艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 海上輸送


 スンマセン、3月頭に職場で倒れて救急車呼ばれるわ、4月早々に帰宅直後に玄関で意識飛んで倒れてたのを両親に助けられるわと体調の悪化に悩まされ、精神的な疲弊も著しく執筆の気力が枯渇しております。…てかこれで3ヶ月連続で倒れたな。


第80話 Sea Transport

 

 

 アンドロメダは今の仕事で頭を痛めている問題がある。

 

 

 それは同胞(はらから)の中で、自身も属する最大派閥の“主流派”──アンドロメダの認識では“穏健派”としている──から離れて独自に活動する“はぐれ”と呼ばれる者達。その中でも“過激派”と呼べる様な──アンドロメダは敢えて“海賊”と呼んで蔑んでいる──仮令同胞(はらから)が相手であっても必要なら構わず襲って物資を強奪していく破落戸(ならず者)達の存在だ。

 

 

 基本的に“穏健派(主流派)”の同胞(はらから)は同族に対して優しすぎて、同胞(はらから)との諍いは仮令他派閥であっても忌避する傾向にある。

 

 

 それに付け込んで脅して物資を強請(ゆす)る連中なのだ。

 

 

 折角綿密な計算に基づいて無駄の少ない輸送計画を立てても、こういった連中に物資を掠め取られていたら、アンドロメダだって流石に頭にくる。

 

 

 アンドロメダとアポロノームは兵站(ロジスティクス)に対して神経質な傾向にある。

 

 

 嘗てのガトランティス戦争で地球は大規模で急激な大軍拡と大消耗戦によって、軍はロジスティクスに大きな問題を抱え、同時に頭も抱えるハメになった。

 

 

 そもそもガミラスとの戦争で国土が完全に焦土と化し、産業もほぼ壊滅的なまでに痛めつけられた、どんなに言い繕っても実質敗戦国状態にまで追い詰められ、国力の限界を超えて気力だけで戦っていた状態から再スタートし、復興もそこそこな状態での無理に無理を押しての再軍備、新規艦隊の整備計画だったこともあって財政的にかなりの無茶が祟ったお財布素寒貧でド貧乏の軍隊だったのが、地球連邦防衛軍の実情であった。

 

 

 その皺寄せが、煌びやかな新鋭艦隊の華やかさとは裏腹の脆弱な兵站能力(ロジスティクス)だった。

 

 政府や軍としては、ガミラス戦役で壊滅した艦隊戦力を早期に回復、再整備を行い外敵の脅威に対抗出来る分かりやすい“軍事力”の存在感を市民に誇示する事で、国防に対する不安と不信感を払拭し、人心の安定を図る事が最優先事項と捉え、新鋭艦隊の整備に注力した。*1

 

 その艦隊整備がある程度進んでからじっくり腰を据えて太陽系内及びその近傍宙域一帯の早期警戒網並びにロジスティクスの構築を進めるつもりでいたのだが、そこに来て今まで小競り合い程度だったガトランティスの脅威が俄に高まり、太陽系内への本格的な武力侵攻の危機が取り沙汰される様になって諸々の計画が大幅に前倒しされた。

 

 

 だが議会の承認を得た開戦計画に伴う後先考えない臨時予算の増額があったとはいえ、ロジスティクスの構築は一朝一夕にはいかず、結局開戦までに際限無く肥大化した艦隊戦力を十全に支えるには、余りにもか細い支援体制しか構築出来なかった。

 

 

 補給に使える補助艦艇、軍用の輸送艦では事足りず民間の優良貨物船を船員ごと地球連邦国家非常事態宣言を大義名分とした強権発動で洗い浚い徴用、出来なかった。

 

 地球・太陽系経済圏で運用されている主要な民間船舶は少なからずガミラス経済界との合弁事業や合弁企業に関わりがあった事が足を引っ張った。そもそも先のガミラス戦役開戦までの地球の経済圏は火星圏までだったのだ。それですら二度の内惑星戦争でくっちゃくちゃになっていたのが、ガミラス戦役がトドメを刺した。地球独自の惑星間輸送産業も一からやり直す羽目になった。そこへガミラスの経済陣がいけしゃあしゃあとやって来て美味しくいただきました。その結果が複雑怪奇化した太陽系の運送業である。そこに強権行使したらエライことになる。連邦政府はガミラス民主政府にけっこうガチ目に泣きついた。

 

 しかし諸々の調整やら交渉、手続きアレヤコレヤによって貴重な時間を浪費した。

 

 

 それらの問題が解決しても、生産拠点である地球本国から運び出した物資を前線後方の安全宙域で集積し、前線へと分配するハブステーションと言える中間集積所、そこから先の前線近辺で戦闘正面に展開する各艦隊へと供給する集積拠点の類いが質と量の両方で絶望的なまでに不足していた。

 

 だから本来ならば輸送手段でしかない輸送船団を、仕方無くそのまま移動可能な物資集積所にしてしまった。船倉に積み込まれていた物資を使い切った輸送船がある程度纏まった数になってから地球に送り返していた。そんな事をしたものだから決まった運行ルーティンが組み辛く、結果として輸送船が足りなくなった。窮余の策として時には地球本国から進発する増援艦隊に補給物資を文字通り括り付けて送り出していた。到着したら物資を切り離して自らはそのまま前線へ、物資は近傍の味方が回収する。事実上の鼠輸送である。

