ガーディが野盗三姉妹にさらわれ、後を追うライト達
ライトはキングの息子であるガーディに問いかけるが…
メグ「…ポケモンに、人間の言葉が分かるわけないよ…」
しかし、ライトの勇気に反応し、ガーディが乗り込む!
ガーディはウインディへと進化し、島キングとして君臨した!!
一方、天冠の山麓では、洞窟キングのマルマインが荒ぶる事件が発生
カイが紹介した人物とは……現代から来て記憶を失ったノボリだった!?
天冠の山麓に到着した俺達は川にかかる橋を渡り、待っているノボリさんの元に向かった
ノボリ「洞窟キングのマルマインですが、わたくしが記憶するマルマインとは少し様子が違っているようです。ですが電撃を放つのは同じ、迂闊に近付くと危ないのです」
ライト「…?」
ノボリさんの前に立つやいなや、ノボリさんは語り始めた
ノボリさんが記憶するマルマインとは違う…つまり、ノボリさんの中にある数少ない記憶の中に、ノボリさんが記憶するマルマインの像があるということ
それはつまり…
ノボリ「まぁ荒ぶるわイライラするわと、ポケモンも色々大変です」
???「そう!大変なのです、ポケモンも人も生きていくのは」
すると、目の前の洞窟から声が響いた
ツバキ「シンジュ団キャプテン、ノボリ!それとギンガ団の馬の骨!」
ライト「ツバキさん…!」
メグ「…ゲッ!」
ツバキ「大いなる洞窟キング、マルマインに会おうとは…なんとだいそれた事を!」
この人…セキさんの説教受けたんじゃないのか…?
ツバキ「だがこのツバキ、心優しい男でね、会う資格があるかどうか確かめてあげるとしましょう!」
ライト「……」
なんだ…少しはいい所…
ツバキ「最大級の妨害を持ってしてね!」
ライト「……」
なんだこいつ!?
俺は自然と顔が強ばる
メグ「…ラ、ライト君…顔、顔!」
ライト「…え?あ、あぁ」
ツバキ「ツバキはこう考えている!キングの荒ぶりとはシンオウ様のご加護であると!だって力を増したのであろう、めでたき事ではないか!キングをとことん荒ぶらせることでシンオウ様にコンゴウ団の正しさとお伝えせねばならないのだ!むしろこのツバキ、その為に生まれてきたと言ってよい」
ライト「……」
こじらせてる…
今までのキャプテンとはひと味違うようだ
ツバキ「だいたい山奥でマルマインが電気を放っていたところでギンガ団には関係あるのですかと?」
ライト「……っ」
ツバキ「大人しくコトブキムラに帰る事をお勧めするよ、では!」
ツバキは洞窟に戻って行った
ノボリ「荒ぶる事でポケモンも苦しんでいるのに、なんと身勝手な意見でしょう」
全くその通りだ
ノボリ「…お二人とも、どうなさいますか」
ライト「…もちろん、進みます」
メグ「あんなふうに言われたら、なんだかじっと出来ないよ!」
ノボリ「…道中は危険ですがわたくしのモットーは安全運転でございます。皆様、オオニューラに会うため、こちらの迷いの洞窟を抜けなければなりません。暗くなっておりますので、足元にはご注意くださいませ」
迷いの洞窟に足を踏み入れる俺達
メグ「……く、暗いぃ…」
ライト「メグ、俺に掴まってろ」
メグ「…ご、ごめんねぇ…迷惑かけて…」
ライト「…いや、俺も怖いよ」
メグ「…え?」
ライト「…だ、だから俺からっ…離れるなよっ…っ…」
メグ「……え…あ、うん」
ノボリ「…おかしいですね、洞窟を照らす松明がありません……もしや…ツバキ様の妨害?」
ライト「……」
あの人ー!
