魔法先生ネギま〜紅キ魔神〜   作:火野陽仁

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なんか久しぶりのギャグ回となってしまいました。

※一部のキャラ崩壊があります。ご注意ください。


アリカ救出

アリカ女王が逮捕拘束されもうすぐ2年たとうとしていた。処刑の日までそれほど無い。アリカは監獄の中ですごしていた。その目に光はなく虚ろな顔でぼんやりとしていた。

 

 そんなある日・・・

 

「・・・・・」

 

 アリカはその日も配給された食事に手をつけず、ただじっと座っていた。すると人の気配がした。おそらく巡回の兵や、姫巫女の居場所を聞きだそうと時たまやってくる元老院の者だろうと思っていた。しかし・・・

 

「・・・・2年だけだというのに、ずいぶんやせ細ったなアリカよ」

 

「・・・」

 

 アリカは声の主を見やる。そこにいたのはディバルであった。

 

「くく、すまんなあなたの騎士殿ではなく、あなたと契約を結んだ魔神で」

 

 ディバルは笑いながら冗談を言う。だが、アリカの反応はなかった。

 

「・・・少しは返してほしいんだがな」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・すまぬ」

 

「ん?何がだ?俺の冗談を返さなかったことか?」

 

 アリカの小さく下手をしたら聞き逃してしまうんじゃないかという謝罪に何の謝罪か分からないらしい。

 

「違う・・・・・主たちとの契約じゃ・・・奴隷制度の撤廃どころかさらに酷い状況になってしまったことだ・・・それどころか主たちに言われ無き罪状が追加されたことに対しても・・・じゃ」

 

「・・・ああ、それか。・・・・・・・まあ、奴隷制度に対しては残念だが・・・罪状追加については気にするな。・・・もともとかなりの罪状が俺たちにはあるんだからな。いまさらでかい罪を追加されても気にしない・・・いやむしろ、箔がつくってものだ」

 

 ディバルはやっと理解したといった感じでうなずく。それどころかどこか嬉しそうの笑っているようにも見える。

 

「・・・・・・して、何のようじゃ?主らは今や災厄の女王のわらわの仲間として世界中に指名手配されておるのだぞ。・・・ここにいれば捕ま・・・・・ることはないやも知れぬが面倒ごとは嫌なのであろう?・・・そんな危険を冒してまでなぜわらわに会いに来たのだ?」

 

 アリカの疑問は尤もだろう。わざわざアリカに会うのにこんな危険を冒すなど考えられない。一体どんな理由があるのか気になるものだ。

 

「いやなに、友人がもうすぐ処刑されると聞いて、助けがいるか聞こうとしていただけだ。・・・どうも先の大戦で俺が暴れすぎたってのも理由に入ってるみたいだからな。・・・・後味悪くて・・・」

 

 ディバルが魔神ノ翼で敵を殲滅したという情報は元老院にまでとどいており、彼らはディバルを危険視していた。そこにアリカが彼らと契約を結んでいることを知った元老院はこれを利用し、罪をアリカとディバルたちに押し付け生贄にしようとしていたのだ。

 

 流石にディバルを実際に逮捕するのは難しいだろうが彼らの悪評を広めることで、民衆を自分たちの味方に引き入れ、ディバルを狙われるようにしむける。そうすればいくらかディバルを牽制できるのではないかと考えだ。

 

「・・・・・助けはいらぬ・・・クルトにも言ったが、わらわが多くの憎しみを引き受けて処刑されることで、世にある不幸を少しでも減らせるのなら本望じゃ。・・・頼む、このまますておいてくれディバル・・・・」

 

「・・・・・」

 

 アリカの言葉にディバルは黙っていた。

 

(・・・・・分かってはいたんだが・・・やっぱそれを選ぶか)

 

 知識として一応アリカが断るとは思いながらも聞いてみたのだが、予想していた返事だったらしい。

 

「・・・・・たく、全部の憎しみや悲しみを背負って逝くなんて・・・・・・・・アイツみたいな道選びやがって」

 