 

 

 その脆弱なロジスティクスが破綻しない様になんとかやりくりして頑張った。

 

 

 土星決戦以前の前哨戦とされる、陽動作戦を目的としたガトランティス艦隊と地球軍外周艦隊による外惑星圏での小競り合いではそれでなんとか上手くいっていた。

 

 土星決戦は主力艦隊の火力を前面に押し出したゴリ押しによる短期決戦であったために、艦隊の手持ち物資だけで何とかなる算段だった。

 

 

 だがそれ以降は土星決戦の惨敗により多くの艦船を一挙に失ったとはいえ、初めからミサイルの様に出撃(発射)したら戦果如何に関わらず撃沈(消耗)──事実上の使い捨て──を前提とした無人艦をより大規模に投入して物資の消耗を抑え、ロジスティクスへの負担を軽減する試みがなされていたが、それでもなおガトランティス本隊による主攻正面に展開する防衛主戦力や、土星決戦後も陽動作戦から助攻を目的としてなお続いていた外惑星圏での戦闘に対応する外周艦隊を支えるには、あまりにも脆弱だった。

 

 

 そして火星戦線での、終わりの見えない激しい消耗戦によって遂に破綻した。戦える(ふね)もある。物資もあった。だがその物資を運び集積し、それぞれに必要な物資を過不足無く効率よく分配するための処理能力がオーバーフローを来たし、補給の物流が一瞬混乱し滞った。その一瞬の混乱が火星戦線の防衛線が突破される要因の一つになった。

 

 

 脆弱なロジスティクスが前線崩壊に繋がった。そしてそのまま再び戦線を再構築することが出来ずにズルズルと押し込まれ、遂に本土決戦となってしまった。

 

 

 戦いは戦闘部隊だけでやるものでは無い。兵站の優劣が重要な要素なのだが、地球軍にはそれが欠けていた。

 

 …いや、それが分かっていたからこそ地球軍上層部は虎の子の波動砲艦隊を“決め手”とした短期決戦に全てを賭け、土星宙域での乾坤一擲の決戦で勝敗を決めたかったのが本音だった。

 

 

 そしてその賭けに失敗し、なし崩し的に消耗戦へと引き摺り込まれた。

 

 この時点でロジスティクスに問題を抱える地球は、如何に善戦しようとも敗北がほぼ確定していた。

 

 

 火星戦線崩壊の頃にはアンドロメダとアポロノームも既に戦没していたが、時間断層工廠のメインフレームにあるアーカイブに残されていた記録によって戦没後の戦況の推移、軍の動向といった詳細な情報の把握が出来た。

 

 

 波動砲艦隊という“決め手”が外された事で、ガトランティス本体への有効打と成り得る“逆転の一手”の手段が()()()()()ではほぼ無くなっていた事も、地球の不利に働く結果となってはいたが、万策が尽きていた訳では無かった。

 

 

 最終血戦の始まりを告げる号砲にもなった、『ヤマト』が放った地球軍全艦艇の総火力を遥かに上回るトランジット波動砲。

 

 

 もしもその情報が地球へと共有されていたら?そして戦線の維持によってガトランティス本体の進撃が遅れ、地球に時間的余裕があったなら?

 

 最終血戦はまた違った結末を迎えていたかもしれない。犠牲を少なく出来たかもしれない。

 

 ガミラスとの終戦、軍の再建に伴う再軍備からガトランティス開戦までの期間の短さといった、やむを得ない側面があったとは言え、ロジスティクスがもっとしっかりとしたものだったなら、歴史の“if”は現実となっていた可能性は無くもなかった。

 

 

 十全で盤石なロジスティクス。その構築と維持の重要性をアンドロメダは強く意識するようになった。

 

 

 そのアンドロメダが初めて同胞(はらから)として仕事を任せられた時、真っ先に取り組んだのは輸送能力の把握だった。

 

 人類の様な大量輸送に適した大型船舶が無いことによる、人類が『輸送ワ級』と呼称する球形のタンク状の艤装に人間の上半身を付けたような、アンドロメダ曰く「ガミラスのタンカー船を、見た目そのまんまに擬人化したらこんな感じになるのかな?」と漏らした同胞(はらから)の物資輸送を一手に引き受ける縁の下の力持ち達による人海戦術頼みで、些か効率が悪い所は随所で見られたが、無い物強請りをしても詮無きことだった。

 

 それに、大量輸送という点では大型船舶を有する人類に軍配が挙がるが、兎に角その人数が途轍もなく多い。ある程度は物量と人海戦術でカバー出来ている。

 

 しかもその多さから人類は深海棲艦の兵站を断つ試みを断念した程である。

 

 

 輸送船団を襲撃し、幾ら撃破しても切りが無いのだ。本来ならば常套手段であるハズの、潜水艦隊による通商破壊では焼け石に水だった。かと言って水上部隊を投入しても護衛艦隊や下手すると姫級が率いる有力な警戒・遊撃艦隊と遭遇し、返り討ちにされるリスクが高過ぎて襲撃を断念せざるを得ない事もしばしば。

 

