艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 ヨーロッパは燃えているか?


 遅くなりました。ここ暫く仕事がかなりヤバい状態で執筆する気力が沸かないどころか、休日といったプライベートも無気力状態になっています。…職場に『ОРЕШНИК(アレーシュニク)』降ってきたらいいのに。


 祝。ドナルド・トランプ大統領当選!!上院下院共に共和党が過半数確保!!

 とは言えそれでも懸念事項が既に出てきつつある。


 リアルは置いとい、取り敢えずこっちの世界(主に西側)シッチャカメッチャカにするどー!そんくれぇしねぇとアンドロメダにちょっかいかける莫迦が出る。寧ろ出ない方が可怪しい。そんで何かの拍子に一緒に居る駆逐棲姫傷付けたりしようもんなら、ブチギレたアンドロメダが暴走して何しでかすか分からねぇ…。

 …いっそ人類文明崩壊後の世界で、深海棲艦が深海棲艦化した元艦娘と新たな文明と新秩序を構築している世界で駆逐棲姫の2人と共に、我関せずと隠居生活のスローライフを楽しみながら、時折姫さん達と交流する話が良かったか?ならここまでややこしい話にならなかった。少女終末旅行的な感覚で(内容よく知らないけど)。その場合アンドロメダは駆逐棲姫の手で始めから深海棲艦化してたでしょうけど。多分十話くらいで終わってた。


第77話 Is Europe Burning?

 

 

「«ニュース速報をお伝えします。

 

 地中海で発生しました艦娘の武装蜂起にEU議会はEU統合軍の出動を──»」

 

「«EU委員会は声明で“今回の一連の事態には新ロシア連邦(NRF)が関与している事を示す証拠があり、新ロシア連邦(NRF)に対して厳重な抗議声明──”»」

 

「«新ロシア連邦(NRF)国境付近では多数の新ロシア連邦(NRF)軍部隊が展開しており、その兵力は日増しに増加しているらしく、EU統合軍参謀本部広報課の発表によりますと新ロシア連邦(NRF)による大規模な侵攻の可能性は日々増大しているとして、国境近隣住民に対する強制疎開を──»」

 

 

 

 

 お風呂上がりのアポロノームが携帯タブレットで適当にニュース関連のチャンネルを回しながら、よく冷えたビールを呷る。

 

 

 深海棲艦の拠点、マリアナ諸島サイパン島旧国際空港内にある深夜の食堂スペース。

 

 夕食の片付けも既に終わり、夜勤組に出される夜食の提供や翌日の仕込みをする飛行場姫やお手伝いの深海棲艦達が和気藹々と厨房で作業する音がする中、喧騒時に比べたら閑散としているものの、食堂では就寝までの自由なひと時を過ごす昼勤組の深海棲艦達が仕込みや夜勤組の邪魔にならない程度に飲酒や談笑に花を咲かせ、それぞれが持ち込んだボードゲームやカードゲームなどの卓上遊びに興じて思い思いの娯楽を楽しんでいた。

 

 

 風呂上がりの一杯というのも、そうした深海棲艦達との生活の中で最近アポロノームが覚えた楽しみの一つである。

 

 風呂で汗を流してサッパリし、ホカホカと火照った体に流し込む冷たいビールの喉越しが堪らなく心地良い。その日の疲れが消え去る様だ。とは、アポロノームの言である。

 

 

 しかもこのビールはOMCSで作り出した合成品ではない。

 

 

 深海棲艦が将来の輸出も見越して、今までコツコツと積み上げて来た色々なコネを駆使して支配領域に新たに建設し、稼働した醸造所で試行錯誤しながら製造したアルコール飲料なのだが、自分達や共存する人間達の娯楽目的として支配領域内で先行して出回っており、アポロノームはその中でも特にビールが好みに合った様で、一度試しにOMCSで作ったビールよりも上質だと感じている。*1

 

 

「ヤッホ。ここ、空いてる?」

 

 

 次の一杯を注ごうとした時、いつものツインテールを下ろした南方棲戦姫が片手にツマミの乗った皿を、反対の手に器用にビール瓶とビールグラスを持ってやって来た。

 

 

 この深海棲艦の姫とはお互いが自前の有力な航空戦力を有する強力な戦艦という共通点もあってか何かと馬が合い、また南方棲戦姫自身の性格が面倒見のいい姉御肌という事から、姉のアンドロメダ共々何かと気に掛けている内に仲良くなっていた。

 

 そしてアポロノームに酒を飲む楽しさを教えた張本人であり、最近では飲み友達として時間と都合が合えば互いの部下──アポロノームの場合は部下というよりも同僚。直接の上司は装甲空母姫であり、姉のアンドロメダになるため本人の感覚としては仕事仲間──の深海棲艦も誘って軽い酒宴を開く関係を築くに至っていた。

 

 また時にはとある姫が戯れで始めた、本人の気分次第で不定期に開くバーで2人っきりで飲む事もあるなど、かなり親密な間柄となっていた。

 

 時折こうしてばったり会ってそのまま飲み始めることもある。

 

 

 お互い「今日もお疲れ」と言ってグラスを合わせ、一気に呷る。そして後はツマミをつつきながら適当な世間話やら近況報告を交わしながらゆっくりゆったりと飲みながら過ごす。

 

 

 本人に自覚は無かったが、どうやらアポロノームはアルコールに強い体質らしく、酔い潰れたことはない。試しにと何度か姫を始めとした何人かの深海棲艦から闘飲を挑まれ、全戦全勝の戦果を挙げている。

