据え置き版ウマ娘プリティーダービー 母娘孫三世代三冠RTA 実績『三冠の一族』Any%チャート   作:サイリウム(夕宙リウム)

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PART11《桜散るレース、その後》

 

 

いや~、皐月賞もなんかアレ。うん、アレでしたねうん。

 

 

アハハ……、あ、はい。説明を省いているとかめんどくさがってやめてるわけじゃないですよ? ホントに。なんでそうなっちゃったのかなぁ、って。

 

 

この据え置き版ウマ娘ですけどまぁ結構作りこみすごいと言いますかプレイヤー側に開示されてない情報が多いというか、わからんちんのことが多すぎてですね。

 

 

 

なんかカナリアちゃん大逃げしちゃいました!!!

 

勝てましたけど! 勝てましたけど!!! 後ろからくるルドルフむっちゃ怖かった! むっちゃ怖かった!!! もう全身から色々変な液体がどびゅどびゅです!!! はしたない!!!

 

 

 

結果としてはカナリアちゃんが一着で二着にシンボリルドルフ、三着にビゼンニシキという形で一着との差が一馬身程、二着と三着が写真判定でギリギリルドルフが勝利って感じでしたね。

 

ルドルフがここまで追い上げてくるのはまぁわかりますがなんでビゼンが? という方も多いでしょうし私もそうです。

 

ちょっと後ろで流してる映像の方止めましてもう一度皐月賞の方確認しなおしてみましょうか。

 

 

 

 

 

まず、スタート。みんなキレイに並びましてパカっとゲートが開きます。ルドルフビゼンが奇麗に出まして、カナリアちゃんは少し遅れてスズもそれぐらいですね。まぁゲート練習全くやってないのにこれぐらいで来てるなら十分以上です。褒めてあげましょう。

 

 

次に序盤ですが……、あ~やっぱり見返してみますと接触してますね。

 

 

カナリアちゃんが何故か無理に大逃げをしようとして視野が狭くなったのか、本来なら危険すぎて入らないコース。この映像の場合だとシンボリルドルフと内ラチ(これ以上進めないようにしてある柵の事ですね)の合間を無理やり進もうとして……、カナリアちゃんが光に包まれてルドルフが横に“ブレ”ました。

 

 

コイツはおそらく、と言っても一つしかないのですが、カナリアちゃんの【ファントム・コープス】の効果ですね。この固有スキルは掛かりや出遅れなどの悪い出来事をレベルの数だけ無効化してくれるスキル何ですが、多分今回の接触未遂がそれに当たり自動的に無効化してくれたんでしょう。

 

平行世界から『そもそもカナリアがルドルフとぶつからないで済む可能性』を引っ張ってきた感じなのでルドルフちゃんが左に移動。そもそもそこにスペースあったよね? という形になったわけです。

 

もしこれが本当に接触していたとすると……、まずカナリアちゃんが内ラチとルナちゃんの間に入り込もうとします。それに気が付かずルナちゃんがスキマを埋めようと詰めます。するとカナリアちゃんがサンドイッチにされてしまい、その衝撃で脚の爆弾が爆発。そのまま転倒しちゃうわけです。

 

しかもカナリアちゃんがいた位置先頭なのでそのままカナリアちゃんが転倒していれば……、うん。最悪下敷きでしたね。うん。固有発動してくれてよかったです。ほんと。

 

 

 

そのあとの展開としましては、カナリアちゃんに指示したはずの逃げが何故か大逃げになっていてそのままバクシンバクシーン! 大体1/3ぐらい行くまではそのままカナリアちゃんが一人旅してたんですが、ルドルフ辺りが『あれ? このまま逃げられたら最後追いつけなくね?』と判断。ルドルフが発進する辺りでビゼンニシキなども発進。それにつられて全体のペースがぐっと上がりました。

 

 