「・・・・・・・アイツ?」

 

「ああ・・・・世界一優しい嘘つきだ・・・頭がいいくせに馬鹿な奴だったよ・・・」

 

 ディバルはどこか懐かしそうに笑う。ただどこか寂しげでもある。

 

「・・・・・・・そろそろ、誤魔化すのも限界だな・・・」

 

「・・そうか」

 

 どうやら、魔法か何かでディバルは自分がここにいるのを誤魔化していたようだが、それも限界らしい。まもなく、巡回の兵がやってくるだろう。

 

「・・・・さらばじゃ、達者でのディバル。・・・最後に友人である主と話せてよかった」

 

「・・・じゃあな。・・・・・・・友人・・・」

 

 ディバルは能力でその場から転移し消えた。アリカはただそれを静かに見送った。内心ディバルが自分を友と呼び助けに来てくれたことが嬉しかった。だがここで投げ出すことはできないと断ったのだ。例え残酷な処刑がまっていようとも世界のためなら受け入れるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ディバルはケルベラス無限監獄から大分離れた誰もいない荒野に転移した。

 

「・・・・・・嫌って言うほど似てたな」

 

 アリカの姿にかつての友人の姿を思い出す。

 

 だが、ディバルにとってはあまり良い思い出とはいえないかもしれない。本当はその友人を助けたかったのだが、友人が拒否してしまい強く言えずそのまま友人は死んでしまったのだ。

 

 あの時、無理矢理にでも助けたほうが良かったのではないか?そんな考えが今でも思い浮かんでしまうのだ。

 

「・・・・・今更か・・・・・・・・・・だが・・・」

 

 ディバルは再びその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――10日後

 

 重戦争犯罪者

 アリカ・アナルキア・エンテオフュシア

 ―――――処刑執行当日

 

 アリカはケルベラス渓谷に落とされようとしていた。自分が死のうとしているというのに彼女に恐怖は無かった。

 

 ・・・ただただ、空しかったのだろう。確かに彼女自身の判断で国は滅んでしまった。だが、ただひたすら多くの人々のために尽力を尽くしたのだ。その結果、彼女は多くの憎しみや悲しみを背負い死のうとしているのだ。空しくもなるだろう。

 

 だが、アリカはそれでも自分の死によって人々の安寧に繋がるならば受け入れようとしているのだ。

 

「歩け」

 

「触れるな下郎言われずとも歩く」

 

 槍を突きつけられ、彼女は魔獣どもが蠢く谷へと歩き出す。魔法を一切使えず魔獣達に喰らいつかれ幾百の肉片となる死の谷へと。

 

(・・・・・アリカ様・・ッ)

 

 クルトはその光景を見ることしかできぬ自分の弱さに怒りを覚える。

 

 アリカはその死へ近づくにつれナギのことを思い浮かべる。戦いを終わらせるために動いていたというのに、皮肉にもその戦いの中でナギたちと過ごした日々が暖かかった。そして亡き父王の言葉を思い返す・・・

 

 

 人の生もこの世界も全ては儚い泡沫の夢に過ぎぬ・・・・・・・と。

 

(ならばこれもきっとただの悪い夢)

 

 そしてアリカは飛び降りた。

 

(さらばじゃナギ・・)

 

 そして魔獣どもの餌となると誰もが思っていたが・・・

 

「は~い、ストップ」

 

 今あまりにも場違いな声が聞こえた。そしてそのまま落ちようとしていたアリカは何かに掴まれ宙に浮くのを感じた。余りの事態にアリカは何事かと目を見開き自信を掴んでいる者を見やる。

 

「・・・!デ、ディバル!?」

 

「よう・・・またあなたの騎士様でなくて悪かったな」

 

 そこには十日前に別れを交わした紅蓮魔神の姿があった。アリカは驚きの声を上げる。

 

「紅蓮魔神だと!?」 「なぜここに・・?」 「と、とにかく奴を囲め!」

 

