カードファイト!! ヴァンガード -隻眼のPSYクオリア-   作:キシヨウタ

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 キング・クリムゾン‼︎



『カードキャピタル』ショップ大会・前編

「《鎧の化身 バー》のブースト、《カルマ・クイーン》でVを攻撃ィ!」

 

「ノーガード。ダメージチェック、《大いなる賢者 バロン》…トリガーなし。」

 

 ━━妙な事になっていた。

 アイチは今日、『カードキャピタル』で行われるショップ大会に参加するために店に来ていた。

 アイチが来た時点で残り二枠。しかしカウンターでミサキと話している間に櫂と三和がやってきて、櫂だけエントリーして残り一枠になってしまい慌ててエントリーシートに名前を書いたら、

 

「ボックの方が0.1秒速かったですねェ。」

 

 と、割り込む様な形で残り一枠を獲られてしまう。

 何とか譲って欲しいとアイチが頼むと、「何年何月何日何時何分何秒にその用紙を置いた〜?」なんて子供の喧嘩の様な事を言い出す。

 お互い譲らず、このままでは埒があかないと感じた店長の新田シンは急遽、『出場権争奪ファイト』なるものを提案。

 アイチとその相手、『岸田オサム』のショップ大会出場を賭けたファイトが行われる事になった。

 そして現在。

 

 アイチの手札・3枚

 ダメージ・4

 V・《ブラスター・ブレード》(G2、パワー9000、能力)

 R・右前列《小さな賢者 マロン》(G1、パワー8000)、左前列《沈黙の騎士 ギャラティン》(G2、パワー10000)、左後列《ばーくがる》(G0、パワー4000、能力)、中央後列《ふろうがる》(G0、パワー5000)

 

 オサムの手札・3枚

 ダメージ・2

 V・《ブラッディ・ヘラクレス》(G2、パワー10000)

 R・右前列《ブラッディ・ヘラクレス》、左前列《カルマ・クイーン》(G1、パワー7000、能力)、左後列《鎧の化身 バー》(G1、パワー8000)

 

『《カルマ・クイーン》の能力で《ギャラティン》のスタンドは封じてあるし、大した攻撃は出来ないでしょう。僕の計算ではもう勝利は決まったも同然…!』

 

「さっ、君のターンです。」

 

 既に勝利を確信しているオサムは気づかない。

 アイチがロイヤルパラディンの仲間を集めている意味を…!

 

「ぼくのスタンド&ドロー。降臨せよ、戦士たちの主!ライド!《騎士王 アルフレッド》!」

 

「ア、《アルフレッド》だって⁉︎」

 

「《アルフレッド》の能力、CB3で山札から《ギャラティン》を右後列にスペリオルコール!前列のマロンと位置を交換し、さらに左前列に《ガンスロッド》をコール!同じ位置にいた《ギャラティン》は退却。」

 

「せっかくスタンドを封じた《ギャラティン》が…⁉︎それに《アルフレッド》がいてこの布陣は…、しまった⁉︎」

 

「バトル!《ばーくがる》のブースト、《ガンスロッド》でVをアタック!」

 

「ノーガード…。ダメージチェック、《レディ・ボム》…トリガーなし。」

 

「《アルフレッド》でVをアタック!Rに5枚のロイヤルパラディンがあるので、パワー+10000!

 

「合計パワー20000…!ノ、ノーガード!」

 

「ツインドライブ‼︎ファーストチェック、《未来の騎士 リュー》…ゲット、☆トリガー!パワーは《ギャラティン》、☆は《アルフレッド》に!」

 

「《リュー》だって⁉︎」

 

「セカンドチェック、《幸運の運び手 エポナ》…☆トリガー!パワーは《ギャラティン》、☆は《アルフレッド》!」

 

「ダ、ダブル☆トリガーだと…!ダメージチェック、《魔竜導師 ラクシャ》…☆トリガー。Vの《ヘラクレス》にパワー+5000。セカンドチェック、《ヘル・スパイダー》…トリガーなし。サードチェック、《希望の火 エルモ》…トリガー、なし…。」

 

「…決まりましたね。」

 

 新田シンは、勝利したアイチの手を取り高らかに宣言する。

 

「ショップ大会に参加出来るのは、先導アイチ君と決まりましたー!」

 