結局そのままカナリアちゃんが最後まで逃げ切ることができましたが、最後の直線の中ごろでスタミナ切れかけてましたし、後ろからルナちゃんやビゼンちゃんが鬼気迫る表情で猛追してましたから無茶苦茶怖かったです。うん。

 

 

んで、ちょいちょいカナリアちゃん以外のキャラ、特にルドルフとビゼン見てる感じビゼンは結構いつも通りというか、試走の時と同じような全力ウマ娘なんですけどルドルフちゃんはちょっと……、本調子じゃないというか、いつものキレがないというかそんな感じですね。

 

普段のルドルフ、皐月賞時のルドルフはまだ未完成の部分もありますが普通に“皇帝”です。クソ強いです。純粋なステータスはカナリアちゃんよりは低いですが『お前ほんとにクラシック級入ったばっかり? ホントにこれ四月のステータス?』というモノですし、カナリアちゃんと違ってスキルもたくさん所有していらっしゃいます。

 

ルドルフの固有スキルが強いのは勿論周知の事実なんですが、その他のスキル、特にデバフ関連がとても強いのです。いつもならば『何もできましぇん!!』と泣き叫ぶぐらいにデバフまき散らす害悪皇帝なんですけど……、今回のルドルフ中盤からデバフ吐いてませんね? なんででしょう?

 

 

回数を重ねた試走ではガッチガチのデバフ祭りだったんですけど……、まぁそれがなかったせいで後続。特にビゼンニシキちゃんがどしどし前に出てきてルナちゃんのお尻に噛みついちゃったわけですねぇ。

 

 

でもルドルフちゃんの能力値的にはビゼンニシキとぶつかったとしても普通ここまで接戦にならない気がするんですけど……、たまたま調子悪かったんですかね? 一応確認することはできるんですけど今やってるのRTAですし、確認してもしなくてもやること何も変わらないので見てなかったんですよね。 

 

 

そんなこともあるんですねぇ、と思いながら勝負の世界の厳しさを噛み締めるぽもでした、まる。

 

 

 

 

あ、次回は皐月賞の後処理と、ダービーまでの練習をどうするかやっていくんでよろしゅうお願いしますな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ……、ハァ……、か、勝った?」

 

 

 

体が、燃えるように熱い。脚の感覚はもうない。全身が酸素を求めているせいで胸もすごくいたい。

 

 

 

 

でも、歓声が聞こえる。

 

 

とても、とても大きな音が私を包み込む。

 

 

 

 

視線は自然と観客席へ。

 

 

みんなが、みんなが声を上げている。誰かに向かって声を上げている。

 

 

 

(あぁ、私。勝てたんですね。)

 

 

 

後ろを振り返れば一緒に走った人たちがいる。私が後ろから追われる恐怖を与えていた、後ろから私を押してくれていた人たちがいる。それで、私の前に人はいなかった。

 

 

 

(神様、ありがとうございまッ)

 

 

 

心の中で、私を勝たせてくれた神様にお礼を申し上げようとした時、右ひざにひどい痛み。大きくて重いもので殴られたような痛みを感じ、思わずしゃがんでしまう。急に動いたこと、もしくは重心の移動を間違え負担を掛けたのが悪かったのか、しゃがんだ瞬間に右の足首にも同じような痛み。

 

 

 

(~~~~~ッ!)

 

 

 

思わず、声を上げてしまいそうになり、歯を食いしばる。この痛みは私が慣れ親しんだ痛み。神様にまだ奇跡を頂いていなかった時にほとんど毎日感じていた痛み。すこし歩いただけで悲鳴を上げる私の脚が泣き叫んでいる。

 

 

 

( …………お、おさまった。前まではもっと長く痛みが続いたんだけど……、神様がまた助けてくださったのかな? うん、そうだ。きっとそうに違いないし、それしか考えられない! 走れるようにしてもらっただけじゃなくて、痛みまでなくしてくださるなんて! ちゃんとお礼言わないと! レースでのご指示だけじゃなくて、痛みまでなくしてくださって。そして何よりも私を走れるようにしてくださって、本当にありがとうございます、神様!)