 まわりも慌しくなってきた。ディバルの登場は誰にも予想できなかったことだろう。なんせ、指名手配犯が自らこんな大勢の兵たちがいる中にやってきたのだ。正気の沙汰とは思えない。

 

「な、なぜ主が?・・・いやそれよりも」

 

「落ち着きなさいな。とりあえず安全なところに・・・」

 

「ふざけるでない!前に助けはいらぬと・・」

 

 アリカは自分を助けたディバルに怒りを表す。だが・・・

 

「・・・ふん、契約不履行の人間が何を言うか。そんな奴の言うことを俺が素直に聞くと思っていたのか?」

 

 ある意味正論だ。アリカはディバルの奴隷制度の撤廃を守れず契約違反を犯してしまっていた。そしてディバルは・・・

 

「だから違反者のあなたにその罰を与えにきた」

 

「・・・罰・・・じゃと?」

 

 ディバルはいい笑顔でその言葉をつむぐ。

 

「死にたがりなあなたには生きてもらおうと思ってな。・・・そのためにこの処刑を妨害させてもらうぞ・・・・まあ、助けに来たのは俺たちだけじゃないみたいだけどな」

 

「そ、それはどういう・・・」

 

「答えはっと・・・おーい、フェレス。そこの馬鹿投げ飛ばせるか?」

 

 ディバルは谷底に誰かを・・・フェレスを呼びかける。周りのものは「何言ってんのこいつ?」という目でディバルを見ている。まあ、それは当然の反応だろう。彼が呼びかけている谷底は魔獣どもの巣窟なのだ。誰か降り立っても食い殺されてしまう。だが・・・

 

「おまかせくださーい!」

 

「「「ってえええええ!!?」」」

 

 まさか返事が返ってきた。これには皆ビックリだ。さらに・・・

 

「せ~の・・・ふんぬらばっ!!」

 

「むごぉぉ!!?」

 

「「「ってまたまたえええええ!!!??」」」

 

 何と谷底からす巻きされたサウザンドマスター・・ナギが飛んできたのだ。多くの者が澤井チックなツッコミ顔になってしまうほどぶっとんだ状況である。

 

「よしキャッチ!・・・たく、なんでフェレスの奴はこんな面倒ごとを増やしやがるかなっと」

 

「ぶはぁ!はぁはぁ・・・やっと解放された」

 

 そして地面にぶつかりそうになる直前にどこからともなくランサーが現れナギを受け止め彼を解放した。

 

「ナギ!」

 

 アリカはナギの登場に驚く。

 

「テメーら!何しやがる!!」

 

「いやあ、いくら人間離れしたお前でもあんな谷底でアリカ助けるより俺たちであらかじめ行動していたほうが楽だろ?」

 

 怒るナギにランサーがいさめる。

 

「ナ・・ギ・・なぜ・・主が・・ここに?」

 

 いつの間にかディバルはアリカを降ろしていたらしい。アリカはナギに駆け寄り訳を聞こうとするものの、ナギが来てくれていたことを知ってか、涙があふれうまく喋れないらしい。

 

「バーカあんたを助けに来たんだよアリカ」

 

 ナギはかっこつけて話し出すが・・・

 

「さっきまでの状況を考えると滑稽だよな~」

 

「だな。簀巻きにされて放り投げられていたことを考えるとな」

 

「ウルセーよてめーら。てかディバル、テメーの部下がやったことじゃねえか」

 

 ナギはディバルとランサーの言葉に血管を浮かび上がらせる。まあ、その実行者はフェレスであり、その主であるディバルにこんなこと言われる理由などない。少々頭にきてもしょうがないことだ。

 そしてそのまま、ナギとアリカはなにやら周りがどういう状況かを忘れたかのように言いあいをしている。まあ、簡単言うと原作での救出中の会話を安全な場所でやっているみたいなものだ。

 

「・・・う~ん、世界の修正力見たいなものなのかな?」

 

「ん?何のことだ?」

 

「気にせんでいいよランサー」

 

 ディバルの言葉にランサーがたずねるがのらりくらりとかわす。ディバルの行動で原作と大幅に違う展開だが、多少不自然でもこのやり取りを行うよう世界が動いたのだろうか?と、ディバルは考える。