 

 それに対して姉のアンドロメダは正反対に相当アルコールに弱い体質らしく、初めて飲んだビールでポンッ!という音が聞こえそうな勢いで顔を真っ赤に染め上げ、ふらつき呂律の回らない口調で嘗て地球軍に在籍していた当時の溜まりに溜まっていた不満やら本音の数々を泣きながらぶちまけ、更には反応に困る自虐まで言い出して周りを困らせ、そのまま酔い潰れて寝てしまった。

 

 

 それ以降、アンドロメダは飲酒を避けるようになった。

 

 

 とは言え今後交流や付き合いが増えることは確実なため、多少は飲める様にと万が一のストッパー役として姉と慕う駆逐棲姫と少しずつ練習中である。

 

 

 

「それで、“外”の様子はどんな感じなの?」

 

 

 グラスに口をつけながら、南方棲戦姫が机の上に置かれたままのタブレットに視線を向けた。

 

 2人で飲み始めた時に消していた画面をアポロノームが徐ろに点ける。

 

 

 サイパン島にも一応テレビモニターはあり、深海棲艦の拠点として活用している飛行場施設の随所に、なんなら食堂(ここ)にも大画面のテレビモニターがあるにはある。

 

 だがサイパン島でテレビ放送はしていない。それどころか深海棲艦の支配領域全域でもテレビ放送はしていなかった。

 

 色々な事業に対して手を出している深海棲艦であるが、テレビ放送事業に関しては手を付けておらず、精々極一部の物好きな深海棲艦が個人的に匿名且つ顔出しNGでネット投稿配信を趣味でしている程度である。

 

 大陸やその近辺であれば人類側の放送の電波を受信する事も可能だが、そもそも深海棲艦は基本的に自分達の領域外への関心が薄い傾向にあり、先のネット配信を行っている者達の様な余程の物好きや領域外で活動している者達でもなければ単なるインテリアの一部と化していた。

 

 

「右往左往。それに尽きる。

 

 情報統制を掛けちゃぁいるが、全く機能してねぇモンだから余計混乱に拍車を掛けてシッチャカメッチャカだ」

 

 

 だが今現在世界で──南方棲戦姫が言うところの“外”、自分達の領域外──、詰まりヨーロッパの地中海を震源地として起きている事は深海棲艦にとっても無関係な事ではなく、深海棲艦の統率個体である各地の姫級達は互いに情報の交換を盛んに行い、情報収集に余念が無かった。

 

 

 一週間前、ヨーロッパでは遂に地中海の深海棲艦を纏め上げる地中海弩級水姫ことConte(コンテ) di(ディ) cavour(カブール)とヨーロッパ最大の艦娘戦力を保有し英国国家元首にして独裁者たるQueen(クイーン) Elizabeth(エリザベス)女王陛下の2人が全世界に向け、地中海に展開中の英国海軍旗艦『Prince(プリンス) of(オブ) Wales(ウェールズ)』の艦上から大暴露会見を実行に移した。

 

 

 見た目深海棲艦にしか見えないCavour(カブール)の、見るものを恐怖で居竦ませるほどの、人間という種族を心の底から嫌悪し蔑む様な凍てつく表情に、深海棲艦特有の燐光を帯びた瞳とは違う、憎悪の炎に燃え上がる瞳を向けるその変わり果てた姿に、彼女を知る者達は皆揃って絶句した。

 

 嘗て人類の守護者として先陣に立ち、主要各国の戦艦級艦娘と比較して旧式の部類というハンディキャップもなんのその。卓越した智謀と勇気から多くの戦果を挙げて“賢人”と称えられ、元々の性格は気が強い方なのだが、周りの称賛に対して「生き残るために我武者羅にやったら偶々うまく言っただけ」と謙虚さを見せたことで民衆から好感を持たれて人気を博し、直属上司であるデュゴミエ提督との熱愛を祝福され、顔を赤らめてはにかんだ笑顔を浮かべていた、彼女を知る者みんなから愛されていた昔日の面影が、微塵も無かった。

 

 そのことで本当に彼女があのCavour(カブール)なのかと訝しまれたが、そのタイミングで隣に立つ艦娘、Q.Eが口を開いた。

 

 

「わたくしが戴くこのCrownに掛けて、彼女がわたくしの掛け替えのない戦友、Cavour(カブール)そのヒトであると保証致します」

 

 

 彼女に代表されるQ.E級戦艦の姉妹達は、その頭にそれぞれ王冠を模した艤装を被身に着けているが、彼女が今その頭に着けている王冠は艤装としての王冠ではなかった。

 

 それは英国の王位に就く者のみが着用することを許された特別な王冠。『Imperial State Crown』──大英帝国王冠──その物だった。

 

 よく見ると、その衣装も英国女王としての正装に身を包んでおり、世界は更に度肝を抜かれた。

 

 

 そして混乱冷め止まぬままに、ここまでに至る経緯、更には英国と深海棲艦との停戦合意締結に伴う事実上の国交樹立といった宣言に至った段階で、ヨーロッパを中心に世界は大パニックに陥った。

 

 

