据え置き版ウマ娘プリティーダービー 母娘孫三世代三冠RTA 実績『三冠の一族』Any%チャート   作:サイリウム(夕宙リウム)

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はやく84年世代がニコニコお茶会でもしてるのが書きたいですね。もう少し彼女たちには時間が必要そうですが。






PART13《一生に一度の》

 

 

 

 

 

 

 

 

日本ダービー、東京優駿。

 

 

 

 

1932年、私たちが生まれるずっと前、お婆ちゃんたちが生まれる前に、このレースは始まった。

 

 

大競争から競争へ、競争からレースへ。

 

 

時代が流れすべてが変わったとしてもダービーはそこにあった。

 

 

私たちが踏みしめるこの大地において最も歴史があり、伝統がある。

 

 

一生に一度しか挑めない、だからこそ栄冠には価値があり、栄誉がある。

 

 

しかしながら敗北もある。

 

 

王冠を許されるのは一年でたった一人、残りのすべてには何もない。

 

 

万を超える世代の中から立ったひと握り、走ることを許されるのですら十数人。

 

 

 

 

 

皆が皆、その胸に何かを秘めているのだろう。

 

 

その背中には彼女たち以外の思いもあるのだろう。

 

 

そして勝者はそのすべてを背負って前に進まないといけないのだろう。

 

 

 

 

 

私は、それに挑もうとしている。

 

 

 

 

 

 

私には、競争者として必ず持つはずの“モノ”がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はそもそも競争者、レースから一番離れたところにいた。生まれつき体が弱かった私はウマ娘としてこの世に生れ落ちたが、種族として本来備わっているはずの頑丈さはこの身になかった。

 

ウマ娘としては平均的な身体能力、それを支えるために持ち得る頑丈さ。私の強度は人間のそれをはるかに下回る数値。ただの日常生活でさえ常に体が壊れる危険があり、釣り合わない力はただそこにある体を蝕むような激痛を与え続けている。そんな痛みと恐怖が私唯一の友達だった。

 

 

最初の記憶は病院の天井。体にはたくさんの管が繋がれ、形を保つために全身は固定されている。何とか動かせる目であたりを見渡し、ガラス越しの先で母が何かに謝るように泣き崩れる姿が脳裏から離れない。

 

外を見、同じ年齢ぐらいの子供たちがあたりを走り回る、私はずっと病室のベットの上。全身のギプスから解放されてもなお、私の体は立つことさえ許してくれなかった。

 

人が、学び舎に収まる頃。私はようやく足裏で地面というモノを知った。ガラスよりも脆いこの身には歩くことなどできなかったが、私はただ、皆と同じように立てただけでもうれしかった。

 

生れ落ちて10が過ぎる頃、足を踏み出す。歩くという動作を初めて知った。ようやく私の体が何とかウマ娘の力に耐えるぐらいに成長したのだ。何かをつかむ、握りしめるだけで体が悲鳴を上げるため、何の支えもない歩行だった。

 

たったの三歩。でも三歩も。視界は涙のせいで何も見えなかったが、私の体はそれだけ耐えてくれた。顔は見ることができなかったが、私の耳は母の感極まった声を捉えていた。

 

 

 

私が中学に上がる頃。脳裏にずっと残り続ける記憶、あの泣き崩れる母を笑顔にしたいという想いで体が壊れる激痛に耐え続けた私は、ようやく人間らしい生活を送れるようになった。早く歩く、何かを握りしめる、体に何かが当たる。出来ないことも多かったが、私はようやくあの狭い病室から世界を見ることができるようになった。

 

 

 

 

 

そして、私は神様に出会った。

 

 

 

 

 

私の魂が叫び続ける『走りたい』という欲、ウマ娘としての欲望。私はその欲に身を焦がされつつも、それに関する情報を出来るだけ排除することで蓋をし続けていた。

 

