に摂氏470℃にも及ぶ灼熱地獄。

 加えて馬鹿みたいな大気圧が掛かっており、その気圧は90気圧……深度900mの海底の水圧に匹敵する圧力だ。

 惑星全体の空が常に濃硫酸の雲に閉ざされ、時速400kmの強風「スーパーローテーション」が吹き荒れている。

 何なら総合的に水星より酷いといわれるレベルだ。

 

 

 常識的に考えてこんな場所に住もうとか正気じゃないのだが、まあ仙境化すれば割と何とかなる話でもある。そもそもデモニカを装着すれば一般人でも問題なく活動できるので何も問題ない。

 

 

 そんなわけで、まずはコロニーの用意が十分に整っている金星の開拓にも取り掛かる。

 最低限やっておくべき下準備として金星の衛星軌道に監視衛星や気象衛星、防衛用のレーザー衛星、結界展開用の防御衛星など各種人工衛星をバラ撒いたら、衛星群を起点に光学迷彩・ミーム阻害の結界を展開して、地球からの観測に対する予防線にしていく。

 

 

 それらを済ませたら、まずは耐環境・対嵐仕様のホエールキングに積んで軌道降下。

 目標地点は金星北極の近くにあるイシュタル大陸東端に位置するマクスウェル山────その標高は11kmにも達する金星で最も高い山なのだが、金星最大の霊地と目されるその山腹をホエールキングのオプションとして装備した艦首巨大ドリルで削って十分な空間を確保しつつ着陸。

 続いてホエールキングに積み込んできた耐熱・耐圧・対放射線仕様の豊穣杭を、乗員であるBALLS達の操作するアースムーバーやオッゴ、コンストラクティコン、フォーゼドライバーを装着したネモ・マリーン、カーペンターズなど様々な量産型シキガミ達が地表に打ち込み、降下地点の直径30mというごく狭い範囲を仙境化したら、その中心に【耐環境】スキルを付与した水源の樹を植樹する。

 

 後はホエールキングを拠点にしながら、農業特化型のガーデナータイプ……ラニ=G達が水源の樹を育てて、成長を待つだけだ。水源の樹が大きくなれば、水源の樹それ自体が発生させる仙境がその分だけ拡大し、生存可能領域を押し広げていってくれるだろう。

 そして仙境が十分に広がったら、後は霊道線路や大規模地脈抽出炉“祖国”、それらのエネルギーを利用するシキガミ工場や物資工場、合金樹農場、マッカ製造異界など各種生産拠点などを設置しつつ生産活動を開始。同時に金星各地で同じプロセスを進めて拠点を拡大しつつ、拠点同士を線路で接続して動線を確保しつつ、マグネタイト増幅サーキットを拡張していく。

 

 

 なお、ラニ=G達にも金星・水星開発を前提にした装備を供給している。

 メインはビルドドライバーに、新規開発したフェニックスとロボットのフルボトルで、合わせてフェニックスロボフォームに変身できる。

 フェニックスの霊基データを組み込んだフェニックスフルボトルと、グリスブリザードやグリスの実働データを元に開発したロボットフルボトル、合わせて高い耐熱性と、武装だけでなく作業用としても優秀なロボットアームを持つ他、小型ドローンの製造や火炎による浄化など、作業にも便利な機能を持つ代物だ。

 これに各種アストロスイッチをオプションとして組み合わせれば、大抵の作業は事足りる。

 

 

 

 さて、次は水星か。

 まあ同じように進めていくだけの話だな。

 

 

 

   ◆    ◆    ◆

 

 

 

 水星開発に必要資材を乗せた特装型ホエールキングは、無数のクレーターが穿たれた水星表面においても、とりわけ水星に存在する最大の衝突地形であるカロリス盆地、その辺縁部であるカロリス山脈へと降着した。その手順は金星地表の開拓を始めた時と大差なく、水源の樹や豊穣杭を設置して仙境化し、生存可能域を少しずつ拡張していく形を取っている。

 

 それを主導するのは水星コロニー『シン・セー』のメインシステムを務めるシキガミ『枉死城』。火星のドゥアトや金星のガンジルと同様、冥界機構を備えた統治型シキガミだが、彼女の仕事に遺漏はなく、拡張作業は順調に進んでいる。

 

 

「とりあえず、この辺に僕が口を出す要素はなさそうだな……」

 

 

