ポケモンエンジョイ勢がレジェンズアルセウスの世界に迷い込んだようです。   作:つちのこ。

28 / 41
◇第�話 神の失敗

 

 

失敗した。

 

私は失敗を犯した。

 

 

全てのポケモンを平等に愛する男を殺してしまった。

 

 

 

『......。』

 

 

白色一色の何も無い空間に佇んで考える。私に失敗など無かった。男の願いを聞くのではなかった。彼奴の行動を見逃すべきではなかった。

 

 

『世界は終焉を...いえ、まだ決まった訳では...。』

 

 

私が転生させた柵美羽という人間。自我が強く、自制できると踏んでいた。しかし、結果はあの男の死であった。ポケモンという生物の発展にとあの男を連れてきたが...まさか()()()()()()を辿るとは...。

 

 

 

『...殺めるしかないのですか。』

 

 

元々人間とはいえ、さらに言えば人工的に創られたとはいえ、今は性質的にポケモンである。そんな彼女を殺してしまっても良いのだろうか。

 

 

『...未来が読めません。』

 

 

人間の言うパラレルワールド。時を未来に向けて飛ばすにつれその世界の数はねずみ算式に増えていく。そして辿り着く未来、その結末の半分以上が...

 

 

 

『柵美羽による世界の破滅...。』

 

 

...彼女の中には何がいるのでしょうか。彼女の自我をも超えてしまうような化け物でも棲んでいるのでしょうか。何はともあれ、今の私には見守ることしかできません...。

 

 

『しかし...望みは託されています。凛...貴女ならばきっと凄惨な未来を回避してくれるでしょう...。』

 

 

凛に託したのは「全てのポケモンとであえ」というもの。そのポケモンの中に、当然()()も含まれている。

 

あと少し...

 

 

あともう少しで歯車が動き出す。

 

 

考えうる中で最も最悪な未来に辿り着かぬよう...。

 

 

 

───────────────────

 

 

これはとある未来のお話...

 

 

 

「ギラティナ打破せよッ!!」

「ギュイィィイイイッッ!!!」

 

 

世界で最も高い山頂...そこにある神殿では今まさに凛とウォロによる最終決戦が始まろうとしていた。

 

 

「行ってきてバクフーン。」

 

「ばくっ!!!」

 

 

黒い霧を纏うギラティナ、紫色の炎を纏うバクフーン。その両者が睨み合う。しかし、バクフーンの方は先のウォロとの勝負で満身創痍となっている。それはバクフーンだけではない。凛の手持ちのみんながボロボロなのだ。

 

 

「ギラティナシャドーダイブ!」

 

───ゴゴゴゴ......!

 

 

ギラティナは霧に姿を隠し、闇の中からバクフーンを監視する。

 

 

「落ち着いてバクフーン。」

「ばく。」

「...今!早業かえんほうしゃ!」

「ばくっ!!!」

 

 

───ズォォオオッッ!!

 

───ゴォオウゥゥッッッ!!

 

 

「ギシャァァァッッ!!!」

 

 

背後から出てきたギラティナの攻撃を紙一重で回避したバクフーンは後ろを向いてかえんほうしゃを放つ。反撃されるとは思ってもみなかったギラティナは思わず仰け反る。そして、至近距離で食らったことにより火傷を負った。

 

 

「トドメのひゃっきやこう!」

「バグッ!!」

 

 

隙を逃さぬよう、背中の炎と同じ色の灯火をギラティナに放つ。効果抜群、タイプ一致、さらには状態異常で威力2倍となった高火力がギラティナを襲う。

 

 

「ギラティナ!!」

「ギシャ...ァァァッッ!!!」

 

 

通常フォルムからオリジンフォルムとなったギラティナは再び赤い眼光をバクフーンに向けた。先程よりも殺意が凄まじくなっている。

 

 

 

「変身した!?」

「バク!」

「...戻ってバクフーン。」

 

 

集中力が持たなくなったバクフーンをボールに戻した凛は次にサーナイトを繰り出した。

 

 

「よろしくサーナイト。」

「さーな!」

「サーナイト、早業ムーンフォース!」

「さー...なっ!!」

 

 

再びシャドーダイブを使われる前に先制してムーンフォースを放つ。

 

「何をしているギラティナ!シャドーダイブだ!!」

「シャァァッッ!!」

 

「...。」

 

 

しかし、かすり傷だけ与えてシャドーダイブを使われてしまった。

 

 

「サーナイト。サイコキネシスで周囲の歪みを探して。」

「さな!」

「いた!力業ムーンフォース!」

 

 

自分の周囲に結界を張るかのようにサイコキネシスを展開したサーナイト。不自然に揺れる空間を発見したサーナイトはそこに力業でムーンフォースを撃った。

 

 

──パリンッッ...!

 

 

「ギシャ、ァァァ...ァァ...!」

 

 

 

敗れたギラティナは自分の世界に帰っていく。その場で見ていたウォロは端正な顔を大きく歪ませ、凛を睨みつけた。

 

 

「ふふ...くくっ...アッハッハッハッハッ!!!役立たずのギラティナめが!!」

 

「...どうしたんですかウォロさん。」

 

「まだだ...まだ終わらないのさ...!!」

 

 

彼の手にあるモンスターボール。それは7個目のボールだった。

 

 

「ま、まだ手持ちがあったの...?」

 

「...出てこいミュウスリー。」

 

 

──ポワンッ...!

 

 

軽い音を立ててモンスターボールから出てきたのは1匹のポケモン。

 

 

「ミュウ、ツー...Y...?」

「さ、さな...さなっ!」

 

 

それは凛が知っているポケモンであるメガミュウツーYに似ているポケモンだった。顔の右半分と右腕が黒いプリズムに覆われていたり、何やら首輪のような機械が着いていたり、体の作りがどことなく龍っぽくなっているのを除けばだが。

 

そしてそのポケモンは空中に浮かびながら眠っているようだった。

 

サーナイトは同じポケモンとして何かを感じ取っているみたいだが、凛はそんなことに気づかない。

 

 

 

「起きろミュウスリー!ようやくお前の出番だ!」

 

 

狂ったように哂いながら両腕を広げるウォロ。そして...

 

 

「メガシンカ!!」

「え...?」

 

 

────ギュィィィィィイイイイイイッッッ!!!

 

 

凛にとって馴染みのあるフレーズが壊れた神殿に響く。白い繭に包まれたミュウスリーはどんどん形を変えていき、それは人間の女性特有の体つきになった。

 

 

「ミュウスリー...パワー:0%!全てを解放せよ!!」

 

「ぐっ...ギィァッ!ァァ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」

 

 

「なんで...なんでここにいるの...?」

 

 

「グウゥゥヴヴウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」

 

 

───天焦がす滅亡の光───

 

 

「お───!」

 

 

─────────

 

──────

 

────

 

 

 

 

またひとつ世界が終焉を迎えた。

 

 




OKGoogle!メガミュウツーY 擬人化 で調べて!


とか言えば出るんちゃいます?知らんけど。イメージは多分そんな感じ。

それにしてもウォロさんやり過ぎ(呆れ)

好きな御三家をどうぞ

  • ヒノアラシ
  • モクロー
  • ミジュマル
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。