どこぞの英霊のギョロ目の宝具と百貌のスキルを持って魔法少女の世界に飛ばされました 作:鎌鼬
「ネリアル・ミッド・・・」
「ん、何?俺のこと知ってるの?マジかーゆーめいになったものだねー俺もーサインでもあげようかー?」
「いらないよ」
棒読みで話ながらも距離を積めようとしないネリアルに彩瀬は警戒しながらもマルチタスクで考え続ける。
「(状況は一対一、恐らくはやてやリイン姉さんにしたみたいな騙し討ちを得意としたタイプの魔導師。でも嘱託魔導師ってことは真っ向勝負もある程度はできるはず・・・ここは逃げて体制を建て直すのが先決だな)」
自らの不利を悟ると即座に牽制代わりに魔力スフィアを数発放ち、彩瀬はビルから飛び降りる。そして着地する前に特典である自身の能力を発動、彩瀬の姿は周囲に溶け込んでいった。これは与えた人物いわく【透明になる程度の能力】、内容は名前の通りに服などの装飾品を含めた自身を透明化させるもの。これはあくまで能力なために魔力を漏らすことさえなければ魔導師に張れることはない。実際にやらされたクロノとの模擬戦では彼に気づかせることなく背後に立つことができた。ただし欠点もある。透明化できる時間は最長で五分、さらに一度透明化を解いた際には一分のインターバルが必要となる。なので彩瀬は別のビルの影に隠れると透明化を解きネリアルの動向を伺った。監視用に放っておいたスフィアにはネリアルの姿は見られない。安堵とともに息を吐き出すと同時に後ろから肩を叩かれた。
「ダメじゃないかー逃げるならもっと逃げないと」
声をかけられると同時に彩瀬は全力でビルから飛び出す、背中には冷や汗もかいている。声の主は確認するまでもなくネリアルだろう。ならなぜばれた?隠密は完璧だったはず、しかも監視用のスフィアにはネリアルの姿は見えなかったし気配も一切感じられなかった。
がむしゃらに透明化したまま走る。振り替えればすぐ後ろにあの男がいるような錯覚から逃げるように必死になって走り回る。そして開けた広場に出たとき、
「いやーそれがお嬢さんのレアスキル?なかなか面白い能力だな」
ネリアルが飄々とした態度で待ち構えていた。何でここにいる?疑問とともに足を止めて透明化を解いてしまう。どうしてかはしらないが透明化が破られたとしたら使える特典は【空を飛ぶ程度の能力】と【人形を操る程度の能力】だけ。空を飛ぶ程度の能力ではこの場に置いてなんの意味もなさない。唯一戦闘できる人形を操る程度の能力もこの場に人形が無いために使うことが出来ない。本当ならこの日のために人形数体をケースに入れて用意していたのだが織主真に「移動の邪魔になるだろうと思って置いてきた」と笑顔でわけのわからないとこを言われたために無駄になった。リインフォースに胸を借りて涙を流したのは記憶に新しい。
どうにか頭に残った理性を総動員して考えてみたがネリアルには勝てないと判断、降参の意を示すために両手を挙げてバリアジャケットを解除する。
「いくつか質問して良い?」
「どうぞどうぞ、子供の疑問に答えるのも大人の仕事だ」
「どうしてボクの透明化がわかったの?どうしてこの場所に先回りできたの?それに・・・どうやって気配も感じさせずにボクの背後に回り込めたの?」
「まず一つ目、お前自身を透明化できたところで足跡まで消せる訳じゃない、地面に残ってた足跡を辿らせてもらった。そして二つ目、お前が放ってた監視用のスフィアの一つをハッキングして俺の支配下に置いた、それでお前のことを逆に監視してた訳だ。最後の三つ目は」
そう言うとネリアルの姿が彩瀬の前から消えた。いや、消えたように感じただけだ。さっきまであったネリアルの気配が一気に消えたためにいなくなったような錯覚にとらわれている。
「こうやって俺は気配を消すことができる。気配が無いのに気配を探知できる訳がないだろ?これ便利よ。追跡の任務なんかで普通に対象者の隣に立っても張れないし」
「・・・まるで
「間違ってない、これは元々は百貌と謳われた暗殺者のスキルだからな」
「・・・ということは貴方も転生者なの?」
「あなたも?ということはお前もなのか?」
薄々感づいていたが彩瀬はその返答で確信した、彼ネリアル・ミッドも自分達と同じ転生者であると。恐らく地上ではない別の世界に生まれたから出会うことが無かっただけなのだろう。織主と比べたら数億倍はまともそうなネリアルを見て彩瀬は安心した。
「ねぇ、この模擬戦が終わったら色々と話がしたいんだけど」
「いいよ~、俺も同じ境遇のやつがどんなやつか知りたいし」
最初にあったときの棒読みではなく、ちゃんと感情の籠った声で返されて彩瀬は笑いながらリタイアを宣言する。恐らくこの後で色々と言われるだろうがそのことを含めた愚痴をネリアルに聞いてもらおうと心の中で考えながら彩瀬は転移されていった。
彩瀬文、降参
急ぎ足で書いてしまったので雑かも知れませんが模擬戦の四話目です。
ここで彩瀬文の特典が明らかになりました。そして軽い人物紹介↓
彩瀬文(あやせふみ) 年齢12
身長143
体重《閲覧できません》
容姿 艶のある黒髪を肩の辺りまで伸ばした可愛い系の顔つき
デバイス アヤ(ミッド式)
特典
①透明になる程度の能力
②空を飛ぶ程度の能力
③人形を操る程度の能力
今作における二人目の転生者、TSしているが女である自分を受け止めている。本来原作に関わるつもりは無かったが織主真に転生者だと張れたことで巻き込まれ、気がつけば時空管理局嘱託魔導師になっていた、そのことから織主真を嫌っている。
魔法を使わずに透明になる、空を飛べるに加えて人形という道具が無ければまともに戦うことができない、さらに使える魔法がバインド系と治癒魔法に変身魔法という戦闘能力がまったく備わっていない。
リインフォースには一定以上の信頼を寄せており姉のように慕っている。ちなみに恋愛感情ではない。
彩瀬ちゃんメッチャ不幸(確信)、救済処置は必然のように入れていきます。
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