 掻い摘むと、放送直後にドイツ海軍最強部隊Hochseeflotte(大洋艦隊)と関連部隊が決起し母港Wilhelmshaven(ヴィルヘルムスハーフェン)を占拠。決起の首謀者艦隊総旗艦艦娘Friedrich(フリードリヒ) der(デア) Große(グローセ)が反EU、ドイツ連邦共和国からの離脱を宣言。その後ドイツ東部でEUからの離脱と反移民、経済の立て直しなどの反グローバリズム並びにドイツ第一主義を掲げて根強い支持基盤のある保守政党、『Alternative für Heimatstadt(故郷のための選択肢)』が支持声明を出し、それに呼応する様にしてドイツ東部の陸軍が中央政府の統制下からの離脱、大洋艦隊やその他の離反勢力との合流を宣言。

 

 

 フランスではToulon(トゥーロン)Blest(ブレスト)といった地中海と大西洋の両主要軍港で同時に所属艦娘の武装蜂起が発生。それに呼応する様に各地の海軍基地で所属艦娘が蜂起。パリなどの大都市に於いて大規模な衝突を伴う暴動が発生。

 

 極右政党とされる野党『Rassemblement Citoyen(市民連合)』が政権与党に対する激しい責任追求と共に、現政権への不信任決議を提出。結果如何では暴動がより激化するとの予想が出ていた。

 

 

 イタリアでは国政選挙の時期と被っていたこともあって政権交代が起き、先の『AfH』と『RC』の2つの政党と同様な立ち位置である『Fratelli d'Patria(祖国の同胞)』が新政権を樹立。新たな組閣で新首相となった人物はCavour(カブール)に対して和平交渉を呼び掛ける声明を出していた。

 

 因みに『FdP』の現党首はCavour(カブール)が今尚愛し続けている亡きデュゴミエ提督の甥で、Cavour(カブール)とも面識があった。

 

 本来ならば彼が新首相になるはずだったが叔父の名誉の回復と党首としての激務という、心身共に大きな負担となる活動の無理が祟って体調を崩しがちで、新首相は彼の懐刀的人物が代わり任命された。

 

 

 これらの一連の動きに対して、EUを牛耳るEU委員会はあまりにも同時多発的に事態が進行したことで対応が終始後手に回り、殆ど機能不全状態に陥ってより混乱に拍車を掛けていた。

 

 

 この混乱の余波は各地の深海棲艦にも少なからず影響を与えており、一部では密輸(交易)ルートが煽りを食らって当面の間使用不可になる事態も発生。

 

 ある程度の混乱が起きる事は想定していたが、その想定が些か甘かったと臍を噛むこととなったが、その根本原因として先に述べた深海棲艦の領域外への関心の薄さからくる、一種の“世間知らずな箱入り娘達”ばかりだったことで、そこまで想像が及ばなかった事が挙げられる。

 

 

 その反省を踏まえて“外”の情報収集に乗り出す事となった。

 

 

 そのツールの一つとして、今まで部屋のインテリア扱いだったテレビを活用する動きも見られた。

 

 

 しかしその中でも大陸から隔てられた太平洋の島嶼に関しては、大陸からの電波は届かないし、先の世界大戦で軌道上に敷設されていた衛星網が随所でズタズタにされた影響もあって、衛星放送の電波を受信することが不可能である。

 

 

 唯一の例外は規格外も規格外な、この世界では最早チートレベルの通信能力を有するアンドロメダ姉妹の艤装である。

 

 アポロノームが見ていたのも、姉の艤装を中継増幅装置のWi-Fiとして活用する事で閲覧していた。

 

 流石に出力や世代格差による規格の問題から島内のテレビモニターに接続することは出来なかった。

 

 そのためサイパン島(ここ)で外部の情報を得る事に関してアンドロメダ達にほぼ一任されていた。

 

 

 だが───。

 

 

 

「…当事者であるヨーロッパでは報道管制による情報統制、つまり事実を捻じ曲げた正確性に欠ける報道に終始しており、内容に信憑性がありません」

 

 

 ムスッとした顔のアンドロメダがややぶっきらぼうに報告で告げた。

 

 この世界にやって来た時からずっと各方面に対しての情報収集を継続していたアンドロメダからしたら、報道に対する信頼性はほぼ皆無に等しかった。

 

 というか行き過ぎた情報統制で何度も、それこそパンデミックや世界大戦の頃からの過剰な煽動や偏向報道に事実や真実を報道しない自由(報道管制)、検閲による言論封殺に弾圧でその都度必ずと言っていいほど後々に痛い目をみているにも関わらず、経験から一切学ぼうとしない人間達に対して心底呆れ果て、より一層の失望感と嫌悪感を増していた。

 

 

 姫達も現地に展開する同胞(はらから)達から寄せられる情報と報道に大きな隔たりが見受けられていた事から、もしやとは感じていた様だが、ここまで露骨なのかと憤るどころか寧ろ変に感心してしまった。

 

 

 アンドロメダは口にこそ出さなかったが、自ら火種をばら撒いておきながら、それが上手く行かずに問題が起きると全ての原因と責任を新ロシア連邦(NRF)へと無理矢理にでも押し付けようとしている者達の余りの無責任っぷりと厚かましさに腹を立てていた。

 

 確かに新ロシア連邦(NRF)はヨーロッパ方面に於いてEU主要国の反政府勢力、環境保護団体などの政治団体や組織に対して資金援助ほか何らかの支援活動を実施し、同時に各国海軍に所属する艦娘への離反工作を仕掛けており、全くの清廉潔白ではない。その事はアンドロメダも認識している。

 

 しかしEUもまた同様の工作活動を新ロシア連邦(NRF)並びに関係国に対して仕掛けており、どっちもどっちなのだ。

 

 新ロシア連邦(NRF)としてもその事で特に反論はしていないが、艦娘蜂起の発端は我が身を顧みず人類に尽くしてくれた心優しき艦娘達に対して優しさに付け込んで冷遇の限りを尽くし、あまつさえ実験動物同然に扱った事などの深刻なまでの倫理観の欠如が原因ではないかと指摘し激しく批判した。

 

 Q.Eも、Cavour(カブール)もそのことを特に会見で語気を強めて語っていた。

 

 また───

 

 

Nous ne sommes pas vos esclaves!(私達はあなた達の奴隷じゃない!)

