「ディバル様!?しっかりしてください!?」
「・・・色々といいたいが、こいつ無事なのか?」
「知らん。勝手に五年間も旅に出たきりで、戻ったら戻ったらでいつの間にか他の眷族を呼び出しているのを報告しない奴なんかな」
「・・・・・俺が半ば無理矢理に魔法世界めぐりに連れてったてのも多少あるんだが・・・」
「あ゛ん?」
「何でもありません。すいませんでした」
ここは、レーベンスシュルト城。ディバルがランサーと手合わせしてから一ヶ月ほど過ぎて戻ってきた。・・・のだが、怒りくるったエヴァンジェリンに最上位クラスの氷系魔法を不意打ちでくらい、見事な氷のオブジェとなり、近くにいたランサーはエヴァンジェリンに今まで何があったかをくまなく話していた。途中でフェレスが異変を感じ、きて混乱している。ランサーはエヴァンジェリンの怒気にあてられへたれてしまっている。なかなかにカオスな状況である。・・・ディバルのほうは自業自得ではある。
「ひ、久しぶりにやばいと思った」
少ししてディバルは自力で氷を砕き無事だったのだが・・・
「あのままオブジェになればよかったものを」
エヴァンジェリンはまだ不愉快そうだ。まあそれはそうだろう五年もどっかにほっつき歩いて、連絡も向こうから送られてくる手紙だけなのだから。しかもランサーのことについては戻ったら驚かすためにあえて秘密にしていたらしく、それでさらにエヴァンジェリンの怒りを刺激してしまったらしい。
「本当にすいませんでした。許してくださいエヴァンジェリン様!」
「・・・えらい情けない姿だなディバル」
ついにはそれは見事な姿勢で土下座をしランサーは少しあきれたように言う。まあ、さっきまでへたれていたランサーにそんな事を言われても気にはならないだろう。
「・・・次からはちゃんと連絡とこちらの返事など受け取れるようなんとか考えとけ親父」
「はい!次から気をつけ連絡用水晶なども作成してみます!」
何とか許してもらえたようだ。エヴァンジェリンも次から気をつけてもらえればそこまでは言わないのだ。
「・・・親父、本当に体質は封印できたのか?」
エヴァンジェリンはディバルのとんでも不幸体質が本当に封印できたのか質問する。
「・・・・・一応は。それでも元々運が悪かったから色々あったが。」
ディバルはそう答える。まあ、本当に色々あった。なんかちょうど龍種が自分の真上を飛んでおり、まるで鳥が糞を落とすかのごとく龍の巨大な糞が直撃したり。ランサーに誘われ、船に乗り、海釣りをしていたら何故かは知らないが巨大なホウジロウザメみたいなものが船を転覆させランサーではなく自分ばかり追いかけたり。何故かオカマバーの連中に「うちで働かな~い?」などと言われ追い回されたり・・・など等、上げていけばきりがない。
「・・・・・・・・・・あんまり変わらない感じがするが?」
エヴァンジェリンがそう言うが・・・
「いや、大分ましだよ。あの時とか、あの時とかに比べれば・・・・」
そうディバルは遠い目をしながら言う。色々思い出してるようだ。
「・・・特にあの時は常時発動してるかのごとく、色々と巻き込まれたなあ」
「・・・いや、どうした?お前?」
「・・・・・何を思い出しているんだ親父?」
「・・・・・・・・・・・ハジケた奴らについて」
時は大分さかのぼる。ディバルはこの時、異世界にランダムでの転移しか出来ず、どこに飛ぶかは運しだいであった。そして転移が終わると・・・
「き、きさま!?何者だ!?」
・・・なんか周りに禿げた男が何名かいるやけに広い部屋に転移してしまったのだ。
「え~と・・・すいません。ちょっとした事故みたいなもので「きさま!ここがピーマン帝国所属、新生毛狩り隊Kブロック基地と知っての侵入者か!?」え゛?」
(・・・毛狩り隊?・・・・・ボーボボの世界っすか!?)
