仮面ライダーバーサ Season2   作:キャメル16世

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前回のあらすじ

シンオウ地方へと降り立ったライト達!

順調に旅を進めていたが、レンが謎の病に襲われた!
病院にて、レンの興味を持つナナカマド博士と出会う

彼は黒共鳴石という謎の石について調べていた

レンを襲う謎の違和感の正体を見破れるか!?



第2話「カレとボク、キミとワタシ」

メガミ「…大分落ち着いたようですね」

ライト「…うん」

レンが苦しみ出して、ヒカリとメガミが医師を呼んだすぐ

レンは気絶するように眠りについていた

 

ライト「……」

メガミ「…ライトさん、どうかしましたか?」

ライト「……いや…」

ナナカマド「……」

その後も、レンは眠り続けた

 

その間、俺達はナナカマド博士の話を聞いていた

ナナカマド博士の研究の事

ヒカリの事

そして、黒共鳴石の事

 

ナナカマド「…黒共鳴石は、古来よりポケモンに深い関わりがあるとされていた。まず、この世界には、「共鳴石」という物が存在します。とある地方にて、共鳴石はその大地に眠る力を「共鳴エネルギー」に変換し、ポケモン達と心を通わせ、そのエネルギーで「共鳴バースト」という現象を起こす事が出来るのです」

ライト「…ポケモンと…まるで…」

カズマ「メガシンカみたいだな…」

ナナカマド「…しかし、黒共鳴石は共鳴石とは違い、「共鳴エネルギー」を吸収し、その絶大な力でもっと強力な力を欲しました…その結果…」

ナナカマド博士は机に手を着いた

 

ナナカマド「…黒共鳴石はミュウツーをも乗っ取り、闇と共に消えました」

カズマ「…ミュウツーを…」

ライト「…乗っ取った…?」

ナナカマド「…ここからはあくまで自論ですが、何らかの影響で黒共鳴石と分離を果たしたミュウツー。そして、何者かに持ち去られた黒共鳴石…その念波が、この地方から出ているんです」

ライト「……」

ナナカマド「ミュウツー達はメガストーンへと姿を変え、同時に力を失った…しかし、ミュウツーの力を解放させ、戦う戦士が現れた…」

カズマ「…それが、レン…」

ナナカマド「彼がこの地方に来たことにより、黒共鳴石も目覚め、彼に影響を与えている」

ライト「…どうにか出来ないんですか?」

ナナカマド「…黒共鳴石の暴走を止める他、無いかと」

カズマ「…その為には…」

ナナカマド「黒共鳴石を探し出し、鎮静、もしくは破壊する必要があります」

ライト「……」

ナナカマド博士は話終わると椅子に腰掛けた

 

ナナカマド「…私はこの五年間、ポケモンに関する研究を進めてきました…ですが、謎が多い生き物です。どうして突如として姿を変えたのか…彼等の遺伝子に、そのような効果はない筈ですから…」

カズマ「……」

ライト「……どうしてミュウツーは、レンを認めたのかな?」

俺はボソッと言った

でも、その一言に

2人は反応した

 

すると、外から衝撃が走った

野外は夜

窓からは火柱が見えた

 

ライト「……こんな時に…」

カズマ「…ここは僕がいる、皆は現場に向かってくれ」

ライト「…うん」

メグ「分かった」

メガミ「分かりました」

ヒカリ「…博士、我々は…?」

ナナカマド「……私はこの場に残る。ヒカリ君は町の人々の避難を」

ヒカリ「はい!」

ライト「……レン…待ってろ…すぐに戻ってくる」

俺達は現場へと急いだ

 

 

『ヒヒーン!』

現場に行くと、炎を纏った馬のようなポケヤミーが暴れていた

 

辺りでは火事が起きている

早く何とかしなければ…

 

ライト「変身!」

メグ「変身!」

メガミ「変身!」

 

バシャーモ!

ババッバ バッバ バシャーモ!

バッバ バシャーモ!

 

ライト「熱き炎の戦士!仮面ライダー!バーサ!」

 

ディアンシー!

ディ!ディアン!ディ!ディアン!

ディアンシー!

 

メグ「幻の戦士!仮面ライダー!ビジオン!」

 

タブンネ!

タブンネ!タブンネ!

タ・タ・タブンネ!

 

メガミ「癒しの戦士!仮面ライダー!エンゼル!」

『…よそ者か…』

ライト「…悪いが、ここでお前を倒す!大事な用事もあるしな!」

『…この『ギャロップ』様を倒せるとでも?愚かな人間よのぉ』

ライト「…やってみなくちゃ、分かんねぇだろ!」

俺は『ギャロップ・ヤミー』に突っ込んだ

 

ライト「はぁぁ!」

高く飛び上がり、右腕に炎を纏う

 

ライト「ほのうのパンチ!」

『ふんっ!効かぬわぁ!』

俺の攻撃を受け流した『ギャロップ・ヤミー』は口から炎を吐き出した

 

ライト「くっ!」

相手はほのうタイプ

相性が悪い

 

ライト「…だったら…久しぶりに使ってやるよ!この力!」

俺は懐から《レックウザナイト》を取り出した

 

ライト「レックウザ!力を貸してくれ!」

 

セット!

メガ!レジェンド!ヘンシーン!

 

ライト「……モードチェンジ!」

俺はキーストーンを押し込む

 

レックウザ!

ガリョウ!テンセイ!

スーパー!ハイパー!バーサ〜!

仮面ライダ〜!バ〜サ〜!

デルタモード!

