艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 半分ギャグの様なご都合マシマシな上に後半はタイトルに対して脱線著しい様な…。

 コーヒー関連の話が出てきますが、筆者はトーシローですので間違いがあるかもしれません。

 『アルデバラン』艦長、谷鋼三一等宙佐がコーヒー好きというのは独自設定です。


 色々と詰め込みすぎたかも?




第24話 腹が減っては戦はできぬ?腹が減りすぎると奪おうとするために戦になるのですよ

 

 それは先のコーヒーブレイクの際に、飛行場姫が手ずから煎れて出してくれたコーヒーのことで出た話題である。

 

 アポロノームはその独特な苦味と風味にやや顔を顰めていたのを見た飛行場姫が「マンデリンは口に合わなかったかしら?」と尋ね、砂糖とミルクを入れたら飲みやすくなるわよ。とアドバイスした事に、アンドロメダが反応したのが切っ掛けである。

 

 

「マンデリン?確かインドネシアのスマトラ島産の豆ですよね?」

 

 

 そのアンドロメダの質問に飛行場姫は笑みを浮かべる。

 

 

「あら、詳しいのね?ここの豆はアタシのお気に入りなのよ」

 

 

 ブルーマウンテンも悪くないけど、この独特な苦味と風味がアタシは好きなのよね。と語る飛行場姫にアポロノームは内心で「マジかよ…」と引いたが、アンドロメダはその答えで確信が持てた。

 

 

「私の艦長だった人は、紅茶が好みのお方でしたが、妹のアルデバランの艦長はコーヒー好きのお方でした。何度かお二人がお話されているのを横でお聞きしていた際に、ようやくスマトラ島の復興が成ってマンデリンが飲めるようになったと仰られ、同じことを感慨深く述べられていました」

 

 

 このアンドロメダの答えにますます笑みを深めて嬉しそうな雰囲気になった。

 

 

「へぇ。是非とも会ってみたかったわね。その人間に」

 

 

 絶対話が弾むわ!と嬉しそうに語る飛行場姫に、駆逐棲姫が「コーヒー豆の収集が趣味なんだよ」と教えてくれたが、アンドロメダはそれよりも気になる事があった。

 

 

 インドネシアのスマトラ島は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 パンデミックが原因の混乱に端を発する経済崩壊、政情不安から相次ぐテロや暴動などの内乱による混乱の悪化に歯止めがかからず、インドネシアは国家としての体裁が維持出来なくなって崩壊し、生き残りの国民はそのほとんどがこの戦争が始まる以前から、東南アジアを中心に世界各地へ難民となって散り散りになったはずなのだが。

 

 まさか深海棲艦達が豆の栽培を引き継いだのかと思っていたら、なんと()()()()()()()()()()というのだ。

 

 だがその理由を聞いてさもありなん、という気持ちになる。

 

 

 避難先での差別や迫害に耐えかねたのだ。

 

 

 大陸では中華連邦*1が核攻撃によって主要都市が消滅したことにより、政治と経済の統制が崩壊し、それに伴う各軍管区同士による主導権を巡った先の見えない内戦へと突入。

 

 周辺諸国へ戦禍を逃れようと大量の中華難民が押し寄せ、それが治安と衛生の急激な悪化と政情不安を引き起こし、ただでさえ逼迫していた経済もより一層低迷となり、難民(余所者)の面倒を見るだけの余裕は無かった。*2

 

 また欧米先進国でも、口では色々と綺麗事を並べ立てているが、何だかんだ言って最終的には煙たがられて盥回しにされてしまっていた。

 

 

 迫害や盥回しにされた挙げ句に、不満の捌け口にされるケースも少なくなく、中華難民との軋轢も悪化の一途を辿っており、諍いへと発展しつつあったが、数の差から次第に追いやられていた。

 

 このままだと確実にただ死を待つだけであり、どうせ死ぬならばもういっそのこと慣れ親しんだ故郷の土で死にたいと、半ば自暴自棄になって密かに帰って来ているのだというのだ。