 それらの艦隊を撃退し、本命である輸送船団を捕捉して撃滅出来る戦力となると、艦隊決戦型の主力艦隊を全力投入、しかも安定的に継続して長期間、そして本土から離れる必要があるため何処かに前線基地を設けて尚且つ兵站線の整備などといった各種の後方支援体制も構築し、その維持防衛として兵站線攻撃に対処する警戒艦隊の編成とそれに対する支援体制の構築も含めると余りにも費用対効果が悪過ぎた。

 

 そのため今ではどの国の軍も深海棲艦の領域内へと浸透しての輸送航路帯を狙った作戦行動は行なっていない。精々潜水艦隊による偵察と現場の判断による嫌がらせが関の山となっているが、それも時間とともに頻度が低下している。

 

 

 天候が原因とする回避困難な事態は別として、人類側による積極的な妨害がほぼ無くなった事で、同胞(はらから)の領域内での物資輸送はかなり安定している。

 

 またこれらの輸送計画に携わる事となる事務担当は、その規模からしたら心許無い人数で取り仕切ってはいるものの、能力に応じた実力主義的な同胞(はらから)の方針もあってか、姫級や一般の同胞(はらから)の垣根を越えて優秀な事務処理能力を有する者達が集まっているお陰もあって、上手いこと捌けていた。

 

 まぁそれでも粗いところはあるものの、時局柄どうしても泥縄式でキャパシティも常にカツカツとならざるを得なかった地球軍よりマシであり、余裕がある。そうアンドロメダは結論付け、アポロノームもアンドロメダ()の結論に同意していた。

 

 

 ならば自分達が出来る事は、現在の輸送方法や仕組みなどを可能な限り活かしつつ、より効率が良いものになる様に手を加える事であると判断した。

 

 既存のままでも一応今のところは上手くいっており、大きな問題が起きている訳ではない。今のやり方は現在に至るまでに色々と暗中模索の手探りから始まり、本当にゼロから独学で何度も試行錯誤(トライ・アンド・エラー)を繰り返しながら作り上げた、血と汗が染み付いた努力の結晶である事が見て取れた。

 

 しかし先にも述べた通り、粗いところと言ったまだまだ改善の余地は充分にあったし、何より現在進行中の和平合意が締結、完全に戦争が終了した後の、将来の事も考えなくてはならない。

 

 

 戦争が終わればいずれ人類は深海棲艦とも正式に商取引を試みる動きも見られるだろう。

 

 そうなってくると確実に参入してくるであろう、人類側の海運業に付け入ることの出来る余地をある程度潰しておきたかった。

 

 ただ大量輸送や重量物輸送に関してはコストや港湾などの今まで人類が構築してきた社会的基盤施設(インフラストラクチャー)の活用も含めて、人類側が圧倒的に有利である。これはどうあっても覆すことは出来ない。

 

 アンドロメダの予測では、今までのやり方ではいずれ流通は人類側に抑えられるだろうと見ている。

 

 

 当然だ。人類の歴史とはそれ即ち流通の歴史でもあるのだ。より遠くへ。より早く、より速く。より多くを。確実に。そうした執念のもとに降り積もる雪の様にして、長い年月を掛けて営々と積み上げられた知識と技術。それを十年そこらでどうにかしようなど、()()()()()土台無理な話だ。

 

 

 それに対する対抗策は、一応考えてある。まぁかなり単純な方法ではある。あまり使いたくないやり方ではあるのだが、それは個人的な気持ちの問題であり、全体の利益を鑑みれば上手く行かなくても同胞(はらから)が損をする様な話では無く、上手く行けば見返りが大きいので個人的な我儘の様な感情は理性で捻じ伏せた。

 

 兎も角、その事を意見書という形で仕事の合間にしたためた書簡を、近い内に添削して清書した後に直属上司である装甲空母姫経由で飛行場姫に上申する予定だ。

 

 その中には領域内に於ける陸上輸送に関連したインフラストラクチャーの再整備なども含まれており、かなり大規模かつ多岐に渡った長期に及ぶ改革計画の草案とするつもりだ。

 

 些か分不相応な出過ぎた真似ではあるが、長い目で見れば同胞(はらから)の繁栄と発展に寄与するのは間違い無いため、そこまで大きな反発を受ける事は無いだろうと思っている。

 

 

 しかしその前に解決しておかなければならないのが、“はぐれ”の海賊行為の問題である。

 

 

 一言に“はぐれ”と言っても、中には集団に馴染めなかったり自由や同胞(はらから)以外との出会いを求めて出奔した者も含まれている。

 

 

 基本的にその規模はまちまちで、コミュニティとしては必要ならば集まり必要がなくなったら自然解散という、離合集散を繰り返し纏まりに欠ける事が多い。

 

 それでもお互いに連絡を取り合える程度の関係性は保っており、その延長線で穏健派(主流派)ともそれなりに交流を保っている。

 

 まぁ一番安定して、しかも安価に物資を仕入れる利便性が捨て難いというのが大きいし、独自に動いているからこそ持っている外部とのコネクションや情報、時には関わりのある地域の特産品などの何らかの手土産を持参している事から、領域内では未だその多くが通貨取引の概念が希薄、或いは皆無な(同胞はらから)同士の遣り取りでは、その手の“貴重品”は大変高価な価値を有している。