 

「まったく、こっちの計画が台無しじゃねーか」

 

 と、周りが色々とぶっ飛んで唖然としている中で一人の兵士がディバルに話しかけた。

 

「より安全性を考えた上での実行だったんだが?」

 

「え?安全性考えてんの?フェレスの奴谷底みたいだけど?」

 

「大丈夫だって。アイツは俺よりいろんな意味でチートだから。・・・谷底の魔獣たちは皆フェレスが使い魔として使役してるぞ」

 

「想像以上のチートだなおい!?」

 

「何をしている貴様!!?」

 

 そんな感じで談笑?している兵に対し、元老院の一人が注意しようと声を上げるが・・・

 

「お~いおっさん、これ生中継とかじゃねぇよな?生中継だとマズイんだがさすがにねーよな?てかこんなもん生中継で世界中に発信されてたらあんたたちの立場もやばいしやってても止めてるか?」

 

「無礼者!何者だ貴様。名を・・「おっさん」ぬぐぅ!?」

 

「処刑は成功した。で今から起こることは『なかった』ことになる。わかるな?」

 

「きっ、貴様は・・」

 

「ぬんっ!」

 

 軽い口調の兵士はそう言うと力をいれ身につけていた鎧を弾き飛ばした。

 

「せ、千の刃の・・ジジャ・・ジャックラカンーッ!?!」

 

 元老院の言葉どおり、その兵士はジャック・ラカンであった。さらに、周りがざわめきだす。他の紅き翼のメンバーも現れてきたのだ。

 

「まったく、こちらの都合も考えてほしいのですが・・」

 

「知らん」

 

「おい、何でお前そんな態度なの?普通もちっと申し訳なさそうにしてね?」

 

 アルビレオの言葉にディバルの不遜な態度にキレそうになる晃。まあ、なんときもの光景か。大戦中もディバルの態度に晃が突っかかっていくというやり取りが多かった。

 

「それよりも・・・そこのバカップル。痴話喧嘩はどこか安全な場所でやってくれ。ここは俺たちで抑えるから」

 

「「誰がバカップルか!!」」

 

「いや、息ぴったりじゃねーか・・」

 

 ディバルの言葉にナギとアリカが同時に反応し、ランサーはため息を吐く。

 

「いいから行け。俺個人の用もあるんだしよ」

 

「・・・わかった、じゃあここは頼む!」

 

「お~う」

 

「・・・なんか気が抜けるな」

 

 ナギはアリカを抱き上げ杖に乗り飛び立つ。

 

「ぐ・・捕らえよ反逆者だ!!逃走した二人も逃がすな!!」

 

「おおっとやるのか?いいのかよその戦力で」

 

 ラカンは準備万端といった感じで前に出るが・・・

 

「待てって、個人的な用があるって言ってんだろうが」

 

「んあ?」

 

 ディバルがそれを抑え前へと出てくる。

 

「ええい紅蓮魔神め!!一体なんだ!」

 

「いやなに、あの二人を追いかけるのをやめてほしいというだけだ。聞いてくれないかな?」

 

「何ふざけたことを・・!」

 

 ディバルの言葉に元老院が怒る。まあ、逃走者を見逃せなど普通聞けるはずも無いのだが・・・

 

「・・・この資料、なにか分かるか?」

 

「?なんだそれは」

 

 ディバルはどこからか幾らかの資料を取り出す。そして・・・

 

「では・・・・・某議員Aの不正について・・・予算着服はもちろんのこと、スナックメガロにてそこのママ・・レイラに幾らかの貢物を経費という名目で「すいません勘弁してください」え~」

 

「土下座!?ってかそれって・・・」

 

 ディバルが資料に書かれていることを読み上げようとすると議員の一人がものすごい勢いで土下座をかます。余りの出来事に晃がツッコミを入れる。

 

「イエ~ス、これはフェレスが調べ上げた議員どもの不正集だ」

 

「マジで!?」

 