 

 

 彼らにとっては深海棲艦?人類の敵?知るかそんなもん!と言うかそもそも今までその日を生きるのに必死で、世間の話題に疎く深海棲艦と言われてもピンと来なかった。

 

 

 そして運命の日、時期はマリアナ諸島へと侵攻が開始される以前である。

 

 

 最初、深海棲艦側は吃驚したという。

 

 

 なにせ浮いているのが不思議なくらいのボロボロな舟に、着の身着のままの難民がすし詰めのぎゅうぎゅう詰めな状態で、流れ着くようにして上陸してきたものだから、見付けた者達もどうしたらいいか分からなかったらしい。

 

 

 その後なんやかんやあって、話し合うこととなったのだが、ここで深海棲艦側はこの難民達にある提案、というか、懇願をした。

 

 

 

 作物の栽培方法を教えて下さい!おねがいします!!(必死)

 

 

 

 今度は難民達が吃驚して腰を抜かしたという。

 

 

 

 ことの発端は暫し遡る。

 

 

 舟が流れ着く前日、深海棲艦の姫達はとある場所で自分達の今後に関わる重大な会合を開いていた。

 

 

 その内容は─────

 

 

 みんなのご飯どうしよう?(切実)。

 

 

────というものである。

 

 

 深海棲艦はその出現当初より頻繁に船舶を襲撃していたが、その理由は深刻な食糧問題を抱えていたからである。

 

 武器は持って生まれたが、食糧の(たぐ)いは一切持っていなかった。

 

 深海棲艦だって動いていれば腹は減るのだが、食糧自給率は驚異のほぼゼロ%!!*3

 

 

 だけど日々増えていく大切な同胞(はらから)達。

 

 

 無いなら余所から奪うしかないと、出現当初より掠奪目的で人間達の船を襲い出した訳だが、安定もしないし採算が合わない!そもそも量も足りない!

 

 

 しかも襲撃を恐れて船の数は減る一方だし、航路を変えたりといたちごっこになって割りに合わなくなった。

 

 

 オセアニアからの北上、島嶼の占拠の理由には、核攻撃に対する人類への報復という目的もあったが、真の理由は日々増え続ける同胞(はらから)を食わせていくために必要な食糧の確保にあった。

 

 

 一時は本気でユーラシア大陸内陸部へと侵攻する計画も真剣に考えられたが、陸上戦力が無い*4というのと、そもそも()()()()()()()()()()()というオーストラリアでも起きた問題が伸し掛かり、早々に却下された。

 

 

 オーストラリアでは色々あって現地住民との共存関係を構築出来かけてたが、核攻撃によって文字通り蒸発してしまった。*5*6

 

 

 この核攻撃を受ける直前までに入手出来た食糧の備蓄があるが、それだって日々減る一方。

 

 

 なんとかして安定させなければならないが、妙案がないまま時間だけが経過し、喧々諤々たる議論と殴り合いの取っ組み合い*7と疲労からの居眠り鼻提灯の末、ヤケクソ気味に「仕方無い。じゃあ作ろう!」という案が出てきた。

 

 

 しかし作り方が全く分からない。

 

 

 その日は解決案やそれ以外の代案が出ることはなく、全員疲れ切ってこれ以上の議論の継続は不可能となり、続きは後日に持ち越すこととし、そのままお開きとなった。

 

 

 そんなときに人間の難民達がやって来た。

 

 

 もうこうなったら駄目で元々、恥も外聞も一切合切かなぐり捨てて頭を下げて懇願した。*8

 

 

 だがことはそう簡単にはいかない。

 

 

 何故ならば一朝一夕に行かないのが農業である。

 

 インドネシアは農業が盛んな国であったが、それも今や過去の話。

 

 離散の影響で人の手が入らなくなった田畑は既に荒れ果てており、1から耕し直さなければならず、人手は深海棲艦達の協力があればなんとかなるかもしれないが、収穫までにはそれ相応の時間が必要なのだ。