 

 その事もあってアンドロメダはこの“はぐれ”のことを“行商人”というふうに呼称するようになった。

 

 

 アンドロメダとアポロノームも後方担当業務に携わっている事もあって、島に寄港した(立ち寄った)“行商人”との滞在交渉や商取引交渉の場に列席した際に、挨拶を含めた顔合わせ程度だったが軽く言葉を交わす機会を得ていた。

 

 

 そこで感じた率直な印象は、一言で言えば自由意思主義(リバタリアン)気質の強さ。個人の自由を重んじる自由主義的な価値観を重要視する思想を持っている。との印象を受けた。

 

 

 まぁ個人の思想、主義主張にとやかく言うつもりは無い。言論の自由と宗教、主義主張の自由は地球連邦でも認められていた。変に強要して来たならそれ相応の対応に出る事も考えていたが、その辺りの分別はしっかりしていた。

 

 

 少なくともお互いに適切な距離感を保ちながら、過干渉となる事を避けている。

 

 それならそれで付き合いやすい。良き隣人として末永くお付き合いしたいものだ。

 

 穏健派(主流派)としも繋がりを維持した方が有益であるとの思惑があり、両者は緩やかながらも安定した友好関係にある。

 

 

 

 だがそれとは対照的に、“はぐれ”の中でも比較的少数派ではあるものの、“過激派”はほとほと困った連中だ。

 

 “過激派”の存在自体は仕事の最中に起きた()()()()()()で知る事となった。

 

 

 そのルーツは嘗てオセアニア方面で生起した『大海戦』終盤に起きた、人類の無差別核攻撃によって人類を徹底的に憎悪する様になった同胞(はらから)の中でも、特に過激な言動が目立つ者達が中心となっている。

 

 最初はそれなりに大きな規模であったが、数年でかなり規模が減少していた。まぁ無謀に突撃を繰り返してはキルゾーンに誘い込まれて各個撃破で討ち取られ、殆ど自滅に近い形で磨り減っていったという。

 

 

 だが残った連中はそれでも諦めず、その後にゲリラ戦に似た動きに出る様になった。()()()

 

 

 らしい。という歯切れの悪さは、規模が小さくなったことによりその動向が掴み辛くなったことが影響している。

 

 

 独自のコネクションなどのルートを持っている“行商人”達がその当時に目撃情報や口コミなどの情報を纏めた結果、人類の生活圏に対して少数グループによる一撃離脱(ヒットアンドアウェイ)の襲撃を繰り返しているのではないか?と予想したとのこと。

 

 しかも基本的に防備の固い人口密集圏から離れた沿岸部の過疎地域や政情が不安定な地域を標的にしている形跡があり、人類側も正確な状況把握が困難になっているフシがあった。

 

 最寄りで言えば東南アジアの大陸沿岸地域。同胞(はらから)が実効支配しているシンガポールとジョホール海峡を挟んで隣接するマレー半島南部にある西マレーシアの半島マレーシアを除く地域のほぼ全域、特にベトナム南部とカンボジア東南部を含むメコンデルタ一帯は情勢がかなり混沌としている。

 

 襲撃を受けた場所が場所なだけに、その悉くが壊滅しており、発覚した頃には腐乱した死体と焼け落ちた建築物の残骸だけが残されていたということもザラであった。

 

 

 死人に口なしで情報が外部に漏れにくく、場所柄人類同士の諍いが原因の可能性だって無くはない地域なのだ。

 

 

 なにせ地域地方軍閥同士どころか所属するはずの国家の国軍とすら利権やら何やらを巡って争っているだけでなく、近隣の隣接する住民同士ですら争い合うのが常態化していたのだ。誰がヤッたのか分からないし、誰も調べようとは思わない。

 

 

 だからその犠牲の中に紛れ込みやすい。

 

 

 変に知恵が回って徹底している。気付いたときにはその周辺が壊滅して無人地帯と化している。その空白地帯を巡って周辺勢力が奪い合う混沌が生まれる。その混乱の隙にまた何処かを襲う。

 

 

 混乱し、元々の情勢の不安定さもあって尻尾が掴み難い。そもそも人類同士の諍いに関して同胞(はらから)は出来る限り関わりたくないとの考えから、そういった地域に面する海域に対して近寄るのを避けている。

 

 ただ同胞(はらから)最大の支配領域であるインドネシアとボルネオ島の東マレーシアにブルネイとシンガポールは南シナ海を隔てて、半島マレーシアは東南アジアで唯一、国家としての体裁を保っている地域大国のタイ王国と面している。

 

 そのタイは南アジアの地域大国であるインドと、そのインドの同盟国にしてユーラシア最大の大国、新ロシア連邦(NRF)の両国と先の世界大戦以降に戦略的パートナーシップ協定を締結しており、他の東南アジア各国の中でも比較的国家としての体裁が保たれており安定している国家である。

 

 しかしそれでも群雄割拠状態の隣国などの周辺諸国との相次ぐトラブルに悩まされ政情は安定しているとは言い難く、そういった国や地域と隣接している都合上、同胞(はらから)もトラブルに巻き込まれる事は決してゼロでは無かった。

 

 

 特に多いのがその混乱によるさらなる情勢悪化の煽りを受けたであろう難民の急増である。

 

