艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 神の真似事をしようとした愚かなニンゲン共と、その狂気の犠牲となり、全てを狂わされた哀れな者達。

 若干の残酷な描写があります。てかやりすぎたかも…。


 それと衝撃的な事実が色々と発覚します。


第29話 Japanese Navy Komatsushima Naval Base-5

 

 

 艦娘と呼ばれ出した存在達が人類に協力して、当時劣勢だった戦況をどうにか食い止めることが出来た。

 

 

 時を同じくして、鎮守府などの艦娘を顕現することの出来る方法が確立されたことにより、戦力の増強に乗り出した。

 

 しかし、何が顕現するかは完全に運任せであった。

 

 

 戦艦や空母といった主力艦の顕現を狙っても、実際に顕現したのは駆逐艦だったという事はざらにあった。

 

 

 これに人類は少なからず焦りを覚えた。

 

 

 今でこそ何とか押し返せてはいるが、深海棲艦との物量差は如何ともし難く、大軍をもって押し寄せて来られると、押し潰されるのは目に見えていた。

 

 

 事実、深海棲艦の前線に兵力の集中が確認された事で、人類側の焦りはより顕著なものになる。

 

 

 なんとかして纏まった戦力を整えなければならない。

 

 

 その焦りが人類をある狂気へと突き動かした。

 

 

 戦死した艦娘の遺体や回収した深海棲艦の死体を徹底的に解剖、分析することで、人類の肉体へと応用出来る技術を確立する。

 

 

 人工的な艦娘、所謂人造艦娘の開発製造に乗り出した。

 

 

 

 だがそれは早々に暗礁に乗り上げることとなる。

 

 

 

 あまりにも凄惨な人体実験の実態が世間に暴露された事で、政治スキャンダルへと発展。

 

 

 紆余曲折を経て研究施設は閉鎖され、今まで以上の資源を投入することで兎も角戦力を増やす方針へとシフトした────表向きは────。

 

 

 極東の島国、日本では密かに研究が続けられていた。

 

 

 パンデミック以前より、外資によって国土が買い漁られ、事実上の治外法権地帯が幾つもあった。

 

 そのうちの一つ、外資系製薬会社が日本国内に作り上げた生産研究施設は完成当初より黒い噂が絶えなかった。

 

 

 そもそもその製薬会社は海外での薬害問題で大量の死亡者や障害者を出したことで、海外においての信用が失墜し、起死回生を狙っていたという噂があった。

 

 

 人体実験に必要な素材は、それなりに豊富だった。

 

 

 パンデミックや薬害によって多数の人間が死亡し、それに伴い多数の孤児も発生した。

 

 

 表向きは自分達が引き起こした薬害事件へのけじめとして、孤児を引き取る慈善事業という事になっていたが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 そしてその子供達は、施設に送られた時点で()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 私が人間だった時の記憶は、もう殆ど憶えていない。

 

 

 少なくとも私も孤児であったことは確か。

 

 

 ()()()()には私と同じ様な子供達がたくさんいた。

 

 

 だけど私ともう一人、マニジューリヤ姉さん以外、その殆どみんなが死んでいった。

 

 

 私とマニ姉さんは数少ない成功例らしかった。

 

 

 そしてあの日、私とマニ姉さんは施設を焼き払った。

 

 

 それは突然だった。

 

 

 

「お前達はもう必要無いからいらない」

 

 

 

 ……は?

 

 

 

 突然銃を突き付けられながら、まるでゴミを見るかのような目付きで私達を見遣りながら、そう告げられた。

 

 

 理由は単純にこのプロジェクトがあまりにも金食い虫過ぎて見限られたのと、いくら治外法権地帯とはいえ、流石にもうお目溢し出来る限度を超えていたらしかったのだが、当時の私には知る由もなく、また知っていたとしてもそんなこと、関係無かった───。

 

 

 散々ヒトの体を下卑た目で見ながら好き勝手にいじくりまわしておきなら、必要が無くなったからもういらない?

 

 

 

 巫山戯るな…。

 

 

 巫山戯るな…!

 

 

 巫山戯るな!

 

 

 ふざけルな!!

 

 

 フザけるナ!!

 

 

 返せ!ワタシノ体を!!

 

 

 かえせ!

 

 

 カえセ!!

 

 

 カエセ!!

 

 

 カラダヲ!

 

 

 ミンナヲ!!

 

 

 カエセーーッ!!

