ポケモンエンジョイ勢がレジェンズアルセウスの世界に迷い込んだようです。 作:つちのこ。
「...ミュゥ...。」
ふとした時に出るため息でさえ全て元の私のものとは違う。やっぱり私は死んだ。痛みもなくこの世界で目覚めたから実感が湧かなかったけど...それでもあのスリップしていたトラックが猛スピードで私の所まで来たのだから生き残れるとは到底思えない。
「...私は...これからどうすれば...。」
────グゥゥ...
「...お腹...空いた。」
日本ではありふれたお惣菜とかがあったからお金さえあれば飢えは簡単に凌げていた。しかし、この世界での私は何も無い。なんならミュウツーの如く造られた、意識がない内に人を殺すような化け物だ。人に助けを求める事など不可能に近い。もしこの喋れる力を活かして人に助けを求めても実験体にされるのが落ちだと思う。
「この周りを探索してみよう...。」
もし巨大なクマとかが現れたら何もでき...でき.........も、もしかしたらミュウツーのようになにか特出した力を持ってたりしないかな...?
ミュウツーといえばサイコブレイク...やってみる...?
さっきおじいちゃんを揺すった時に気づいたのだが、私の右腕がなぜか真っ黒な結晶のような手になっていた。どことなくネクロズマを連想させるその右手を近場の木に向けて、技名を唱えてみると...
「...サイコブレイク」
───プワワワッ...ズガガガガガァァァァンッッ!!!
木の周囲に紫色の塊がたくさん浮かび、それが一斉に木に集結した。ぶつかった木は木っ端微塵となり、後にはボロボロの切り株...切ってないから株?が残された。
「...。」
やばくない?...本当にミュウツーみたいな力持っちゃったよ...。あ、他にもできるかな?私ミュウツーじゃない別の化け物だし違うポケモンの技とか...。例えば......
「...ネクロズマ専用技...。」
さっきの右腕を見てもしかしたらと思ったんだけど、できるかな...。
「...フォトンゲイザー」
またも恥ずかしいからという理由で控えめに技を唱えてみる。
───ジュヴィヴィウィンッ......ヒュンッ......ズドォォォォオオオオオンンッッ!!!
残された株に向けられた手のひらに黒いボールができ、それが発射されて株にぶつかると巨大な光の柱ができた。そして、技が当たった株どころか周囲の直径10mの地面諸共吹き飛ばされた。
「おぉぅ...。」
「...なんだいこの有様は。」
「ウチラの拠点から近いところで爆破音がなったと思いきや...。」
「...姉上。この謎のポケモンどうしましょう。」
「......誰?」
「「「っ!?」」」
「あ、貴方話せるの...!?」
「姉上、と、とりあえず名乗りましょう...。」
「そうね...。...常盤木と呼ばれる松のようにいつまでも若く美しい長女のオマツ!」
「枯れるどころか次々と新芽を咲かせ、繁栄を体現する次女、オタケ!」
「寒い冬に春の訪れを知らせる可憐にして気高さの象徴、三女のオウメ!」
「「「あたくしたち野盗三姉妹!その名もショウチクバイ!!」」」
「...。」
ビシッと決めた3人は何も感じていないようだが、私はなぜか恥ずかしさを感じた。そんな彼女たちがなぜこんな所に?
「その不思議そうな顔はやめなさい。あたくしたちの縄張りに入ったが最後...どんなポケモンであろうと生きては帰さないわ!」
「そーよ!姉上、ここは私にお任せを。かるーく捻ってやりますゆえ。」
「頼んだわよ。」
「はい。...さあドクロッグ!毒まみれにしてやりな!」
「ワワワウィーギャギャギャッ!!」
「...本物の、ポケモン。」
「はぁ?何言ってんだ...?アンタもポケモンだろ?」
「...。」
「ドクロッグ!ベノムショック!!」
「ギャギャッッ!!」
───ベヂャッッッ!!!
口から吐き出されるソレを私は見てから回避する。あれだけは食らいたくない。...だってなんか、ね...生理的に受け付けないから...。
「サイコブレイク」
「ギャッ!?」
───プワワワッ...ズガガガガガァァァァンッッ!!!
「なん、と...。」
「オウメ。次はウチよ...!ゆけユキノオー!
───ヒュォォォオオオオオオ!!!!!
「ミュッ...。」
ん?ふぶきと聞いて思わず身構えちゃったけど、あまり痛くない...?これならいくらでも受けられる...。
「もう一度!
───ビュォォオオオオオオオオオオッッッッ!!!
「ミュゥッッ...!!」
今度は凄まじい火力のふぶきが飛んできた。というか早業といい、力業といい、この世界のポケモンはどうなってるんだ...。
とりあえずこのふぶきを何度も食らったらさすがに死んでしまうのでミュウツーが技レコードで覚えられるだいもんじを安心と信頼の右手から発動する。
───ボッ.........ドゴォオオオオ!!!!
ほのおタイプの技なら4倍弱点でしょ?
「ノォォオッッ!?ノォォ...ォォ...。」
「戻れユキノオー...!!くっ...なんて強さなんだ...!」
「中々やるようね...。貴方見た感じお腹が減っているようね。どう?私たちと一緒に来ないかしら?」
「「え?」」
「ちょちょっ!?姉上!?コイツは侵入者ですよ!?」
「そーですよ!ボッコボコにしなくていいんですか!?」
「ふふっ。私もそう思ったけれど、さすがにあのポケモンにサイドンでは太刀打ちできないと思ったのよ。事実貴女達も傷1つ与えられなかったでしょう?」
「そ、それは...」
「う、そうだけど...。」
「そういう訳よ。食料を提供する代わりに、私たちに協力しなさい。」
...魅力的な提案だ。だけどね。
「...いらない。」
「なぜ?」
「施しなんて、要らない...!」
私は天邪鬼。皆からもそう言われてるし自分でもそう思ってる。素直じゃないなんて言われるけどそんなのはどうでもいい。自分本位であれば何事も上手くいく。だからショウチクバイの目的なんて私には関係ない。精々自分たちで頑張ればいい。
「ふふっ...そう...。なら好きにすればいいわ。」
「「え?」」
「さっきも言ったけど私たちは貴方に敵わない。殺すとなればもちろん抵抗するけれどそれ以外は自由にしなさい。」
「...。」
思ったのと違う反応が返ってきてビックリ。でもさっきこの人たちの縄張りとか言ってたよね。じゃあ出ていく。あわよくば私を盾にしようとか思ってるだろうし。
そう思って私はこの地を飛び去った。とりあえず大きい山の方に向かおうかな。木の実とかありそうだし。...オボンのみとか食べてみたいんだよね。
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「...。行ってしまったわね。」
「そう、ですね...。ですがあのポケモン...見たことがありません...。」
「ウチも見たことないわ...。」
「ふふっ...。」
「どうしたのですか?」
「いいえ?なんでもないわ。」
「...いつか捕まえますわ。」
この私を精神的に膝まづかせたあの名も知らぬポケモンを次は私が膝まづかせてやる。
凛ちゃんの方の御三家どうしよう...。アンケート取っても票集まらなさそうですし...やるだけやってみようかな。集まらなければ私が選んだ御三家で進みます笑
好きな御三家をどうぞ
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ヒノアラシ
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モクロー
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ミジュマル