据え置き版ウマ娘プリティーダービー 母娘孫三世代三冠RTA 実績『三冠の一族』Any%チャート 作:サイリウム(夕宙リウム)
「ルドルフ。」
「……ん? あぁ、トレーナーか。」
皐月賞の直前、控室にて。
「大丈夫? ずっと鏡を見てたけど……、さすがの皇帝さんも緊張かしら?」
「ははは、おハナさんまでマスコミみたいに持ち上げるのはやめてくれよ。“皇帝”の名はまだ私には早い。……緊張、しているのかもね。」
そう、私の道はここから始まる。私が掲げる大望、『すべてのウマ娘の幸せ』。それを実現するためには私個人の力がいる。レースでの実力、勝利により手に入る名声、名声によりシンボリ家での確固たる地位。たかがGⅠ一つ二つでは足りない。皆が尊敬し、その者が言うことならばと行動に移してくれる。そんな実績が必要となる。
ゆえに、三冠。無敗にてクラシック三冠を勝利し、その先へ進む。
三冠ウマ娘は今三人いる。言い換えれば三人もいる。絶対なる一ではない。それだけでは私が掲げる大きすぎる目標には足りないかもしれない不安がある。だからこそ負けない強さを証明する。名声を確固たるものにする。
私が歩むべき道の第一歩。負けてならないその第一歩があともう少しで始まる。
いくら上に立つものとしての教育を受け、勝者としての心持を学んだとしてもこの不安はどうにもならないらしい。
『私の夢は私が挑むべきものなのだろうか。』
『私では何も成せないのではないだろうか。』
『そもそも私はこのレースに勝つことができるのだろうか、最初で躓いてしまうのでないだろうか。』
積み上がる不安、焦燥感。こんな思いをするのならば早く始まってくれとさえ思う。
「大丈夫よ、ルドルフ。あなたなら勝てる。あなたの夢は何も間違ってない。」
「トレーナー……。」
「正しき目標にはちゃんとした成果が帰ってくるものよ? それに毎日たくさん頑張ってきたじゃない。神様だってちゃんと見てくださってるわ。」
そう言って私に笑いかけてくれるトレーナー。
初めて会った時、私の夢を笑わずに尊重し、一緒に歩むと言ってくれた時の顔と同じ。
私が掲げた三冠、それに続く道を。私はスカウトが掛かる模擬レースで勝利した後に述べた。
いくら圧勝したからと言っても、私の手を握ってくれる人は誰もいなかった。
GⅠを取らせることはできても無敗のまま三冠、そして私の野望の手伝いをするのはごめんこうむると言うことだろう。まぁまともな感性の持ち主ならば避ける、私だって同じ立場であれば他の子をスカウトするだろう。ただの少女がありえもしない奇跡に背伸びしているだけなのだから。
でも、彼女は違った。
『サブから正式にトレーナーになったばかり、そんな経験不足の私でもいいならあなたの夢を手伝わせてほしい。』そう言いながら私の手を握ってくれたのだ。
「そう、だな。」
もう私の夢は私だけのものではない。付き合ってくれるトレーナーのためにも。
「失礼します、シンボリルドルフさん。お時間です。」
「あぁ、ありがとう。」
「トレーナー、勝って来る。」
「えぇ、行ってらっしゃい。」
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6戦5勝。これが私の成績。
主な勝利レースとして朝日杯FSが挙げられる。
マイルレースにおいて未だ無敗、しかしながら皐月賞のステップレースである弥生賞でシンボリルドルフに初敗北。中距離では少々分が悪いかもしれない。本日の皐月賞では雪辱をはらせるか。
それまで無敗だった私とルドルフ。公式のレースでは初めてだった2000の中距離。そして大事な皐月賞へのステップレース。弥生賞の無敗対決、私は5勝目を上げるつもりだった。
でも見る目がない、腐ってる予想屋の奴らが私よりもルドルフの方が強い、ルドルフの方が強いとうるさいもんだから、どう考えても私以外の勝利があり得なかったというほどの華麗な勝利を決めてそいつらの口を一生閉じられないぐらい驚かせるつもりだった。
そして、本番。
最初、少しゲートでの苦手意識が残っていたのか、それとも予想屋への怒りをレースに持ち込んでしまったのか。集中が途切れていた私は致命的とは言わないが少し出遅れた。でもまだカバーが効く範囲。
それでよい位置に滑り込もうとした時に前にルドルフ。私から一番人気を奪った相手がそこにいた。
ちょうどいい、そこまで強いというならば見せてもらおうじゃないか。それで私よりいい点があったら盗み、悪い点があったら執拗にそこに攻めてやる。そう思って後ろに張り付いてやった。ついでにプレッシャーも掛けてやるつもりで。