 

 

 

 実験に継ぐ実験、時には得体の知れない薬物を投与され、更には元が何だったのかが分からない“物体”を移植された事で、私とマニ姉さんの体はボロボロだった。

 

 

 だけど他のみんなは────。

 

 

 私達はまだ命があっただけでも幸運だったのかもしれない。

 

 

 だけどそんなことはなんの慰めにもならない。

 

 

 私は心の底から今までに感じたことのない怒りが溢れ、荒振る激情の赴くままに、咆えた。

 

 が、直後に幾つも鳴り響いた銃声によって掻き消され、そのまま床に倒れ伏せた。

 

 

 自身の体から流れ出る()()()を眺めながら、ああ、死ぬんだ…。とどこか他人事の様に思いながらも、私の中で何かが切れた様な音を感じた。

 

 

 

 

 気付いたら、私は燃え盛る炎の中を逃げ惑うニンゲンを目に付く片っ端から肉片へと変えていっていた。

 

 

 体に撃ち込まれていたはずの無数の銃弾は、何故か綺麗さっぱり消えていた。

 

 

 マニ姉さんが施設のシステムを掌握したことによって、ニンゲン達は逃げ場を完全に失っていた。

 

 ワタシはそれを一人残さず見つけては丹念に、丁寧に殺して回った。

 

 

 ワタシは暴力に酔い痴れていた。

 

 

 その時のワタシは、どんな顔だったのだろうか…?

 

 

 耳に残る悲鳴が、心地良かった。

 

 

 命乞いの声がとても滑稽だったし、それを無視して砲身で肉体の原型を留めないくらいにまで徹底的に殴り続けて嬲り殺すのが楽しかった。

 

 

 粗末なバリケード越しに雑多な小火器で健気に抵抗してくるのを鼻で笑いながら、32サンチカネー砲でバリケードごと吹き飛ばし、まだ息があって逃げようとする者達は一人一人、嗤いながらその頭を丹念に速射砲で吹き飛ばし、即死せずにただ動けなくなって横たわる者には砲ではなく、鋭利な形状の艦底部を模した脚部艤装で頭を踏み砕いてあげた。

 

 

 罵る声に不快な気分にさせられ、その喧しい口に鋭利な衝角を叩き込んだり、脚部艤装の蹴りで黙らせ、脳漿をぶち撒けた時の手や脚に伝わる感触に快感すら覚えた。

 

 

 気持ち良かった。

 

 

 今まで命を弄ばれていたのが、今やワタシが、ワタシ達が弄ぶ側…。

 

 そう思うと自然と笑みが零れた。

 

 

 本当に楽しくて気持ち良かった。

 

 

 飛び散る血飛沫、撒き散らされる臓物、それらを照らす燃え盛る炎、悲鳴、怒声、それら全てがワタシに言い知れぬ気持ち良さと快感を与えてくれた。

 

 

 もっと。

 

 

 もっと!

 

 

 もッと!

 

 

 モッと!!

 

 

 モット!!

 

 

 モット気持ち良くナリたい!!

 

 

 モットワタシを気持ち良くシテ!!

 

 

 

 

 

 …あの時の私は完全に狂っていたと、断言出来ます。

 

 

 歪んだ快感に身を震わせ、どす黒い感情の赴くままに力を振るった。

 

 

 だけど、それと同時に悲しかった。

 

 

 施設のあちこちで、既に手を下された子供達の亡骸が、横たわっていた。

 

 

 悲しかった。許せなかった。

 

 

 なんの権利があって、コイツらは平気で何の罪もない命を奪おうとする?

 

 奪うということは、奪われる覚悟くらいは出来ているのだろう?

 

 

 例の金塊も、最後に一番丁寧に擦り潰した所長から奪い取った、会社そのものと所長自身のプライベートバンクのあるスイス銀行の口座の存在とその口座番号を知り得た事によって、得る事が出来た。

 

 所長のヤツ(こいつ)、パンデミック時の荒稼ぎの時から相当な金額を不正にちょろまかしていた様だった。

 

 

 

 そしてこのタイミングで漸く軍がやって来た。

 

 

 驚いたことに、やって来たのは陸軍ではなく海軍、しかも艦娘達の部隊だった。

 

 

 後になって分かった事だが、施設から軍に通報があったらしい。「深海棲艦の襲撃を受けた」と。

 

 実際、施設の立地は海とも近かったため、有り得ない話では無かった。

 

 

 その後ワタシは取り押さえられた。

 

 