 火星、金星、水星の霊脈を太極炉術式に接続した事により、僕が使えるマグネタイトの量は大きく増えた。

 かといって、これで余裕を持って外界から襲いくる敵────邪龍クラリオンやその眷属と戦えるか、どうか。

 

 

 フォールド航法は完成し、現在はラピュタ支部にて“葬送曲”やその随伴艦となるメガシップやホエールキング各艦への実装作業が進められている。単純な戦力強化というだけではない、こちら側から木星に攻め込むためのアップロードだ。

 

 小惑星帯においても、元は観測基地として設置していた拠点『アクシズ』を中心に拡張が進められている。小惑星帯の中にアクシズを筆頭にした六ヶ所の防衛拠点を置いて、アクシズを統括するシキガミ『万里の長城』を筆頭に、他の各防衛拠点にはプロテクト複写型シキガミ『コーロア城』『オラニ城』『ジブラルタル要塞』『メヘラーンガル城』『アーケシュフース城』を配置。

 彼女達の指揮により資源を集め、インフラを整え、シキガミを量産し、ドックでは艦や機動兵器を新造して戦闘に備え、また人工衛星グリゴリアイズを配置して監視網を張り巡らせ、木星圏から飛来する邪龍クラリオンの眷属との本格的な宇宙戦争に備えている。

 

 

 だが。

 

 宇宙戦争とは別枠で、単純に邪龍クラリオンを打倒するための戦力が、絶対に欲しい。

 

 あれを────反ガイアなんてふざけたメタ能力持ちの敵をどうにかして仕留めなければ、戦いは終わらないのだ。

 

 

「そのための、あの機体ですね」

「まあデザインは後からいくらでも変更できはするけれど」

 

 それ一つがちょっとしたコロニーにすら匹敵する超大型錬金釜を見下ろす形で衛星軌道に浮かぶ“葬送曲”の艦橋中央、その艦長席から、傍らに立つ“葬送曲”の管制シキガミ『ムサシ』へと指示を出す。

 

 ムサシの制御により“葬送曲”の艦体から伸びるマジックハンドモジュールにより投下されるのは、巨大な丸太────以前、最初にクラリオンの眷属であるディビニダドとの遭遇戦を行った際、ディビニダドを衝突させるための罠として使ったアステリコン合金樹の丸太だ。

 

 だが、その素材は既にアステリコンではない。超合金Zが超合金ニューZαへと変異するように、超高濃度のゲッター線を浴びて、その上さらに異次元から流出する邪神鏖殺の理へと触れたのだ。滅尽滅相の理の源である極大の殺意を取り込んだ思念感応合金は、永劫さえも滅ぼす死滅の色へと染まり、その性質を大きく変容させていた。

 

「これを精錬するまで、今の僕のレベルならだいたい10年前後……電脳異界の中で1000倍加速なら3日と少し、か」

 

 さすがに10年も時間を掛けていたら、その間に終末が来てしまう。

 だから時間短縮のために量産済みのカブティックゼクターを飛ばして、錬金釜の周囲を電脳異界化、範囲内の時間速度を最大まで加速して、精錬を開始するとしよう。

 

 




 今回は普通に宇宙開発。
 いい加減クラリオンも片付けるべきとは思うけど……まだまだ続くんじゃ……。



~割とどうでもいい設定集~



・終わりのエリザベート
 元ネタは『Fate』シリーズ。
 エリザベート型のプロテクト複写型シキガミ。ドゥアトの補佐を務める霊脈管理特化型。
 さりげなくエリザベート族として特有の歌唱(拷問)能力も備えており、将来的には穢教滅閃工場の管理なども視野に入れている。


・超大型錬金釜
 ラピュタに設置された超大型のアトリエ式錬金釜。
 機能そのものは従来型のアトリエ式錬金釜と同様だが、そのサイズは直径1.5km、空間拡張により内部空間はその20倍ほどと、現行でも最大級のサイズを誇る。
 成体の世界樹それ自体を加工するためにこのサイズになっているが、それだけにおける場所は限られている。


・極ロックシード
 元ネタは『仮面ライダー鎧武』。
 探求ネキが開発した世界樹の一種である生命樹を、果実一つといわず樹全体を丸ごと一本素材にして作成したロックシード。
 戦極ドライバーに使用する事で最上位フォームである極アームズへの変身を可能とする他、ロックシード系の専用武器全ての使用を可能とし、その気になれば大量の武装を空中展開して雨霰と降らせる原作通りの攻撃を再現可能。
 ただしこれ単体では出力が足りないため、変身に使用する場合はカチドキロックシードとの併用が前提になっている。
 なお通常のロックシードと同様にトリガーホルダーへセットする事も可能だが、その場合はロックシード系武装全種の使用のみとなる。