驚愕するディバル。まあ、ボーボボ世界でこれから無事に生きることが出来るかすごく不安なのはわからんでもない。・・・・・あのノリについていくのは難しいだろうし。
「このKブロック隊長のケナッシーがぶち殺してやるナッシー!」
「いろいろやばい名前だなおい!?」
ちょび髭を生やした男・・・ケナッシーが怒られそうな語尾をつけて襲い掛かるが・・・
「黄雷炎・炎拳!」
ディバルの拳に黄色の炎が纏わっていた。
黄雷炎
蒼氷炎と同じで、ディバルが独自に生み出した炎のひとつ。わかりやすくいうと妖精の尻尾な漫画の雷炎竜みたいなものである。
そして炎を拳に纏わせ強化し攻撃する炎拳をケナッシーに繰り出す。ディバルとしては小手調べのようなものだったのだが・・・
「きゅっぷい!?」
「隊長!?」
ケナッシーはそれはもう見事というほどに炎拳をもろにくらい、横回転しながら縦にも三回ほどまわり地面につきささる。
「・・・・・え~、弱すぎじゃん」
ディバルは拍子抜けする。・・・一応説明するが、これはケナッシーが弱いわけではなく、単純にディバルのほうが少々強すぎたのである。その差をわかりやすく言うと、レオパルドンとマンモスマンほどの差である。・・・・・・・差ありすぎじゃね?などと言わないでほしい。レオパルドンは本当は弱くないはずだ。・・・・・・・・・・・・・・はずである。
「にげろー!?」 「殺されちまうよぉぉ!?」
隊員たちは隊長であるケナッシーがやられたのがわかると、我先にと離脱をはかろうとしたが・・・
「鼻毛真拳奥義『アース・ハゲジェット』」
「「「ぎゃあああああ!!!!!」」」
逃げ出そうとしていた毛狩り隊がぶっ飛んでいく。なにやら黒い鞭のようなものもみえる。
「うお!?毛狩り隊のやつらがぶっとんだ!それに鼻毛真拳!?」
ディバルが驚きの声を上げる。そして・・・
「虫にはやっぱりアースだな」
土煙が晴れるとそこにはグラサンアフロの男・・・ボボボーボ・ボーボボがいた。
「待ってよボーボボさん。はやすぎるよ・・・」
後ろから女の子もやってきた。
(ビュティじゃねえな・・・ユキって子か?)
その女の子・・・ユキであると推察する。先ほどのケナッシーもピーマン帝国所属などを言っていたのだから、すでに原作後の世界らしい。
「そこに倒れている毛狩り隊の隊長はお前が倒したのか?」
「え?あ、本当だ。毛狩り隊の人が倒れてる。」
ボーボボはディバルの近くに突き刺さっているケナッシーを見て質問する。
「ん?まあ襲い掛かってきたし、自己防衛でな」
隠す必要もないため素直に話す。
「とういうことは、この人は敵じゃないのかな?」
「・・・ならもう一つ質問だ」
「ん?」
「お前、ピーマンは好きか?」
「う~んそうだなあ、ピーマンは栄養価も悪くないし肉詰めなんかの料理も好きだし嫌いじゃないか「おらぁ!」なばぁ!?」
「きゃああああ!!?」
・・・・・なぜかボーボボにおもいっきり殴られたディバル。ユキも驚きのあまりツッコミ顔になる。
「ちょっ、お前!なにいきなり殴んの!?」
至極もっともな意見だが・・・
「うるせぇ!!ピーマン嫌いじゃない奴は、ピーマン帝国の手先だ!!!」
「「何その暴論!?」」
ディバルとユキのツッコミがかぶる。
「ユキ!お前はちょっと下がってろ!こいつをすぐにぶっつぶす!」
「え?え?」
ユキは困惑するが、ボーボボは駆け出しディバルに迫る。
「まて!話を聞けって!」
ディバルが叫ぶも・・・
「奥義『ワサビアタック』」
「ぶっ!?ってぎゃあああああ!?」
どこからか取り出した大量のワサビを、思いっきりディバルの顔にぶちまけた。
「まだまだ!次はこいつだ!」
こんどはオカリナを取り出し・・・
「こい!我がペットよ!」
オカリナを吹く。そして・・・
「誰がペットだボーボボ!!」
