翌日、昼少したった頃だろうか、城の広場に魔法陣が浮かぶ。かつてディバルが現れた時とおなじよにそれも旧神の印であった。そして、光が消えそこから現れたのは・・・・・・
「・・・・・・着いたようですね。・・・・・・なかなか大きな城のようですね。これは確かに一人・二人で掃除などを続けるのは難しいですね」
と、やけに丁寧に話す、金の長髪に、まるで神父服かのような黒いロングコートを着た男がいた。
「よう。久しぶりだな」
ディバルが現れ手をあげ男に話しかける。そのディバルの横にはエヴァンジェリンもいたが、男を少し警戒しているようだ。
「お久しぶりでございます。ディバル様」
「ああ。ほら、エヴァもしっかり挨拶しなさい」
「子供扱いするなよ親父。・・・エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルだ」
あまり礼儀正しくないかったが・・・
「これはご丁寧に有り難うございます。私(わたく)しはフェレス・ファウストと申します。以後、お見知りおき下さいませ」
・・・と、男・・・・・・フェレスはしっかりと腰を曲げ礼をし自己紹介をした。
あまりの礼儀正しさに、エヴァンジェリンは緊張しそうになるが・・・・・・
「嗚呼、ディバル様に子供が・・・・・・血はつながってないと言いますがなんとすばらしいことでしょう!私、感動で歌を歌いたくなってきました!祝の歌を!早速素晴らしい歌を考え作曲せねば!」
・・・・・・え、なにこれ変態?とエヴァンジェリンは膠着し、ディバルの顔を見て視線でたずねた。
「・・・・・・言いたいことはわかる。残念ながらこんなんだ。・・・・・・おいフェレス、正気にもどれ。歌はいらねえから」
「親父の知り合いはこんなんばっかりか!?」
ハジケリスト達の事なども聞いていたエヴァンジェリンの突っ込みが虚しく響く。
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「久しぶりのうまい飯だな。な、エヴァ?」
「・・・・・・確かに、こんな美味いのは久しぶりだな」
「お気に召したようでなによりです」
まだ昼食をとってなかったディバルとエヴァンジェリンは食堂でフェレスが作った料理を食べていた。久しぶりのちゃんと料理な二人とも満足なようだ。あっという間にたいらげてしまった。
「では、皿洗いもそうですが、城内の掃除をいたしましょうか」
フェレスはそう言うと指を鳴らした。すると・・・・・・
「!な、なんだこれは?」
大量のインプが現れた。ざっと見ただけでも百体以上いるだろう。
「あれが、フェレスの使い魔だ。インプだけでも五千体はいるし、他にも色んな使い魔がいるぞ」
「インプは使い勝手が良いですからね。こうやって使用人の真似事をさせてあるのです。・・・お前たち、この食器を片付け、城内も掃除しなさい」
フェレスが命じるとインプ達は礼をし、食器を持っていったり、どこからか掃除用具を取り出し掃除をしていった。
「・・・・・・すごいな。しっかりと働くんだな」
「まあ、並みの者ではここまで使役するのは少し難しいだろうな。ただ、フェレスは使い魔や魔物を使役するのがうまいからな」
確かに、インプは妖精の分類されていたが悪魔とされてしまう程の性悪な存在だ。それをここまで手懐けているのだ。フェレスの能力がかなりのものだとすぐにわかるだろう。
「他にも様々な使い魔もいますよ。例えばグリフォンやマンティコアなどもいますしね。」
「・・・・・・魔獣使いか。それもかなり高位な」
「そんな、たいしたものではありませんよ」
フェレスは謙遜するが、実際かなりのものだろう。グリフォンはまだしも、あの凶暴なマンティコアを使役しているのだ。伝承では一国の軍隊を食い尽くしたというほどの存在なのだから。
「それどころか、魔導師としても優秀で、戦士として戦うこともでき、交渉術、料理、事務能力もすごいからな」
「・・・・・・なんだ、その完璧超人は」
色々と規格外な存在である。これ以上の存在は、悪魔で執事な存在しかいないだろう。
「さて、食事もすんだし、修行するか。ほら、エヴァは渡してある魔導書の続きを読んできなさい」
「わかったよ」
そういうと、エヴァンジェリンは自身の部屋へ戻っていった。ディバルはエヴァンジェリンが部屋へ戻るのを確認すると、フェレスに話しかける。
「・・・頼んでいたものは?」
「・・・こちらに」
すると、フェレスはどこからか、かなり分厚い資料をいくつかディバルに渡した。
「すまんな。色々と調べてもらって」
「いえ、これも仕事です。私はディバル様の考えを知っておりますので」
ディバルとフェレスは何かを話しているが、詳しい内容はわからない。だが、なにかを行おうしているのは確かだろう。
そして、資料の幾つかのタイトルは・・・・・・
『シルヴァラントとテセアラについての調査』『無限の開拓地の融合について』『特務機関森羅からの"ゆらぎ"の情報』などが書かれていた。
多分、なに考えてるかすぐにわかると思いますが。