・ゴチポッド
 元ネタは『仮面ライダーガヴ』。
 こちらは破魔ネキが開発した菓子の樹を丸ごと一本素材とした特殊型ゴチゾウ。
 内部に形成したゴチゾウ専用の壷中天に最低100体のゴチゾウを収納し、それらの出力を連動増幅させつつ並列稼働させて動く巨大炉心として機能する。
 変身ベルトガヴにセットして変身に使用した場合、巨大な出力をパワーと装甲に全振りするオーバーフォーム、身体強化の大半を速度に回しつつ収納したゴチゾウから専用武装を形成できるため多彩な武器を使えるマスターフォームの二形態を切り替える事が可能。
 これも従来型のゴチゾウと同様にトリガーホルダーとの連動が可能だが、この場合は大量のゴチゾウを格納するためのキャリアーとしての機能と、マスターフォーム同様の武装形成が主目的となる。


・水源の樹
 破魔ネキが開発したドラクエ式世界樹をベースに製造したテラフォーミング用世界樹。
 豊穣杭の機能を引き継ぎ、周辺地帯を豊穣化すると同時に、霊脈から汲み上げたマグネタイトを利用して大量の水を供給する。この水それ自体も豊穣化の恩恵を持つため、水運を拡大すればその地帯が丸ごと豊穣化して広範囲で継続的に利益を得る事ができる。
 またこれ自体が飛行石と同種の機能を持ち、演算機能やマグネタイトの増幅発電、太極炉ネットワークへの接続、重力制御などといった機能を備えてもいる他、素材になった豊穣杭が聖域鉄杭としての機能を継承しているため、効果範囲内での天使の顕現を妨害する事も可能。何なら大型ターミナル端末としても機能する。


・スクラッシュドライバー
 元ネタは『仮面ライダービルド』。
 ゴチゾウ対応型高出力デモニカ『ヴラスタムギア』とビルドドライバーのシステムをベースに設計されたフルボトル対応の高出力デモニカ。
 変身にはスクラッシュドライバー対応の専用フルボトル『スクラッシュゼリー』を必要とし、その内側に組み込まれたMAGバッテリーに大量のマグネタイトを圧縮蓄積し、ドライバーを通じて増幅解放する事で大出力を得る。
 出力は高いが、装着者の肉体を継続的に高圧のマグネタイト負荷に晒すため負担も大きく、変身者にはそれ相応のレベルと肉体強度が必要とされる反面、装着者のレベル上昇速度が上がりレベル限界も微増、さらに探求ネキ製『登仙技術書』のデータをもとに【魂魄精錬大法】を機械制御で行うため、レベルアップ時のステータスも増加する。
 なおベースになったビルドドライバーに比べて拡張性は低い。
 ドライバー専用の兵装として、パンチングユニットとハンドビームガンを兼ねた『ツインブレイカー』が組み込まれている。

 現行機で主に変身に使用される『ロボットスクラッシュゼリー』は田舎ニキのグリスブリザードと、ロボ部の守護神であるデモンベインこと機神デウスエクスマキナのデータをベースにした物理特化構成。


・仮面ライダークローズ
 元ネタは『仮面ライダービルド』。
 ビルドドライバーの追加オプション。専用の量産型簡易シキガミ『クローズドラゴン』に専用のドラゴンフルボトル一本を装填してビルドドライバーにセットする事で変身可能。
 クローズドラゴンにはMAGバッテリーと五行炉を内蔵し、ドライバー・クローズドラゴン双方に内蔵された五行炉が相互に出力を増幅し合い、通常のビルドを越える出力を引き出す事ができる。
 元はスクラッシュドライバーのコンセプトをダウングレードし、ビルドドライバー用にアップデートしたもの。そのため通常のビルドより性能が高く装着者の成長促進効果もあるものの代わりに負荷も大きく、これを適性領域に調整し管理する機能がクローズドラゴン側のCPUに搭載されている。
 専用武器としてフルボトル対応型の長剣型霊装『ビートクローザー』を搭載しているが、これはビルドの標準装備ドリルブレイカーから射撃機能やドリルの機構をオミットし、用途を近接戦闘に限定する代わりに威力と強度、安定性を確保したもの。
 サブ機能として、ドラゴンフルボトルを付属のロックフルボトルと合わせ、通常のビルド・キードラゴンフォームへの変身も可能だが、クローズドラゴンがない事とキーフルボトルによる出力抑制もあり、通常のクローズと比べると出力には劣る。


