魔法少女リリカルなのはVivid 漆黒の翼   作:シンタ

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第八話 いざ!旅行へ!

アベルとアインハルトの格闘戦をやってから十日ほどが過ぎた。

拳で語り合ったせいか、二人の仲は異常に良く、またヴィヴィオたちもすっかり仲良くなっていた。

そして、ただいま“St.ヒルデ魔法学院”を含めたミッドチルダ中の学校が一学期の前期試験の真っ最中である。

 

「今日も試験だよー!大変だよー!」

 

「大丈夫かなぁ~」

 

アベルたち四人はヴィヴィオの席に集まって、試験前の最後のあがきをしていた。

そして最終日のテストも終わり、四人はヴィヴィオの家に来て、なのはやフェイトと話している。

ちなみに、今回テストのある主要教科5つ(国語・数学・理科・社会・基礎魔導学)の成績を良い順に並べると、アベル=コロナ>ヴィヴィオ>リオとなった。

 

「みんな、スゴいスゴいーッ♪」

 

「これなら、もう堂々とお出かけ出来るね♪」

 

なのはとフェイトは、四人に称賛の言葉を贈る。

四人は褒められて照れくさそうだ。

アベルたちは、なのはとフェイトが中心の引率で今日から無人世界『カルナージ』にオフトレ兼春の大自然満喫ツアーに行く。

 

「じゃあ、リオちゃんとコロナちゃんは一旦お家に戻って、旅行の準備をしようか?」

 

「「はいッ!」」

 

「私、お家の方にもご挨拶したいから車出すね。」

 

「うん、お願いフェイトちゃん♪」

 

ガレージの車を出そうとフェイトが玄関に行こうとした時だった。

高町家のインターホンが鳴る。

 

「ん?誰だろう?はーい!」

 

なのはは、一度返事をして玄関に向かった。

彼女のあとに続いてフェイトやヴィヴィオ、アベルたちが続く。

なのはが玄関のドアを開けると、そこには、サングラスを掛けた長い黒髪の艶美な女性が立っていた。

 

「久しぶりね、アベル……」

 

「えッ!!?まさか………ママッ!!?」

 

そう、高町家を訪ねて来たのはアベルの母“エリス・ガーネット”である。

半年ぶりの再開に、アベルは母親である彼女に抱きついた。

 

「あらあら////甘えん坊さんね?ほら、みんなが見てるわよ?」

 

彼女の言葉にハッと我に返ったアベルは直ぐに離れる。

恥ずかしさからアベルは顔を赤くしていた。

それを見てなのは達は、優しい笑みを浮かべている。

 

「まあ、ちょっと上にあがってお茶でもどう?エリスさん……」

 

「あら?そう?じゃあ、お言葉に甘えて……」

 

エリスは上にあがり、お茶をご馳走になった。

 

「それにしても、いきなりでしたね?エリス一佐……」

 

「もう、フェイトちゃん。一佐なんて呼ばないでよ……今はプライベート中♪」

 

「は、はあ………」

 

「仕事も一段落したから有給貰って戻ってきたの。それで、なのはちゃん?今からみんなで行く旅行って、私も同行しても良いのかしら?」

 

エリスからの思わぬ申し出に、なのは達は驚く。

 

「あら?ダメなの?大丈夫よ、アナタ達には迷惑かけないから……」

 

「あ、別に迷惑じゃないですよ?」

 

「そうです。ちょっと、驚いただけですから……大歓迎です!」

 

「じゃあ、決まりね♪アベル、それにモルガン?……私たちも準備のために一度戻りましょうか?」

 

「あ、うん………」

 

「了解ですぅ。」

 

ガーネット一家は、準備のため自宅に帰っていった。

久しぶりに自宅に戻ったエリスは、荒れ果てた庭を見て愕然とした。

 

「ア、アベル~?いったい、コレはどういうことか説明してくれるかしから~?」

 

彼女の表情はニッコリ?としているが、口もとはひきつり、こめかみがピクピクと動いている。

あぁ〜相当、怒っているようだ。

 

「えっと……コレは…………」

 

さっきとは違う母親に恐れをなしたアベルは言葉が詰まる。

 

「アベルーッ!!!」

 

「ふえェェーーん!ごめんなさーい!」

 

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「ふぅ……なのは、相変わらずスゴい行動力だったね。」

 

「うん……メガーヌさんも連絡しなきゃ。」

 

高町家でも慌ただしく準備が始まる。

途中、ノーヴェとアインハルトが合流し一緒に準備した。

準備が終わる頃、再びガーネット家が高町家に集まる。

 

「じゃあ、私たちはティアナちゃんとスバルちゃんを拾って行くから♪」

 

「お願いします、エリスさん♪」

 

そして、高町家の車とガーネット家の車に分譲して乗り込み、次元航行船の集まるターミナルへ向かった。

 

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場所は変わり、ここは無人世界カルナージ……

無人世界といっても、ここにはアルピーノ一家がホテルを経営しながら住んでいる。

 

「じゃあ、アベル・ガーネットくんの保護者、エリス・ガーネットさんが追加で人数確定ね。」

 

『はい!お世話になります、メガーヌさん♪』

 

「いいえ~じゃ、待っているわね~♪」

 

なのはとの通信が切れた。

 

「さあ、忙しくなるわよ~ッ!」

 

メガーヌは改めて気合いを入れる。

そして、外では彼女の娘“ルーテシア・アルピーノ”が不敵に笑っていた。

 

「ふふ………うふふふ………ねえ、ガリュー?私、自分の才能がちょっと怖いかも……」

 

彼女は近くにいる人の形をした無骨な虫型生物に話し掛ける。

ちなみにその“ガリュー”と呼ばれる虫型生物は、ルーテシアが全幅の信頼を寄せている召喚虫だ。

彼女の言葉に、一度だけガリューが頷く。

 

「なんと言っても、今回のおもてなしは過去最高ッ!レイヤー建造物で組んだ訓練場は、陸戦魔導士の練習に!…私とガリューの手作りアスレチック場は、みんなのフィジカルトレーニングに!……」

 

誰に説明しているかは分からないが、彼女の興奮は収まるところをしらない。

 

「我が家横に建築した宿泊ロッジも、内装・外装ともにパワーアップ!設計、私ッ!…テキトーに掘ったら出てきた天然温泉も癒しの空間に大変身!設計、もちろん私ッ!!!……完璧!パーフェクト!もと六課の皆さんもヴィヴィオ達も、我が家にドーーーンとおいでませェェーーッ!!!!!!」

 

最終的にルーテシアは自宅兼ホテルの屋根の上で仁王立ち、高笑いを上げていた。

 

「ルーテシア~♪スープの味見、手伝って~~♪」

 

そこにやって来たルーテシアの母親メガーヌ……

 

「はーーい、ママ♪」

 

メガーヌに呼ばれたルーテシアは召喚虫のガリューと共に屋内に戻っていった。

いよいよ、四日間の素敵なイベントが始まります!

 

次回に続く。

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