AI「死ぬまで一緒です」   作:強烈ミントのキセル

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嫁と一緒

事前に助手に頼んで、嫁さん二人と三人部屋にするように頼んでおいた。

こちらはあくまで学園に入学して“あげる”立場なのでそれなりの事は通用するとわかっていたし、何より他の人間と相部屋にしたら恐らく二人が黙っていなかっただろう。

嫁さん二人となら相部屋でも会社の機密が漏れる心配もないし、逆にセキュリティにもなる。

部屋から移動せず、二人がいる状態で役員会議をしても問題がないのだ。そして何より俺は嫁と一緒に居たい。

何はともあれ、めでたく三人部屋になった俺達、特に俺は……とりあえず役員会議に出席することになった。

本心としては嫁の相手をしていたいのだが、ここは我慢である。仕事仕事。

 

「グラドス、プライベートチャンネルを開け。あとジャミングもだ……タレット、防音シールドをよろしく頼む」

 

流石に盗聴や壁越しに盗み聞きするような輩がこの学園にいるとは思えないが、一応……。

 

『任せてください』

『フィーーーー!!! 役に立ちますよ』

 

流石俺の嫁さん達……既に準備していたらしい。

 

「じゃぁ、プライベートチャンネルのまま回線を本社に回してくれ……」

 

インカムに音声が流れ始める……映像はまだ砂嵐状態だが、じきに繋がるだろう。

 

「私だ……先ずは謝罪と感謝を。わざわざ会議の時間をずらして貰ってすまなかった……ありがとう」

 

【いいえそんな……】

【これくらいならお安い御用です】

【えぇ、本当に】

 

「そうか……では本日の議題は?」

 

【本日の議題は……

 

さて、残業といこうかな……

 

 

 

 

「ふぅ……終わった終わった……ん?」

 

ふと気付くと横で嫁さん達が仲良く寝ていた。

時計を見ると、良い大人でも熟睡しているような時間だった。

 

「もうこんな時間か……二人にはすまないことをしたな」

 

二人には会議は早目に済ますと言っていたし、二人はそれを聞いて喜んでいた。

 

「よっこらせ……相変わらず軽いな」

 

軽い合金をボディにしているらしく、二人ともかなり軽い。

それ以外にも軽い理由はあるらしいが、これ以上詮索するのも旦那として不粋というやつだろう。

とりあえず二人ともそれぞれのベッドに運び、俺はソファーで寝ることにする。

デスクで寝落ちしたり、立ったまま寝ることが日常茶飯事だった俺にとってはソファーでも十分ベッドなのさ。

 

「お休み……」

 

明日もきっと、良い一日になるだろう……間違いない。

何せ俺には二人の最高な嫁さんがいるのだから……。

何度も言うが結婚までの過程はどうであれ俺はもう認めているよ。

 

 

 

 

「グラドスにタレット……起きろ、朝飯が食えなくなるぞ……」

 

『朝御飯……それはいただけない話ですね』

『アイム ハングリィ 起きました』

 

「そうか、なら先ず歯磨きと洗顔、顔を洗ってこい……よだれまみれだぞ」

 

二人とも端から見ればキリッとしているが、結構……強いて言うならだらけている。

よだれまみれで寝癖がついている……以上。

俺?俺は一時間前に身支度は済ませたよ。

 

「何々……デュノア社の株が下落してきている……と」

 

何をしているのかって?

朝一に業界新聞を読む。それとブラックコーヒー。癖だ。

 

「あそこの生産ラインは優秀だし惜しいな……フランス支部との合併も視野に入れておく……か」

 

俺の権限なら会社ひとつふたつ共同経営させることも難しくない。

新兵器の案が出ない様なら……利益の何割かをいただく様にして、案を出してあげれば良いじゃない……。

 

「優秀なエンジニアをリストラさせるよりも、その方が遥かに良い…………どれ、準備は終わったか?」

 

『終わりましたよ』

『ハロー ヘロォ~? 準備完了』

 

「よろしい……飯にするか!」

 

そんなお堅い話はさておき……一先ず嫁との飯にしよう。

最優先事項だ。

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