私の体では耐えられない、力を籠めるだけで骨はひび割れ、前に進もうとするだけ死への危険性が高まる。ようやく母に笑顔を取り戻すことが出来たのだ、悲しみなど私には不要だった。

 

 

だけど、神様は私に奇跡をくださった。

 

 

風よりも速く走れる力と、それに耐えれる体の丈夫さ。私の魂よりも大きい何かによって包まれるような、交わるような、そんな暖かい黄金の光と共に神様は私に奇跡をくださったのだ。

 

私は歓喜した。自分の体なのに羽のように軽かった、自分の思うように動かせた。日々感じていた恐怖や痛みなどもう存在しない、何にも縛られない。ただ風と一緒になるために走ったんだ。

 

 

 

 

 

 

そんな私には、小さいころから競争に身を置き、ただ勝利のために身を削り走り続ける競技者としての心がない。持てないともいえる。

 

学園に入るまでレースというモノを知らず、競い合うという経験すらない。そんな私にスズちゃんやビゼンさんのような心は持てず、今見ている世界はもしかしたら夢なのではないか、私はまだあの狭い病室で寝ていて、ただの幻覚ではないかとおもってしまう。

 

 

 

頬をつねる、ちゃんと痛い。地面を踏みしめる感覚、ちゃんとある。途切れ途切れだけどちゃんと聞こえる神様のお声。私はちゃんとこの世界にある。

 

 

 

私に競技者としての心はない、でも感謝はちゃんと心にある。

 

 

 

私に走るということを教えてくれた、私に強い体を与えてくれた、私の体から痛みを消してくれた、走る私を見て泣きながら笑う母の顔を教えてくれた、新しい世界を見せてくれた、少し変だけど頼れるトレーナーさんを教えてくれた、憧れていたウマ娘のお友達だって与えてくださった。

 

 

 

私が走るのは神様のため。

 

 

 

古来レースは神に奉納されるために存在していたらしい。ウイニングライブも神前で舞を捧げたことから始まっている。

 

 

 

だから私は神様にレースを捧げる、ライブを捧げる。

 

 

 

この奇跡を与えてくださった神様に、最大限の感謝を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私のターン! ドロー! 手札から……、え? エクゾディアそろった? うそん……

 

 

あ、投稿者です。今日はダービーなので運試しに遊戯王をしていたのですが普通にエクゾディアで負けちゃったぜ! 悲しいぜ!

 

 

んま、とりあえずカナリアちゃんのステータスが皐月賞からどれだけ伸びたか確認していきましょう。ま、練習したと言ってもお友達のスズちゃんやビゼンちゃんと併走したり、体幹トレーニングしたりと普通のウマ娘からしたら『あ、今日はかなり軽めのトレーニングなんですね、休養明けで慣らしてるのかな?』というモノばっかりでした。

 

理由としましては爆弾の進行度と、練習が簡単なので操作が簡素なんですよね。つまり速いってことです。

 

 

 

ステータス

 芝:A ダート:G

 逃げ:A 先行:C 差し:C 追込:D

 短距離:C マイル:D 中距離:A 長距離:B

 

 スピード:B

 スタミナ:C

 パワー :C

 根性  :D

 賢さ  :C

 

スキル

 【ファントム・コープス】Lv.2

 

 【コンセントレーション】

 【右回り ×】

 【左回り ×】

 【悪路 ×】

 

 

コンデション

 <虚弱体質 生得>

 <練習苦手>

 <ケガ多発>

 <左脚 爆弾> 

 <右脚 爆弾>(進行度:中)

 <肺 爆弾> (進行度:中)

 

 

 

 

こんな感じっすね~。運が悪いと言いますか、いつも通りというかランダムイベは引けなかったのでスキルは増えていませんが代わりにスピードとパワーが一段階上がりました。これはよきよきです。一応スキルの方も夏合宿入る前ぐらいにはビゼンとスズのお出かけイベントを全部回収できそうなのでまぁ問題なし。