 相手は第二次大戦期の艦艇、対してこちらは日清戦争期の、しかも問題だらけの小型巡洋艦である以上、初めから喧嘩にすらならなかった。

 

 

 初め彼女達は困惑していた。

 

 

 深海棲艦が出現したとの通報により駆け付けてみたら、相手はどう見ても自分達と同じ艦娘の姿形をしていた。

 

 しかも今までに確認されていなかった個体である。

 

 

 ここでマニ姉さんが機転を利かせ、ワタシが暴れ回っているスキに可能な限り掻き集めた、この施設で何が行なわれていたのかを示す資料を見せた。

 

 

 その資料を見た艦娘部隊の現場指揮を任せられていた、今は私の艦隊でその辣腕を振るってくれている長門と陸奥は、そのあまりにも信じ難い内容に終始狼狽し、自分達では判断しかねると、上官であり、後に私にとっても大恩ある恩師()()()橘茂樹大佐に判断が委ねられた。

 

 

 

 その後紆余曲折を経て、私もマニ姉さんも軍で保護されることとなった。

 

 

 

 

 

「とまあ、大分端折ったりはしたけど、これが私の体の秘密よ」

 

「流石に人造艦娘の存在は世間体的に問題があり過ぎるからと、早速ワイロを駆使して戸籍の偽装を行なって、今の真志妻亜麻美という名前を貰ったわ」

 

「しかしまあ、リアルで10万$PON!とをやることになるとは思わなかったわ」

 

 

 くれた、じゃなくてくれてやった方だけどね。

 

 クツクツと笑いながらそう語る松島。

 

 

「ああ、出来れば今まで通り真志妻で呼んで下さいね」

 

「公式には松島なる艦娘は存在しない事になってるから」

 

 

 それに亜麻美という名前は橘大佐の今は亡き奥様との間に出来た、早逝したご令嬢の名前だというのだ。

 

 そしてその橘大佐も、()()()()()()既に鬼籍入りしていた。

 

 

 恩師との思い出や恩義を忘れないためにも、彼から頂いたこの名前をこれからもずっと大切にしていきたかった。

 

 

 

「真志妻大将は、その、何故そのまま軍に?」

 

 

 やや遠慮勝ちに述べられた、海風(ウミカゼ)からの質問に、真志妻は少しだけ考える素振りをしてから答えた。

 

 

「こんなご時世じゃ、他に行く宛も無かったし、こんな体だからね。知らぬ間にガタが来て倒れる。なんてことも有り得なくも無かった。それに───」

 

 

 チラリと長門を見遣る。

 

 

「私達を信じて匿うことを決めてくれました橘大佐に賛同し、何かと面倒を見てくれました彼女達に恩返しがしたかったから、かな」

 

 

 朗らかな笑顔、そして何処か照れくさそうにそう語る真志妻の言葉に、嘘偽りは無さそうだった。

 

 

 事実、彼女の艦娘を愛するようになった最大の切っ掛けは、この頃の事の出来事、経験が非常に大きい。

 

 

 だからこそ、彼女達の為ならはどんな労も惜しまないし、彼女達からの期待には最大限答えるのが当たり前であるという考えとなった。

 

 

「私は艦娘への人類による邪な欲望に対する防壁でありたいし、最期までそうあり続けたい」

 

「主従関係なんて以ての外」

 

「私は彼女達に寄り添える存在でいたい」

 

「それはアンドロメダさんも同じ」

 

 

 ここで真志妻は真剣な眼差しとなり、部屋に居る全員を見渡した。

 

 

「どんな理由であれ、どんな事情があったとはいえ、アンドロメダさんが私達を頼ってここに来るのであれば、私は彼女の為に可能な限り、最大限の便宜を図ります」

 

 

 無論、初めから敵意剥き出しでしたら、どうしようもありませんが。と肩を竦めながら付け加えて締め括った。

 

 

 その真志妻の言葉を聞いて、霧野(キリシマ)は少し悪戯心に火が点いた。

 

 いや、悪戯心というよりも、()()()を語るならば今しかないという確信めいた気持ちがあった。

 

 

 

「確証がある話じゃあ無いんだけどね、多分あの娘、深海棲艦のムスメっ子と独自に友好関係を築いたんじゃないかと私は見ているよ」

 

 

 その言葉に部屋の空気が騒然となる。

 

 

「それも多分、姫級ってクラスのムスメっ子とだね。それならばあの偽装爆破にも説明が付く」

 

 

「もし私が彼女達、深海棲艦の立場なら、敵対よりもアンドロメダとの融和の道を模索するね」

 

