「・・・さて、これからどうするかだけど」
頬をおもいっきり腫らしながらもディバルは喋る。
「・・・・・・不老不死なのになんで治っていないんだ?」
もっともな、疑問である。・・・・・・が、この場合はギャグ補正といった方がいいだろう。・・・どうせいつの間にか治っているのだろうし。
「服や食料を調達してからでもいいから、拠点を探そうと思うんだ。色々と教えていくなら、放浪生活じゃなく、どこかで、腰を据えて、基礎からしっかりと教えていく方が良いからな」
「・・・意外としっかりした事を考えているんだな」
エヴァンジェリンがそう言うが、ディバルはこれでも結構弟子をとったりしているのだ。能力のおかげというのもあるが、ちゃんと育て上げたりしている。
・・・・・・ちなみに、全ての弟子に訳隔たりなく愛情を注いでおり、弟子に何かあると大慌てするほどの師匠バカである。・・・・・・父性が強いのかもしれない。多少ましにはなったが。
「・・・そういえば、魔法は教えられるのか怪しいがと言っていたが、どういい意味だ?ディバ「パパ、だよエヴァ」・・・・・・」
エヴァンジェリンはこの世界の魔法使いにも狙われたことがあり、全く知らないというわけではない。しかし、詳しいというわけでもない。だからこそ理由を聞こうとすると、ディバルが言葉をかぶせてきた。
あの後も、ずっとパパやパピー、又はダディと呼ぶように言ってきたのだが、エヴァンジェリンはそれをよしとせず名前で呼ぼうとしたが、こう何度もかぶせられたら面倒なことを極まりない。そこで・・・・・・
「・・・・・・説明してくれ、親父」
「・・・パパの方が良かったんだけど・・・・・・」
「勘弁してくれ。これでも最大の譲歩したほうなんだ。・・・・・・だいたい、コッチはこれでも二十歳以上なんだ恥ずかしくてできるか!というか、親父も千年を軽く越えた年月を生きて何言っとるかぁぁ!ゴホッ!ゴホッ!」
ごもっともである。後叫びすぎて、咳き込んでしまっている。
「まったく。少しは落ち着かないか」
「おのれ、誰のせいだと・・・!」
再び叫びそうになるが、何とか我慢し話を戻す。
「・・・で?どういう意味だ?魔法の事はまったく知らんわけではなさそうなのに」
確かに、魔女審判の最中に炎を放ち、転移したや、人形に魔力をこめるなどの話をしたのに教えられるか怪しいとは少し可笑しく思える。が・・・・・・
「いや、正確に言うとこの世界の魔法が、という意味だよ」
「は?・・・・・・・・・ああ、そういえば、親父は異世界からやってきたんだったな」
実はディバルは異世界からやって来た事を説明した。
無論、最初は信じてもらえなかったが、"次元倉庫"に入っていたノートパソコンを見せて信じさせたのである。・・・・・・どこかで、みた流れである。
「そう、だから異世界の魔術と、俺が独自に開発した魔術が中心だな。無論、この世界の魔法も研究して使えるようにする。今は、そんなところだな」
「ふむ、少し楽しみになってきたな」
未知の技術にエヴァンジェリンは興味津々なようである。
「・・・まあ、今は食料の調達を急ごうか。もうすぐ夜だしな。拠点やら色々探すのは明日にしたほうがいいな」
「・・・確かにな」
今にも日が沈みそうである。夜の森はいろいろ危険であるため下手に動き回らない方がいいだろう。食料を集め、一晩すごして明日行動する事にした。
そして夜、いくらかの木の実を見つけそれを晩食ににした。・・・・・・そして、異世界の様々な魔法を教えていく。教えるといってもどのような魔法が存在するかといったものである。エヴァンジェリンは特に・・・・・・
「魔導師ギルドに所属する男の一人がつかうアイス・メイクや、とある秘境に住む人形師の魔法が凄く気になる!」
と、目をキラキラさせて見た目相応の反応をしていた。
「そうか。・・・・・・やはり、そういったものが気に入ったか」
「ん?どういう意味だ?」
「いや、こっちの話だ。気にするな」
そして、就寝時間。ディバルは寝物語として、自身が体感したことを少し話していく。内容は・・・・・・
「・・・・・・とまあ、そんなとんでもないのがいたな」
「・・・・・・いや聞いてるだけで、つっこみどころが多すぎなんだが」
エヴァンジェリンは口がひきつっている。・・・・・・まあ、ディバルが話している世界の事を聞けば、こうなるのも致し方ないだろう。
「まあ、その反応は正しいな。・・・・・・あのグラサンアフロなハジケリストや魚雷でボケ殺しな存在を聞けば。・・・・・・下手したら、俺どころか、マジモンの神様だって倒しかねないしな」
ディバルもどこか遠い目をしていた。
・・・・・・詳しい話も気になるが、聞くのも怖いものである。
こうして夜はすぎていく。
……明日から、本格的に行動することになるだろう。