 ディバルの答えにラカンがノリよくリアクションをとる。何気に仲がいいらしい。ディバルはそう思っていないだろうが。

 

「てかよく調べ上げられたな」

 

「ええ、政治家の不正などは巧妙に隠され発見しづらいものですが」

 

「いや、うちのフェレスがこういったことにも強いんだよ」

 

「・・・・何でもありかよ」

 

 ガトウとアルビレオはその情報収集力に感心し、ランサーの答えに晃が脱力する。

 

「じゃあ、議員Bの秘書官との不倫の事実にでもする?それともCの昔ハズカシの痛すぎる同級生にあてたラブレターのとかのほうがいいか?」

 

「ってまさか全員分の情報が載ってんのかそれ!?」

 

「おう、汚職以外にもいろいろと恥ずかしいことがのってるぞ。・・・例えば議員Dの泥酔してマッパで人どおりの少ない路上で寝てしまったりとかの詳しいことが書いてあるぞ」

 

「「「うわ~~おっかね~」」」

 

 晃の質問にディバルが返すが、その事実に皆いろんな意味で恐怖する。

 

「ぐぬぬ・・・一体どうやって・・」

 

「『我らの情報機関の力を甘く見られたようだ』・・だっけ?この言葉バットで打ち返すぞ」

 

「!?・・貴様ぁっ!何をやっとるかこやつらを捕らえよ!!捕まえさえすればどうとでもなる!!」

 

 ディバルの言葉で完全に切れたのだろうか。元老院の一人が指示を出した。

 

「へ・・やっぱ戦うみたいだぜ」

 

 ラカンはどことなく嬉しそうだ。よほど暴れたいのだろう。

 

「う~ん、できるだけ話し合いで解決したかったんだがな」

 

「いや、あれはもう話し合いじゃなく脅しではないのか親父?」

 

「よいではないか。その相手が欲の皮が分厚い老害どもであるのだからな」

 

「うお!?いつからいたんだお前ら!?」

 

 突如現れたエヴァンジェリンたちに晃が驚く。

 

「親父が交渉が失敗した時出てきて応戦するよう言われていたからな」

 

「交渉決裂したみだいであるからな。こうして出てきたというわけよ」

 

「・・・あれ交渉するきあったのか?」

 

「・・・・・・・」

 

 詠春の疑問に誰も答えない。・・・とにもかくにも・・

 

「まあ、戦おうか・・・フェレス~」

 

「はい!!戦闘準備万全です!」

 

「うおぉ!!?どこから沸いて出てきやがったんだコイツは!?てか谷底からどうやってここまで一瞬できやがったんだ!??」

 

「「気にするな。気にしたら負けだ」」

 

 ディバルが呼んだだけですぐさま現れたフェレス。晃の驚きと疑問にエヴァンジェリンとランサーが同時に答える。その声はどこか疲れたようにも聞こえる。

 

「フフ・・愚か者めが・・戦力はここにいるものだけではなく、周囲十キロ二個艦隊と三千名の精鋭部隊が包囲している・・・いくら英雄や最悪の犯罪者といわれている貴様らとてこれを相手になど・・」

 

 議員の笑い声が聞こえてくる。兵力さが違いすぎるとたかをくくているが・・・

 

「・・・え?そんだけ?少なすぎね?」

 

「だな。この人外どもを相手する時にそんだけの兵隊しかいねーんじゃ、話にならねえって言うのにな。・・・こいつのトンデモっぷりしらねーのか?」

 

 ディバルとラカンは余裕を見せる・・・それどころかそれだけで大丈夫?っという感じさえもする。

 

「!ええい、馬鹿にしおって!・・・かかれぇい!!」

 

「「「「「「ウオォォォ!!!」」」」」」

 

 そして元老院の声により兵たちは襲い掛かってきた。

 

「よしいっちょやるか」

 

 ラカンたちも準備万端だ。迎え撃とうと構える。

 

「いくぞ・・・お仕置きの時間だべ~」

 

「・・・ノリノリだな親父」

 

