誰もが願うはハッピーエンド   作:すすき(仮)

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『学院』の黒いうわさ

「…そうだな。『第三次世界大戦』って知ってるか?」

 

地下街のおっさんはこちらに対して語りだす。

眼帯君はその口上を聞かずに『杖』を構えようとするが、

 

「…いいわ。続けて?」

「ああ。『第三次世界大戦』っていうのはな、世界中の国を機械が襲った事件のことだ…()()()()()()。実際のところはどんなもんかはオレは知らねぇがな。今から話すのはそれにまつわる昔話だ。」

 

風紀委員さんがそれを腕で制止しながらおっさんに話を促す。

…時間稼ぎか?

 

「…ある、一人の優秀ってほどじゃあねぇが腕の立つエンジニアがいたんだ。そいつはな、いろんなもんを作った…ロボット、コンピューター…なんに使うのかわかんねぇようなものも作ったんだ。」

 

おっさんが銃を片手に話し始める。

この話しぶりからして長い話になりそうだ。

雷ブッパは止んでるけど、銃声は遠くから聞こえてくる。こっちに来るまでには時間がかかるだろう。

 

「ある時、そいつは怪しい研究所に雇われたんだ。うさんくさい研究をやってる研究所で『政争のダシにされてる』だの『見掛け倒しのハリボテ研究所』だの悪い噂ばっかでな、もちろん家族は反対したさ。でも、そいつは『安心しな、それが本当でもこっちにまでは飛び火しないよ』っていってその研究所に雇われたんだ。」

「…さっさと本題に入んなさい。」

 

風紀委員さんは『杖』をおっさんに突きつける。

…さっき止めてなかったっけ?

 

「ま、落ち着け。話はこれからだ。そいつが研究所で作ってたものってのが傑作なんだよ…()()()()()()()()()()。そいつは人工知能の入れ物も作ったことがあったからピンと来たんだとよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()。何のために作ったのかはそいつも知らなかったんだが、どうせろくでもねぇ…おっとそろそろか。」

「Yeah!アザミさんよぉ、面白そうな話じゃねぇか!後で酒のつまみに聞かせてくれや!」

「校門にいた侵入者…!」

 

おっさんが話をいったん切ると、後ろにはアメリカ国旗Tシャツを着た男がこちらに銃を構えて…

うん?なぜにアメリカ?

 

「んじゃ、ガキはおねんねの時間だ。」

「あいにく夜遊びは大好きなのよっ!頼んだわよ堂岡君!」

「わかってますよっと」

 

今、中二病がその眼帯に隠された左目を解放する…!

そんなふざけたことを考えてたら俺の目の前の地面に穴が開きました。解せぬ。

 

___

 

 

「おいおい『アザミ』さんよ!こいつは聞いてねぇぞ?!」

「知らねぇよ?!とりあえず新しい銃だ!一応持っとけ!」

 

俺の目の前の地面に穴を開けた眼帯君はその目をアメリカTシャツに向け…ようとしたが、銃口が砕け散るのを見たおっさんはアメリカTシャツを建物の中に引きずり込んだ。

一瞬文句を言っていたようだが、粉々になった銃を見て前言撤回したようだ。

 

「ほい!眼帯!」

「ありがとうございます。」

 

妙に連携取れてるから、風紀委員さんもこの左目のこと知ってたのか?

というかあの学院長が依頼してきた理由もようやくわかった気がする。絶対この『眼』のことだよ…

そう考えればいろいろ納得できる点も多い。確かに手足がいらないわけだ…

と、なると。

 

「どうしたんですか?函部君?」

「何かあった?」

「…あ、あぁ。ちょっとこっちに向かって走ってくるのは誰かな~って考えてた。」

 

老人には見えないからアレは梶島先生だろう。

とりあえず、これが終わったら聞く必要がある。なぜ戦闘なんぞしようがない俺を護衛に雇ったのかを…

今だけはモヒカンとスキンヘッドの『俺たち悪いチンピラじゃねぇんすっよぉ!』という声を無視してシリアスな気分に浸るのだった。

…なんか居眠り先生の『梶島先生~どうしたんですか~待って~へぶっ!』って声がその気分をすんごい台無しにしたけど俺は気にしないぞ!

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