艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 円卓


 気付けば初投稿から1年が経つのか…。


──2023/01/19、追記──

お詫び

 後書きに記載しました一部に誤り──副大統領に機密解除の権限が無い。という所ですが、ブッシュ政権時代の大統領令で、一応大統領程ではないが有している事になっていた。──があることが判明しましたので、一部を削除いたしました。

 情報のリサーチが不足していた為に、この様なミスを犯してしまいました。以後気をつけます。


第35話 Round Table-2

 

 

「───という事があったんだ」

 

 

 

 戦艦新棲姫から事の顛末を“伝え”られ、今この場に集う姫達は一斉に考え込んだ。

 

 

 ここに来てまさかまさかの3人目となる異邦人の存在の発覚である。

 

 

 こうなるとまだ他にも居るのではないか?という疑問が真っ先に思い浮かぶが、だがそうだとするならば、それらが揃いも揃って表立った行動をしていない事に対しての疑問も出て来る。

 

 もしも今までに何らかの行動に出ていたのならば、その特異性から先のアンドロメダと同様に相当目立つハズだし、人間達だって何かしらの喧伝であったり噂話となって流布するハズだが、そういった痕跡は確認されていない。

 

 日本近海に出没する例の精鋭駆逐艦部隊が今のところ一番怪しいが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ため、恐らく違うだろう。

 自らの力を制限することによって発生するリスクがあまりにも高過ぎる。

 

 自動小銃を扱う事に最適化された現代の歩兵に前装式(マスケット)銃を装備させるようなものだ。

 

 自分達や艦娘、軍艦で例えるならば前装式の大砲を無理に装備させるようなものであるし、そもそもの問題として規格に適合しないと著しくバランスを欠いて事故に繋がってしまう。

 

 となると今回のそのArizona(アリゾナ)何某とやらよろしく、何かしらの理由で隠されているのかという結論に落ち着いた。

 

 

 …見落としていなければ、という注釈が付くが。

 

 

 

「しかしよくココに来れたな?」

 

 

「“見た”限りですと、かなり詰め寄られていた様に見えましたけど…」

 

 

 ある種“異常”とすらとれる相手、Arizona(アリゾナ)からの問い詰めに対する同情と、その状態から如何にして“この場所”へと来ることが出来たのかと気になった。

 

 先方は完全に冷静さを欠いていた。

 

 “この場所”へと来る為にはある程度落ち着いて、集中していなければ失敗して意識不明となる危険性があるのだ。

 

 

「ああ、Iowa(アイオワ)からハリセンで頭(はた)かれて説教されている最中に抜け出してきた」

 

 

 一体何処に隠し持っていたのか、徐にハリセンを取り出したIowa(アイオワ)がフルスイングでArizona(アリゾナ)の側頭部を(はた)いた一部始終が“伝わって”きた。

 

 あまりの衝撃でそのまま砂浜に頭からめり込んでしまっていたが、当の本人は大したダメージが無さそうで、ケロッとしていた。

 

 まあそのお陰で思考が沈静化し、尚且つIowa(アイオワ)からの説教が始まったために、一言断りを入れてから緊急案件として報告するためやって来たという。

 

 

「でもそのArizona(アリゾナ)ってヒトの言ってたこと、何か可怪しくないですか?」

 

 

 一番初めにその違和感に気付いたのは、矢張りというべきかアンドロメダと最も付き合いの長い駆逐棲姫だった。

 

 

「お姉さんの───、アンドロメダさんの妹、アポロノームさんの事を知らないって言ったんですよね?」

 

 

 その駆逐棲姫からの問に、戦艦新棲姫は頷いて返す。

 

 

「でもこれを“見て”下さい」

 

 

 駆逐棲姫は空母棲姫、南方棲戦姫と共にアンドロメダから見せてもらった記録映像の記憶を全員に“見せた”。

 

 

 月軌道に集結した地球主力艦隊の中に佇む『アンドロメダ』を中心に寄り添うようにして並ぶアンドロメダ姉妹、2番艦『アルデバラン』、3番艦『アポロノーム』、4番艦『アキレス』、5番艦『アンタレス』。