 

 

 

神様のお礼を言うために、急いで立ち上がっておじぎをする。たまたまその向きが観客席と同じだったみたいで、さっきまで聞こえていた歓声がさらに大きくなった。

 

 

……なんだか神様についででお礼言われたって思われたらやだし、後でもう一度ちゃんとお礼言おっと。

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、スタートしてすぐぐらいで何か変なもの見た気がするけど……、あれなんだったんだろ? なんか地面に寝転がってた気がしたんだけど……。ま、いっか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

ぱちん、と両頬を強く叩く音。ターフへと続くこの地下道ではそれがよく響く。

 

 

 

「お、痛そ。……いま話してもいいかいビゼン?」

 

 

「ふぅ……。えぇ、大丈夫。というか私が区切り着くまで待っててくれたんでしょ? じゃなきゃわざわざ帰りに後ろついてこなくてもいいからね。」

 

 

「ありゃ、バレてたか。」

 

 

 

そうやってイタズラが失敗したように笑うスズパレード。先ほどまで走っていた皐月賞で四着、本人の談によると前と結構離れていたからギリギリ掲示板に乗ったウマ娘である。

 

 

 

「……励ましの言葉はいる?」

 

 

「はッ! 惨めになるだけよ。……これまでも、これからも負けは負け。勝ちは勝ち。その結果を全部受け入れて前に進むのがいい女って奴よ! それに案外ちょうどいいわ、まとめてダービーでなぎ切ってやればいいですもの!」

 

 

 

そうやって、少し目を赤くしながら宣言するのはビゼンニシキ。写真判定の結果、三着に敗れてしまったウマ娘である。が、その目には未だ闘志が宿っている。彼女はまだ終わっていない。

 

 

 

「あれ? そこは『打ち抜いてやる!』じゃない? わざわざ拳銃もってるし。」

 

 

「……そっちの方が似合う?」

 

 

「うん。」

 

 

 

密かに彼女の頭の中に存在するメモ帳。その『次のインタビューで言うこと』の欄に提案されたことをかき込むビゼンニシキ。父の影響で西部劇に憧れを持つ彼女は『そういえばこんなセリフ劇中で見たことあるわね』などと考えていた。ちなみにスズパレードはそれを見ながらニコニコしている。

 

 

 

「よし! ……あ、そういえばスズは次どうすんの? 私はとりあえずNHKマイル取ってからダービーに進んでマイルも中距離もできることを知らしめてやろうと思ってたんだけど。」

 

 

「私? 私は~~、うん。ダービーまで休みかな? ビゼンみたいに連戦に耐えれるほど強くないし、調整入れながら万全の状態で挑むことにするよ。……あ、そうだ。足元掬われないようにね?」

 

 

「はッ、言ってろ。」

 

 

 

そんな軽口と口元に笑みを浮かべながら控室へと向かう二人。流れるように会話が進んでいき、自然と行く先は今日のレース後のことになる。

 

 

 

「そういやカナリアの奴。終わった後に一瞬倒れかかってたけど大丈夫なのかしら。そのあと普通に帰っていってたけど……。」

 

 

「あ~、そういや確かに。体弱かったって言ってたし心配だね。ちょっとライブの準備早めに終わらせて様子見に行く?」

 

 

「そうね、アイツまだこれで三度目だろうしライブ早めに打ち合わせしておいた方がいい、って口実で覗きに行きましょうか。」

 

 

「……んで? カナリアちゃんよりも顔色が悪かったルドルフちゃんの方はどうする? これまでの被ったレースのライブ、ソロとか三着までとかそういうのだったから私あんま接点ないんだけど。」

 

 

「だから私に様子見てこいって? 無理いうんじゃないわよ。そもそも皇帝さんは傷のなめ合いとかお望みじゃないだろうし、そもそも私だって話したの弥生の時のライブぐらいよ? それで様子見に行くとかちょっと……、ね。」

