AI「死ぬまで一緒です」   作:強烈ミントのキセル

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「おい、グラドス、タレットも起きろ~……じゃないとチューしちゃうぞ~!!!」

 

『ムニャムニャ……私は寝ています』

『スリープ…スリープ…私は夢の中ですぅ』

 

「…………冗談だ、キスなんてしないし朝飯抜きになるだけだ」

 

『おはようございます、良い天気ですね』

『ハロー ハロ~? おはようですよぉ』

 

「ハハハ、こやつら……」

 

さも今起きた風に寝床から起き上がった二人の嫁……

わりと長身なのはグラドス、その横にいるチビなのはタレット……いずれも兵器用の自己進化型AIだ。

勝手に人型ボディを作って普段はそれで生活している……

二人ともが俺の嫁ってのも実は二人に求婚され、よくわからない間にグラドスがクラッキングして手に入れた偽の戸籍情報を元にイスラムのどっかで結婚させられてしまったのである。

仕方ねぇって……飲み物に睡眠薬って……起きたら即スタンガンって……もうさ、どうしろと言うのか……。

しかも、普通に飲んだり食ったりする。結構大食らいなもんだから財布に悪い。

タレットなんかさ、もうお前のボディの何処にその量の飯が入んの?って突っ込みたくなるくらいに食いに食うよ。

 

「テレビテレビ……ニュースは何やってんのかねぇ……」

 

『今度ケーキを作りましょう!』

『クッキング!!!ケーキケーキ!!! 楽しみぃ!』

 

「やめろ……お前の料理レシピには人間の食えないものが入っている……」

 

飯マズとかそういうレベルではない……普通にケーキに魚型の骨が入ってたり、沈殿物型の沈殿物が入ってたりする。

しかもそれは勝手にアレンジした結果ではなく、レシピ通りに作った結果であり……悪意のあるものではないのだ。

とどのつまりレシピがおかしいのだ。

ブルーコアよ、レシピを更新しろ……。

 

「にしても……どうしてこうも世界は兵器ひとつでばか騒ぎすんのかねぇ……」

 

三分クッキングを見ていると、臨時ニュースが始まった。

熱心に見ていた二人は一気にしょぼくれてしまったが、それ以前にニュースの内容がショボイ……男性でISが動かせる人間が日本で発見されたって……

正直俺の感性じゃ、へぇ……それがどうしたよ……としか言えない。

俺が何気に自分の嫁達が最強だと思っている嫁バカだからなのか……それとも本当に興味がないからなのか………恐らく両方だろうな。

 

「さっさと食っちまえよ~俺は少し休んだら仕事だ仕事……」

 

何はともあれ俺は二人の嫁さんを養っていかなければならない。

若干15歳で仕事ってのもピンとこないだろうが……これでも俺は有名な兵器会社の高給取りだ。

作ったAIは嫁二人だけだが、無線操作できる制圧用セントリーガンや巨大で分厚い鉄板を一瞬で曲げて薄くプレスしてしまうマニピュレーター等々……二人のボディに隠して取り付けてある兵器(無論俺作)の劣化版を製作している。

 

「んじゃ、行ってくらぁ……いい子にしてるんだぞ~……」

 

『勿論です』

『オーケー オ~ケ~ イイコにしてるよぉ!』

 

まぁ、この笑顔を守ってやりたい。そう思うよ。

 

 

 

 

「健康診断ねぇ……ん、この項目は何だい?」

 

会社、俺のオフィス……社長の次に偉いってのは結構疲れるよ。

 

「IS適性検査ですね……男性は皆検査するようですよ?」

 

こいつは俺の助手……記者会見とか、公の場に出る時は彼女に任せている。

 

「面倒だな……まぁ良い、明日にでも受けるさ」

 

とりあえず今は仕事だ……何々、片翼百門計二百門のガトリングパルス?

 

「………むぅ……造りたいが……コストがなぁ……惜しいが保留だ」

 

次は……180mmグレネードキャノン?

 

「ありきたりだな……開発するなら少なくとも30サンチにすべきだ。却下……」

 

次は……六連装チェーンソー?

 

「変態だな……人が使えるものを考えろ……何?IS用?馬鹿言え……この熱量、絶対シールドが削れるだろ?駄目だっつ~の……保留」

 

狙撃用小型マスドライバーライフル……ふむ

 

「次!!!」

 

 

 

 

「ただいま~……今帰ったぞい」

 

『お帰りなさい』

『ハロー ハロ~ お帰りぃ!』

 

トテトテと駆け寄ってくる妻達……世帯持ちってのは、良いもんだな。

 

『ただいまのキスはまだですか?』

『キスキス チューチュー!』

 

「HAHAHA……小悪魔め」

 

やっぱりうちの嫁が一番!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この状況をわかりやすく説明してもらえるか?」

 

「IS適性があるってことです……だからISが起動した」

 

「面白くない冗談だな……」

 

「冗談ではありません……必要な手続きが済みましたら荷物を纏めてIS学園へ向かってください」

 

「うちの二人は?」

 

「必要なら連れていくことができます」

 

「仕事は?」

 

「あちらでもできるでしょう?」

 

「会議は?」

 

「テレビ電話を使ってください……タブレットを使えば可能でしょう?」

 

「身分は?」

 

「普通の学生として入学してください……必要ならば身分をあかしてもかまいません」

 

「そんなことにならなきゃ良いんだがな……」

 

「そうですね」

 

「はぁ……入学式はいつだ?」

 

「明明後日です……」

 

「準備するよ」

 

はぁ……どうしろって言うんだよ。




タレットやグラドスの容姿は某擬人化姿です
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