「何だこれは……」
『知らないのですか?』
『ドュー ユー ノウ? 知らない?』
「知らんな……生憎説明書は社員が誤ってシュレッターにかけてしまったらしい」
『なんと……おやまぁ』
『ワィ? あらまぁ……』
「そんな訳でお前たちがそんなにそのクッションを見せてきても意味がわからない……それは何だ?」
『添い寝枕ですよ』
『イエス! 添い寝枕……』
「いや、そんなに枕のYESの面を押し付けてこなくても……だから何だ?」
『『添い寝です』』
「ん、何?」
『添い寝です、添い寝するのです』
『ウィ~!!! 添い寝しなければならないのです』
そんな訳で俺は二人に添い寝している……いや、どういう訳なんだ?と、聞かれても答えようがないのが現実で、流れのままに添い寝せざるをえなかったと言うしかない。
「それを……俺に話してどうするんだ?」
「同じ男ならこういう場合どうすれば良いかわかると思ってな……見たところ好い仲の友人がいるらしいじゃないか」
「え!?いや、箒とはそんな!?」
相談相手は知り合いから友人にランクアップした友人の織斑一夏。
嫁さんの飯時間の間に相談している。
「さて、残り一時間半……良い考えを求むよ」
青年は核心を付かれて慌てふためいているが気にすまいよ……若い青年ということだ。結婚すればこの程度で慌てることもない。堂々と嫁だと言える。
「えっと……もっと三人の時間を作ったらどうです?」
言われてみれば確かに最近嫁さん達との時間を作れていない様な気もする。
食事の時間を共にする事もほとんどなくなってきているし、寝ている時間も毛布をかけ直してやったりすることもしていない……殆どの時間を仕事か自分の悩みを解決しているのに浪費している気がする。
「…………仕事をもっと早く済ませないとな」
授業時間中に済ませて、残業も食事の時間までには間に合わせよう。悩みは……知り合いの占い師にごり押ししてもらうとして、これで良いだろう。
「大変……なんですね」
「旦那として当然の事だよ……君にだってわかる日が来るさ」
「そんなもんかな……」
「なに、その気になれば三年後にはわかるようになるさ」
「三年……て!?」
「おいおい、そんなに慌てなくても良いだろう?」
「…………あれ?でも有朱は俺と同い年なのにもう結婚してるんだよな?」
「ああ」
「何で結婚……しかも重婚できたんだ?」
「そりゃ君、偽の戸籍と重婚可能な国さえ揃ってればいつでも誰でも結婚できるさ」
「偽の……戸籍?」
「そ、グラドスとタレットが勝手に取得してた」
「へー……え?それって犯罪なんじゃ……」
「死の商人に犯罪もクソもないだろ……」
「そんな……もんなのか?」
「そんなもんさ」
「死の商人……か」
「まぁ、世の中の暗いところさ」
「仕事なんですよね……」
「職場に不満はないよ……君がそんな変な顔をするまでもない」
一応気に入っているもんでね。
焦った結果がコレです