だけど、それがまずかった。あまりにもあいつのことを意識しすぎたせいで位置が外め。無理やり大外を走らされることになってしまった。
元々私の脚は長距離には向かない、どんなに頑張ってもダービーの2400mが限界の脚だ。成長途中の三月で2000mの大外。奴よりも不利な道を選ばされた。
あぁ、忘れられない。あの策がハマったときの奴の顔。
レースは結果がすべて、策に陥る方が悪い。
その通りだとも。十分承知している。
前評判や周りの評価に踊らされて、必要以上にルドルフを意識し過ぎた。ゆえにそこを取られて不利なコース選択。あの時内側を取れていれば絶対に競り勝てた。ルドルフだって外側だった、最内を取れていれば圧勝していたのは私だった。
少しずつ、少しずつ遠くなっていくあの緑の憎たらしい背中。
えぇ、いいですとも、今日も掻き回すといい。その一つ抜けた身体能力にレースのプランニング能力、存分に使うといいさ。一番人気、五連勝、大いに期待されるといいさ。
私の青の背中を見せつけてやる、全部に置いてルドルフに勝つ。
それに……
「あの、スズちゃん? レース前にクルミくれるのはありがたいんだけどこの前トレーナーさんに聞いたらそれ規則的にダメだって……。」
「だいじょぶだいじょぶ、だってレース結果の写真判定が気にくわなかったら殴り合いで決めるし、ちょっと足がかすったら大乱闘だし、最終的にはドスとチャカの世界だよ、ここ? クルミぐらい気にしな~い気にしな~い。」
「え!?」
「それにクルミの持ち込みはちゃんと上に『レースに必要不可欠だからゆるちて!』って報告してるから問題なし! ……まぁチャカやらドスやら刃が潰してなかったり弾ちゃんと入ってるのが申請通るぐらいだしクルミぐらいで怒られるわけないよね……。」
「え? え!?」
このレースは私とルドルフのものだけじゃない。クルミの事しか考えてないような顔の裏には、すべてを俯瞰しながら甘いところがあれば全部持って行こうと考えているスズ。一見体は弱そうでレース中に接触でもしようならそれで終わりそうな見た目なのに、実際は私と競り合うぐらいの速さがあるカナリア。
それ以外にも刃を研ぎ澄ませてきた奴ばかり、そんな奴らを全部組み伏せて勝たなきゃいけない。
だからさ、ルドルフ。
もう勝った気でいるならその足元思いっきりすくってやるからな。
「スズ~~! カナリアの事レース前に怖がらせるんじゃないわよ! あと私にもクルミ投げんな!」
「え~~~~~! おいしいのに! ビゼンのいけず~!」
「あ、あの! さっきの話って嘘ですよね? 銃とか刀で喧嘩とか……、あのその、任侠の人みたいなことがあるって言うのも……。」
「…………ごめん、それはマジ。」
「え。」
「最近は大人しい感じだけど一昔、と言っても数年前だけど。それまではホントにヤバい世界だったからねぇ、私も親から護身用に色々持たされたし。ほらカナリアちゃん? ビゼンの勝負服若干カウガール臭するでしょ?」
「臭いうな、臭って。」
「装飾品みたいにつけてるリボルバーも本物、一応弾入ってないみたいだけど。」
「いやさすがに先輩方みたいに実弾は入れないわよ。」
「マルゼンスキー先輩が出始めたころだっけ? なんか『さすがに今まで大けがとかに発展しませんでしたけど殴り合いで謹慎ってなるぐらいなら最初から規則で禁止しとけばよくないですか?』ってことでそれまで明文化されてなかった乱闘の禁止が決められたんだよね。」
「私が持ってきてるのもまぁファッションっていう意味合いもなくはないけど護身用って意味合いが強いのよ。ちょうどこの前も乱闘騒ぎがあったみたいで当事者は結構長い謹慎受けてたし。」
「あぁ、あれね! 接触事故からのわざとやったやってないで喧嘩になっちゃったヤツ! いや~喧嘩と火事は江戸の華と言いますけど……、私らがやるとドラゴンボールになるからねぇ……。」
「ヤバいというか、何というか……。」
「あ! そうそうヤバいと言えば! そういえば今年入ってきた新人にゲートぶっ壊す奴がいるって聞いた!? なんかどこからか爆弾もってきてドカーンって!」
「あぁ聞いた聞いた! そのままトレーナーターフに埋めて帰った子でしょ! いや~、やりますなぁ!」
「えぇ……、レースってすごい怖い世界だったんですね。」
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こんにちは⤴こんにちは⤵こんにちはぁ!!! ハリー・ポモッターこと投稿者です。今日も一緒に『名前を言ってはいけない人』を焼き土下座の刑に処しましょうねぇ!