 

 

 

 

 

 

スズにはそういったが、私はすでにルドルフの顔を。あの目に光がそもそも存在していなかったかのように見える顔を、ゴール板を過ぎた後に見てしまっている。

 

 

 

ワガママだけど、自分も切り替えたとはいえ負けたことは心の重りになっている。その状態で自分がライバルと認めた相手のそんな顔をもう一度見に行けるような精神は残念ながら持ち合わせていない。

 

 

 

「……まぁそれに、ルドルフなら立ち直るでしょ。」

 

 

 

「え? なんか言った?」

 

 

 

「ううん、何も。……さ! さっさと用意してカナリア迎えに行くわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイニングライブ、そのレースでの勝者のみがステージで踊ることが許されるもの。

 

 

デビュー戦やオープン、各重賞レース。出走するレースによって壇上に上がれる者たちは違いがあるが、GⅠの大半が正面ステージに三着まで、側面などのサブに五着まで、それ以下の掲示板に入れなかったものはバックダンサーが基本である。

 

もちろん例外もあり、そのレースの勝者が何か記録を達成した時や、引退レースなどは個人でのライブが開かれることもあるし、ファンから望まれた子がステージに上がることもある。海外から来たウマ娘が勝利した場合はライブ方式や使用する楽曲が違うため個人になることもおおい。

 

 

 

「……初めて、正面を譲るな。」

 

 

 

これまで四戦四勝、前走の弥生賞ではビゼンニシキに一番人気を譲ったがそれでも勝利した。模擬レースでも私に負けはなかった、同世代で突出し、上の世代でもGⅠ級でないとまともな勝負にすらならない、そう言われていた。

 

自分でも自身と勝負できるのはこの世代になく、挑む、勝負するとすれば三冠ウマ娘のミスターシービー。それまではタイムアタックのように自身の速度を上げ、自身の戦略性を高めるだけだと思っていた。

 

自身の理想のためには成績がいる。シンボリの直系に生れ落ちたとしても力が伴わなければ家は纏まらない。家すら纏められなければ私の理想である『すべてのウマ娘に幸せを』は達成できない。

 

 

 

 

ただ速さだけですべてを打ち負かしたマルゼンスキーと、組織化が進み制度が細分化し始めたURAのおかげで今はまだましになっている。しかしながらまだウマ娘という存在はお金になってしまう。

 

レースでの賭博、それだけで勘のいいものは察するだろう。この私たちがいる世界が清廉潔白とは程遠いものを。ただ走り、ただ踊るだけの世界とは程遠いということを。

 

最初は単にウマ娘たちがただ走るのが楽しい。次はだれが一番速いか、そこに人が集まり見物し、ものが集まる。人とモノが集まり、結果が見えない競技があればそこには賭け事が生まれる。賭け事が生まれてしまえばそこには裏の社会も者たちがいる。

 

 

 

そして、金が掛かればどうしようもなく愚かな者たちが出てきてしまう。

 

 

 

ウマ娘の勝負服において、その規定は驚くほど緩い。現在のある程度制度化された現状でも刃の潰していない刃物や弾丸の入った銃器の持ち入れが許可されてしまっている。

 

最初は金銭が掛かっているがゆえに愚かな行動、銃器を持ち出してレースで負けるように強要した事件を起こしてしまった者たちに対して反撃のためにウマ娘たちが持ち出した、とのことだが真相は解らない。それ以上にこの銃刀法がある世界においてなぜ私たちが例外であり、そもそも万を超える私たちの皆が携帯できるほどのものがこの日本で出回っているのか。

 

 

 

 

私は、それを変えたかった。

 

 

癒着や身の危険から積極的な取り締まりができないURAを変えたい、レースに賭け事が関わらないようにしたい、私たちの手に不必要なものが握られないようにしたい、レースや踊りから後ろめたいものを排除し、ただ輝かしい世界に変えたい。