「きゃあああ!?首領パッチさん!?どこから!?」
どこからともなく首領パッチが現れた。
「テメー!途中で武器代わりにしやがって!五階付近で突き落としやがって・・・今日という今日はぜってーゆるさねー!!」
「やるか?トゲパチがー!」
「ちょっと二人とも止ってよ!」
呼び出したのに喧嘩し、ユキは離れたところでツッコミをいれていた。
「ぐ・・・・・こいつら、さすがの俺も怒るぞ」
ディバルはなんとかワサビをぬぐいきりボーボボたちをにらみつける。
「これでもくらえ!『魔導砲』」
ディバルはかなりの魔力を右手に集め、それを砲撃としてボーボボに放った。
「うお!?なんか出しやがった!まるで北斗剛掌波のようだ!」
「ばっか、霊波砲だって」
「どうでもいいよ!」
ユキのツッコミが響く。
「くっ!こうなったら『バカガード』で・・・」
「離脱!」
「あ!?逃げ出しやがった!」
そうしている間に砲撃はせまり・・・
「ぎゃあああ!」
「ボーボボさん!?」
「へっ、ザマーねーな」
そのまま直撃する。ユキは心配しているが首領パッチ鼻をほじくっている。
「・・・やりすぎたか?」
ディバルはそういうが・・・
「ふう、ぎりぎりだったぜ」
「・・・・・な・・・っしー・・・・・・・」
「突き刺さってた毛狩り隊を盾にしてたこいつ!?鬼か!?」
哀れ、ケナッシーが盾となりふせいでいた。
「よくもやりやがったな。こいつをここまで追い込むなんてゆるさねー!」
「えええ!?いや、お前が「テメーみたいな悪党はここでぶっつぶす!」だから話を・・・」
「鼻毛真拳超絶奥義『ボーボボフェスティバル(聖鼻毛お祭り)』」
すると周りが祭りの出店のようなものが現れ、空も星が見える夜空へと変わっている。
「げ、領域支配系奥義かよ!」
「わ~い、お祭りだ~」
「さあ、ここでテメー倒してやるぜ!!」
首領パッチはノリノリで、ボーボボは気合を入れている。
「まず最初は祭りの定番の『金魚すくい』だ!」
すると、金魚すくいの出店が目の前に現れた。が・・・
「さあ!あの金魚をすくえー!」
「「ピラニアの群れの真ん中に金魚がいるー!?」」
またディバルとユキのツッコミが重なる。そしてツッコミどうり、金魚が大量のピラニアたちの群れのど真ん中に放置されていた。
「さあ、早く救って来い。」
「すくうって、そっちの救う!?」
ディバルがツッコミを入れるなか・・・
「あれ?首領パッチさんは?」
「首領パッチならあそこだぞ」
「「え?」」
ボーボボが指差した先には
「まってろ魚太郎!助けに行くぞー!」
「きゃあああ!?首領パッチさん!??」
「ピラニアと戦いながらつきすすで出やがる!?」
金魚めがけて頑張って進む、首領パッチの姿があった。ピラニアにかまれまくっているが・・・
一時間たち首領パッチは金魚をつれて戻ってきた。
「ふ~、死ぬかと思ったぜ」
「・・・いや、普通死ぬけどな」
ディバルは口元をひくつかせながらツッコミを入れる。すると金魚がいつのまにか巨大化しマッチョな男みたいになっている。
「って、え~~~!?なにこれキショッ!」
「・・・おい、貴様」
なんかいかつい金魚に呼び止められるディバル。・・・いような迫力である。
「え?おれ?」
「こんな愛らしい金魚を助けないとはどういった了見だ?」
「あ、愛らしいって・・・」
ディバルがそう言うも・・・
「「この愚か者がーーーー!!この人でなしがー!」」
「ぐばぁ!!!ぎゃばあああ!!」
金魚・怒りの乱舞
金魚(?)と金魚のコスプレをしたボ-ボボにたこ殴りにされた。
「そしてお次は『カキ氷』だ!」
今度はカキ氷屋の出店が出てくるが・・・
「さあ食え!どんどん食え!」
「シロップもたっぷりかけてやるぜ」
「むが!?ごぼ!ふごぉ!!?」
「きゃあああ!?削ってない大きい氷を直接口突っ込んでる-!」