 ディバルたちもかまえる。

 

「ではまず、私からいかせてもらいましょうか」

 

 フェレスが前へと出てくる。そして・・・

 

「いい武器を用意しましたのでね・・・・・・・・・・・このボンタンを!!」

 

「「「・・・・・え?」」」

 

 どこからかボンタンが大量に入ったダンボールを取り出していた。

 

「・・・ってそれ武器じゃねーから!!?てかこれあれか!?あのバカどもの影響かおい!!?」

 

 一瞬固まっていたディバルがツッコミを入れる。・・・まあ、武器としてボンタンを用意したといわれても困るだろう。というかこのボケ、明らかにディバルのトラウマが関係している。

 

「なるほど。確かに古くから固いボンタンは銃にも勝る武器となると聞いたことがありますね」

 

「ねーよ!!!?」

 

「てかアル!一体どうしちまったんだ!?」

 

 ディバルに続きアルビレオまでボケだす。ランサーがツッコミをいれ、あまりのキャラ崩壊に晃が叫ぶ。

 

「あえてやわらかい物だけ選んでもってきました」

 

「何で!?」

 

「試す価値ありよな」

 

「小次郎!お前もか!??」

 

 ボケ続けるフェレスにディバルはツッコミをいれつづけ、小次郎までボケだしディバルは泣きそうになる。・・・ブルータス、お前もか!・・・そして・・・

 

 

「「「うおおおおおおおボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタン」」」

 

 フェレスと小次郎、そしてアルビレオはちょっと劇画チックな感じになってボンタンを投げつける。友人の余りの変わりように紅き翼の面々はちょっと遠い目をしていた。

 

「「「「「「ぐおおおおおおおボンタン強えーー!!」」」」」」

 

 そして以外にも兵士たちに通用していた。・・・というか鎧を貫通していた。ツッコミどころ多すぎである。

 

「すいません、ボンタンが無くなってしまいました。もう少しください」

 

「む?ボンタンが切れたか」

 

 どうやら投げ続け、アルビレオと小次郎のボンタンが切れたらしい。よくよく見ればフェレスのボンタンも弾切れらしい。

 

「ボンタンがなくとも武器はあります!!」

 

 フェレスはそう言うと・・・

 

「ぬお!?」

 

 まだ硬直していたラカンを持ち上げる。・・・というか見た目結構細いのにラカンを持ち上げるフェレスの図はなかなかにシュールである。

 

「奥義『バカ爆弾』!!!」

 

「「「「ギャァァァァ!!?」」」」

 

「俺までぇぇ!!?!」

 

 そしてそのまま、兵士たちに放り投げた。ぶつかると何故か爆発したが・・・。

 

 

 その後も、フェレスは色んな意味で大暴れし、元老院が用意していた戦力を壊滅させた。・・・一応ディバルたちや紅き翼の面々も戦っていたが、ハジケた状態のフェレスや、なんかそれに感染してしまったアルビレオの暴走のせいであんまり目立たなかった。

 

 なお、この戦闘で色々と被害を受けたのはラカンだったりする。途中、フェレスたちに『バカガード』や、『最強の剣』などと言われ振り回されたりしたのだから。不死身バカと言われてるはずの彼はクロコゲで、ボロボロだった。・・・圧勝だったはずなのだが。

 

 なお、元老院たちはディバルの”お願い”により皆ガクガクと震ていた。とりあえず自分たちにちょっかいを出したらこの情報を世間にばら撒くとおど・・・もとい交渉して。

 

 ディバルとしては老害どもを一掃したいのは山々なのだが、そんな事をすれば魔法世界が再び混乱に陥り、大戦再発となりかねないので釘をさすだけにしたのだ。・・・クルトはどこか不満そうな顔をしていたが。

 

 そして太陽をバックにナギとアリカはイチャイチャしており、ナギがいらんことをしたのかぶっ飛ばされたりしている姿があった。

 





アルビレオがハジケリストの影響を受けましたがまだ完全には染まっていませんので安心してください。・・・・・・・・今はまだですが。
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