 

私やマルゼンスキー先輩、ミスターシービー先輩の勝負服に自身の身を守るための装飾がないのも、私と同じ思想を持っているからだ。私たちが武器を持つ、それはまだ私たちの世界が裏と繋がっていることに他ならない。持たないことでつながりを絶つことを主張しているのだ。

 

裏の住民が私たちの世界から消えれば、表の私たちがすべてを取り締まれる。レースから賭け事が消え、私たちが身を守るために武器を握る必要もない。

 

そこに、私が求める皆の幸せがあると信じていた。

 

 

 

 

 

 

だから、力が欲しかった。実績が欲しかった。

 

 

レースという世界を動かす、URAを動かすには力がいる。シンボリ家の当主という力が必要だった。それには家の皆が進んでしたがってくれるような信念と実績が必要だった。誰もが解りやすい信念と実績。

 

その実績として私が思い描いていた『無敗三冠』。

 

 

 

その出発点である皐月賞。

 

 

 

 

 

 

大事な、大事な皐月賞を。

 

 

 

 

 

 

私は負けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慢心していた。視野が狭くなり私の世代に相手になるものはいないと考えてしまった。

 

 

慢心していた。信念と理想のためでなく単に自身の欲求、強いものと競いたいという想いが前に出た。

 

 

慢心していた。ゆえに上のシービーしか見ていなかった、見れていなかった。

 

 

 

 

 

冷静に、ただそこにある事実を見ていれば警戒していたはずだ。それまで無名だったとしても相手はGⅠ勝者だ。新しく作られて歴史のないレースだとしてもGⅠはGⅠ。警戒するに値する相手だったはず。

 

それを私は何もないように、ただ勝利が当たり前であるように慢心していた。

 

 

故に敗北した。

 

 

 

私の中にあった驕りが原因だ。

 

私がもっとしっかりしていれば最初に内側を抜けられることもなかったはずだ、私が動揺せずにしっかりと先頭を見据えていればあんな失態をするわけがないはずだ、前に出たとしても私が修練を積んでいれば場をもっと自在に操れたはずだ。そこに敗北はなかったはずだ。

 

 

 

ただ、今はひたすらに自分が憎らしい。

 

 

もっとどうにかなっていただろうという悔恨、自身の勝利を疑っていなかった過去の自分に対する憤怒、そして私の夢がここで途絶えてしまうかもしれないという不安。

 

 

 

私は、この感情をどうしていいか解らない。

 

 

 

 

 

「あぁ、落ち着けシンボリルドルフ。私は“皇帝”だ。上に立ち、皆を率いるものは感情を外に出してはならない。ただ冷静に、ただ正確に。私にはそれができる能力が備わっているはずだ。」

 

「確かに皐月賞は負けた、完敗だ。私が負ける理由がここに存在している以上私は認めなければならない。ゆえに、次。ゆえにダービーだ。敗北などただの一つで十分、私には皐月賞が何かの間違いだったと証明しなければならない義務がある。ただつまらないほどに圧倒的なものを、それを見せつけなければならない!」

 

 

 

「……ル、ルドルフ。」

 

 

 

「あぁ、おハナさんか! すまない、今回は完全に私の落ち度だ。これほど慢心という言葉が私に当てはまっているとはまさに抱腹絶倒といえる! はははッ! 笑うといいさ!」

 

 

 

「……笑わないわ、私は。それにあなたのトレーニングを決めていたのは私、彼女を注意するように言わなかったのも私。すべての責任は私にあるわ。」

 

 

 

「いや、トレーナーである君に責はない。私の責だ。」

 

 

 

「だが、安心してくれたまえ。これ以上情けない姿は決して見せないとも!」

 

 

 

 

友も、心も、“皇帝”には必要ない。

 

 

必要なのは圧倒的な力と皆が望む理想のみ。

 

 

勝利のために、すべてを捧げなければ。

 

 

 

 

 

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