ポケモンエンジョイ勢がレジェンズアルセウスの世界に迷い込んだようです。   作:つちのこ。

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○第21話 スパルタレベル上げ

 

「...落ち着いた?」

ら、らるらるぅ(も、もう大丈夫です)...。らるぅらるららるぅ(ご迷惑をお掛けしてすみません)...。」

「そう。」

 

 

そこで沈黙の時間が訪れた。私は基本コミュ障だ。知らない人とあんまり話したくはない。...まぁ相手はポケモンだけど。

 

 

らるぅ(あの)...。らるらるらるぅ(助けてくださってありがとうございます)

「なに?」

らるぅ(それと)......らるるらるぅらるらる(食べ物を作るとこを見てました)...。らるららるぅらるぅ(あれはサイコキネシスですよね)...?」

「ん...あぁそうだね。」

 

 

 

確かに木の実を潰す時とか調理器具を運ぶ時とかにサイコキネシスは使った。だけどそれがなんだと言うのか。

 

 

らるぅららるぅらるぅ(私にサイコキネシスを教えてください)...!」

「はぁ?」

 

 

 

何を言っているのかこの子は。見ず知らずの(化け物)に教えを乞うとはどういう事なのか...。ましてや先程まで警戒してたのに。

 

 

らるららるぅらるぅ(私、強くなりたいんです)...。らるぅら(私のお母)──」

「...理由は言わなくてもいいよ。何となく分かるから。」

 

 

 

さっきまで泣きながら嘆いていたでしょ。きっとこの子以外の仲間は死んでしまった。こんなにも小さい子が親を亡くすなんてね。やっぱりポケモンの世界も残酷だ。

 

 

 

「...分かった。」

らるぅらる(本当ですか)!?」

「...但し。」

らる(はぃ)...。」

 

 

いや、そんなに落ち込まなくても...。私は別に鬼畜じゃないよ。化け物だけど。

 

 

「...これから私のご飯作って。」

らるぅ()...?」

 

 

拍子抜けの顔をするラルトス。...顔見えないけど雰囲気は分かる。

何気にさっき初めて作った料理モドキがその...結構美味しかったんだよね。自分で作っておいてなんだけど。だからあれをこの子が作れるようになって、毎食作ってくれたら最高じゃない?

 

 

ら、らるららるぅ(わ、分かりました)らるぅらるららるぅ(私やってみます)!」

「うん。その心意気だ。」

 

 

これで料理が上達してくれれば私は楽に美味しいものを食べられる。最高だね。

 

 

「それじゃあ早速やろうか。」

らる(はい)!」

 

 

先程までの恐れは何処へやら。今は気合いしか感じない。この子の親もサイコキネシスについて教えてたのかな。少しだけ練度があれば楽なんだけどなぁ...。

 

─────────

 

 

「...とりあえずレベル上げだよね。」

らるぅらるぅ(れべるあげ)??らるららるぅ(それってなんですか)?」

「簡単に言えば強くなるってこと。」

「?」

 

 

イマイチピンと来てない顔をするラルトス。まぁとりあえず着いておいで。

 

 

らるらるららるぅ(どこに行くんですか)?」

「いいからいいから。」

 

 

そう言って私はラルトスの頭に触れてテレポートした。テレポート先は目が赤い巨大なラッキーがいる小島。

 

 

───ザザァァンッ...

 

 

今日はちょっと風が強いみたいだけどまぁ大丈夫だよね。

 

 

ら、らるぅ(こ、こは)...?」

「死なないようにはするから自分で頑張ってね。」

らる()?」

 

 

私は有無を言わせずラルトスをラッキーの前に放り込んだ。

 

 

───────────────────

 

──サキラside

 

 

『え?どういうこと?え?』

 

「あーいっ!」

 

 

目の前にいる巨大な生物からの鋭い眼光を浴びた私は思わず尻もちを突いてしまう。

 

 

『わ、私死ぬの...?』

 

 

サイコキネシスを教えてくれると言っていたのに...。あれは嘘だったの...?

 

 

『や、やだ...来ないで...!』

 

「あーう?あぁー!」

 

 

え...どこに行っ───

 

 

───ズガァァァァンッッッ!!!

 

 

余りの音に思わず目を閉じてしまったが、再び目を開けるとそこにはサイコキネシスを教えてくれる方が左腕を軽く上げて自分の何倍もの大きさの生物の体当たりを受け止めていた。あの方の左手の前には何か白い膜のようなものが見える。あれで防いでいるようだ。

 

 

「何ボサっとしてるの。攻撃してよ。」

『え?え??』

「死にたいの?」

『っ!?ね、ねんりきっ!』

 

 

私は今できる最大の力を振り絞ってねんりきを放った。しかし、あの巨大な生物にはあまり効いていないみたい。

 

 

『うぅ...。』

「ほらほら頑張って。攻撃はいくらでも受け止めてあげるから。」

「あ〜い〜〜っっっ!!!!!!」

 

 

──ズガンッズガガンッッズガンッッ!!!

 

 

お、怒ってるけど大丈夫だよね...?

 

 

『ねんりきっ!ねんりきっ!!ねんりきっっ!!!』

 

 

いつあの方の防御が崩れるか分からないため、出来るだけ早く終わるように全て全力でねんりきを放っていく。でも、私の力は当然無限ではない。暫くするとついに私の力が尽きてしまった。

 

 

「はいヒメリのみ。食べたらもう1回やってね。」

『は、はぃ...。』

 

 

力尽きた私に追い討ちをかけるようにそう言うあの方は未だに余裕そうだ。これを食べたところで力が戻る訳でも...

 

 

『あ、あれ...?使える?』

「ほら早く早く。」

『は、はい!ねんりきっ!!ねんりきっっ!!』

 

 

──────────────

 

───────────

 

───────

 

 

どれほどたっただろうか。ねんりきを放って力尽きてはヒメリのみという木の実を齧り、木の実を齧ってはねんりきを放ち力尽きる。私が何も飲まず食わずで歩いていた時よりも長いような時間を感じながらも、あの方も頑張っているからと無理やり体を動かす。

 

 

そしてついに...

 

 

 

「あぁ...ぃ......。」

 

 

───ドスゥゥゥンッッ......。

 

 

 

巨大なピンク色の生物が地に倒れる。その直後、私はとんでもないほどの頭痛を感じて、私も倒れてしまう。でも、心做しか体がすっごい軽い気がする...。意識も朦朧としてるし、夢かもしれないけど...。

 

 

 

「...よく頑張ったね。ラッキーは経験値高いから大分レベルは上がったと思うけど...。」

 

『うぅん...。』

 

 

あの方が何かを言っている。あ、聞こえなくなった...。

 

 

 

もうだめ...

 

 

 

 

また意識が無くな...っちゃ、う...。

 

 

 




特防が高いLv.51の親分ラッキーをレベルが10ぐらいのラルトスが倒そうとするととんでもなく時間がかかるでしょうね...。ちなみにハピナスにしようとしたけれど流石に過労死しそうなんでこうしました。

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