・ジガバチ
 元ネタは『攻殻機動隊』。ただしヘイローが搭載されているため、その分だけ見た目が微妙に異なっている。
 ヘリコプター型簡易シキガミ。凶鳥ハーピーを本霊とする簡易シキガミコアを中枢、主動力に五行炉、サブ動力に大容量MAGバッテリーと太陽電池を搭載している。

 名前通りにハチのそれに似た尾部に組み込まれた大型ガンポッドは非常に広い可動域を特徴とし、内蔵ヴァレンバスターを組み込んだ30㎜機銃を搭載して上方以外のほぼあらゆる方向に攻撃を向ける事ができ、さらにゴチゾウを使っての出力強化や特殊射撃も可能。死角となる上方に対しては内蔵トリガーホルダーに標準搭載されるガトリングモジュールを展開する事で補う事ができる。
 それ以外にも4連装対地ミサイルランチャーや22連装対空ミサイルランチャーを始めとする高火力の兵装を搭載しており、給弾はヘイロー内COMPの電脳異界化壷中天フォルダから行う。
 防御面でも位相変換装甲を組み込んだ複合装甲と【電磁バリア】、ヘイローの【物理耐性】、フレアディスペンサーを搭載しており見た目以上に頑強。
 他にも内蔵トリガーホルダーによりアストロスイッチ系をメインに多彩な追加装備を展開できる。

 また二機がかりでワイヤーにより士魂号やナイトメアフレームのような通常規格の機動兵器を露天懸架する事も可能で、また機体内に格納した小型ターミナルを通じての物資転送も可能で輸送力や簡易的な補給機能も完備。なお軽量のモビルワーカーなら一機でも問題なく運送できる。

 ガンペリーに代表される輸送用の大型機の護衛、対地制圧、立体地形の多いラピュタや天使の湧かない火星環境下での治安維持、単体での小規模輸送など、多彩な状況での運用を視野に入れている。


・魔進ジョーキー
 元ネタは『魔進戦隊キラメイジャー』。
 フォールドクォーツを利用したワープ機関のための新型試験機。
 四国霊道環状線やラピュタ、火星における線路規格に合わせた列車形態から、恐竜型の戦闘形態に合わせて格闘戦も可能。
 兵装としては口腔部の霊子加速砲、牙と爪、さらに尾部の大型チェーンソーと近接戦闘に偏った編成。
 ルーツ的には呉支部で運用されているジェフティ、アヌビスにも近く、転移可能範囲を線路上のみに限定した長距離型【トラポート】の射程をフォールドクォーツの空間干渉作用で引き延ばす事で地球・火星間の超長距離転移を可能とする。


・量産型メカエリチャン
 元ネタは『Fate』シリーズ。
 エリザベート合唱団のメカエリチャン&メカエリチャン二号機の設計をベースに製造された量産型シキガミ。
 空戦仕様・重火力型。目からビーム、火炎放射、ロケットパンチ、マイクロミサイルなど多数の兵器を内蔵しており、量産型シキガミとしては珍しい程の火力を有している。
 その一方でエリザ族らしく拷問・歌唱技能を搭載しており、本来の用途は穢教滅閃の製作だったりする。とりわけ体内に仕込まれた竜肺(ドラゴンラング)による音響増幅により歌唱スキルの威力強化や広域拡散を可能としており、戦闘・拷問の双方において威力を発揮する。


・穢教滅閃加速砲
 沖縄支部のガンスミスニキの設計した穢教滅閃砲に霊子加速砲の原理を組み込んで威力を増したもの。
 単純な理論ゆえに制作難度は低い、が……ただでさえ高火力な穢教滅閃の威力を跳ね上げるため、砲身強度がボトルネックになり得る。
 ガンスミスニキなどの手により既にいくらかの試作品が作られており、ほぼほぼ実用段階に入っている技術。
 穢教滅閃爆撃管制アプリへの搭載が検討されている。