ノボリ「ですが案じる事はありません。わたくし、ルート把握はおてのもの。暗闇でしょうが悪天候でしょうが正確に進行してみせるのです!」
ライト「……」
メグ「……」
暗闇の中、俺達は足を進める
その中で、ノボリさんが自分の話をしてくれた
気晴らしになるから丁度いい
ノボリ「…おぼろげですがわたくしには大事なパートナーがいた記憶がございます。名前は覚え出せないのですが炎を使うポケモンだったようです」
ライト「……え?」
ノボリ「…今居てくれればこのような暗い道も照らし、誘ってくれたはず」
ライト「……それって…」
ノボリ「そういえばわたくしに似た男がいてポケモンの話や勝負をしていたような……勝利するのが何よりも大好き…今、ふと思い出した言葉です」
ポケモンバトル…やっぱりこの人…
ノボリ「迷いの洞窟、終着点まであと僅かです」
すると、少し広いところに出た
ノボリ「…あれは…」
すると、洞窟の壁の辺りに散乱した松明の支柱が取り残されていた
ノボリ「他に通ろうとなされる方がいた時、暗いままでは危険でございます。松明を元に戻しておきますね。松明を道しるべとして進行すればこちらの洞窟の終着点につきます!」
松明を元に戻したノボリさんは俺達を洞窟の出口まで案内してくれた
目の前に時空の裂け目が見える
ノボリ「ラベル博士から聞きましたよ、貴方様は空から落ちてきたと。わたくしは気付けばヒスイ地方という聞いたことも無い場所にいました……名前以外に記憶はなく……立ち尽くしていたところをシンジュ団に救われたのです」
ライト「……」
ノボリさんは話し終えると変わらず俺達を案内してくれた
ノボリ「…む、あれは…?」
ライト「……ん?」
すると、遠くからツバキさんが走って来るのが見えた
とんでもない猛ダッシュ
すると、その後ろにも気配を感じた
ライト「…あれは…オヤブン!?」
ノボリ「…まさかツバキ様…お二人をあれで妨害するつもりでは…?」
メグ「だったら仕方ないね、変身!」
ライト「あぁ、乗ってやる!変身!」
バシャーモ!
ババッバッババ バッバ バシャーモ!
バッバ バシャーモ!
ディアンシー!
ディ!ディアン!ディ!ディアン!
ディアンシー!
俺達は仮面ライダーへと変身し、ツバキが連れて来たオヤブンと対峙した
ツバキ「ギンガ団よ!彼らを止めてみなさい!」
メグ「うるさい!黙って見てて!」
『ボス!ゴ!』
ノボリ「あれはボスゴドラですね、かくとうやじめん技が良いでしょう」
ライト「…ならこれで…」
メグ「うん!」
俺は飛び立つ
メグ「ダイヤストーム!」
『…ボース…』
メグのダメージはそこまで入っていないが、俺は空中から叩き込んだ
ライト「とびひざげり!」
『ボスッ!』
これでダメージは入った筈だ
ツバキ「無理ですよ!彼はここらで1番強いオヤブンなんですから!」
ノボリ「少し黙って頂けますか?」
ツバキ「…え?」
ノボリ「…彼らは命を張って戦っている…彼等にも大切な物があるから…」
ツバキ「……」
ノボリ「…大切な物を…守る為に…」
ライト「とびひざげり!」
『ボース!ゴ!』
ライト「ぐわっ!」
なかなか強いオヤブンだ…
メグ「…どうしよう…私じゃタイプの相性が…」
ライト「……くっ…」
『ボォースッ!!』
これは確かに…手強い妨害だな…
ノボリ「ライト様!