 

 

 火星宙域にて、地球との安保条約に基づき派遣されてきた同盟国ガミラスの艦隊と艦列を列べる、ガミラスがライセンス生産し、太陽系の戦いにて奮戦したCCCの4隻。

 

 

 地球から出撃するBBB戦隊、前期生産型の『ブラックアンドロメダ』級で編制された大艦隊。

 

 『アンドロメダ』と共に並走する後期生産型の『ブラックアンドロメダ』級BBB戦隊。

 

 

 その他を含めた100隻を優に超える数多の『アンドロメダ』級が生産、実戦投入されていたことが見てとれた。

 

 

 だが何よりも重要なのは、これらの記録映像は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 それを鑑みて、下部組織とはいえ同じ地球軍に在籍していたのならば、いや地球の出身だというのならば最初に建造された『アンドロメダ』級、ファーストファイブとも言える5隻を知らないというのは些か奇妙な話だ。

 

 

 しかしもしも嘘を言っているとするのならば、今度は何故アンドロメダの名を知っているのか?彼女が艦隊、しかも地球艦隊総軍を率いる最高位の立場にいた(ふね)であることを知っているのか?という疑問点が出て来る。

 

 しかもあの目、あの態度はある種の“縋る”かのような雰囲気を感じ取れた。

 

 例えば、見知らぬ土地で親と(はぐ)れてしまった迷子の子供が、親を探して彷徨った末に漸くその姿を遠くに見付けたかのような、広い海を当てもなく彷徨っていた同胞(はらから)が初めて自分以外の同胞(はらから)の姿を見付けた時の様な。

 

 

 もしそれが全て演技の類いだというのなら、そのArizona(アリゾナ)という者は相当な演者で曲者であると言わざるを得ないが、それをする理由が分からない。

 

 騙したところでメリットがあるとは言い難い。

 

 

 繋がっているようで繋がっていない。

 

 

 そこである仮説が思い浮かぶ。

 

 

「アンドロメダさんが居た世界と似て異なる、新たな別世界からの来訪者…」

 

 

 空母棲姫が漏らしたその言葉は、今この場にいる皆が共通で思い浮かんだことだった。

 

 

「いつからこの世界は異世界からの観光地になったのよ…?」

 

 

 思わずといった雰囲気で、南方棲戦姫が天を仰ぎながら呟く。

 

 だがその茶化したかのような言葉とは裏腹に、その表情は苦り切っていた。

 

 

 

「もしこれからさらに増えるとしたら、厄介だな。

 

そいつらが全員こちらと友好的、悪くとも中立的であるとの保証はどこにもない」

 

 

 参加者の1人、防空棲姫が苦虫を噛み潰したかのような顔で告げる。

 

 

 温厚でこちらとかなり友好的な態度のアンドロメダと、その妹であるアポロノームは姉に引っ張られながらのやや友好寄りの中立、些か毒舌な所があるが中立寄りの友好と言えるArizona(アリゾナ)といった具合に、明確な敵対的な意思は示していない。

 

 

 だが今後現われるであろう“異邦人”の全てが、こちらに対して友好的で、敵対的とならないとは言い切れない。

 

 先の3人とは逆に、人類側と友好的となる可能性は十分に有り得る話であるし、なんならこちらに対して明確な敵対的立場を示してくることだって有り得るのだ。

 

 

 そのある意味で“前例”と言えるのが艦娘の存在だ。

 

 

 彼女達はまるで自分達に対するカウンターパワーの様にしてこの世界に現われた。

 

 

 ならばそれと同じことが、アンドロメダに対するカウンターパワー足り得る存在が現われないと言い切れるだろうか?