「戦えば物量差から何とか押し切れるかもしれないけど、それまでに甚大な被害が発生する可能性が、先の戦闘で証明された」

 

「あの娘もあの娘で補給などの後方支援のアテが無い。下手にドンパチを繰り返したら、直ぐにすっからかんになっちまう」

 

 

「双方これ以上の戦闘は得策ではないという、ある種の奇妙な利害関係の一致を見たんだろうね」

 

 

 ここで一息付けるべく、コップに注がれた水に口を付けた。

 

 流石に沖田さんから聞いた深海棲艦の姫級のムスメっ子を好きになっているかもしれないという話は、今の所は伏せた。

 

 

 チラリと真志妻を見遣る。

 

 

 彼女は腕を組み、目を瞑って考えに浸っていた。

 

 

 そして徐ろに口を開いた。

 

 

「…山風(ヤマカゼ)さん。少しお聞きしたいのですが、貴女が米軍への不正アクセス行為に及んだのは、もしかして将来的に対米関係が悪化した時を見越してのものですか?」

 

 

 真志妻からの質問に、山風(ヤマカゼ)はやや俯向きながらも、コクリと頷いて返し、「…あの国が、()()()()()()()()()から」と付け足した。

 

 だがその“トリガー”という言葉の意味する所が何なのかが分からず、みんなして首を傾げた。

 

 

 そして、この日最大規模の破壊力を持った爆弾が、山風(ヤマカゼ)の口から齎された。

 

 

「…この戦争劈頭に起きたオセアニアへの核ミサイル攻撃、やったのは()()()()()()()()

 

 

 まさかの情報に、部屋の中が一瞬にして凍り付いたかのような錯覚に、室内に居た全員が囚われた。

 

 

「そんな馬鹿な!?発射地点が中華連邦領内であることは特定されているんだぞ!?」

 

 

 長門が噛み付くようにして反論するが、山風(ヤマカゼ)は動じなかった。

 

 そして自身がかつて聞いた()()()()()()()()()との類似点を見付け出した土方が、苦虫を噛み潰したような声で告げた。

 

 

「…アメリカサイバー軍か?」

 

 

 その土方からの問に、山風(ヤマカゼ)は「…うん」と答えた。

 

 

 かつての内惑星戦争にて、国連宇宙軍内部である噂が流れていた。

 

 

「火星軍による隕石落としは地球軍内部の主戦派による自作自演の可能性がある」

 

 

「特に主戦派の筆頭であるアメリカが、相次ぐ地球艦隊の敗北によって蔓延しつつある厭戦気分を払拭するために、火星にある資源搬出用のマスドライバーの制御システムにサイバー攻撃を仕掛けて乗っ取り、地球へと隕石を射出させた」

 

 

「奇しくも火星軍でも隕石落としの計画があり、また自分達の重要設備であるマスドライバーが乗っ取らていた事を公表すれば、全体の士気に大きな悪影響を与えかねないから、元より計画された攻撃であると発表した」

 

 

「本来の計画ならば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 というものである。

 

 

 

 最終的にそれらは全て単なる噂でしかないという結論が出されたが、自作自演がお家芸とさえ言える今までのアメリカの所業の数々から、未だに激論の的となっている。

 

 

 そして山風(ヤマカゼ)が齎した情報も、ある意味そういった(たぐ)いのものだった。

 

 

 要約すると、アメリカはもとより艦隊を囮と餌にしてオセアニアへの核攻撃を計画していた。

 

 

 しかし直接手を下すと後から面倒な問題が起きるし、尚且つ新ロシア連邦(NRF)に対する核抑止力の観点から、自軍の核戦力は使いたくは無かった。

 

 

 

 

 近年新ロシア連邦(NRF)と中華連邦の両国は次第に意見の対立が目立ってきており、また両国共に国の再編という一大プロジェクトの真っ最中のため、国内は少なからず混乱していたが、侮り難い大国であることに変わりはなかった。

 

 

 これを機にどちらかを先に潰してしまおうとアメリカは、厳密にはホワイトハウスに居座る超後期高齢者を始めとした者達は考えた。

 

 

 そこで目を付けたのが、かつて第2砲兵と呼ばれていた中国人民解放軍ロケット軍*1である。

 

 

 中華連邦に核攻撃の責任を擦り付け、返す刀で沿岸部主要都市を破壊する。

 

 そうすれば中華連邦は容易に崩壊するし、沿岸部のみが標的であるため、必要な戦力も戦略ミサイル原潜が1隻あれば十分と判断された。

 