ライト「…は、早業?」
ノボリ「技の質は下がりますが、スピードが上がります!!そして、
ライト「…早業と、力業…ありがとうございます!」
俺は集中した
身体の芯から力が伝わる感触を覚える
ライト「…早業!とびひざげり!」
『ボスッ!』
確かにダメージは少ないでも…
ライト「まだまだ!」
スピードが上がっている…これは…
俺は溢れ出るスピードを駆使してボスゴドラの周りを飛び回る
ライト「ふっ!はっ!」
『ボスッ!ボスッ!』
ライト「…力業!とびひざげり!」
俺は足に力を込める
ライト「はぁぁあ!」
『ボォォォス!』
必殺技でもないのにこの威力
これが力業か…
ボスゴドラからはメガストーンが飛び出た
ツバキは凛とした顔で俺達を見ていた
ツバキ「……」
ライト「…どうですか?これで懲りましたか?」
ツバキ「いいかい?僕は負けていない。また改めて挑みますよ。いわば戦略的撤退……いえ転進!次は油断めされるな」
ツバキさんは清々とした表情で去って行った
ノボリ「…賑やかな方ですね」
メグ「うんうん」
ライト「……」
ツバキさん…一体どうにかならないものか…
ノボリさんは俺達に古代の石切り場という場所に連れてきてくれた
すると、石の階段からウォロさんが降りて来た
まじでどこにでもいるなこの人
ノボリ「貴方様は確か…ウォロ様…如何なされましたか?」
ウォロ「貴方が記憶を失ったのは時空の裂け目が原因でしょうか?」
ノボリ「裂け目は関係ないと思いますが何も覚えておりません。どこにいたのか、家族がいたのかさえも……ですのでお二人に聞くべきでしょう」
ウォロ「…なるほど…ノボリさん、貴方の記憶が戻ると良いですね。ライトさん、メグさん、時空の裂け目から落ちる前、何かありましたか?」
どうして急にそんな事を聞いたのか疑問に思ったが、俺は考えた
メグ「…私…気失ってたからなぁ〜…」
ライト「……」
言うべきであろうか…
俺達を包んだ謎の光……そして、謎の人影…
ウォロ「なるほど……ジブンとしては不思議な雷、その源となる何かがあるのではと考えます」
ライト「…そうですか…」
ウォロ「ジブンが調べたところでは、大昔にも時空の裂け目が生じたとか…それゆえ名前が伝わっているのですが…」
ウォロさんは腕を組んだ
ウォロ「裂け目の向こうにはどのような世界が広がっているのか……ジブンの推測としては、シンオウ様の世界……過去に閉じた時空の裂け目は何故また開いたのか?何故お二人が落ちてきたのか?……分からない事だらけです」
ノボリ「ウォロ様、是非とも謎を解き明かしてください。そうすれば荒ぶるキングに怯える皆様の心も安らぎます。わたくしはここに生きる皆様の事を優先しますので」
ウォロ「ジブンはただの遺跡好き、調査でしたらお二人ですよ。では、また会いましょう!」
ウォロさんはその場を去って行った
ノボリさんは振り向き、出口を指さす
ノボリ「ここを抜ければもうすぐです、急がず慌てず先を急ぐとしましょう!」
ノボリ「真っ直ぐに切り立った崖の上、人が登ることは適わないでしょう」
目の前の大きな崖を見ながら俺達はノボリさんと話していた
ノボリ「ですがオオニューラの力を借りれば容易く登る事も可能です。まるで秘伝技、ロッククライムのように……」
すると、ノボリさんは帽子の鍔を摘んだ
ノボリ「…はて、秘伝技……?ヒスイにそのようなものは存在しません……何かを……思い出せそうです」
ノボリさんは振り向き、紫色のプレートを取り出す
ノボリ「…もうどくプレートよ…汝、妾に従えし者。その意思、その心、全てを妾に捧げ、世を守る聖獣となれ…」
もうどくプレートが光り輝く
ノボリ「オオニューラよ!妾の力となれ!」
すると、崖の上から青色の手足の長い大きな爪を持ったポケモンが現れた
『にゃりん!』
メグ「おぉ〜!カッコイイ!」
ノボリ「オオニューラの背中にカゴを背負わせ、その中に入れば、貴方様達でも簡単に崖を登ることが出来ます。これは、わたくしの気持ちです」
ノボリさんは『もうどくプレート』を俺に渡して来た
ノボリ「私の記憶を取り戻すカギは貴方様かもしれませんね。是非とも、このヒスイの人々を、その力で守ってあげてください」
ライト「……はい、分かりました!」
ノボリ「さてと、わたくしの案内はここまでとなります。オオニューラと共に崖を昇り、山の上にいるキングを鎮めてください。わたくしはコトブキムラに戻りますので、数々の試練をくださったツバキ様によろしくお伝えいただければ」
ライト「…はい!」
メグ「……」
ノボリ「…では!出発進行!」
『にゃりん!』
ライト「…おぉ…」
オオニューラが背負うカゴの中、俺達は小窓から外を眺めながら上を目指した
メグ「……」