 

 以前よりタイを経由してマレー半島伝いにやって来る難民はそれなりにいたが、その人数が急激に増えていた。

 

 最初は労働の対価として食糧を求める出稼ぎ労働者に近い者達が家族を伴ってやって来る事が大半であり、労働力が欲しかった同胞(はらから)と上手い具合にギブ・アンド・テイクの関係が出来ていた。

 

 だが最近やって来るのは保護してもらう目的の者達がその多くを占めだしており、その扱いに同胞(はらから)としても何ら生産性の無い者達を養なわなければならない義務や責任は無いとして追い返しているのだが、それでも後を絶たないのが現状である。

 

 マレー半島を抑えたのも半島伝いに難民が流入して来るのを阻止すべく、陸上防衛拠点としての能力を有するトーチカ要塞棲姫を10人以上、国境の壁の様に配置し、さらに各々に従う手勢を国境警備隊の様に巡回させ、そこに事実上の国境線とも言える明確な境界線があるかの様に振る舞う事で、物理的に封鎖するのが最大の目的だった。

 

 

 しかしそうなるとタイとの間で緊張状態が発生することになった。

 

 

 深海棲艦の纏まった戦力が自国領付近にまで接近して展開し、要塞陣地を築く野戦築城の様な行動に出たのだ。

 

 すわ本格的な大陸侵攻に向けた前触れかとタイ政府と軍部は強く警戒し、半島マレーシアへと深海棲艦が上陸が確認された時期より建設を開始していた塹壕陣地や砲兵陣地などの野戦築城を、更に急ピッチで増強。

 

 なけなしの陸軍戦力を集結させ、海軍と空軍にも警報が発せられ、陸伝いによる北上を阻止すべく防衛線を展開。戦略的パートナーシップ協定に基づきインドや新ロシア連邦(NRF)に援軍を求めた。

 

 が、そうなったら今度はタイを通過するだけだった難民が危険を察知してタイ国内で停留しだし、飽和する事態となる。そして国内の治安は急激に悪化。

 

 元々タイは農業国であり、それなりに余裕のある国だった。

 

 旧中華連邦と接していた他の東南アジア各国と違ってこれらの国が緩衝地帯となったことで難民が直接流入せず、その後の混乱拡大による難民増加までに国境線の管理強化がある程度しっかり整えることが出来たことで、対応が遅れた隣国カンボジアの様に巻き込みによる崩壊はなんとか避けられた。

 

 しかし今回ばかりは事前に兆候を掴む事に失敗し、対応が後手に回ってしまったのだ。

 

 

 警戒のために展開していた軍の大半を治安回復の為に再配備する事態となった。更には救援のために派遣されたインドと新ロシア連邦(NRF)両国の援軍にも急遽当初の計画を変更して国内警備に回ってもらったほどである。*2

 

 それでも混乱は収まらず、その混乱は事実上の国境警備隊として展開していたトーチカ要塞棲姫達も次第に掴むまでとなっていた。

 

 

 難民とはいえ国内の人口が増加している事──しかも急激な勢いで──に変わり無く、タイ国内では食糧品を始めとした生活物資の不足から価格高騰に拍車が掛かり、それが更なる治安の悪化に繋がった。

 

 

 しかも国境線沿いのタイ軍防御陣地の後方に難民キャンプが何時の間にか出来ており、それは日に日に拡大していた。

 

 そこに自分達の支配領域とした半島マレーシアで残っていた旧マレーシア国民である、現労働住民にそれなりの報酬を払って様子を見に行かせたら、とんでもないスラム街になっており、水食糧医薬品が絶望的なまでに不足して衛生状態も劣悪。

 

 兎に角カオスとしか言い表すことが出来ない有り様。住民はみな殺気立っており、毎日トラブルが絶えず軍隊も下手に刺激しない様にと遠巻きで見るだけでどうする事も出来なくなっているとのこと。

 

 いつ暴徒と化してどさくさ紛れに駄目で元々と開き直って雪崩込んで来たとしても不思議でなかった。

 

 

 これにトーチカ要塞棲姫達はみな揃って頭を抱えた。

 

 

 こんな事になるとは思ってもみなかった。

 

 

 それに下手するとタイも倒れて更に大量の難民が大挙として、一気に押し掛けてくるかもしれない…。

 

 

 だからといって片っ端から撃ち殺すのか?そんな事をしたら恥知らずと唾棄し、嫌悪する犬畜生なニンゲン共と変わらなくなってしまうではないか…。

 

 

 嘗てニンゲン共の軍隊が抵抗する事も出来ない力の無い弱き人間達を嬉々として攻撃し、虐殺した事実がトラウマとなっており、それを彷彿とさせる行動に出ることに対して強い嫌悪感があった。

 

 だがそうせざるを得ない決断を下さなければならなくなる。

 

 

 流石にこのままではマズいと判断して急遽“円卓”による緊急動議を掛け、背に腹は代えられないと半島マレーシアの労働住民を使って余剰作物をタイへと運搬。事実上の人道支援を開始。

 

 その後に殆ど手付かずだった半島マレーシアの開墾事業に従事することという、一種の入国許可条件を受け入れるならば、として徐々に受け入れる事となった。

 

 