 

 

 運命の日、アメリカサイバー軍によるサイバー攻撃で、全土に配備されているミサイルの操作システムが乗っ取られ、核ミサイルが発射された。

 

 

 そして一切の釈明の機会を与える暇なく、報復という名目で中華連邦の主要都市に向けて戦略ミサイル原潜から核ミサイルが発射された。

 

 

 

 これが山風(ヤマカゼ)が掴んだオセアニアへの核攻撃の真実だった。

 

 

 更に付け加えるなら、その時動員されたアメリカ艦隊の人事と陣容にはある注目すべき点がある事も分かった。

 

 艦隊の首脳陣だけでなく、乗組員のほぼ全員が保守党支持者であり、投入された艦艇は退役間際の古い(ふね)ばかりだったというのだ。

 

 

 つまりアメリカは海軍の中にいる、現政権を支持しない者達の抹殺まで狙っていた。

 

 

 これらを調べた結果、山風(ヤマカゼ)はアメリカの事を信用に値しない、深海棲艦以上に警戒すべき勢力と見做していた。

 

 

 だからこそ、将来の事態に備えてアメリカの軍事力の中で最も警戒すべきと判断した機能別統合軍の一つ、核兵器戦力の統合運用を司るアメリカ戦略軍を万が一の時は無力化出来るように工作の下拵えをしていた。*2

 

 

 それが山風(ヤマカゼ)がアメリカ国防総省への不正アクセスを行なっていた理由だった。

 

 

 

*1
2015年12月31日に名称変更。

*2
“アメリカ戦略軍”以外の機能別統合軍は先に述べた“アメリカサイバー軍”。陸海空海兵隊の特殊作戦部隊を統合指揮する“アメリカ特殊作戦軍”。平時、戦時を問わず、全世界におけるアメリカ軍の兵站、輸送に関する作戦指揮を統括的に担当する“アメリカ輸送軍”と、合計4つが存在する。





 相変わらずヒデェ話しか書いてねぇなぁ…。


 取り合えず、この世界では人間がベースの艦娘の製造計画は結果的に失敗と判断され、挫折致しました。…成功していたらより救い様の無い世界になっていた。


 こんなろくでもない世界であっても、それに抗う人間が全く居ないわけではありません。
 ですが、そういった人間達は総じて短命に終わっています。


 内惑星戦争での噂話は本作オリジナルです。


補足

橘茂樹(たちばなしげき) 故人

 元横須賀鎮守府所属艦隊の海軍大佐。

 この世界では数少ないマトモな思考が出来る人間の軍人。

 あの事件以降、松島とマニジューリヤを養子として引き取った。その為この時は真志妻姓ではなく橘亜麻美だった。
 軍内でそれなりに名の知れた人物であったがため、親の七光りだと言われたくなかった為に、軍に入隊する際に真志妻姓へと変更した。

 その後事故に巻き込まれて死亡。


 なお、真志妻の所に居る長門と陸奥は元々橘大佐の部下だった。
  


マニジューリヤ(Маньчжурия)

 元は日本人の父親とロシア人の母親との間に生まれたハーフ。

 第二次日露戦役敗北の結果に逆上し、怒り狂った一部の日本人によるロシア人狩りに巻き込まれて母親は惨殺され、父親は日本の裏切り者、ロシアのスパイとの謂れの無い罪を被せられて嬲り殺しにされ、残された彼女はロシア人との子供という事がネックとなり、受け入れ先が決まらずにあちこちを盥回しされた結果、例の施設に入れられた。

 松島よりも歳上であった為、彼女からマニ姉さんと呼ばれて懐かれていた。

 元々技術系の両親の元で育っていたからか、趣味がハッキングだった。

 今は真志妻の居る呉鎮守府の工廠に別の艦名を名乗り、技術職として務めている。

 過去の経緯から真志妻以上に人間を毛嫌いしている。




 愚痴コーナーである!!

 例の流行り病に罹患しました。感覚的には重い風邪って感じですな。

 安静を保つため、血圧を上げないために情報収集を控えていましたが、それでも例の選挙は気になり、軽く覗く程度に留めましたが、頭に血が上りすぎて既に闘病で寝込んでいるにも関わらず、危うく倒れそうになった。



 それではこれにて失礼致します。励みや参考になりますので、お気が向きましたらお気軽に感想をよろしくお願いいたします。

アメリカ大統領選挙のイメージは?

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