ライト「…メグ?どうした?」
メグ「…あの人、大丈夫かな?」
ライト「…何がだ?大丈夫でしょ、ルート把握はおてのものって言ってたし」
メグ「…そうじゃなくて…記憶喪失なんだよね…」
ライト「……」
メグ「…さっきのあの人、なにか思い出せそうだったのに…私達の事優先してさ、不安にならないのかな?」
ライト「…確かに、不安だろうね…きっと」
メグ「……」
ライト「…でもさ、ノボリさんなりに使命感があってやってるんじゃない?俺達を道案内するっていう」
メグ「……でも、自分の事も大切だよ!」
ライト「確かにそうだけど…あの人にとって、自分の事と、俺達のこと、同じくらい大切だったんじゃないかな?多分それは、記憶があっても同じ気がする」
メグ「……」
ライト「…ノボリさんにとって道案内って、生き甲斐の一つなんだよ…」
メグ「……でも…」
ライト「…俺は…出会ったばっかりだけど…ノボリさんらしいなって、思ったよ?」
メグ「……いいのかな?自分が道に迷っても…」
ライト「…いいんだよ。道に迷うってことは、新しい道を見つけられるって事だ。それって、きっといい事なんだよ」
方向音痴の実体験だけど
メグ「…そっかぁ…私達は見守る事しか出来ないんだね」
ライト「……うん、今は俺達に出来る事をしよう」
メグ「…ライト君」
ライト「……ん?」
メグ「……1つ、お願いがあるんだけど…」
ライト「……」
メグ「…次のキング、私に鎮めさせて欲しい」
メグ「……お兄ちゃんはさ、誰の為に戦ってるの?」
レン「……なんだ?急に」
メグ「……いつもさ、お兄ちゃんが戦ってる時私、自分を守るのに必死でさ…お兄ちゃんは誰の為に戦ってるの?」
レン「…俺は、俺の為に戦っている。俺は俺が嫌いだ、だから…少しでも自分を認められるように、自らを守ってる。もちろん、お前もだけどな、メグ」
メグ「…それでいいの?自分さえ守れればいいの?」
レン「…そういうもんさ、テメーの命はテメーで守る。常識だろ」
メグ「……私、これでいいのかな…?」
レン「…それを決めるのは他の誰でもない、お前自身だ」
お兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた
レン「…メグ、お前は強い。もっと自分を誇れ…お前はまだまだこれからなんだ…どれだけ道に迷ってもいい。どれだけ悩んでもいい。だけどな…」
メグ「……」
レン「…いつかは、決断する日が来る。どれだけ悩んでも、どれだけ迷っても、その日が来れば、決めなきゃいけないんだ…お前自身でな…」
メグ「……お兄ちゃん…」
私はいつも、自分の事を考えていた
たった1人の兄という存在の背中を見つめながらも、自分の事だけを考えていた生きていた
今考えれば、なんて酷い女って思うよ
でも、ライト君と出会って、メガミちゃんと出会って、色んな人と出会って思った
私、全然ダメだなぁって
世界には、こんなにも自分以外の他人に命を張れる人がいるのに…私と来たら……
私は私が嫌いだった
いつも、醜い自分の姿を鏡に移して生きて来た
ライト君達の光がその鏡に反射して、とても眩しくて、とても目が痛かった
だからこそ、もっと私は強くなろうと思った
だから私はあの日……
私は道に迷っていた
どこかも分からない道を、どこまでもどこまでも進んでいた…
進んでいるだけで、目的も分からない
私は何の為にこの道を歩んでいる?
何の為に進んでいる?
分からない
私には、分からない
こんな事なら、道なんて進まなきゃ良かった…
そう思っていた
でも、ライト君は違った
ライト君は、私にない考えを持つ
道に迷っている事を蔑むことも無い
迷っている事は悪くないと言う
迷うって事は、見たことも無い道を歩く事
見たことも無い道を歩く事は、新たな自分を見つけられるという事
だから、私が道に迷いながら進んだ事は、決して間違いじゃなかったという事
そう、ライト君は教えてくれた
もう、私の中に迷いはない
迷っていた道も、今となっては私の進むべき道となった
迷ってもいい
悩んでもいい
ただ、進め
ライト「……よし、いいか?メグ」
メグ「……うん、お願い…」
ツバキ「……」
ライト「…いかずちプレートよ…汝、妾に従えし者。その意思、その心、全てを妾に捧げ、世を守る聖獣となれ…」
メグ「……ふぅ…」
ライト「…マルマイン!妾の力となれ!」
メグ「……っ!」
私の進む道は、私が選ぶ!
To be continued
次回予告
覚悟を決めたメグがディアンシーと共鳴し、新たな進化を果たす!?
一方、最後のキングの事件を受け、ライト達は純白の凍土へと向かう事となった…
また、現代では新たな動きが…!?
第16話「聖なる輝き!メグ、決断の時 の巻!」