 

 

 ───これは蜂起したフランスの艦娘達が占拠したブレストの軍港施設や制圧若しくは蜂起に同調した艦船に掲げられた横断幕と旗に書かれていた一文である。

 

 他にも『Ne nous utilisez pas comme exutoire pour vos désirs!(私達を欲望の捌け口にするな!)』や、『Ne nous traitez pas comme des animaux de laboratoire!(私達を実験動物扱いするな!)』などの一文が掲げられ、これらはブレスト以外の場所でも見られた。

 

 Cavour(カブール)達は今回幾つかの資料を公開していたのだが、それにはCavour(カブール)と同様の被害者と命を奪われた者達の名簿が含まれていた。問題はその中に、日本で言うところの香取型練習巡洋艦に類する練習巡洋艦Jeanne D'Arc(ジャンヌ・ダルク)の艦名も含まれていた事だ。

 

 

 本艦の艦名の由来、フランスの国家英雄、キリスト教の聖人であるジャンヌ・ダルクについての説明は不要であろうが、本艦の由来は第二次大戦前にフランスが従来の遠洋航海訓練に装甲巡洋艦を転用していたのを、先の大戦に於いて船団護衛で酷使し過ぎて老朽化が著しくなっていたのを期に取り止め、初めて練習巡洋艦として新規建造した(ふね)であり、その(ふね)を模した艦娘であった。

 

 

 日本の鹿島型練習巡洋艦艦娘同様に、彼女もまた新人の艦娘に教鞭を執る教育者で、時には艦娘だけでなく一部の新人提督も彼女の下で学び、フランス海洋戦略を影で支える重要な存在だった。

 

 表向き練習艦隊を率いての訓練航海中の不意遭遇戦で被弾し大破、退避中行方不明となり未帰還となる。状況から戦没(戦死)と判断されていた。

 

 だが、真相は大破による損傷の激しさから修理回復後も後遺症の懸念から復帰が困難と判断、実験素材として供出することが密かに決められて、命を落とした。というものだった。

 

 国家英雄の名を冠し、数多の新人艦娘や提督を育成して最後まで国家に尽くした、その名に冠するに相応しい功労者、いや功労艦娘ですら平気でその命を冒涜する判断を下した軍に、彼女の教え子だった者達は怒り狂った。

 

 

 国に幾ら忠誠を示して貢献しようとも、その国が、軍が、そんなことお構い無しなのだと言わんばかりの仕打ちに、今までも決して良くはなかった待遇と扱いに対してギリギリ耐えて来た彼女達も、流石に我慢の限界だった。

 

 ここで相手構わず暴動を起こして暴れ出さなかったのは、まだなんとか理性が押し留めているためだろう。

 

 

 またイタリアの新政権はCavour(カブール)の一件もあって、倫理に悖る非道な実験の徹底的な全容解明と共に、これに関わった者達を国家叛逆罪の廉で裁く旨を発表。なにより祖国の英雄として誇りに思っていた叔父を一部の人間の私利私欲によって殺され、叔父を愛してくれたCavour(カブール)はそんな奴らのオモチャにされていた事実に『FdP』現党首は怒り心頭であり、新首相に対して「Misure decisive!(断固たる措置を!)」と口角泡を飛ばす勢いで要請したと言われている。

 

 

 だがそれら一切がメディアの報道ではほぼ丸ごと省かれるか、一部を切り取って編集された、主旨と主語が分かり辛い内容にされていた。

 

 更にSNSなどのソーシャルメディアへの徹底的な検閲によって情報の封殺と改竄が実施されていたのだが、この期に及んで恥の上塗りの様な杜撰な隠蔽工作ばかりで何ら反省も無ければ、これで上手く躱せると本気で思ってそうな舐め腐った態度の連中にいい加減ストレスの限界に達したアンドロメダは、自身の相棒であるアナライザーと時間断層工廠の管理者である工場長と結託して検閲に使われているAIシステムに細工を施した。

 

 

 簡潔に言えば、“そのまんま返し”である。

 

 

 検閲者にとって都合が悪い情報は拡散を抑制乃至封殺、都合の良い情報はどんどん拡散するシステムを、そのまま引っ繰り返した。

 

 

 世代は違うが同郷の、何よりも最愛の恩師霧島(キリシマ)の恩人であるМирослава(ミロスラヴァ) Иванова(イヴァノヴァ)こと宇宙ミサイル巡洋艦Слава(スラヴァ)を保護し、しかも素性を知り持ちつ持たれつながらも国防相という高い地位に、それもお飾りではなく国家運営に欠かせない重鎮として重用してくれている新ロシア連邦(NRF)を何が何でも貶めようとする輩に対して容赦するどころか、どうなろうとも知ったこっちゃない、自業自得と突き放した思考に凝り固まっていた。

