―続き
これはたまたま運の悪かった少女の話。
その少女は艦娘であるがどこにも所属しておらず、巷でいう所の野良艦娘だ。
ドロップ艦との区別される点は一つ。敵を倒した際、落ちたのではなく自然発生と言うところ。どうして何もないところから自然発生するのかは――未だ謎である。
艦娘または一部の人間にしか見えないとされている妖精なる生物の仕業か、あるいは。
※
南西諸島海域 バシー海峡
??「はぁ……ここはどこなんだろう?」
わたしの名前は清霜。夕雲型の駆逐艦で最終艦なんだ。
最終艦ってつくから上にどれだけ姉が居るかって話だけど~……確か十八人!
そしてわたし、清霜の夢は……いつかは戦艦になるんだ!
え? 駆逐艦が戦艦になるのは不可能?
いやいや……そんなわけないじゃんか。なれるったら、なれる! 多分!
それで、ここがどこなのかなんだけど……わかんない! だって地図とかないし、そもそも私どこも所属してないもん。あぁ~早く、誰かに会いたいよ~――。
~~2時間後~~
はぁ。疲れた。そろそろ、燃料なくなっちゃう……このまま轟沈するのは嫌だよ。
あぁなんか不幸過ぎて泣きたくなってきた。いやいや、今泣くわけにはいかない。
この涙は夕雲姉さんたちとの再会用に残しておこうっと。
おや? ちょっと向こうの島から煙が出てるぞ。
火事かな。それとも誰かいるのかな?
考えても仕方ない。とりあえず行ってみよう!
※
名もない島 謎の施設
清霜「あれ、ここはなんだろう? 島だけど……もしかして海軍の施設!?」
海軍の施設でなくてもあわよくば、人と会えればいいとそう考え艦娘の誰かに会えるかも知れないと思い艤装をしまってその建物へ向かってった。
そんな清霜を見つめる男が焦った顔をしていた。
??「あれは艦娘……! まずい! 大本営の手の者か!? 所長へ連絡を……」
謎の施設入口
清霜「わぁ~……ここはどんなところなんだろう~?? とりあえず中に入って――」
生まれて初めて見る、建物に清霜はドキドキしながら中へ入ろうとした時だった。
『ビー! ビー!』と侵入者を知らせる警告音が鳴り響いたのだ。
突然の音に驚いて、清霜は立ち止まった。
どこからかどたばたとこちらに向かって来る足音が聞こえる。
清霜は更に驚いたのかその場で艤装を展開する。
何が起こってもいいように。
そして艤装を展開している清霜を見て、警備員は大声を上げる。
警備員A「貴様! どこの所属だ! ここがなんの施設か分かってきているのか!」
突然、大声を上げて言われたので『ぴぇ!』と小さな悲鳴を上げる。
何も言わない清霜を見て不審感を募らせたのか警備員らは囲い出す。
清霜は清霜でパニック状態に陥ってしまう。
今にも主砲が火を吹きそうになっていたが、清霜の後ろから声が掛かる。警備員の一人が『出張、お疲れ様です。
『くろい……所長……??』とは誰だろうか、と思い首を傾げていると黒囲所長と言われた男が『これは一体なんの騒ぎだ』と言った。また別の警備員がこういった。
警備員C「今、艦娘がこの施設内に入ろうとしたため拘束中であります。如何しますか」
黒囲「ふむ。艦娘? 君の名前は?」
黒い服装をし、頭頂部が少し禿げている男こと黒囲が清霜の名を訪ねた。
急に聞かれた清霜はドキリとしてしどろもどろに答えた。
それを聞いた黒囲は少し考えるような素振りを見せる。
清霜も、清霜を囲ってる警備員も黙って聞いていた。
数分間考えた末に口を開いた。
黒囲「清霜君はどうやら野良艦娘と呼ばれる存在らしい、な。
行く所がないのなら、しばらくここに居ればいい。
そこの君、清霜君を実験動物ル級の隣の部屋に入れておいて」
そういうと指名された警備員はビシっと敬礼し、任務を遂行しようとする。
他の者は撤退し、自分の執務に取り掛かる。黒囲はそのまま、施設内へ姿を消す。
残された清霜はホッと息をつく。
指名された警備員は清霜に声を掛け、施設内を案内したのだった。
清霜は■■■にされることをまだ知らない。
―続く
さぁ始まりました。清霜の話! 誰も待ってない?
え、そりゃあ……寄り道しまくったからカオスでしょうねぇ!
新キャラクター
まだ普通の駆逐艦 清霜
禿げてるけど太ってない所長 黒囲 舛尾