 

 

 その説明を受けた事で目に見えて落胆し、悲観に暮れてしまう深海棲艦達。

 

 

 そこに助け舟を出した者がいた。

 

 

 難民達を運んでいたオンボロ舟の持ち主である。

 

 

 その人物はインドネシアとマレー半島を中心に、第三次大戦以前から舟による密輸や密売を生業とする地元のブローカー組合のインドネシア人だという。

 

 舟の外観はオンボロだが、それは当局の監視を欺くための偽装で、同時に最近噂の深海棲艦とやらもオンボロ舟ならば見向きもしないのではないか?と期待しての事だという。

 

 それは兎も角として、そのブローカーの人物は居並ぶ深海棲艦達にある提案を持ち掛けたのだ。

 

 

 

 一緒にコーヒー豆で一儲けして、作物が育ち安定した収穫が出来るまでの間はそれで食糧を買わないか?と。

 

 

 

 曰く、以前からインドネシア難民や物資を密かにスマトラ島へと送り届けているという。

 

 

 無論、慈善活動ではない。

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 インドネシアはブラジル、ベトナム、コロンビアに次いで世界第4位のコーヒー生産大国であり、特にインドネシアで生産されるコーヒー豆の7割がスマトラ島で栽培されていた。

 

 しかしインドネシアの崩壊と国民の離散に伴い生産量が激減。

 

 国としては崩壊しても、何とか細々(ほそぼそ)と生産は続けられてはいたが、輸送インフラも真面に機能しておらず流通量は先細りする一方。

 

 そこに追い討ちを掛けたのが深海棲艦の出現。

 

 今やインドネシア産コーヒー豆の価格上昇は凄まじいものであり、そこに目を付けて一儲けしようと企む者も出てくることは自然の流れであるが、矢張りネックとなったのが未知の勢力である深海棲艦の存在だった。

 

 

 だがその深海棲艦が協力してくれるのならば、問題無く事が進められる。

 

 

 また東南アジア一帯の政情不安から深海棲艦だけでなく、同じ人間からも襲撃されるリスクがあった。

 

 しかも最近では軍隊、しかも(れっき)とした正規軍である国軍が治安回復と称して白昼堂々と海賊や盗賊紛いの襲撃を行なうケースが頻発しており、合法非合法関係無く被害が出ていた。

 

 

 だがその軍隊ですら敵わない深海棲艦が味方してくれたならば心強い。

 

 結論を言えば、早い話が深海棲艦を密売の協力者(人手)として、そして用心棒代わりの傭兵として雇いたいというものだ。

 

 その見返りとして食糧を提供するというものだった。

 

 

 他に選択肢が無かった当時の深海棲艦達はその提案を受け入れる事とした。

 

 

 

 その後まあなんやかんやあった様だが、上手く事は進み、深海棲艦は食糧を得る糸口を掴むことができた。

 

 

 そしてインドネシア難民と深海棲艦達によって再開墾も進み、田畑から安定した収穫が望めるようになった。

 

 

 また各地に散っていたインドネシア難民の生き残り達も少しずつ戻り、インドネシア各地の島々でも盛んに食糧の生産が進んだ。

 

 

 だがどうしても機械類や化学肥料の様な工業製品だけはどうにもならず、必要な工業製品と一部の食糧はインドネシアの外から購入している。

 

 

 その資金は主にコーヒー豆の密売で得た利益が元手である。

 

 

 

 色々と偶然や幸運が重なった結果、深海棲艦はなんとか食糧難による飢饉で壊滅するかもしれないという未来は回避された。

 

 

 

 とまあ、こんな感じの話が出てきたのである。

 

 

 

「…どこからどうツッコむ、じゃなかった。事実は小説より奇なりですね」

 

 

 蟀谷を押さえながらアンドロメダが呟き、同意するかのようにアポロノームが天を仰ぐ。

 

 