ユキのツッコミどうり、ボーボボが削っていない氷をディバルの口に直接詰め込み、首領パッチはシロップを直接ディバルの頭にぶっかけているのだが・・・
「あ、いっけね。これタバスコだった。テヘペロ」
「むごぉぉぉぉぉ!?!?」
「きゃああああ!!!大惨事だー!」
ぶっかけていたタバスコが目に入ったのかとてもつらそうだ。
「なにバトル中にカキ氷食ってんだー!!」
「ぐばぁ!!!」
「やりたい放題だ!!」
ボーボボの理不尽な攻撃でディバルも大分ダメージを受けてしまったようだ。
「そして次はこれだー!!」
そして次の出店が現れる。その出店は・・・・・
「・・・射的・・・・だと・・・」
ディバルはその店を確認すると顔を青ざめる。・・・・・・・・・何が起きるのか予測してしまったんだろう。
「準備できたぜ。」
ボーボボの声が後ろから聞こえる。ディバルは恐る恐る後ろを振り返ると・・・
「ぎゃああああああ!!!想像以上の装備だこれ!?」
ボーボボが用意したのは・・・・・・・・・・もうこれで戦争できんじゃね?と思うほどの兵器の数々と兵隊がいた。
「では、撃て-!」
「ぬおぉぉぉおおぉぉぉ!?」
司令官チックな服装をしたボーボボの命令で一斉射撃が行われた。
ただいま攻撃中♪
十分後、黒こげだがまだ生きているディバルがはいつくばっていた。
「ぐ・・・」
何とか立ち上がろうとするも、ダメージが大きすぎるのかうまく立ち上がれない。
「次でとどめだー!!」
しかしボーボボは関係なしで攻撃をしかけてくる。
「この祭りで楽しんだものの数だけ俺たちは強化できるのさ」
「さあ、フィニッシュだぜ?」
「す、すごい。そんな効果もあるの?」
首領パッチは少々格好をつけ、ユキは驚く。
「いくぞー!おおおおおおお!!!」
そして、ボーボボのオーラが膨れ上がり・・・・・
「なんで誰も楽しんでないんだー!!!」
「チックショーー!」
「ぎゃばあああ!!!」
・・・・・・・・・別にパワーアップしていなかったようだ。だがそれでも強力な一撃でありディバルが立てなくなるほどだった。・・・ボーボボと首領パッチは本気で悲しかったのか泣いているが・・・ちなみにユキは・・
(・・・・まあ、そうだよね)
内心、そう思っていた。
何とかディバルは先ほどの戦闘でうけたダメージを回復させボーボボたちと話し合うことが出来た。
「そうだったのか。すまんな、攻撃して」
「いや、まあわかってくれたんならいいけどさ。」
何とか和解できたようだが・・・
「まあ、ひとつ言うなら・・・・・・・・・・」
「ん?」
「「なんでもっと早くそれを話さなかった!!!!!」」
「ぐぺ!??」
「きゃあああ!?ちょっと、何やってるんですか!?」
・・・最後に理不尽な攻撃をされてしまった。
その後、分かれて旅立とうとしたディバルだが、強制的にボーボボたちの旅に巻き込まれ、呪いの体質が常時発動してるかのごとく酷い目にあわされてしまう。
「・・・・・・あ、相変わらずその世界の話にはついていけんな。」
ディバルの昔話が終わりエヴァンジェリンが苦笑する。ランサーは、口がひくつき何も言えないようだ。
「フ、フフフ・・・・・その後、いろんなぶっ飛んだ奴らが合流して生きた心地がしなかったな。」
ディバルの目に光が宿っていない。それを見てエヴァンジェリンは・・・
(親父の放浪癖についてはおおめに見てやろう)
もう少しディバルに優しくしたほうがいいと思ったらしい。そしてランサーは・・・
(・・・あの変態と戦うだけでホントよかった。)
ディバルの不幸に巻き込まれたのは実はあの”いいおとこ”だけであり、これに普段巻き込まれなくてよかったと、心底ほっとするランサーだった。
もっとハジケた内容を書きたかったですが、腕が足りませんでした。色々と考えた物も没にしてしまいましたし。・・・はやく原作に突入したい。