 

 

 結果、検閲による情報拡散の抑制が機能しなくなった事で情報が一挙に広まり、混乱の助長に繋がった。

 

 

 しかし直後にСлава(スラヴァ)本人から、「«やるなとは言いませんでしたが、せめて事前に一言相談が欲しかった»」と怒られた。

 

 

 Слава(スラヴァ)曰く、この混乱を期に新ロシア連邦(NRF)への入国を求める、自称難民の移住希望者の群れが当初予想していたよりも早いペースで西部国境付近に短期間の内に大挙として押し掛け、国境が大パニックに陥って大変なのだとのこと。それもアンドロメダがやらかした直後から急増し、国境を許可なく超えて来た不法入国者の一団を取っ捕まえて聞き出せば、「最近のSNSを見て、もうヨーロッパは駄目だ。今のうちに安全な新ロシア連邦(NRF)へと逃げようと決めた」と言うのだ。

 

 だが今の新ロシア連邦(NRF)に、大量の移住や難民を受け入れる余裕など無い。前大戦で荒廃した新領土の再建がまだ途上であり、そっちで手一杯なのだ。

 

 事前に先の地中海の一件から起こるであろう何らかの混乱に乗じて、を警戒して軍を国境近辺に集結、待機させていたこともあって、何処ぞの新大陸の莫迦共みたいに国境が木っ端微塵に崩壊する事態だけは避けられているが、それでも長大な国境線を完全にカバーすることは実質不可能に近く、なし崩し的に準戦時体制レベルの国境警備に引き上げる羽目になった。

 

 新ロシア連邦(NRF)は前大戦中、国境を突破し暴れ回った東欧某国情報総局所属の非正規作戦破壊工作グループによる無差別テロ攻撃に似た事態を警戒していた。

 

 木を隠すには森の中、人を隠すなら人混みの中である。大量の難民の中に紛れ込まれたら、完全遮断は無理だ。事実アメリカはそれで国内に数え切れない人数のテロリストや重犯罪者と、後年にテロリスト化する危険性のあるテロリスト予備軍に入り込まれた。

 

 

 またEU委員会の暴発という万が一を想定し、西部軍管区航空宇宙軍第1特別任務対空対ロケット防衛軍と防空軍、南部軍管区航空宇宙軍隷下の防空軍に警戒態勢を発令していたが、念の為展開部隊の増強が決定され、国境警備の増強計画の前倒しと並行して大急ぎで兵力移動の手続きやら何やらでかなり慌ただしい状態になっているとのこと。

 

 

 前大戦末期、戦線全域でロシア連邦軍の攻勢に抗しきれず劣勢となった戦況に焦ったEU委員会は、支援する東欧各国を焚き付けてロシア領内深部への大規模長距離ミサイル攻撃という大規模な無差別攻撃に出た。

 

 その殆どはロシア航空宇宙軍隷下の防空軍が構築していた防空システムの重厚な防空網によって撃退されたが、それでも被害が全く無かった訳ではなく、すかさず報復措置として当時量産配備が開始されたばかりの最新鋭極超音速中距離弾道ミサイル、『ОРЕШНИК(アレーシュニク)』の運用試験も兼ねて通常弾頭装備の弾道ミサイルと各種巡航ミサイルを嘗て無い規模で大量投入。

 

 次は核ドクトリン──『核抑止力の国家政策指針』──に基づき特殊弾頭──核弾頭──の使用も辞さない極限状態のエスカレーションに達した段階で、漸くEUが折れた。

 

 東欧に供与した長距離ミサイルは撃ち尽くすかロシア軍の報復攻撃で集積地ごと破壊され、何より発射母機の主力だった戦闘機すら飛行場ごと瓦礫とスクラップの山と化し、碌に残っていない状態で反撃は不能となり、更に供与しても片っ端から破壊されるのは目に見えていた。

 

 これ以上の反撃はEUそのものが本格参戦でもしなければ出来ない状態となったが、既に義勇兵という形で何度も派兵してはその都度溶けて兵力が擦り潰されを繰り返し、EU各国も支援疲れと度重なる供与で備蓄弾薬が枯渇しており、補填の為の製造も大きく遅れていた。

 

 その無理を押して参戦しても、直後にお返しとして核ミサイルを撃ち込まれたら元も子もない。

 

 撃ち落とすための迎撃ミサイルも、先のロシア軍の報復攻撃に際して東欧に供与していたことで、枯渇していた。

 

 にっちもさっちも行かなくなり、更には核の脅威が目前に迫り核を撃ち合う可能性が現実味を帯びた事で漸くだった。

 

 

 この時とは状況が違うが、先日新ロシア連邦(NRF)と同様に大量の自称難民の津波が押し寄せていた北欧が、今まで散々移民が好き放題しまくった影響でズタボロだった事からも、「EUは頼りにならないし、もう関わりたくない」として新ロシア連邦(NRF)へと泣きついて来た事で、EUが分裂して崩壊する兆しが鮮明となりつつあった。

 

 この事実がEU委員会には耐え難い現実となって重く伸し掛かり、暴発する危険性を高めていた。

 

 

 追い詰められた者達ほど、何をしでかすか分かったものではない。

 

 