「しっかしまあ、よくその人間は協力を持ち掛けたモンだな…」

 

 人類の敵認定されてる存在なんだろ?とアポロノームが漏らすが、アンドロメダにはなんとなくその理由に心当たりがあった。

 

「多分、欧米に対する恨みと反感が根底にあるのかもしれません」

 

 

 そのアンドロメダ()の言葉に、どういう事だ?と首を傾げる。

 

 

 

 事はパンデミックの時期にまで遡る。

 

 

 世界的に猛威を振るったとされている疫病であるが、発生当初はその詳細が分からずに対応が二転三転し、混乱が波及した。

 

 そんな中、欧米各国を中心とした先進国が対応と対策に乗り出した訳なのだが、結論を先に言えばただ被害を拡大することに貢献しただけと、傘下が予算を食い潰しただけ(とど)まらずに、更なる二次被害三次被害の発生と拡大に貢献しただけだった。

 

 

 だが先進国はそれを認めず、事実をひた隠しし続けてなんの役にも立たない対策と対応を自国だけでなく、他の世界各国に強要するという狂気の沙汰としか言えない暴挙に出た。

 

 

 力や発言力が低い、或いは無い国々には()()を受け入れるしか無かった。

 

 

 何故ならば従わなければ事実上の経済制裁を課すというあからさまな脅しを平然と仕掛けてきたからだ。

 

 

 結果は最悪という言葉が生温く思えるほどの最悪っぷりだ。

 

 被害は(とど)まるところを知らず、ロックダウンによって国内の流通は完全に麻痺し、経済が混乱して停滞。

 

 流通が麻痺した事で物資が不足し、物価が上昇。

 

 政府の対応は後手後手に回り、混乱に拍車が掛かった。

 

 更には世界規模での火山活動の活発化によって巻き上げられた火山灰が引き起こした寒冷化と、異常気象による天候不順、日照不足が原因の作物の生育不良による不作。

 

 次いでに言えば、日照不足により世界規模で強引に進められていた太陽光発電システムの稼働効率低下による電力不足、その不足を補うはずだった火力発電システムも、流通停滞と石油、石炭の採掘生成設備の人員不足による稼働停滞によってエネルギー価格の高騰が追い打ちを掛けて深刻なエネルギー不足も発生。

 

 

 それ以外にも様々な問題が相次ぐ負のスパイラルが巻き起こり、国内の治安が急激に悪化。*9

 

 悪化した治安がさらなる混乱を生み、反政府デモだけでなくテロや暴動、内乱が勃発。

 

 

 そして落ち着く暇なく第三次大戦による混乱が伸し掛かる。

 

 

 

 この頃になると、人心の間にはある感情が芽生える。

 

 

 

 結局この未曾有の混乱は、欧米や先進国の無茶苦茶な()()が原因じゃないか?

 

 

 パンデミックの頃から薄々と感じていたが、第三次大戦も欧米とそのメディアが中心となって煽っている(ふし)、いや途中からはあからさまな程に恐怖とパニックを扇動していた。

 

 

 従わなかった方がまだマシだったのではないか?

 

 

 平等や多様性などと言っているが、結局連中は植民地時代となんら変わらない、何かと理由をつけて支配したいだけなのではないか?いや、それしか考えられない!

 

 

 

 欧米と先進国に対する不信の感情が、次第に蓄積されていた。

 

 

 そのことはアンドロメダがちらりと流し見した、ソーシャルメディアから掻い摘んで見た、当時投稿された人々の怒りと憎しみにまみれた罵詈雑言の内容からひしひしと伝わってきた。

 

 しかもそれらは徹底的に検閲されて情報の封殺が行われていたし、なんなら今でも継続しているのが確認された。

 

 不都合な真実は徹底的に弾圧され、都合の良い虚構だけが拡散されていた。

 

 

 そして深海棲艦の出現に際して、いの一番に騒ぎ立てて人類の敵と吹聴したのは欧米だった。

 

 

 

 ()()()()()