 

ちと困ったさんなのは肺の爆弾の進行度が“中”にまで上がったことですかね? 練習中でもカナリアちゃんが息苦しいという報告をログでしてくれてましたら確認してたんですけど……、皐月賞でダメージ与えすぎちゃったかな? 普段の練習で溜まる蓄積ダメージもバカにならないせいで中まで進んでしまいました。……まぁ気を付けておけば爆発しないんで大丈夫でしょ。

 

 

 

んじゃま、作戦の方はいつも通り逃げを指示しまして勝ちに行くことにしましょうか! ルドルフちゃんが不調でモブロックされることを祈って!

 

 

レッツゴー陰陽師!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

控室に響くノックの音。勝負服のシャツの部分、そのボタンをすべて止めてから私は訪問者を受け入れた。

 

 

「どうぞ……、ビゼンニシキか。」

 

 

「あら、着替え中だったかしら。邪魔するわよ。」

 

 

精神を研ぎ澄ませたいから、その理由で今日の控室にはトレーナーがいない。その私だけの静かな世界に彼女は静止の声を上げる前に入り込んで来た。

 

 

「ふ~ん、アンタの勝負服こうなってるんだ。上着だけでも凝ってるのねぇ。」

 

 

「……それで? 何の用だ。レース直前に気を紛わすような行為は控えてほしいんだが。」

 

 

勝手に入り込み、勝手に掛けてあった勝負服の上着を手に取りまじまじと観察し始める。レース前に他選手の元に行くのは禁止されていないが、あまり褒められた行為ではない。以前ライブの打ち合わせなどで軽く話しただけだが、そこまで非常識な人間のようには思えない。

 

 

 

「いや、単にその腑抜けた顔を拝ませてもらおうと思って。」

 

 

「……腑抜けた、かい?」

 

 

勝負服から手を離し、挑発的な笑みを浮かべながらそう話しかけてくるビゼン。思わず声に怒気が乗ってしまう。“皇帝”、人の上に立つ者として感情を表に出すのはよろしくない。

 

 

「えぇ、腑抜けてるわ。少なくとも弥生賞で私に勝ったあなたに比べればとっても弱そうだもの。これは今日の勝負はもらったわね、先にお礼言っとくわ。ありがと。」

 

 

「……そうか。」

 

 

「あら、怒らないのね。『王はヒトの心が解らない。』だっけ? “皇帝”さんも怒るっていう感情をなくしちゃったのかしら?」

 

 

「ならば聞こうか、何故私が腑抜けていると?」

 

 

そう言いながら彼女の近くにある上着を手に取り、羽織る。こちらを嘲るような視線を横目にボタンを留める。まだパドックまで時間はあるし、彼女がここにいる時点で自己の精神を高めることも不可能。それに彼女が私を腑抜けていると断言する理由も気になるところだ。

 

あのカナリアに負けてしまった皐月賞。私の理想のためにも、このダービーは絶対に落とせない。

 

 

 

「あら、ホントに解ってないのね。滑稽な皇帝さんですこと、いいわ教えてあげる。」

 

 

「確かにアンタの体は仕上がってる。前から同世代と比べて頭一つ飛び出てたけどさらにその上に行ってる。私だって負けてないと言いたいけど、近くで見たら認めざるを得ない。正直引くレベルよ。」

 

 

 

 

 

 

 

「でもね、全然負けるイメージがわかない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、どんな理想を掲げてどんな気持ちで挑んでるのか知らないけど、一番大事なもの見失いかけてる今のアンタに何言っても無駄かもね。せいぜい自己完結してそのまま終わればいいわ、じゃあね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シンボリルドルフさん、パドックのお時間なので用意の方よろしくお願いします。」

 

 

 

「……あぁ、すまない。今すぐ向かう。」

 

 

 








日本ダービーが、来る。


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