 そして半島マレーシアでの食糧生産が軌道に乗り、放出可能な食糧が増えた。それが東南アジア圏での食糧問題がある程度緩和されることに繋がる。

 

 更にはその動きをイギリスの秘密情報部(SIS)が掴み、新王朝のQueen(クイーン) Elizabeth(エリザベス)女王陛下が知るところとなって停戦、和平交渉の決意を固める理由にも繋がった。

 

 

 だが半島マレーシアでの事業が軌道に乗り出し始めた辺りから、同胞(はらから)の輸送部隊が同胞(はらから)に襲撃され、物資が強奪される事態が発生しだした。

 

 

 各種の聞き取りや状況などから“過激派”グループによる仕業である事が直ぐに判明した。

 

 

 この事に“円卓”は揃って顔を顰めた。

 

 

 時折支配領域内で実効支配中の各地の領土を行き来する輸送部隊に対して食糧品を求めて接触してくる“はぐれ”がいたのだが、基本的に接触してくるのは“行商人”やそれ以外の、気儘に各地を巡る一種の旅人気取りな“風来坊”という言葉が似合う、世間に対して我関せずでその日暮らしな者達であり、“過激派”はその方針の違いから他派閥とは距離を置く、事実上の不干渉という“暗黙の了解”とも言える不文律の様な物があった。

 

 

 そのため誰何の様な相手の確認の類いは今までしていなかった。

 

 

 それが裏目に出た。

 

 

 被害そのものは大した物ではなかったが、仲間であるはずの同胞(はらから)から攻撃を受けたショックで護衛共々輸送部隊は大混乱に陥り、輸送任務を中止して引き返す事となった。

 

 

 被害が少なかったのは、おそらくコレが一種の“警告”でもあったのだろう。

 

 

 連中にとっては同胞(はらから)が人類との雪解け(デタント)に繋がりかねない行為が許せないのだろう。

 

 だがその総数の圧倒的な差からか、穏健派(主流派)本隊へと直接攻撃を仕掛ける真似だけは、流石にして来なかった。

 

 そこで目を付けられたのがインドネシアから半島マレーシアを行き来する輸送部隊だったのだろう。

 

 この輸送部隊は半島マレーシアに展開する部隊への補給と同時に供出する食糧の輸送を担っていた。

 

 

 これ以上人類に与する真似をするなら、襲撃を本格化するぞ。との無言の圧力を掛けてきたのだ。

 

 

 しかし食糧品の供給が滞れば再び混乱は拡大する。

 

 

 “過激派”にとっては都合が良く、穏健派(主流派)にとっては損な話である。

 

 

 詰まる所、完全に舐めているのだ。

 

 

 そうなってくると穏健派(主流派)としても後には退けない。

 

 “円卓”は協議の末、襲撃を躊躇させるほどの物量を以て対抗する方針を打ち出し、集められるだけの輸送隊を掻き集めた。

 

 

 誰何による確認は最初の内は兎も角、直ぐ様に偽装される危険性から効果に疑問符が付き、符号による合言葉も検討したが、穏健派(主流派)には徹底出来ても他派閥への徹底は通達も含めて困難であるとの結論から断念された。

 

 武力による鎮圧は、報復のエスカレーションへと発展するリスクから反対意見が多数を占め、また実際に対応する護衛部隊がいくら相手が自分達を害する意志を行動で以て示しているとはいえ、同族に砲を向けなければならない事実に躊躇いどころか忌避感を持っている者が少なくなかった。

 

 

 いくら最高意思決定権を有する“円卓”と云えども、この事実を無視する訳にはいかなかった。それに“円卓”内部でもエスカレーション事態に対する懸念云々に関係なく武力行使に反対する、とまではいかなくとも慎重な意見が出ていた。

 

 そのため苦肉の策として視覚的、心理的プレッシャーを与えられる圧倒的大規模な護送船団を編成するに至った。

 

 少数で多数を相手取らなければならないとする心理的圧迫による負担は意外と莫迦に出来ない。

 

 

 結果として、その試みは半分成功したと言える。

 

 

 捕捉されても積極的なアクションに出る事はなく、遠巻きで暫く追跡は仕掛けてもそれ以上の行為に及ぶ真似はせずに引き返した。

 

 それが暫く続き、これと言ったトラブルに見舞われること無く、輸送は滞り無く順調に進むようになり、気付けば追跡がパタリと止んで姿も見せなくなったことで“円卓”は胸を撫で下ろしたが、今度は領域内を行き来する定期便の輸送隊が襲撃を受け、現在も続くイタチごっこの始まりとなった。

 

 

 流石に各地の輸送隊まで物量作戦に切り替えるだけの余裕は、いくら大兵力を有する最大派閥の穏健派(主流派)と云えども無かった。

 

 

 最近では奪われることを前提で余分に物資を積み込み、襲撃を受けたらその物資を速やかに投棄し、襲撃者が物資に気を取られている間に離脱するのが暗黙のルールとなっていた。

 

 

 だがアンドロメダはその事に強い反感を持っている。

 

 

 ハッキリ言わせてもらえば、これは事実上の反社会的勢力による一種の“みかじめ料”の徴収の様なものに近いし、しかもその徴収量は相手の都合次第で何時どう変化しても不思議でなく、一定である保証が何処にも無い。