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()

 

 

 ()()()()()

 

 

 

 そういった声が上がっていたが、これらも()()弾圧されていた。

 

 

 それに散々人類の敵と吹聴しているが、内陸部の人間からするとそれは疑問だらけの論調だった。

 

 例えるならば、沿()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と騒いでいるようなものだ。

 

 

 このパラドックスに対する明確な答えが出されることは無かった

 

 ただただ脅威だ脅威だとヒステリックに騒ぐだけ。

 

 

 このやり口は()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 だからこそ、人心は本音で言えば呆れ返っていた。

 

 

 欧米に振り回され続けて滅茶苦茶にされた国々では特にその傾向が強いように思えた。

 

 

 であれば、「もう欧米の言っている()()に付き合っていられるか!」と敢えて深海棲艦と仲良くしてみようと試みる者が現われたとしても、不思議ではないのではないか?

 

 もしかしたら、先の、深海棲艦と最初に共存しようとしたオーストラリアもそういった感情が根底にあったのかもしれない。

 

 ひょっとしたら、そのことが欧米にとっては不都合な事であるからこそ、オセアニア一帯を巻き込んだ深海棲艦への核攻撃は、それが背景にあるのかもしれない。

 

 

─────というのがアンドロメダが今掴んでいる情報から考え出した考察である。

 

 

 無論、正解ではない可能性も十分に考えられるが、人間は感情のあるれっきとした生き物である。

 

 いくら崇高な理屈や御高説をどんなに並べようとも、その本質からは逃れられないとアンドロメダは考えている。

 

 

 最後はやはり、人間の持つ感情、が決断の決め手となる。

 

 

 そのことは()()()()を通して何度も実感した。…事の善し悪しは別としてだが。

 

 

「…比較対象として相応しいかは兎も角、デスラー体制時代のガミラスよりも酷くねぇか?」

 

 

 アンドロメダ()の語りと自身のタブレットに送られてきたデータの文面を速読で流し見したアポロノームが、車椅子の背凭れに体重を預け、溜息を吐きながらそう呟いた。

 

 

 デスラー体制時代のガミラスでは、当時のアベルト・デスラー永世総統による主導のもと、『デスラー・ドクトリン』と呼ばれる強引な拡大政策が推し進められていたが、次第に大小様々な問題や軋轢が生じ、各所で不平不満が噴出していた。

 

 

 それらはハイドム・ギムレーが長官を務める『デスラー親衛隊』と秘密警察によって徹底的に摘発*10されて収容所惑星に送られたり、時には惑星一つを焼き尽くす事態*11といった大弾圧が起きていた。

 

 

 後年、そのあまりにも強引過ぎる行動の背景には、ガミラス本星が密かに抱える()()()()()()()が関わっていた事が判明する。

 

 

 ガミラス星の寿命が差し迫っており、後五十年もしない内に消滅する

 

 ガミラス民族はその体質柄、長期間他の惑星では生存することが出来ない

 

 ガミラス民族が生き延びるためにはガミラス本星とそっくりな自然環境を有する新天地たる惑星が必要だった

 

 だが、大小マゼラン銀河を統一しても、該当する新天地は見付からなかった

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 つまり()()()()()()()()()()()()という明確な目的があったのである。

 

 

 道義的に許されざる血で血を洗う業の深い行為を繰り返して来たが、その本質は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()であった。

 

 このことはアポロノームだけでなく、アンドロメダも一定の理解を示していた。

 

 

 しかし、この世界の地球、あえて言わせてもらうならば、欧米先進国の為政者の行ないを見ていたら何がしたいのかが全く分からないのだ。

 

 

 意図的に被害を拡大させている?

 

 

 何故?

 

 

 分からない。

 

 

 本当に分からないのだ。

 

 

 地球連邦(我々の地球)や今や大切な同盟国であるかつての敵国(共和制ガミラス)の様に滅びの危機や恐怖を知らないからか?