 これにより流石にやり過ぎたと、今更ながらに後悔するアンドロメダ。愛する妹分の暴走を止められなかったと悄気返る駆逐棲姫。工場長だけは一切悪気無い態度で、「«遅かれ早かれメッチャクチャになっていた事は変わりありませんよ~»」と相変わらず呑気なままだった。

 

 まぁそれも大のお気に入りで狂愛するアンドロメダへと向いているヘイトを自身に向けさせるための、半分素ではあるが、わざとな態度だった。

 

 

 実際アンドロメダのやらかしが無くとも、「(艦娘の放棄でその内ぶっ壊れるだろうなぁ)」とは内心で思っていたСлава(スラヴァ)ではあるが、「«流石に早すぎるのよぉ…»」「«こっちにだって都合がぁ…»」とか漏らしながら暫し頭を抱えて低い唸り声を上げた。

 

 それにСлава(スラヴァ)としてもアンドロメダが自分達の事で感情を露わにしたと、なんとなく察していたこともあり、また自身も内心ではウザったいEUに何かガツンとやってやりたかった気持ちがあったため、本心ではあまりアンドロメダに対して怒っているわけではなかった。

 

 なにより恩義のある霧島(キリシマ)からそれとなく執り成しがされていたこともあって、彼女の顔を立てる意味でも強い態度で出るわけにもいかなかった。

 

 ただそれでも面倒な仕事を増やされた事への苦言と釘刺しは必要だと考えていた。

 

 このお嬢さん、見た目や能力に反してその行動が時折子供っぽいのだ。それならそれでそこの相思相愛らしい駆逐棲姫(お姉さん)や他の深海棲艦に甘え倒すなりしてのんびりストレス発散してもらいたい。

 

 深海棲艦達から可愛がられているのは、見ているだけでも充分伝わって来ていた。

 

 

「«兎に角!こちらのことはこちらに任せて、予定通りもう数日でそちらに艦隊が到着しますから、のんびりしながらそちらの方をよろしくお願いします!»」

 

 

 そう言い残して通信が切られた。

 

 

 

 以上がここ最近の出来事である。

 

 

 ションボリと落ち込んでいたアンドロメダだが、見た目は持ち直して普段通りにしている。

 

 ただそれも嘗ての地球軍時代に身に付いた切り替えの早さに過ぎず、内面は分からない。少なくとも先の出来事からストレスを溜めやすくそれをあまり表に出すことをしないのは分かったから、周りはそのことに気を遣う様になった。

 

 

 姉のメンタルの脆さに今まで気付かなかった、寧ろ他の姉妹達も表面の姉の姿しか見てこなかったとしてアポロノームも少なからずショックを受けていた。

 

 

 Слава(スラヴァ)がアンドロメダに感じた様に、2人は見た目よりも内面が幼く、その精神が未熟で繊細だった。

 

 なまじ任せられた仕事が卒なく出来て期待以上の結果を出していたこと、普段の態度や振る舞い、物腰がフィルターとなってなかなか実感させ難いが、2人は就役から1年未満で殆ど戦闘以外で経験を積むことなく戦没していた弊害と言えた。

 

 母親であるヤマト自身もかなり若い部類に入るのだが、ヤマトはその経験があまりにも有り得ないレベルで濃すぎたために、短期間で成熟してしまっていた。

 

 これで霧島(キリシマ)みたいに酸いも甘いも噛み分ける海千山千の猛者ならば違っただろう。…彼女は激動の時代の、その壮絶な荒波に揉まれに揉まれた半生から殆ど世捨て人同然ではあるが。

 

 

 そういうこともあって2人との関わりのある深海棲艦達はそれとなくメンタルケアに取り組んでいた。

 

 

 アンドロメダは相変わらず駆逐棲姫とべったりで、駆逐棲姫をぎゅっと抱きしめて離さない様な、依存する関係へと繋がりを深めていたが、駆逐棲姫はそんなアンドロメダをとても可愛がって受け入れており、また最近では島の姫級深海棲艦達もアンドロメダのことを妹の様に扱うようになり、アンドロメダもそれに満更ではなく、駆逐棲姫を筆頭にアンドロメダを抱擁し優しく包み込む様に受け入れていた。

 

 

 みんなと心穏やかに。この場所は同胞(はらかは)達が安らぐための安息の地でもあるのだから。

 

 

 南方棲戦姫がアポロノームと頻繁に飲む様になったのも、飲み友達になったから楽しみたいというのもあるが、メンタルケアのためという一面もあった。

 

 

 

 その後も他愛のない話題を交わしながら、普段よりもゆっくりとしたペースで飲み進めていく2人。

 

 

 

 

 

 

 

「«国防省Му́ллова(ムローヴァ)報道官の発表によりますと、ニホン海軍との合同特別軍事作戦に出撃しましたТихоокеанский Флот(太平洋艦隊)はニホンのマシツマ大将の腹心とされるヒジカタ中将が指揮する艦隊と共に、作戦に従事しております。

 

 ヒジカタ中将はТихоокеанский Флот(太平洋艦隊)司令Софья(ソフィーア) Октябрьская(オクチャブリスカヤ) Революция(レヴォリューツィア)大将閣下が戦艦(艦隊装甲艦)の艦娘Гангут(ガングート)として最前線に立ち、ニホンへと派遣された際の直属上官であり、閣下が大いに信頼する将官の一人とされています。

 

 国防省はマシツマ大将との綿密な連絡を取り合い、今後の特別軍事作戦につきましてマシツマ大将ご本人がニホン時間正午過ぎ頃に海軍本部のあります呉鎮守府(ヒロシマ基地)で会見を執り行うとの──»」