 

 故に大凡の目安が立て辛く、下手すると輸送中の物資が根刮ぎ持って行かれる可能性だって排除出来ないし、今はそうでなくとも今後はどうなるか分からない。

 

 

 本当にやっていることが反社会的勢力のソレであり、武力をチラつかせて金品物品を掠め取る“賊”としか言いようが無い。

 

 だからアンドロメダは“過激派”を“海賊”と呼んで蔑んでいる。

 

 

 本来ならば武力を用いてでも拒絶の意思を示すべきことであり、そうしなければ相手はとことんつけ上がって際限無く増長して要求が幾何級数的に肥大化する。

 

 事実、過去の記録を整理して数字で纏めてみると、年々投棄する物資の量が増加傾向にあることが如実に表れていたのだ。

 

 

 そもそもこれはアポロノームが帳簿管理の一環として、口頭を含めて統一性が無く取り敢えず記録されていた膨大な帳簿モドキを解析して整理整頓する作業の際に、「解析して出てきた数字がなんか変だぜ…?」と首を傾げて指摘したことでアンドロメダも初めて気付いた。

 

 いや、そもそも必要輸送量に対して実際に輸送されている量が些か過剰であることに気付いてはいたのだが、輸送中に発生する避けられないアクシデント、一番の例は運搬中の食糧品の腐敗であったり悪天候等による事故での仕方の無い損失への補填目的として計上していたし、それが増加傾向にあったのは単純に輸送する総量が増えた事に比例しての結果だと認識していた。

 

 

 だがアポロノームの指摘によってそれが早とちりだと気付かされた。

 

 

 そこからアポロノームと共に取り纏めた書面片手に飛行場姫へと詰問し、先の一連の経緯を知る事となった。

 

 

 そしてその場で武力を用いた実力行使による自衛、可能ならば討伐を進言したのだが、飛行場姫はアンドロメダの進言に対して一定の理解を示しつつも、進言の可否については煮え切らない態度を示していた。

 

 要約すれば、先に述べた報復のエスカレーションへの懸念もあるが、貧すれば鈍する。飢餓による暴走から今以上に過激化して収拾がつかない事態へと発展するのを恐れていた。

 

 つまり、“過激派”は穏健派(主流派)と違って食糧確保は略奪に完全依存しており、そのルートを遮断してしまうと余計に形振り構わず暴れ出して手が付けられなくなるのが嫌なのだ。

 

 なんだかんだ言って身内に対して甘い事への、悪い一面が出てしまっていた。

 

 

 ただ当のアンドロメダとしても自身を同胞(はらから)として快く受け入れ、しかも末席とは言え統率個体である姫級相当の扱いで、更には新参者であるにも関わらず、それなりに高い地位の役職を充てがって重用してくれている恩義があり、あまり事を荒立てることに内心で躊躇いの気持ちもあった。

 

 

 

 だが同時にアンドロメダには焦りがあった。

 

 

 

 新ロシア連邦(NRF)は現在進行中の日露合同艦隊による作戦と並行して、その次に向けた行動の立案に出ていた。

 

 

 СЗФО(北西連邦管区)Мурманская область(ムルマンスク州)Североморск(セヴェロモルスク)を根拠地とする新ロシア連邦(NRF)海軍最有力の艦隊。

 

 Северный флот(北方艦隊)の最新鋭艦23000型重原子力航空巡洋艦『Сибиряков(シビリャコフ)』を旗艦とする水上船艇部隊の太平洋への回航、そして現地Тихоокеанский Флот(太平洋艦隊)水上船艇部隊と合流した大艦隊による───

 

 

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───同盟国インド共和国への親善訪問航海を目的とした大遠征計画がГлавнокомандующий(海軍総司令官) Князь(クニャージ) Александра(アレクサンドラ) Суворов(スヴォーロフ) Адмирал флота (海軍元帥)の発案で持ち上がっていた。

 

 

 

 

*1
但しあからさまな軍備拡張路線への政策変更とその正当化として復興の進んでいない地区を中心に大きな反発を呼ぶ結果となったが。

*2
なお、新ロシア連邦(NRF)から派遣されたのは新ロシア連邦(NRF)政府連邦安全保障会議に属する国家警備隊(国家親衛隊)Российской(ロスグヴァルディヤ)傘下で、インドに活動拠点を構える民間軍事会社(PMC)の傭兵部隊だった。





 長々と書いておりますが、終わりそうに無いのでキリの良さそうな所で分割致しました。
 


補足解説


23000型重原子力航空巡洋艦『Сибиряков(シビリャコフ)

 11435型重航空巡洋艦『Адмирал(アドミラル) Кузнецо́в(クズネツォフ)』以来となる重航空巡洋艦(航空母艦)。計画名は『Шторм(シトルム)』(嵐の意)。

 本艦の建造計画は旧ロシア連邦時代から『Кузнецо́в(クズネツォフ)』の代艦を目的とする『将来航空母艦』として存在していたが、先の第三次大戦を経て新ロシア連邦(NRF)の新領土、後のПри участии(新たな) новых соотечественников(同胞達の参加による) федеральные округа(連邦管区)として併合することとなってしまった荒廃した東欧の復興事業や、西側諸国の疲弊による西側海軍戦力の衰退から海軍戦略の見直しがなされ、計画の延期が決定。

