「準備は……できている。よし、いつでも良いぞ?」
俺が嫁の誇りの為に戦う試合の数日前……助手より専用機のアセンブルが完了したと連絡が入ったので、早速御披露目会をすることになった。
ちなみに嫁さん達に寂しい思いをさせない様にする為、二人が熟睡してしまった深夜に開いている。
【では遠慮なく……御注目を、こちらが副社長の専用IS……その名もホムンクルスです】
目の前のコンテナ社製“アトミックボムだろうが生命の住まない深海の底だろうが絶対零度だろうが高濃度の塩酸だろうが耐え抜くコンテナ”の前部板が前に倒れた。
「ホムンクルス?ワォ……凄く、美しいね」
【全てのカスタムパーツがシージルブランド……副社長の開発した兵器が使用されています】
全体的に装甲は少なく、腰の両脇より延びているスタビライザーが気になるが……先ずは、だ。
両腕の二の腕部分に折り畳まれる様にして取り付けられたプレスマニュピレーター、両方の膝にはフォートレスブレイカーが取り付けられている。
プレスマニュピレーターで相手を拘束、膝蹴りしてフォートレスブレイカーで砕くと。俺好みだよ。
「この……スタビライザーは?」
【ヒソヒソヒソ……です】
「わぉ……そこにそれを取り付けたか……良いねぇ」
ふむ……むふふ……他社では意外とこの発想はないらしいんだよなぁ。
他の装甲は薄いのに拳の装甲が厚い様な……しかも手刀が異様に鋭い……
「まさか手の装甲部分に溶解マニピュレーター仕込んでるのか?」
【仕込んでいます】
「素晴らしいな……変態め」
【誉めないでください】
いい忘れていたが、助手も変態だ。
見た限りでも十分無双できそうなアセンブルだが……確か別に粒子変換して積み込んである兵器もあるんだよな?
「カスタムパーツを担当した俺が言うのもあれだが……やりすぎだ変態め」
【もっと、変態と罵って貰っても構いませんよ?】
「…………いや、やめとく」
俺は変態ではない……少なくとも自分だけはそうなんだと思っておきたい。
嫁も変態なんだからな……うん。
「…………何をしている?」
『起きてしまいましたか……スンスン』
『バキューム イエイ……クンクン』
朝起きたら嫁二人に自分の匂いを嗅がれていた時、普通はどういう反応をするのが正しいのだろうか?
「俺はもう少し寝るから……次起きた時にこうなってたら、アレだからな?」
とりあえず……もう一度目を閉じるとしよう。
『スンスン……スンスン……』
『クンクン……クンクン……』
グラドス嫁がひとり、タレット嫁がひとり……グラドス嫁がふたり、タレット嫁がふたり………グラドス嫁がさんにん、タレット嫁がさんにん…………やべっ、このシチュエーションは意味もなくニヤけてくるな……
『スーハスーハ……スーハスーハ……』
『…………チュッ』
…………ここは……天国か!?
あっちを見ても嫁、こっちを見ても嫁、そっちを見ても嫁……素晴らしい……。
…………良いからこのまま現実逃避をさせろ。
図鑑にタレット画像が追加されました。