 

 

 そういう意味では、この世界の地球の為政者よりも、彼らの言う()()()()()()()()()()()()()達の方がまだ常識的というか、()()()()()()()()()()()()()分まだマシにすら思えて来る。

 

 

 

 アポロノームもアンドロメダ()と同様、段々と心情的に深海棲艦に寄りつつあった。

 

 

 

 例え彼女達の行ないが、半ば犯罪に加担する行為だとしても、批判する気にもならなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お〜〜い!メシだぞ〜!!」

 

 

 

 

 ハンガーの入口に、寸胴鍋をワゴンカートに載せた飛行場姫がやって来ていた。

 

 

 

 些か重苦しい雰囲気を纏ってしまっていたアンドロメダとアポロノーム(大切な妹分二人)に、駆逐棲姫が手を叩いて満面の笑みを浮かべながら「ご飯にしましょう!」と提案したことで、二人の雰囲気が柔らかくなった。

 

 

 

 鍋の中身はシチューだった。

 

 

 しかも飛行場姫のお手製で、わざわざアンドロメダとアポロノームの妖精達の分も用意されていた。*12

 

 

 飛行場姫がハンガーにいる全員に()ぎ分け終えた時、何故か他の姫級達まで集まって来ていた。

 

 

 そのことに首を傾げるアンドロメダとアポロノーム。

 

 それにわざわざここに運ばなくても、呼んでくれたらこちらから出向いたのに。

 

 

 そう考えていると、自分の取り分を持った飛行場姫が他の姫級を伴って二人の元にやって来た。

 

 

「無論、ちゃんと目的があるわよ」

 

 

「「「「「私達にもマゼランパフェ下さい」」」」」

 

 

 

 相変わらずマゼランパフェは深海棲艦垂涎の的の様である。

 

 その後OMCSを急遽稼働させて集まった深海棲艦達にマゼランパフェを振る舞うことになったのだが、その際に駄目で元々とアポロノームの艤装のOMCSを試しに稼働させると、無事に作動することが確認された。

 

 

 振る舞われたマゼランパフェは大好評であった。

 

 

 また、飛行場姫お手製のシチューもかなり美味しかった様である。

 

 

 ただ、試しにOMCSで生成されたコーヒーを飛行場姫に試飲してもらったが、香りの段階からなんとも言えない渋い顔をされたことが、アンドロメダの航海ログに記載された。

 

 

 やはり未来の最新鋭科学技術の結晶でもあるOMCSを持ってしても、本物の味の本質が分かる者の舌には敵わないようである

 

 

*1
第三次大戦のどさくさ紛れに台湾を併合する形で出来た国。

*2
寧ろ余所者に対して武力を使って今すぐにでも追い出したいというのが本音だった。

*3
一応、海産物を採取したりはしていたが、効率も悪く微々たるものであった。

*4
陸上型深海棲艦は陸上戦力というよりも陸上施設が近いために、内陸部へと侵攻すれば孤立化してしまうため、艦隊からの掩護が可能な沿岸部周辺や島嶼でしか活動出来ない。

*5
共存関係の構築を成し遂げたやり手の姫級とそれに携わった深海棲艦達がいたが、核攻撃によって悉く死亡或いは行方不明となり、どのような方法で成し得たのかは不明。

*6
南太平洋に深海棲艦が集結していたのも、共存関係の構築できつつある事を聞きつけたのが理由であった。

*7
『会議は踊る、されど進まず』ならぬ『会議は殴り合う、されど進まず』

*8
実際、そうせねばならないほどに、相当追い詰められていた。

*9
この現象は世界各地で見られた。

*10
抵抗した場合は現場の判断で射殺が許可されていた。

*11
デスラー体制末期、ノルド大管区、属州惑星オルタリアで発生した原住民の蜂起、反乱に対するガミラス移民団共々皆殺しにした大虐殺事件。当時ガミラス領内ではガミラスに抵抗する地球(テロン)『ヤマト』(宇宙戦艦)の活躍に触発されての蜂起が相次いでおり、その対応に手を焼かされていた。