まぁそんな茶番は置いておいて今日は大事な大一番、クラシックレースの始まりと名高い皐月賞のお時間です。と言っても今日はまだそんなに意気込んだり緊張したりするような感じではありません。
なんといってもこちら! カナリアちゃんのステータス!
ステータス
芝:A ダート:G
逃げ:B 先行:C 差し:C 追込:D
短距離:C マイル:D 中距離:A 長距離:B
スピード:C+
スタミナ:C
パワー :D+
根性 :D
賢さ :C
スキル
【ファントム・コープス】Lv.1
【コンセントレーション】
【右回り ×】
【左回り ×】
【悪路 ×】
コンデション
<虚弱体質 生得>
<練習苦手>
<ケガ多発>
<脚 爆弾>
<肺 爆弾>(進行度:低)
ホープフルからコツコツやってきたかいがありました! なんともまぁ平均的なステータスだこと! これならルドルフちゃんも怖くはありませんね! スピードもビゼンニシキとスズパレードのおかげでもう少しでBに行くってぐらいまで成長できましたし、万々歳です!
ま、実はこれでも勝率七割ぐらいしかないのが怖いところなんですけど。
ステータスの五要素の部分だけ見ればかなりいい感じなのですが、カナリアちゃんの弱点である戦法の習熟度がまだAになってないこと、そもそも直線以外得意じゃないこと、んで一番大事な加速用のスキルを何一つ持っていないことが勝率を下げる要因です。
一つずつ説明していきますが、まず戦法のBについて。アプリでもそうでしたが戦法や距離適性がA以下であるとそのウマ娘は十全な能力を発揮、つまりステータス五要素の表記通りの走りが出来なくなります。一応Bならばある程度保障されてはいますがデバフはデバフ。下がるものは下がります。一応戦法の方は皐月終わりかダービー終わりに成長すると睨んではいますが、距離適性の方はそも長距離レースが菊花賞までないことと、各爆弾の進行度を上げる可能性があるので成長はできなさそうです。
しかも爆弾を起爆させるのに距離適性の練習は若干進行度の上り幅が低いのでまぁ今後進行度の調整に使うことはあるでしょうがぽものチャートではしないと書いてありますね。
二つ目、紫スキルの存在。右回りと左回りに×がついてる奴ですね。まぁカナリアちゃんまだレース二戦しかしてませんし、アプリとは違って紫スキルの解消にはそれに対応した練習が必要となるので(タイムのため)やってません。(今後も)ないです。コイツも自分からデバフを積み上げる奴なのでまぁ十全じゃないですね。
最後に加速用スキル! これが一番大事です。皆さんご存じの通りルドルフの【汝、皇帝の神威を見よ】は滅茶苦茶の壊れ加速スキルです。これさえあればどんなレースも勝てるピ! と主張できるぐらいには。しかしながらカナリアちゃんは0、永遠の0です。代わりにお胸はあるので許してほしい所さんですね。
今回のチャートではスキル入手の機会は友人との交友のみであるため、このような結果となっております。アプリで存在していた友人枠、お出かけにて五つのゲージを埋めることで強力なスキルが手に入る奴。アレの進行度がまだ最終まで進んでいないのが理由です。
一応練習以外のあまり時間をすべてこれにつぎ込めば入手できなくはなかったんですが……、おっと。そろそろレースが始まるみたいですね。交友関係とキャラとの好感度、それと各キャラのお出かけゲージについてはまた今度ご説明させていただきましょう。
>そろそろ、私もゲートインしないといけない。
ちなみに今日のカナリアちゃんは三番人気。一番人気が現在無敗で驀進中のシンボリルドルフ、ルナちゃんに無敗記録を破られちゃったのでリベンジに燃えるビゼンニシキが二番人気なので、未だ二レースしか走ってないけど同じ距離のGⅠホープフルで勝利しているのでそこを評価された感じですね。ちなスズパレードは6番人気です。晩成型だから致し方なし。
んじゃま、カナリアちゃん。今日の作戦を言い渡します!
(……あれ、神様が何か言ってる?)
とにかく逃げます! 逃げまくります! ルドルフが固有スキル使って最終直線から猛追してくるのでとにかく逃げます! 大逃げとは言いませんが最初から最後までたくさん逃げましょう!
(おお、にげ? ……大逃げってなんだっけ? と、とりあえずわかりました神様! 頑張ります!!)
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