 

 

 

*1
因みにビール瓶のラベルにはとある姫が戯れに描いたデフォルメされた丸っこい駆逐イ級、通称『くちくいきゅう』が瓶を背負った姿でアクセントとして描かれている。






 偶にはアンドロメダだってやらかしちゃいます。

 ヨーロッパ情勢はこのまま混迷します。各国及びEUにこれをどうにか出来る元気は最早ありません。新ロシア連邦(NRF)に泣き付いても新ロシア連邦(NRF)自身新領土の対応で手一杯で介入しません。そのうちQ.Eみたいに国家元首になる艦娘が出てこないとも限りません。当初案では大洋艦隊旗艦Friedrich(フリードリヒ) der(デア) Große(グローセ)の勧めとかで戦艦艦娘Bismarck(ビスマルク)(日本産)がAfHの当主として首相に就任する案も考えてました。ついでにRichelieu(リシュリュー)も艦名の大元である緋色の枢機卿に因んでフランス大統領になるのもありかな?


補足解説

Imperial State Crown(大英帝国王冠)

 連合王国戴冠宝器の一つ。


Alternative für Heimatstadt(故郷のための選択肢)(AfH)』
Rassemblement Citoyen(市民連合)(RC)』
Fratelli d'Patria(祖国の同胞)(FdP)』

 元ネタはそれぞれ実在する政党の『Alternative für Deutschland(ドイツのための選択肢)(AfD)』と『Rassemblement National(国民連合)(RN)』『Fratelli d'Italia(イタリアの同胞)(FdI)』。

 極右政党とかファシズムとか色々メディアでは盛んにレッテル貼りがされているが、それはグローバリストにとって非常に都合が悪い政策、主にグローバリズムに反する自国第一主義とか反移民とかの政策を主張しているため、目の敵にされているもよう。


練習巡洋艦Jeanne D'Arc(ジャンヌ・ダルク)

 概要は本編で述べた通り。1928年起工、1931年就役のフランスが初めて本格的な練習艦として新造した軽巡洋艦。1隻だけ建造されたため、姉妹艦は存在しない。

 戦前戦後を通して日本にも何度か寄港しており、除籍するまでの総航続距離は74万里にも及ぶという。

 1964年に艦名を新造のヘリ空母に譲り渡し、除籍となった。(そちらも2010年に除籍、2016年に解体完了)


第1特別任務対空対ロケット防衛軍(1-я армия противовоздушной и противоракетной обороны особого назначения)

 モスクワ地方 Балашиха(バラシハ)に司令部を置くモスクワへの空と宇宙からの脅威への対処を念頭に組織された戦略組織。

 第4防空師団(Долгопрудный(ドルガプルドゥヌイ))、第5防空師団(Петровское(ペトゥロフスカィエ))、第9対ロケット防衛師団(Софрино(サフリナ))などを麾下に含む。


ОРЕШНИК(アレーシュニク)

 榛(ハシバミ)の意。報道ではオレシュニクとされているが、発音的にはアレーシュニクが近い。

 2024年11月21日、ロシアがウクライナとの戦争で試験的に実戦投入し、11月22日に戦略ロケット軍への制式配備をウラジーミル・プーチン大統領が決定、11月28日に量産を開始した、核弾頭も搭載可能な多弾頭(6発弾頭)の極超音速中距離弾道ミサイル。

 同種の極超音速大陸間弾道ミサイル『Авангард(アバンガルド)』と比較して製造、運用コストが安価であるとされている。


 ミッドコース・フェイズやターミナル・フェイズの最初期段階であればSM-3やTHAADミサイルで迎撃可能とする見解もあるが、弾道ミサイル防衛に関しては以前よりその確実性に懐疑を呈する見解もあり、特に交戦国次第では距離による迎撃可能な時間的余裕の問題から、迎撃可能とする見解を率直に鵜呑みにすることは難しい。

 個人的な見解として、この手の兵器は矛と盾のイタチゴッコの繰り返しであり、既存の防御策を上回って来る可能性を除外するのは危険であると考えます。また攻撃側は“何時”“何処に”“どの様にして”“どれだけの”に関しての主導権を握っており、防御側は何処が狙われるかの特定が難しく、戦力集中の原則に反してでも戦力の分散を強いられ常に不利な立場に立たされている現実を忘れてはならない。一発でも防御をすり抜けたら、そしてそれが核弾頭なら…。


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 先にも書きました通り、アメリカ大統領選は無事ドナルド・トランプ氏が当選し、上院下院共に共和党が過半数を占める事が出来ました。

 しかしその共和党もMAGAと呼ばれるトランプ大統領と志を共にする保守系の方達だけでなく、『RINO(ライノ)』と呼ばれるトランプ大統領の事となると何が何でも邪魔をする、中身実質民主党左派な連中が蠢いております。 

 このRINO勢力の動き次第では上院の過半数が引っ繰り返ります。

 厄介なことに上院とは大統領が指名した人事の承認権を有しており、今現在多くの有望且つ面白い人事を次から次へと発表しているトランプ政権人事案の足を引っ張る危険性があります。

 一応大統領には上院が休会中に人事を通せる休会中任命権というのがありますが、第一次トランプ政権時は当時上院リーダーのミッチ・マコーネルというゴリゴリのRINO野郎が審議も何もしていないのに上院議員を一人だけ置いて、無理矢理休会中でないとの屁理屈を捏ねて徹底的に妨害していました。現在の上院リーダーはマコーネルから代わりましたが、実質マコーネルver2とされるRINOです。