 

 

 そう考えると、末恐ろしい未来の予想が頭の中を駆け巡る。

 

 

 アンドロメダ達に匹敵する存在が自分達を蹂躙し、今まで築き上げて来た営みの全てを灰燼に()すという、悪夢などという言葉では言い表わし切れない様な地獄絵図が、ありありとその頭に思い浮かぶのだ。

 

 

 同胞(はらから)や協力してくれた人間達の皆で頑張って栽培したコーヒー豆を販売してお金を貯め、畑を耕し買い付けたタネや肥料を蒔き作物を育て、初めての実りに涙して喜び、もう飢えで同胞(はらから)達が苦しむことを心配しなくても大丈夫な位にまで来れたのに、そしてより安定した豊かな明日の為にと自分達なりに商売や事業を始め、それによって少しずつではあるが蟠りや凝りのある“外”の人間達との交流を行なう事で“人間社会”というモノを理解しようとし、それらの努力も徐々に軌道に乗って来たというのに、その全てが水泡に()すかもしれないのだ。

 

 

 だがこちら側の戦力で対抗することが絶望的であることは、事実上証明されており、そのことに異を唱える愚か者はこの場に、いや、少なくとも今の自分達のやり方、方針に賛同してくれている同胞(はらから)達の中にはいないと確信している。

 

 

 みんな“生きる”為に貪欲なまでに真剣だった。

 

 

 “あの日”出会った人間達に恥も外聞も何もかもをかなぐり捨てて頭を下げた“あの時”から、彼女達の心には生きることへの執着が強く根付いていた。

 

 飢餓による種としての滅びの危機という、現実味を帯びた“滅び”に対するリアルな恐怖を味わったからこそ、“滅び”に繋がりかねないことに対して敏感であり、それを回避するためにはどうすべきか?どうしたら良いのか?どういった手段、方法が最適解か?とは常に彼女達の頭を悩まし続けている“重要課題”である。

 

 同胞(はらから)を導く立場にいる上位種である以上は、考えることを止めてはならないことを、誰よりも理解している。

 

 また“生存”のためには形振り構わない、構ってはいられないという認識である。

 

 

 故に、一同の視線が駆逐棲姫に集中したし、そのことに対して駆逐棲姫も理解していた。

 

 

『なんとしてもアンドロメダの心をこちら側に繋ぎ留めていて欲しい。出来れば種族とかの垣根など関係無く、大切で失いたく無い存在と思ってくれるならば尚の事良い』

 

 

 そういった“願い”がひしひしと伝わって来た。

 

 

 それは駆逐棲姫も同じ思いではあったが、同時にアンドロメダの、大切で大好きな妹分の気持ちを考えると僅かばかり思い悩んでしまう。

 

 

 恐らくアンドロメダならば、理由を包み隠さず話せば、こちらの“願い”に対して真摯な態度で向き合ってくれるだろう。

 

 

 だがそれが、今後のアンドロメダの“意思”に対して足枷に似た“呪い”とならないかという不安があった。

 

 アンドロメダには、自身よりも他人を優先するきらいがあった。

 

 事実、自分よりもアポロノーム()を!自分に対して良くしてくれた空母棲姫や大切で大好きな駆逐棲姫(お姉ちゃん)を!ということを、さも当然な顔をしながら飛行場姫に対して言ってのけていたのを、昨日横で見ていたからこそ、自分自身をとことん蔑ろにして潰れてしまうのではないか?という不安が胸中を渦巻いていた。

 

 

 その事が凝りとなり、またアンドロメダ(彼女)にとって良いお姉ちゃんでありたいという自身の思いが相まって、何よりもアンドロメダ(彼女)が親と慕うヤマトと沖田艦長から、「あの娘を頼みます」との願いを聞き届けた手前、同胞(はらから)達の願いに対して率直になれないでいた。

 

 

 とはいえ、アンドロメダの持つ“力”による抑止力を欲しているという、打算や妥協が多分に含まれているものの、一応はアンドロメダを受け入れるという方向で一致したことに、多少なりとも安堵はしていたし、より良い代案も無かった為に割り切る事とした。

 

 

 だが、だからこそ、最低限の(スジ)は通すべきであるとして、一度アンドロメダに対してキチンと話を通すべきだと、言葉を濁すこと無くハッキリと主張した。

 

 

