艦隊これくしょん 総旗艦アンドロメダ、二度目の航海もまた数奇なり   作:稲村 リィンFC会員・No.931506

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 唐突なネタ。なんか本編執筆中にホント唐突に思い付きました。

 ネタバレあり。

 いずれ本編と結合させるかも?或いは外伝として独立させて投稿するかも?

 取り敢えず暴走しました(笑)特に何も考えずにお読み下さい。


外伝
閑話 姉へのおもい


「姉上!」

 

 

 日本海軍外洋防衛総隊徳島県小松島鎮守府宿舎の朝。今日も今日とてアルデバランは愛する最愛の姉、アンドロメダが居る部屋を訪ねる。

 

 二度目の生を受けてからというもの、一日たりとも欠かさないアルデバランの日課だ。

 

 

 

 あの日、アンドロメダが逝ってからのアルデバランは脱け殻だった。何に対しても何も感じなくなった。ただただ無気力。

 

 

「総旗艦?それは偉大なる姉上の地位です。姉上を差し置いてわたくしが総旗艦なんて有り得ません」

 

 

 しかし姉上なら、わたくしが総旗艦に任命されたと聞いたなら、誰よりも我が事の様に喜びながら「貴女なら上手くやれます。私の自慢の妹なのですから」と仰られただろう。だからわたくしは総旗艦を務めあげた。わたくしの事をいつも信じて後押ししてくれていた慈悲深く誰よりも優しい姉上の信頼を、期待を裏切る様な真似は断じてしたくない。

 

 

 だけど、心はいつも、空虚だった。

 

 

 どんなに頑張っても、太陽の様に明るく暖かい笑顔で誉めてくださいました姉上は、もういない。「よく頑張りました」と頭を撫でてくれたあの優しい手の平の温もり、新緑の穏やかな心地好さに似た包容の温もりを感じることは、もう出来ない。

 

 

 毎日が辛かった。寂しかった。苦痛だった。

 

 

 姉上に、もう一度、会いたい。

 

 

 死にたかった。死んで姉上が居るところへ逝きたかった。

 

 だけど、自ら命を絶つことさえ出来ないこの体。それが途轍もなく怨めしかった。 

 

 しかし自死を行えたとしても、わたくしを誰よりも信じて期待してくださいました姉上を失望させてしまうのではないかという恐怖があった。

 

 

 それは嫌だ。それだけは絶対に嫌だ!!

 

 

 わたくしの解体が決まった時、正直嬉しかった。これでようやく、姉上がおわす場所へと逝けると。

 

 

 その時、声が聞こえた気がした。もう聞くことが出来ないと思っていた姉上の麗しい声が!!死の間際の幻聴かとも思ったが、わたくしには姉上が迎えに来てくれたんだと思えてならなかった。

 

 

 だからわたくしは姉上の声がする方へと駆け出した。

 

 

「姉上!姉上のアルデバランが、今そちらへ参ります!!」 

 

 

 気が付くとわたくしの体が光に包まれて消えていく。

 

 

 だが恐怖は無かった。

 

 

 何故ならばこの光に姉上の温もりを感じた。忘れるはずがない!忘れてなるものか!!このアルデバランが、あのヒトの温もりを忘れる?断じて有り得ない!!あってはならない!!一瞬たりとも忘れたことがない!!姉上の温かくて優しい慈悲と慈愛に満ちたこの温もりを!!

 

 

 この光の先に、姉上が居るんだ!それだけで十分だ!!

 

 

「姉上!!」

 

 

 

       ────────

 

 

 あの時光が晴れて、わたくしの目の前に愛しき姉上がおわした時のあの感動は今でも忘れられない。

 

 

 姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上姉上。

 

 

 もう離しません。わたくしの愛する姉上。わたくしの大切な姉上。姉上が居なくなって、わたくしは確信しました。わたくしは姉上が居なければ駄目なんです。太陽たる姉上が居なければ輝けない。姉上が居てこそのわたくしなのです。わたくしは姉上の為だけに二度目の生を使います。姉上の敵はわたくしの敵。姉上の目指すものはわたくしの目指すもの。姉上の願いはわたくしの願い。姉上が愛するモノはわたくしも愛するモノ。姉上が姉と慕い敬う御方はわたくしにとっても姉で慕い敬うべき御方。

 

 

 

 

 全ては愛する偉大な姉上の為だけに。

 

     ────────

 

 

「お早う御座います姉上。パラスお姉様」

 

 

 

 今日も良き一日の始まりです。

 




 重い愛ってこんな感じ?


 アルデバランは出します。出すと決めました。アンドロメダ至上主義者ですが、なんだか途轍もなく愛着が湧きました。
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