これは誰かの、ただの独り言です。
 

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 彼は、自己否定が強すぎたのだろう。だから、自分の代わりに認めてほしかったんだ。

 『不幸に酔うのが悪いことだとしても』


第1話

昔のことを思い出すと、毎回自分は嫌な奴だと感じてしまう。

 

自分の不幸に酔って、自分の罪を棚に上げて、自分の不完全性を隅に追いやって、そうして真っ黒な自分が出来上がってしまった。だからとことん自分が悪いのだと幼い頃から追い詰めてきた。

 

しかし、それが仇となって、気づいたら自分の手で首を吊るための紐を手に取るようになってしまうぐらい、余裕と気力が無くなって行って、しまいには自分で死のうとした。

 

そう、自分で。

 

しかし、実際には死ねなかったし、ただ苦しいだけの日々が積み重なっていった。

 

 

今でも、死ねなかったことは後悔している。

 

 

 

 

 

 あぁ、あぁ、首が、しまる。

 

 ギリギリと、頸動脈が圧迫され顔が熱くなる。

 

 もう少し、もう少し。

 

 頭が痛い。でもそれ以上に生きるのが苦しすぎる。

 

 もう少し、もう少し。

 

 許してなんて言わないから、もう自分を終わらせてくれ。

 

 もう少し、もうs『ざまぁみろ』

 

目の前に、自分がいた気がした。

 

 目の前の自分が自分を嘲笑ってた気がした。すると、気がついたら首の紐が切れていた。

 

 「あ、あ、あぁ..........なんでだょ」

 

 ふざけるなよ、お腹からやるせない感情が吐き出してきそうなぐらい、押し込めながら呻いた。

 

 ざまぁみろ、目の前にいた自分が言い放った言葉が頭の中でぐるぐるとリフレインすら。その中で死なないことによる1時間後の風景が思い浮かび、胸が恐怖と不幸感でいっぱいになる。

 

 「ふざけるな、ふざけるな。ちくしょう。ちくしょう」

 

 お前のせいだ。お前が自殺に失敗するからだ。

 

 そう自分が自分を責め立てる。そうすると、他の自分たちも同じように自分をいじめ始める。溢れてるのは自分への罵詈雑言。漏れ出る言葉が全て自分自身に刺さる。

 

 そうして心の中に何もなくなったら、部屋の隅でじっと時を待つ。

 

 自分が呼ばれるまで。あの不快な怒鳴り声で呼ばれるまで。

 

 

 

 

 

 これを今の今まで続けていたのだ。

 

 これを誰かのせいにはしないし、正直自分の選んだ行動の一つだから、他人に責任を求めるのは間違っている。

 

 だから何事もなし得ない自分が昔から嫌いだった。何も残せず、何も理解できない自分自身が嫌になった。いつも殴られてもヘラヘラ笑ってる、嫌なことも嫌と言い出せない己が大嫌いだ。

 

 救いようのない、不幸を体現せしめた、自分が、見てられなかった。

 

 しかし、こんなことを宣っていたとしても、彼らは全て自分の自業自得だ。

 

 そう、全て自分のせいだ。

 

 こうなったのは全て自分のせいだ。

 

 だから、せめて、こんな自分を、こんな自分を...

 

 

 

 

不幸者の独り言

 

 




 後悔

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