 その主張に対して特に異論が出ることなく、駆逐棲姫は一旦アンドロメダの所へと戻る為に“退出”した。

 

 

 

 

 

「…あの娘も、ずいぶんと良くなりましたね」

 

 

 駆逐棲姫がこの空間から消えたのを確認した姫の1人、インドネシアにおける主要港湾施設を預かる責任者である港湾棲姫が感慨深く呟いた。

 

 彼女はそこそこ古参の姫の1人であり、今の明るい雰囲気からは想像出来ないほどに()()()()()()()()()当時の駆逐棲姫を知っていた。

 

 

「核の炎によって脚だけでなく、仲の良かった多くの同胞(はらから)や親しかった人間達を一挙に失ってからというもの、その事が凝りとなって、あの娘は笑わなくなり、誰かに対してあそこまで執着することも出来なくなっていました…」

 

 

 彼女だけではない、数多くの同胞(はらから)達が“あの日”、あの悪夢としか言えない最悪な事件が原因で心身共に深い傷を負った。

 

 

 同じ陸上型深海棲艦でもあり、姉妹関係にある飛行場姫も、この時に片腕が吹き飛ばされて義手となり、暫くの間幻肢痛(無いはずの腕の痛み)に悩まされているのを、港湾棲姫はただ見ていることしかできなかった。

 

 そして駆逐棲姫と同様に、飛行場姫も笑わなくなっていた。

 

 寝ても覚めても幻肢痛に苦しめられる毎日に、彼女の心はささくれ立ち、周りに当たり散らしては大切にしてきた同胞(はらから)達を傷付け怯えさせてしまい、それによる罪悪感から自分に腹が立ってより心が荒むという負のスパイラルへと陥っていた。

 

 そして一時は自分をこんな体にした人間共にも、同じ苦しみを味あわせてやりたいという復讐の“魔”に取り憑かれていた。

 

 だがそれでもなんとか自身の気持ちに折り合いを付け、復讐のために単なる殺戮と破壊を撒き散らす“壊れた存在”へと陥ることは無かった。

 

 それは一重に、本来ならば連中の同族、仲間であるはずの人間達も一緒に核の炎に焼かれたという事実が、彼女の壊れつつあった心を踏み(とど)まらせた。

 

 

 当時のそのことを思い出し、飛行場姫は苦笑した。

 

 

 彼女がアポロノームに語った“力無き者”──武力という“力”を持たない人間や子供達──を甚振ることへの忌避感や、人間に対して思うところが無いわけでは無いが、その辺りはちゃんと分別出来ているという言葉の裏にはこのことがあった。

 

 

 また“力無き者”を甚振るということは、それこそ核の炎で全てを焼き払おうとした“下衆”なニンゲン共と同じに成り下がってしまうということに対する強い嫌悪感もあった。

 

 

 

 とはいえ、そうやって自身はなんとか気持ちの整理を付けたし、他の同胞(はらから)達も少しずつではあるが、折り合いを付けて行った。

 

 

 だが駆逐棲姫だけは、当時大切にしてきた者達を目の前で一挙に失ったという損失感が余りにも強く、感情が抜け落ちた“空虚”な状態が長く続き、見ていられない程だった。

 

 

 最近はそれなりに笑うようになって、大分良くはなっていたと聞いていたが、それでも彼女は単独で行動することが多かった。

 

 また失う事になるかもしれないという恐怖が、彼女の心の内にはあった。

 

 そのことに飛行場姫だけでなく、彼女と親しい繋がりのある者達は常に心を痛めていた。

 

 

 だからこそ、誰かのためにあそこまで振る舞える様になっていることに、驚きとともに素直に喜んだし、そのことからある意味功労者であろうアンドロメダに対して、飛行場姫は心からの惜しみのない感謝の念と共に、彼女のヒト柄にかなりの好感を抱いていた。

 

 それは港湾棲姫も同じ思いだった。

 

 アンドロメダは、駆逐棲姫の心を図らずとも癒してくれていたのだ。

 

 その事に好感を抱かずしてなんとする?