 見事出場権を手に入れたアイチに、三和は拍手し、ミサキは微笑み、櫂は当然だろうと態度には表さなかった。

 すると、

 

「…なかなか楽しめるファイトでした。君なら、ショップ大会で優勝も狙えるかも知れない。その確率は、僕の計算よればおよそ85%。」

 

 ショップ大会出場を逃したオサムがアイチに激励の言葉をかける。

 しかしその確率は、どの様な計算で導き出されたのだろうか。

 

「頑張ってくれたまえ。」

 

「ありがとうございます。ご期待に添える様、頑張ります。」

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 そして、ショップ大会当日。

 初戦の井崎を危なげなく倒し、二回戦のマー…、もとい『ニンジャマスターM』を相手に、多少の苦戦を強いられるも無事勝利を収める。

 そして現在は、準決勝の対戦相手を決めるくじ引きをしていた。

 

「さあ、それではいよいよ開封です!どうぞ!」

 

 ここまで残ったアイチ、櫂、ミサキ、カムイの四人が一斉にくじを開く。

 

「『1』です。」

 

「『4』だ。」

 

「私は『3』。」

 

「オレは『2』。お兄さんの相手は、オレですね。」

 

 準決勝の組み合わせは、アイチ対カムイ。そして櫂対ミサキに決定した。

 それぞれがファイトテーブルの前に立つ。

 

「『カードキャピタル』ショップ大会準決勝!二試合同時にーー、開始!」

 

「「「「スタンドアップ・(the)ヴァンガード!」」」」

 

「《リザードランナー アンドゥー》!」

 

「《ロゼンジ・メイガス》!」

 

「《バトルライザー》!」

 

「《ばーくがる》!」

 

 それぞれのフィールドにユニットが降り立つ。

 

「リベンジさせて貰います、お兄さん!」

 

「ぼくも、全力でいくよ。」

 

「…オレのターン、ドロー。《タフ・ボーイ》に、オレ様ライド!《バトルライザー》は左後列に移動、お兄さんのターンです。」

 

 カムイの手札・5枚

 V・《タフ・ボーイ》(G1、パワー8000)

 R・《バトルライザー》(G0、パワー3000、能力)

 

「ドロー。《小さな賢者 マロン》にライド!《ばーくがる》は中央後列に移動。《ばーくがる》の能力、自身をレストして山札から《ふろうがる》を左後列にスペリオルコール!バトル、《マロン》でVをアタック!」

 

「ノーガードです。」

 

「ドライブチェック、《閃光の盾 イゾルデ》…トリガーなし。」

 

「ダメージチェック、《アシュラ・カイザー》…トリガーなし。」

 

「ターン終了。」

 

 アイチの手札・6枚

 V・《小さな賢者 マロン》(G1、パワー8000)

 R・左後列《ふろうがる》(G0、パワー5000)、中央後列《ばーくがる》(G0、パワー4000、能力)

 

 カムイのダメージ・0→1

 

「オレのターンですね、ドロー。」

 

『見てて下さいエミさん、オレの勇姿を!』

 

 カムイは、アイチの横にいるエミの姿を見る。

 エミもその視線に気づいたのかカムイの方をチラリと見たが、すぐにアイチの方へ顔を戻してしまう。

 悲しいかな。彼女が見に来たのはアイチのファイトなのであって、その相手が誰であろうと関係ないのだ。

 しかしそんな事にカムイが気づくことはない。

 

「《ジェノサイド・ジャック》に、オレ様ライド!右前列に《キング・オブ・ソード》、左前列に《シャイニング・レディ》、中央後列に《ラッキー・ガール》をコール!さらにCB1で、《ジェノサイド・ジャック》の拘束解除。バトル、《キング・オブ・ソード》でVにアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック、《未来の騎士 リュー》…☆トリガー!《マロン》にパワー+5000!」

 

『トリガーを引かないと、《シャイニング・レディ》の攻撃は通らねぇ…。なら!』

 

「《ラッキー・ガール》のブースト、《ジェノサイド・ジャック》でVをアタック!《ジェノサイド・ジャック》の能力、ノヴァグラップラーにブーストされた時、パワー+5000!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック、《ジェノサイド・ジャック》…トリガーなし。」

 

「ダメージチェック、《マロン》…トリガーなし。」

 

「…《バトルライザー》のブースト、《シャイニング・レディ》でVをアタック!」

 