*12
ただし食器は妖精用の物が無いため、自前であるが。





 リアルで食糧危機だ何だと叫ばれている現状で、そんなことよりも環境だー!そのために食糧生産減らすんだー!と叫んでいるEUって頭大丈夫なの?それに追随しようとする西側も大概だが。スリランカがいま悲惨なことになっているみたいだが…。
 結局エネルギー問題だってマトモに解決する気無さそうだし。民衆の安寧よりも金ですか?
 私はどうも理想と現実の乖離を理解し直視出来ない各国で気炎を上げている左派と呼ばれる連中が好きになれない。連中の本質は金にしか興味が無いのだろう。もしかしたら、金にしか興味が無い連中が、金になるからと左派っぽい耳触りの良い美辞麗句や綺麗事の絵空事を並べて金儲けしているのか…。救いようがない。
 ある意味この作品の人類、特に為政者に関しては上記の様な個人的に抱いている不信感が根底にあります。
 …現実がマジで事実は小説より奇なりにならなければ良いが。




 畑仕事する深海棲艦…。完全にあの人の作品の影響だなぁ…。


 ヤバい、アポロノームも絆されてる!



解説

 
 マンデリン

 酸味が少なく、強い苦味としっかりとしたコクが特徴。風味もしっかりとしている。カフェ・オレに適している。
 ただし、マンデリンはインドネシアで生産されている全コーヒーの内ほんの数%しか生産されておらず、非常に希少価値が高い。


 ブルーマウンテン

 ジャマイカ産のコーヒーで、高価だが日本でも有名な品種。

 コーヒーの王様。味は「黄金のバランス」と称されるほど、苦味・酸味・甘味・コクのすべてが均等に調和している。

 ジャマイカ政府による厳しい条件管理と限られた地域で収穫した豆しかブルーマウンテンと名乗ることが出来ない希少性と、値崩れしないように収穫量が制限されており、非常に高価である。

 なお、その生産量の実に8割が日本へと輸出されている。


 中華連邦

 第三次大戦中、当時の中国がどさくさ紛れで台湾を併呑して出来た国。

 当時のアメリカホワイトハウス、国務省は激烈な文言で彩られた非難声明、通称『遺憾砲』の一斉砲撃による反撃を試みるも、全く効果がなく反撃に失敗。

 その後核攻撃で大陸主要都市と共に台北も消滅した。



 東南アジアの情勢

 カオス!以上!


 深海棲艦が現われる沿岸部が一番安全という世間一般からしたら意味不明なパラドックスでよりカオス加減が加速している。



今後使うか分からない裏設定

 件のブローカーは地元のローカルマフィアの下部組織に属するが、販路の拡大に伴いその上位であり元締めでもあるロシアンマフィアや、アジアに拠点を持つ各地のマフィア(その中で最大勢力はイタリア系。)とカルテル(とはいえ往来が難しいために組織の勢力の割には極少数)も参入し、販路が一気に拡大。
 チャイニーズマフィアは現在衰退してその下部組織のほとんどがロシアンマフィアかイタリアマフィアに吸収された。因みに件のブローカーが属するローカルマフィアも元々は中華系マフィアの末端組織だった。


 東南アジア圏で通貨は心理的な問題から米ドルや日本円、EUのユーロよりも新ロシア連邦(NRF)のルーブル、インドのルピーが現状最も力を持っている。
 また経済的な繋がりも両国の比重が大きい。
 そのため現在インドネシアで使用されている化学肥料や農業機械等の主な出所もNRFやインドが最多。


 飛行場姫の姐さんの夢

 引退したらマンデリンと相性が良いとされる豆が栽培されているというブラジルへとコーヒー旅行に行きたい!

 因みに飛行場姫の姉は紅茶派。



 それではこれにて失礼致します。励みや参考になりますので、お気が向きましたらお気軽に感想をよろしくお願いいたします。

 

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