 

 

 この場にアンドロメダ本人を呼んで、お互いを直接紹介する事が出来ないのが、飛行場姫にはとても残念に思えてならなかった。

 

 

 

 

───────

 

 

 

 その頃、当のアンドロメダは詳細不明のデータを見付けたはいいものの、()()()()()から解析にドクターに協力を要請していた。

 

 

 最初はなんじゃなんじゃと訝しんでいたが。いざそのデータを見て納得した。

 

 

 何故ならばそのデータとはある薬物に関してのもので、それがかなり危険なシロモノであると記されているのはまず間違い無いのだが、薬学に関する知識が皆無なアンドロメダとアポロノームにはその真贋を見極めることが出来なかったのである。

 

 

 無論、その記載内容をそのまま鵜呑みにすれば、またアポロノームにこのデータを渡した際の“記憶”とおぼしき夢の内容を信じるならばその必要は無いのだが、なにせそのデータの出所がどうも“あの”デスラー親衛隊であるがだけに、扱いに慎重になってしまっていた。

 

 何よりも、そのデータの内容が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()事と、()()()()()()()()()()()()()()から、それを信じたく無いという心のフィルターが作動してしまったという一面もあった。

 

 

 そのため出来れば杞憂の類いであって欲しいとの願いもあった。

 

 

 だがドクターはずっと険しい表情を浮かべたままだった。

 

 

 

「すまんが艦長、泊地棲姫(子供好きのねーちゃん)、では駄目じゃな…、飛行場姫(コーヒー好きのねーちゃん)を後で呼んでくれ…。

それと、アナライザーを少し借りるぞ…」

 

 

 そう言い残すとドクターは有無を言わさずにアンドロメダの艤装の中へと消えて行った。

 

 

 残されたアンドロメダとアポロノームは顔を見合わせ、「杞憂が当たってしまったか?」という不安を帯びた表情となる。

 

 一応アポロノームも、ある程度はアンドロメダと情報の共有が出来ていたために、アンドロメダが懸念していた杞憂の可能性に辿り着いていた。

 

 

 

 

「あの妖精さん、一体どうしたっていうんですか?」

 

 

 なぜか居残ってアンドロメダとアポロノームの艤装の周りを妖精さん達の邪魔にならない程度にウロチョロし、取り外された備品やら整備のために艦載機格納庫から搬出されているコスモファルコンやら何やらを、興味津々に見ていた潜水新棲姫が、当然な質問を2人に投げ掛けた。

 

 泊地棲姫ならば、呼べばすぐに来てくれるだろうに、わざわざ今不在と言ってもいい飛行場姫を呼んでほしいと言い換えたその真意を、潜水新棲姫は掴みかねていた。

 

 

 その反応にアンドロメダは、さもありなんという気持ちとなり、どう話したものかと悩むが、アポロノームが首を横に振って「今はまだ話すべきでないのでは?」と暗に伝えて来たがために口を噤んだ。

 

 

 とはいえ何も言わないのは流石によろしくないと考え、さてどうしたものかと悩んでいると、まるで狙いすましたかのようなタイミングで、アンドロメダの膝の上にいた駆逐棲姫の体が微かに震えた。

 

 

「あ、お姉ちゃん。お帰りなさい」

 

 

 寂しかったですと言わんばかりに、駆逐棲姫の体をにこにこと微笑みながらギュッと抱き締めるアンドロメダ。

 

 駆逐棲姫もそんなアンドロメダ(妹分)の甘えを嬉しそうに受け入れながら、その体を抱き返してすりすりと頬擦りした。

 

 

 暫しお互いの体とその温もりを堪能した後、駆逐棲姫は徐ろに顔を離すと真剣な表情となり、話を切り出した。

 

 

「お姉さん、アポロノームさん、大事なお話があります」

 

 

 その駆逐棲姫の態度に、2人の妹分も表情を引き締めて聞きに徹する姿勢をとった。

 

 ある程度の予想はしていたが、駆逐棲姫の態度から恐らく何かしらの“要求”が彼女達の間で決まったのだろう。

 