「…!ノーガード。」

 

「カムイのヤツ、パワーが足りねぇのに何で攻撃してんだ?」

 

 一回戦で早々に負け、今はアイチとカムイのファイトを観戦している森川が疑問の声を上げる。

 

「おそらく、1枚でも多くのトリガーをデッキに入れておく事で、トリガーを発動しやすくする作戦でショウ。」

 

 森川の疑問に、同じく観戦していたマークが答える。

 アイチも当然、その事を理解していた。

 

「ターンの終了時、《バトルライザー》は山札に戻る。」

 

 カムイの手札・3枚

 V・《ジェノサイド・ジャック》(G2、パワー11000、能力)

 R・右前列《キング・オブ・ソード》(G2、パワー10000)、左前列《シャイニング・レディ》(G0、パワー5000)、中央後列《ラッキー・ガール》(G0、パワー5000)

 

 アイチのダメージ・0→2

 

「スタンド&ドロー。《沈黙の騎士 ギャラティン》にライド!さらに左前列に《マロン》をコール、バトル!《ふろうがる》のブースト、《マロン》で《キング・オブ・ソード》にアタック!」

 

「ノーガードです。」

 

 攻撃された《キング・オブ・ソード》は、ドロップゾーンに送られる。

 

「続けて、《ばーくがる》のブースト、《ギャラティン》でVをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック、《薔薇の騎士 モルガーナ》…トリガーなし。」

 

「ダメージチェック、《ラッキー・ガール》…醒トリガー。Vにパワー、《シャイニング・レディ》をスタンド。」

 

「ターン終了。」

 

 アイチの手札・6枚

 V・《沈黙の騎士 ギャラティン》(G2、パワー10000)

 R・左前列《小さな賢者 マロン》、左後列《ふろうがる》、中央後列《ばーくがる》

 

 カムイのダメージ1→2

 右前列《キング・オブ・ソード》退却

 

「スタンド&ドロー。超オレ様ライド!不滅のヒーロー爆誕!《Mr.インビンシブル》!」

 

『この間、櫂くんとのファイトで使ったユニット…!』

 

 ついこの前の事。

 カムイはアイチ、三和と一緒に櫂の跡をつけた。それは三和ですら櫂の素性を知らず、彼は一体どの様な生活を送っているのか、好奇心からの行動だった。

 あまり褒められた事ではないのでアイチは止めようとしたが、三和まで乗り気になりなし崩し的に巻き込まれてしまう。

 結局櫂に尾行はバレ、「俺に関わるな。」とアイチを拒絶する態度にカムイは怒り、櫂とファイトをすることに。

 結果、カムイは櫂に敗北。さらに再戦を断られた挙句、「俺と戦う価値はない。」とまで言われる始末。

《インビンシブル》はその時に使ったカードであり、だからこそこのアイチとのファイト、カムイは絶対に負けられない。

 

『このファイトはアイチお兄さんへのリベンジであるのと同時に、櫂の野郎ともう一度ファイトするための戦いでもあるんだ、負ける訳にはいかねぇ!』

 

「《インビンシブル》の能力でSCとCC(カウンターチャージ)。《シャイニング・レディ》を後列に移動、左前列に《インビンシブル》、右前列に《ジェノサイド・ジャック》をコール!CB1で《ジェノサイド・ジャック》の拘束解除、バトル!《ジェノサイド・ジャック》でVをアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック、《大いなる賢者 バロン》…トリガーなし。」

 

「まだまだ!《ラッキー・ガール》のブースト、Vの《インビンシブル》でVをアタック!」

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ‼︎ファーストチェック、《叫んで踊れる実況 シャウト》…トリガーなし。セカンドチェック、《シャウト》…トリガーなし。」

 

「ダメージチェック、《ういんがる》…トリガーなし。」

 

「《シャイニング・レディ》のブースト、Rの《インビンシブル》でVをアタック!」

 

「《幸運の運び手 エポナ》でガード!」

 

 パワー15000の攻撃を、シールド10000を加えたパワー20000で防ぐ。

 

「ターン終了です。」

 

 カムイの手札・3枚

 V・《Mr.インビンシブル》(G3、パワー10000、能力)

 R・右前列《ジェノサイド・ジャック》、左前列《Mr.インビンシブル》、左後列《シャイニング・レディ》、中央後列《ラッキー・ガール》

 