 またRINO議員だけでなく、所謂“戦争屋”と謂われる海外への積極的介入主義の既得権益者グループ、通称『ネオコン』と呼ばれる危険な勢力も活発な動きを見せ、来年1月後のトランプ政権発足後の足を引っ張る工作を積極的に動き回っています。

 ウクライナ支援に最も積極的でありますが、そもそもマイダン・クーデターから続くウクライナ紛争の根底にはネオコンによる資金を始めとした数々の支援工作がありました。

 民主主義とか色んな御託を並べていますが、自分達の利益のためならば、仮令どれほどの死体の山が出来上がろうともどうでも良く、事実クリントン政権時代イラクに対する経済制裁と医療品制裁によって150万人のイラク人を死に至らしめ、内80万人は15歳未満、内62万人は5歳以下の子供達でしたが、当事者でもある当時国連大使マデレーン・オルブライト、翌年の国務長官はこの事をインタビューで問い詰められた際に「あっそう。それがどうしたの?価値のあること」との反応を示すだけでしたが、このオルブライトは人権外交を売りにしていました。何十万人の子供を殺害し、結果国が滅びようとも自分達の利益の前ではそんな些事な関係無い。言動が無茶苦茶矛盾していようが気にしない。ネオコンとはそんな連中の集まりです。

 ネオコンにとってウクライナ国民がどうなろうとも長く戦争が続いて軍需産業に安定の需要があることの方が重要であり、最近の英米の発言の中には「ウクライナはもっと動員しろ」とせっつく内容が増えています。それも徴兵年齢を18歳に引き下げ女性動員も積極的にやれとも。

 つまりネオコンはウクライナの未来などどうでも良いのです。

 全ては金のため。がそのモチベーションの源の様な連中です。

 最近NATOなどからも和平案がちらほらと出ていますが、NATOによるウクライナ国内での訓練施設設置などの、今後数年掛けてウクライナを再武装し、再び戦争へとけしかける動きがあるため、そのための準備期間を作り出す目的があるとの指摘があります。杞憂と言われるかもしれませんが、マイダン・クーデター後のミンスク合意が実際は平和などこれっぽっちも考えていない、戦争準備期間捻出が目的だったとするメルケル元首相を始めとした証言からも、NATOなど西側の和平案は疑ってかかるべきだと考えます。また私達日本人の日本人の為に使われるべき血税が、他国の戦争で数多の犠牲を生み出すためだけの、泥沼の戦争を幇助させられる事になりかねません。


 ウクライナ問題に関連して、アメリカ下院には予算執行の権限があり、トランプ大統領の不法移民対応予算その他にRINOやネオコン(大概同一の場合もありますが。)が結託してウクライナ軍事支援予算を抱き合わせて突き付ける危険性があります。ウクライナ予算認めないなら不法移民対応も認めないという、予算を人質にとるやり方に出るでしょう。事実このやり方はあのクソジジイの時から頻繁にやって来てましたし、寧ろ明らか軍事支援予算が本当の目的だろという抱き合わせ予算がかなりありました。


 基本的にその予算は国内で軍需産業を介してループしてのキックバックが期待できるからです。似たような構造に補助金を利用したスキームもあります。


 今だけ金だけ自分だけ。そんな人間の姿をした悪魔連中との死闘が、来年1月のトランプ新政権発足を前にした今この時も水面下で繰り広げられています。

 問題は、次の大統領選が始まる4年間でどこまでこの悪魔連中を暴き出し、国家の中枢から叩き出せるか?その前に2年後の中間選挙もどうなることやら。

 気が休まる日は、訪れるのだろうか…?


 
 最後に、本を一冊紹介させてください。

 何度かご紹介したことがありますYouTuber、『カナダ人ニュース』のやまたつ様が今年12月18日に新たな本を出版なさいます。



トランプ圧勝 なぜ米国民は彼を選んだのか 日本では報道されない「悪夢の米国民主党政権」


 トランプが圧勝したのが腑に落ちないなら読むべき1冊。

 日本でのカマラ・ハリス優勢報道がフェイクだったことがわかる!!

 「悪夢の民主党政権」という言葉が日本では使われています。2021年1月20日正午、バイデンが大統領に就任したことで、主に西側諸国が「悪夢の民主党政権」という言葉を使わざるを得ない状況に陥りました。中国やロシア、中東の国々からすると、勢力拡大の絶好の機会だったことから、「夢の民主党政権」だったかもしれません。バイデン政権発足によるアメリカの衰退は誰から見ても明らかでした。(本文より)

 トランプ勝利はグローバリストの敗北
 カマラ・ハリスが勝利していたら、
 アメリカの民主的統治は終焉を迎えていた…。


◎本書の内容◎
第一章 悪夢の民主党政権
第二章 裸のグローバリスト
第三章 不法移民による惨状
第四章 検閲産業複合体
エピローグ トランプは日本を救わない

税込1925円




 今回はAmazonだけでなく、楽天や書店でも出版されるとのこと。表紙はトランプ大統領が印刷された、良い意味でインパクトのあるものとなっております。


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 それではこれにて失礼致します。励みや参考になりますので、お気が向きましたらお気軽に感想をよろしくお願いいたします。
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