 

 しかし、駆逐棲姫の表情からは些か不本意である、とも取れる気持ちの、“心の揺らぎ”の様なものも感じ取れて、しかも少し言い辛そうに言い淀むのを見て、これは一筋縄ではいかない“何かしらの重大事”が起きたのだと、アンドロメダは直感的に感じ取った。

 

 アポロノームもそのことを感じ取ったらしく、アイコンタクトで「姉貴に任せる」と伝えて来たので、アンドロメダは微笑みながら、大好きで掛け替えのないお姉ちゃんである駆逐棲姫にゆっくりと語り掛ける。

 

 

「お姉ちゃん、私は、私達大丈夫ですよ。

 

仮令(たとえ)どんな要求でも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

だから、気にせず話てください」

 

 

 駆逐棲姫には、その妹分の“無意識の優しさ”が、今は少し辛かった。

 

 

 もっと自分を大切にして!

 

 

 そう叫びたい気持に駆られながらも、そのことを必死に抑えながら、大好きな妹分の心の優しさから出た言葉の綾であると、自身に言い聞かせながら、意を決して先程までの事を語り出した。

 

 

 

───────

 

 

 ドクターは艤装の中にあるプライベート空間にて、打ち拉がれていた。

 

 

 

 

「最悪じゃ……、もしワシの予想が間違いなければ、このままだと50年、いや下手すると10年と持たずに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()………」

 

 

 

 





 なんだか少しばかし重めの話になってしまった様な…。
 とはいえ一応他の姫様達もアンドロメダを受け入れるという気持ちをより強くしました。

 次回は未知なるArizona(アリゾナ)という名の存在を知ったアンドロメダとアポロノームの反応と、深海棲艦の姫様達が危惧した懸念に関する2人の反応と見解についてとなります。



お馴染みとなりつつある愚痴コーナー!

 アメリカの中の国化が止まらない!

 先の投稿で取り上げたテキサス州西部の民主党牙城の都市、エルパソにジジイが視察に訪れると決まった直後から、大規模な不法移民の取り締まりと大量検挙が発生。
 しかも狙いすましたかのように視察エリアのみで、他の場所は放置。

 問題は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 発表によると検挙者は全員収監したとされているが、ちょっと待って欲しい。
 そもそもそれまでの間にその手の収容施設は完全にキャパオーバーとなっていたハズではないか?
 余りにも多過ぎるからと()()、いいですか、()()2()4()0()0()()を街中に釈放しなければならない程の大量の不法移民がエルパソに押し掛けていました。

 彼らは本当に収監されたのか?彼らは本当は何処行った?感のいいガキはうんぬんなんて戯れ言を言っているどころでは無いですよ。

 民主党はやれ人権だー!と騒ぎ立てている割に、中の国を批判しだしたりとしている割に、やっていること人権無視の中の国の真似事だらけ。
 そもそもジジイ一族だけでなく、現政権閣僚やその一族や仲間内には中の国に何らかの利権や繋がりがある連中の割合が多く、中の国批判も単なるパフォーマンスでしかない張り子の虎と見たほうが無難と言える。
 イーロン・マスクによるTwitterFilesによって政府機関やメディアによる検閲と圧力、言論の自由への重大な侵害の実態が次々と世に出され、アメリカの赤化が深刻な事態であると知れ渡ってきているが、それが今回の事態でより強化されてしまった。

 正直民主主義は崩壊しつつあるどころか崩壊していたと言わざるを得ない。

 共和党による巻き返しの大反撃を期待せざるを得ない。

 ついでジジイによる副大統領時代の機密文書持ち出しについて。

 ジジイの言い訳には無理な点が幾つも指摘されています。その一つに、持ち出した資料は一族による海外利権に関連する資料が含まれており、証拠の隠滅を謀ったと言われても否定出来ません。



 それではこれにて失礼致します。励みや参考になりますので、お気が向きましたらお気軽に感想をよろしくお願いいたします。

アメリカ大統領選挙のイメージは?

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