ポケモンエンジョイ勢がレジェンズアルセウスの世界に迷い込んだようです。 作:つちのこ。
「ふぁ...ぁ...んぅ...。」
体を伸ばしながら起き上がり、いつも通り支度をする。朝に木の実をよく食べる私は今日はオレンのみを食べた。甘酸っぱくて美味しいのだ。それで歯磨きをして準備完了。これが最近の私の朝のルーティーン。歯磨き粉がないからキツイけど磨かないよりはマシ...なはず。
──トントンッ...
「おーい凛!起きてるかー!?」
「うん起きてるよー。」
いつも呼びに来るテルくん。今日はいつもよりもちょっとだけ焦った様子だ。
「ボスが!デンボクさんがすぐさま団長室に来いってよ!!」
「え、デンボクさんが?わ、分かった!」
...確かにボスからの呼び出しは焦る。私何かやらかしたかな...?まだここに来て少しなんだけど...。っとそんな事考えてる暇はないね。
慌てて外に出ると、テルくんが穏やかな顔をしていた。あれ?さっき緊急みたいな感じじゃなかった...?
「ぐっすり眠れたか?」
「うん。いつもより早く寝たからね。」
「そりゃよかっ───」
「──よう!偽りのシンオウさまを崇めるのは時間の無駄と悟ったか!」
「なぁにが宇宙の時間を司るシンオウさまよ!宇宙と空間を生み出した私たちのシンオウさまこそが本物なのっ!!」
「フンッ!無限に空間があっても使いこなせねぇくせにようっ!!」
「おやぁ!?そちらは時間を有効に使っているとでも言いたそうな口ぶりだなぁ!?」
「ヘッ!約束の時間を守れたとは...感心じゃねぇかシンジュ団よォっ!!無駄に広い空間に弄ばれて迷子にでもなっているかと思ったぜ!」
「はぁぁ!?空間はシンオウさまが私たちシンジュ団にくださったもの!言わば世界の根幹!迷うわけない!!」
「...やめた!おめえとの無駄な口論こそ時間の無駄そのもの!シンオウさまに怒られるってな!さ、デンボクの旦那に会いに行くぜ!」
「はぁ?吹っかけてきたのはそちらだろう...!」
青と灰色の髪を持つ男の人と、これまた私と同年代っぽい金髪の女の子が口論しだしたと思えばそっぽ向いてギンガ団本部の方へと向かっていった。
呆然としているとテルくんの方から説明された。
「相変わらずだなぁ...今の2人、男は時間を大事にするコンゴウ団の長、セキ。少女は空間を世界の根幹とするシンジュ団の長、カイ。2人が会うとああやって張り合うのさ...。」
「ほぇー...。」
2人とも長なんだ...。あんなにも若いのに...カイさんに至っては私と同じぐらいの歳っぽいのに凄いなぁ...。
「...何しろ先代同士が争っていたって話だからなぁ...。」
「大変なんだね...。」
「まぁいいや凛。団長が呼んでいたぞ。早く団長室に行った方がいい。」
「そうだった!」
そうして私は喧嘩していた2人の後を追うように本部内に入った。団長室は3階にある。前に行った時は相撲のように投げられたけど今日はどうだろう...。
「───にも被害が出てる...。デンボクの旦那!バサギリはどうするんだい!?シンオウさまに仕え、戦っていたポケモンの子孫とはいえ、許し難い暴れっぷりだぜ...。」
「セキよ...いきなりだな。」
「時間は貴重。勿体ないことはできねぇ。」
「では、シンジュ団の大事なキングに対してどうせよと?」
「シンジュ団のキングだからな。俺たちコンゴウ団は手を出せねぇ。出したら先代の時みてえにまた争いになっちまうからよ。だけどよ...旦那のところも怪我人が出たんだろ?ほっといていいのかよ...!」
「では...シンジュ団が崇めるキングを私たちシンジュ団自身で倒せ......そう言いたいわけかコンゴウ団?」
「あん?思ってるけどよ。別に口に出して言ってないだろ。」
「一緒だバカ!
そもそもキングであるバサギリが荒ぶり暴れる理由が謎だからね。」
「...そりゃ俺も気になる。コンゴウ団の歴史でも初めてだからよ。」
「───うむぅ。来ていたのか。」
「へ?」
普通に入ってきたら話に夢中だったから待ってたんだけど...ここで私に触れるんですか...?
「凛だ。調査隊の新入りとなる。」
「その名前...!ヨネから聞いたぜ!アヤシシに好かれたってんだってな!そうか!アンタが時空の裂け目から落っこちてきたすげぇやつなのかよ!俺はセキ!コンゴウ団のリーダーのセキだ!...長ってのは古くせぇから勘弁な?」
「はい。凛です。よろしくお願いします。」
「時空の裂け目の向こう...!シンオウさまがいるやもしれない...!時空の裂け目から来たのか?私はカイ!シンジュ団を率いる深謀遠慮な長だ。...本当に裂け目を通ったのか?どうにも疑わしいのだけど...。」
なんか急に自己紹介始まったんだけど...。デンボクさんもうむうむみたいな感じだし...さっきまでの雰囲気どこ行ったの?
「どうだろう?まずはこの者にバサギリの調査をさせるというのは。」
「え?」
いや、おかしいでしょう?え、なんで?なんで私なの?まだ新入りだよって話じゃなかった?
「裂け目から落ちてきたという怪しい新入りにバサギリの調査を...?」
そうだそうだー新入りに任せる仕事じゃないぞー。
「...おめぇも長としては新人だろうが。」
「長として肝要なのは年数ではなく、広大なヒスイの大地を恐れぬ心だ!」
カイさんも新人だったのか...いやでもそうだよ!私に恐れぬ心なんて大層なもの持ってないですから...!もっと言って!
「だったらよ。新入りでもいいじゃねぇか。」
はぅあっ!ダメだった!
「いいぜ!デンボクの旦那。アンタの話に乗った!ボールでポケモンを捕らえるギンガ団のお手並み...拝見しようや。」
「それが気に入らない...!シンオウさまはポケモンが暮らすため、ヒスイの大地をお作りになられた!私たち人間はポケモンの友であり、上下の関係など不要なのだ...!!」
「...ギンガ団がボールを用いるのは支配ではなく共存のため。まずは任せていただきますぞ。───凛よ。任務だ。バサギリを調査せよ。」
「.........はい。」
...ここでの生活のために頑張りますか。はぁ...怪我人が出るほど暴れてるポケモン...か。せめて
「...空から落ちてきたお前を怪しむ者はそれなりにいる。信用を得るため粉骨砕身、働け。」
「はい。」
そう。私はこの村の人達から見ると怪しい人物だ。...分かりましたよ。頑張ってこの村の益となる人になりますよ...。
「おうよ!時は急げ!」
「森キング、バサギリは...シンオウさまより力を得たポケモンの子孫...。その強さは他のポケモンの比ではない...。それではな。」
ちょっぴり心配そうな目をカイさんに向けられた私は団長室に一人残された。
「...私たちギンガ団は後からヒスイ地方にやってきたよそ者だ。コンゴウ団、シンジュ団と揉めてはならぬ...分かるな?」
「...それは、はい。」
先輩に逆らうと大変ですよね。バレー部でも大変だったからなぁ...。
「凛。」
「ひゃわっ!?」
「...団長の任務について話す。調査隊室に来たまえ。」
「は、はい。」
びっくりしたぁ...急に後ろから話しかけないでくださいよシマボシ隊長...。
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試しに特殊タグを使ってみました。よく分からなかったから使わなかったけど面白いですねこれ...。
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