 アイチのダメージ2→4

 手札・6→5

 

「スタンド&ドロー。降臨せよ、戦士たちの主!ライド!《騎士王 アルフレッド》!」

 

『お兄さんの新しいエースカード…!』

 

「さらに右前列に《ブラスター・ブレード》をコール!」

 

「《ブラスター・ブレード》をRに…⁉︎」

 

「いつもVでしか出した事なかったのに…。」

 

 これまでいくつもアイチのファイトを見てきた森川と井崎だからこそ、その事実に驚く。

 まさかアイチが、自分の分身ともいえる《ブラスター・ブレード》をRとして出すなどと。

 

「《ブラスター・ブレード》の登場時、ロイヤルパラディンのVがいれば、CB2で相手のG2以上のRを1枚退却させる。《ジェノサイド・ジャック》を退却!」

 

「くっ…!」

 

「《ばーくがる》をレストして、山札から《ふろうがる》を右後列にスペリオルコール!バトル!《ふろうがる》のブースト、《ブラスター・ブレード》でVをアタック!」

 

「《シャウト》でガード!」

 

「能力でパワー+10000された《アルフレッド》でVをアタック!」

 

「…ノーガードです。」

 

「ツインドライブ‼︎ファーストチェック、《孤高の騎士 ガンスロッド》…トリガーなし。セカンドチェック、《ういんがる》…トリガーなし。」

 

「ダメージチェック、《アシュラ・カイザー》…トリガーなし。」

 

「《ふろうがる》のブースト、《マロン》でVをアタック!」

 

「《シャウト》でガード!」

 

「…ターン終了。」

 

 アイチの手札・6枚

 V・《騎士王 アルフレッド》(G3、パワー10000、能力)

 R・右前列《ブラスター・ブレード》(G2、パワー9000、能力)、右後列《ふろうがる》、左前列《小さな賢者 マロン》、左後列《ふろうがる》、中央後列《ばーくがる》

 

 カムイのダメージ・2→3

 手札・3→1

 右前列《ジェノサイド・ジャック》退却

 

「オレのスタンド&ドロー。《インビンシブル》の能力でSCとCC。バトル!《シャイニング・レディ》のブースト、Rの《インビンシブル》でヴァンガードをアタック!」

 

「ノーガード。ダメージチェック、《イゾルデ》…トリガーなし。」

 

「《ラッキー・ガール》のブースト、Vの《インビンシブル》でVをアタック!」

 

「この攻撃が通っちまえば…。」

 

「アイチの負け…!」

 

「そんな、アイチ…!」

 

 森川と井崎、そしてアイチの妹のエミが心配する中、彼等と同じくアイチのファイトを観戦していた三和がツッコむ。

 

「イヤイヤ、アイチの手札の枚数見てみろよ。」

 

「「あっ!」」

 

「え?」

 

 ヴァンガードを知っている二人はすぐに気づくが、やった事もないエミにはわけが分からない。

 

「あぁっとつまり、君のお兄さんはこのターンじゃあ多分負けないって事。」

 

「そ、そうなんですか…?良かった…。」

 

 そんな彼女のために、三和は簡潔に説明する。

 結局詳しい事は分からず仕舞いだが、とりあえず兄が負けない事をしってエミは安心する。

 

「手札の《ガンスロッド》を捨てて、《イゾルデ》で完全ガード!」

 

「ッ!ツインドライブ‼︎ファーストチェック、《インビンシブル》…トリガーなし。セカンドチェック、《シャイニング・レディ》…☆トリガー…、効果は全てVの《インビンシブル》に。ターンエンドです。」

 

 カムイの手札・4枚

 V・《Mr.インビンシブル》

 R・左前列《Mr.インビンシブル》、左後列《シャイニング・レディ》、中央後列《ラッキー・ガール》

 

 アイチのダメージ・4→5

 手札・6→4

 

『《イゾルデ》といい《ブラスター・ブレード》といい、使いこなしてますね、アイチ君。』

 

 自分の教え子の成長を温かく見守るマーク。

 しかしそんな彼の注意はすぐに別のものへと向かった。

 

「ファイナルターン。」

 

「ん…?」

 

 その頃、櫂対ミサキの戦いは終わりを迎えようとしていた。




 色々カットしました、ごめんなさい。
 でも「攻撃ィ!」だけは出したかったんだ。
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