・互乗起爆穢教滅閃
 穢教滅閃に【飛雷神の術】のマーカーを仕込み、穢教滅閃が起爆すると同時に新たな穢教滅閃が転送される事で、延々と爆発を続けるもの。
 なお弾薬の消費は途方もない。効率的に殺しまくれる、ともいう。
 穢教滅閃爆撃管制アプリへの搭載が検討されている。


・フォールド航法
 元ネタは『マクロス』シリーズ。
 重力制御により宇宙空間を折り畳み、艦の周辺空間ごと空間を入れ替える形で転移する星間規模の転移機能。
 元々はガイア連合呉支部で運用されるジェフティ、アヌビスで実験されていたものを限定・拡張したものであり、ロボ研宇宙部によって実用化に成功した。


・シロガネ/ハガネ/クロガネ
 元ネタは『スーパーロボット大戦』シリーズ。
 ロボ研宇宙部の備品として配備されているテスラ・ドライブ搭載型ホエールキング三隻。
 艦首ブロックを必要に応じて様々なオプションに換装する事ができ、一番艦シロガネは追加格納庫兼カタパルトデッキ、二番艦ハガネは呉支部のマクロスクォーターのマクロスキャノンを再設計した超大型砲、三番艦クロガネは巨大ドリルを装備している。


・オービットベース
 タマヤ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 ガオガイガーのオービットベースを模して衛星軌道に幼女ネキが建設中の宇宙支部。
 支部所属の人員としてどういうわけか筋仮面ニキなどを筆頭に筋肉勢が集っており、そろそろジム呼ばわりを否定できなくなっている。


・ネモシリーズ
 タマヤ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 オービットベース管理用に開発された量産型シキガミ。Fateのネモが元ネタだが、元ネタとは異なり全員が女性体で作られている……のだが、一部ユーザーからの要望に応えて少年型も製造・販売している。
 統括体のネモに加えて整備系のエンジン、医療系のナース、研究開発・情報系のプロフェッサー、調理・消費アイテム系製作のベーカリー、雑務用のマリーンが揃っている。
 開発はラニシリーズと同様に虚空・海魔ネキ。
 現在はラピュタ支部で量産が進んでおり、ロールアウトした個体は工作艦カナヤゴやオービットベースの建造に回されている他、一部はラピュタ支部や火星・金星などの作業にも回されている。


・カナヤゴ&カーペンターズ
 タマヤ与太郎様『【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策』より。
 オービットベースに配属される工作艦、及び搭載される量産型工作シキガミ。
 ラピュタ支部で建造され、そのままオービットベースの建設に携わっている。


・フェニックスロボフォーム
 ビルドドライバーで変身可能なベストマッチフォームの一つ。
 フェニックスの霊基情報を宿したフェニックスフルボトルと、グリスブリザードやグリスの実働データを元に開発されたロボットフルボトルで変身可能。
 フェニックス由来の火炎操作能力と高い耐熱性、ロボット由来の建設重機じみた機能を併せ持ち、特に左腕はグリスブリザードと同型の万力のようなパワーアームとなっており、戦闘のみならず作業用としても有用。
 小型ドローンの製造や火炎による浄化と生命の再生など、便利な小技もそれなりに揃っており、これにトリガーホルダーに追加装備可能な各種アストロスイッチを合わせれば、大抵の作業をこなす事ができる。


・ガンジル宮殿&枉死城
 元ネタは『御城プロジェクト:RE』。
 火星のドゥアトと同様に金星・水星を統括管理するシキガミであり、冥界機構を搭載しており、それぞれが担当する惑星上における魂の輪廻を管理する。
 物理特化の鎖鞭使いな枉死城と、ハンマーによる物理と呪殺・地変の魔法を併用するガンジル宮殿の二人。


・万里の長城&コーロア城、オラニ城、ジブラルタル要塞、メヘラーンガル城、アーケシュフース城
 元ネタは『御城プロジェクト:RE』。
 小惑星帯の各拠点を統括管理するシキガミ。邪龍クラリオンの眷属からの防衛を行いながら、担当する各拠点の管理拡張を行っている。
 万里の長城をトップに置き、他五体がそれぞれの拠点を管轄する。


・変異アステリコン合金
 最初にディビニダドを仕留めるために使用した思念感応金属アステリコン合金が、超高濃度のゲッター線と異次元の邪神が有する邪神鏖殺の理に触れた事で変質したもの。
 触れたら死ぬ、というもの。
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