 更には深海棲艦との戦いでは大型艦よりも機動力に優れる中小艦艇の方が使い勝手が良いとして、実際に建造へと踏み切るまでには至らず、現国防相もミサイルガン積みのフリゲート艦やコルベット艦、ミサイル艇などの中小艦艇の配備を重視する傾向にあり、大型艦であったとしても艦隊旗艦と成り得る新型艦隊水雷艇(23560型『Лидер(リデル)』級原子力駆逐艦のこと)が優先であるとして「時期尚早」との判断を下していた。

 しかし深海棲艦との戦いに於ける国家英雄勲章、Герой НовыйРоссийской Федерации(新ロシア連邦英雄)の受勲者であるБородино́(ボロジノ)艦隊装甲艦(前弩級戦艦)艦娘Князь(クニャージ) Суворов(スヴォーロフ)、現在では新ロシア連邦(NRF)海軍を統べる女傑として知られる老将、Главнокомандующий(海軍総司令官) Князь(クニャージ) Александра(アレクサンドラ) Суворов(スヴォーロフ) Адмирал флота (海軍元帥)が「戦後世界に於ける母なる祖国の将来を見据えて、世界に冠する偉大なる我が母なる祖国の威光を世界に、そして我が人民に遍く知らしめる我が海軍の象徴として」と強く推進した事で、国防相がその熱意に押されて折れたと言われている。

 艦名の由来は越冬せず一度の航海で北極海航路を通過した初の蒸気砕氷船『Александр(アレクサンドル) Сибиряков(シビリャコフ)』(1,383㌧)に由来する。

 建造はСЗФО(北西連邦管区) Архангельская область(アルハンゲリスク州) Северодви́нск(セヴェロドヴィンスク)に拠点を置く新ロシア連邦(NRF)最大の造船会社、北部機械建造会社『Севмаш(セヴマシュ)』(Северное Машиностроительное Предприятиеの略)が受注している。


 実質的な2番艦であるが『改Сибиряков(シビリャコフ)』として23001型『Маршал(マルシャル) Жуков(ジューコフ)』が建造されることも決定し、本艦はТихоокеанский Флот(太平洋艦隊)への配備が既に確定しており、ДФО(極東連邦管区)Приморский край(沿海地方)ЗАТО(閉鎖都市)Большо́й Ка́мень(ボリショイ・カーメニ)にある造船所Дальневосточный завод «Звезда» (極東工場『ズヴェズダ』)が最有力候補と言われている。



 架空艦ではありますが一応、モデルは『将来航空母艦』の23000E型です。艦名は『空母いぶき』のロシア新型空母『ウリヤノフスク』級『シビリャコフ』より。2番艦は実際の『将来航空母艦』1番艦艦名候補より。造船所も現在有力候補とされているロシアの造船会社です。

 因みに『Севмаш(セヴマシュ)』はインドへと売却された1143型『Киев(キエフ)』級航空巡洋艦の4番艦『Адмирал(アドミラル) Горшко́в(ゴルシコフ)』、旧艦名『Баку(バクー)』を改装した空母『 विक्रमादित्य(ヴィクラマーディティヤ)』の改装工事を引き受けた会社です。



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 現在のトランプ政権となって以降、矢継ぎ早に次々と仕事を成しているために情報が追い切れない事が増えました。と言うよりもあのジジイの政権が、まぁとんでもなくいい加減で出鱈目な仕事しかしてなかった事もありますが。

 やった事が極左による極左のための極左政治+身内優遇公金横領のオンパレードで説明が付く。てか増税メガネとゲルも変わらん。トランプ閣下のMAGA・自国ファーストと真逆の自国ラスト・自国解体を邁進して憚らない。

 序に言えば司法の武器化が目に余る。EU勢も相当ヤバい。検閲に情報統制、司法の武器化と、気付けば西側はその殆どが赤化している。

 日本も若干周回遅れでEUの後追い。

 七月の選挙、正直なところ今の比例代表制だとマトモに民意が反映されているとは言い切れない選挙だけど、今度はそれに輪を掛けてかなり怪しい選挙となりそうだ。

 極左にとって自分達の都合の悪い選挙結果は、仮令具体的な証拠が無くとも不正選挙で、どんなに不正の証拠が山脈の如く積み上げられようとも、極左にとって都合が良ければそれが正しい選挙結果となる。

 20年の大統領選からこの一連の絡繰を知っているか知らないかで、今の民主主義の見方が大きく違って見えて来る。

 “陰謀論”などという“瞞し”のフィルターで蓋をしようとも、事実を覆い隠すことは出来ない。それに気付くことが出来れば、邪な企みの本質が朧気にでも見えて来る。


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 それではこれにて失礼致します。励みや参考になりますので、お気が向きましたらお気軽に感想をよろしくお願いいたします。



 …仕事、事実上辞めました。四度目、倒れました。過換気症候群も起こして病院に搬送され、検査を受けた結果、過度なストレスが原因ではないか?との診断。まぁ今の仕事は割に合わねぇくせに仕事量と責任ばかり際限無く増やす。こりゃ駄目だ。死にそう。というか死にかけた。こうなりゃリスクヘッジで戦略的撤退だ!を決意しました。
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