▼なぞのTS LBXプレイヤーが あらわれた!   作:ArK56

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アンケートの結果、毎秒更新しろ♡と言う事はわかりました。(思考放棄)



無償の愛

強化ダンボールが発明された次の年に、強化ダンボール製のバトルフィールド「Dキューブ」が発売された。これさえあれば安全にLBXバトルができる。長かった。マジで長かった。三か月も待たされた。まさか2047年になるとは思わなかったぜ。待ちに待ったDキューブ発売をもう一度確認したら、晩御飯の時間に『かわいいヨミちゃん(打算と欲望)』はDキューブ購入とLBXの家ルールの変更をユキねえにおねだりしに行く。

 

「ねえー、ユキねえ最近お・・・『私』、学校頑張ってると思うんだ~?//」(←恥ずかしい)

 

「ッ!?そう、ですね(媚びようとしてるけど恥ずかしがって顔が真っ赤でカワイイ)」

 

「あのね、Dキューブって物が欲しいな~?って?(心頭滅却すれば火もまた涼し、うおぉぉ!)」

 

「・・・(なるほど、そういう事ですか)」

 

「貰えたら、もっと頑張れそうだから、その、ね?」

 

「・・・・・・(これは利用できるかもしれません)」

 

「えっと・・・その・・・なんか言ってほしいな~?」

 

「わかりました」

 

「やった!ユキねえ、ありがとう!」

 

「ただし、質問に答えてください」

 

「・・・?いいけど?」

 

そう言うと、ユキねえは真面目な顔でどんどん近づいてくる。思わず後ろに下がるが、やがて壁に追い込まれ、顔の横を手が勢いよく通過する。

 

『ドンッ!』

 

「ッ!?」

 

所謂、「壁ドン」だ。

 

何で俺が壁ドンされてんだ!?俺が男だし、俺がするべきなのでは!?でも今はユキねえの方が背高いし、現に今だってユキねえが屈んで壁ドンだし!?てか、顔近い!なんかドキドキする!?メス堕ちはしない予定だから!?あれ、この場合ユキねえ女性だしノーマル? あばばばば!?

 

あなた(・・・)は誰ですか?」

 

「・・・へ・・・?」

 

あ の(頭を打った)時から、ですよね?」

 

「えっ・・・その、あの・・・」

 

ユキねえ(ウスユキ)と目が合う。こちらをじっと見つめる蒼い目は『何か』を確信し、嘘を見破る眼だった。

 

これは俺の負けだ。正直に答えるしかないだろう。最悪嫌われるかもしれないが。

 

「分かったから・・・ユキねえ、『()』の負けだよ」

 

「・・・ッ!」

 

意図して『俺』と言った事を気づいたのだろう。ユキねえは無言でこちらが話すのを待っている。

 

「俺は、あの時――――――――

 

大体(・・)喋った。前世の記憶に、死因(多分)、そして今世で頭を打って、色々思い出した事。ユキねえは質問もせず、静かに聞いていた。流石にアニメや、ゲームの世界だとは言わなかったが。・・・流石にユキねえ引いたかな・・・

 

「それでは、あなたは最初から『光忠(前世)』ですが、頭をぶつけるまで忘れていた、と言う事ですね?」

 

「そうだと思う。感覚的な話だけど・・・」

 

「・・・そうですか。『ヨミ』と言う名前の由来を知っていますか?」

 

俺の名前?両親なんか言ってたか?そもそも、なんでこのタイミングで聞いてくるんだ?

 

「・・・うーん、知らない、かな?」

 

「・・・・・・わかり、ました」

 

答えを間違えたか!?

 

「・・・今日はもう休みます。少し頭を整理させてください・・・おやすみなさいませ」

 

何かを考えこんでいたユキねえ。もしかして『ヨミ』って名前に何か大事な意味があるのか?・・・・・・もしかして俺、ユキねえに嫌われたのかな・・・

 

「・・・おやすみ」

 

俺はユキねえの部屋のドアに声をかけ、食器を洗い、風呂に入って寝る他にできる事はなかった。

 

 

 

 


 

 

 

 

「・・・あさ、かー・・・・・・」

 

正直よく寝れなかった。昨日の事を頭の中で考え続けていた。ユキねえに嫌われたらどうしよう・・・でも、仕方ないよなユキねえを騙してた様なもんだし。時計を見るといつもより一時間早く起きたらしい。寝なおす気にもならないし、もう起きるか・・・ユキねえになんて言えばいいんだろ。拒絶されても文句言えないよなぁ。

なんて考えながら、いつもの朝より五割増しで重い体を動かす。

 

「おはようございます」

 

「・・・おはよう」

 

こんな時に限ってすぐ鉢合わせる?

 

「いつもより早い時間ですが、朝食にしますか?」

 

「あー・・・うん、食べる」

 

今の俺、ぐちゃぐちゃな顔になってるんだろうな・・・

 

「わかりました。直ぐに用意します。・・・食べ終わったら、お話したい事があります」

 

ユキねえの()の内容を考えると怖くて何も言えず、キッチンに向かうユキねえの背中を見送ることしか出来なかった。

 

 

 

 

味のしない朝食を食べ終え、食卓の向こうにいるユキねえと向かい合って座っている。先に沈黙を破ったのはユキねえだった。

 

「昨日の話について、私なりに考えたのですが、私にとって東奏家の皆様は家族同然だと思っています」

 

「・・・うん」

 

あぁ、この話の先を聞きたくない。捨てられた子犬の様な顔で「嫌いにならないで」って言いたいけど、俺が騙してたんだ。そんな事できない。

 

「もしも、私が記憶を失っても、東奏家の皆様ならば、記憶の無い私をまた家族の様に扱ってくれる人達だと知っています」

 

「・・・・・・うん」

 

「そんな優しい『家族』の一人の記憶が戻っても嫌いになる訳ないじゃないですか」

 

「・・・グズッ」

 

「ヨミ様、貴方が誰であれ、私の家族ですよ」

 

限界だった。記憶が戻って半年未満とは言え一緒に過ごした家族だと思った人に拒絶されるのが怖かった。受け入れられた安心感に歯止めがきかず、溢れた感情が涙と嗚咽になって零れ落ちる。

 

 

そのまま泣き疲れた俺は『姉』の腕の中で寝てしまった。

 

 

 

 


 

 

 

 

オハヨーゴザイマス。精神年齢27歳のくせに、ギャン泣き寝落ちしました。今の時間は10時位です。3、4時間位寝てました。恥ずかしさで死にそうです。耐えられず寝ていたソファーの上でタオルケットの饅頭になっていると、俺の醜態を見せつけた人物に気づかれた。

 

「おはようございます」

 

「骨は拾ってくれ・・・」

 

「縁起でもない事言わないでください。それと・・・『ヨミ様』これからも、よろしくお願いします」

 

「ッ!・・・こちらこそよろしくおねがいします、『ユキねえ』」

 

俺の言葉を聞いたユキねえは軽い足取りで家事を終わらせに廊下に消えていった。

 

 

 

「クソッ、また目頭が熱くなってきた・・・」

 

 

 




ここまでダンボール戦記要素ふりかけよりなくね?
ちなみにユキねえの辞書には「恋」などはありません。壁ドンは尋問方法だと思っています。


追伸

ウィキ見たら強化ダンボール製のフィールド、2047年って書いてあった。まあ誰も気づかなかったみたいだしセーフ!()
ついでにいつからDキューブあるのか分からんから一緒に出来た事にしてしまえ!

参照「ダンボール戦記ウィキペディア LBXマガジン」

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