 

ライト「裂空の戦士!仮面ライダーバーサ!デルタモード!」

俺から萌黄色のオーラが溢れる

 

メガミ「ライトさん!」

ライト「…大丈夫…行ける!」

メグ「…よぉ〜し!行っくよォ〜!」

ライト「あぁ!」

メガミ「はい!」

俺達3人は『ギャロップ・ヤミー』に向かって行った

 

『何度やっても同じ事…無駄だ!』

ライト「しんそく!」

俺は『ギャロップ・ヤミー』に斬撃を加える

 

『…なっ!…今何をした!?』

翻弄された『ギャロップ・ヤミー』は俺に炎を放った

 

メグ「ストーンエッジ!」

メグが突き出させた岩にぶつかり相殺される

 

『なっ!』

メガミ「ハイパーボイス!」

メガミの攻撃が『ギャロップ・ヤミー』の不意を着いた

 

ライト「りゅうのはどう!」

俺は紫色のビームを放つ

 

『ぬぅわっ!』

ダメージはかなりあるようだ

このまま…

 

ライト「……ぐっ」

俺は胸を抑えて膝を着いた

 

ライト「…くっ…」

メガミ「ライトさん!」

ライト「……ちょっと…やばい…かも…」

俺は平笑いをするが、それよりも体内の苦しみが尋常ではない

 

ライト「…はぁ…はぁ…」

メガミ「……一瞬、私を信じてくれませんか?」

ライト「…え?」

メガミ「私がライトさんを支持します。ライトさんは、あいつに一撃を加えて下さい」

メグ「…でも、そんな事したらライト君が…」

メガミ「…必ず、上手くいかせます」

ライト「……」

メガミの提案に、俺は答えた

 

ライト「……分かった…」

俺は何とか立ち上がり、キーストーンを押し込んだ

 

ライト「…俺の命、お前に預けた!」

メガミ「…はい!」

メガミもキーストーンを押し込んだ

 

メガ!レジェンド!ヒッサーツッ!

レックウザ!

ドラゴニック!ドライブ!

 

メガシンカ!ヒッサーツッ!

タブンネ!

ヒーリング!ハート!

 

ライト「…はぁ!」

俺は高く飛び上がる

 

ライト「……くっ」

肺が苦しい

息が乱れる

標準が定めない

 

メガミ…頼んだぞ…

 

メガミ「ヒーリングハート!」

メガミは手でハート型を作り、それを俺に向けた

 

メガミ「…届けェ!」

ライト「……っ!」

俺は、自分の身体が格段に楽になったのに気付いた

 

行ける!

 

ライト「…ドラゴニックドライブ!はぁぁあ!」

『ヒヒーン!!』

俺の攻撃を受けた『ギャロップ・ヤミー』はあた方もなく消え去った

 

ライト「……ふぅ」

変身を解除し、メガミにサムズアップする

 

メガミ「……ふふっ」

メガミは笑っていた

メグも安心した様子で見ていた

 

ライト「…レックウザ…やっぱり強力な力だな…」

メガミ「段々慣れていきましょう。私も出来る限りの事はします」

メグ「…うん、私も!」

ライト「…ありがとう、2人とも…さぁ、戻ろう。レンが心配だ」

町の皆を避難させていたヒカリと合流した俺達は

急いで病院へと向かった

 

その間、俺達はヒカリの話を聞いた

 

さっきの説明で年齢や助手への経緯は教えて貰った

ヒカリは15歳で、俺と同い年

小さな時からナナカマド博士と関わりがあって、博士切手のお願いで助手をしているらしい

ペンギンとダンスが好きなようだ

 

メガミ「ヒカリさんは、この地方でも幾度か最優秀賞を獲得してるんですよ」

そんな事を言うメガミ

 

ライト「…あれ、2人ってさっき会ったばっかりだよね?」

メガミ「はい、でもお医者様を読んだ後、2人で話して」

ヒカリ「意気投合したんだよね!」

ライト「…へぇ〜…そうなのか…」

意外な組み合わせだなとは思ったが、よくよく見ると、2人は似た者同士なのかもしれない

 

病院に戻ると、受付に叔父さんが立っていた

 

ライト「…叔父さん、何してるの?」

カズマ「あ!ライト!」

受付の人に一礼してから俺の肩を掴む叔父さん

 

カズマ「ライト…レンがいなくなった!」

ライト「え!?」

カズマ「…すまん、僕が用を足している時に…目を離した隙に、ナナカマド博士と何処かに行ったみたいなんだ…」

ライト「……レン…」

メガミ「……まさか…」

メグ「…黒共鳴石を探すつもりじゃあ…」

ヒカリ「……」

ライト「……探そう。まだ近くに居るはずだ!」

俺達はレン、そしてナナカマド博士の後を追って探し続けた

 

2人を発見したのは、翌朝の事だった

 

 

ナナカマド「……」

カズマ「……心配、ですか?」

机に両肘を付けて下を向いているナナカマド博士に、声をかける

 

ナナカマド「…いやぁ…貴方は随分と落ち着いているのですね」

カズマ「…そんな…無情みたいな事言わないでくださいよ…」

少しだけ、冗談を挟む

 

ナナカマド「…そんなつもりでは」

カズマ「分かってます…僕は信じてるんです。あいつらを」

ナナカマド「……信じる…」

カズマ「…人間って、不思議ですよね。本当は凄く心配なのに…心配するべきなのに…あいつらなら大丈夫って思うと…そうとしか思えなくなるんです。きっとまた、笑顔で帰って来るって…ただいまって…それが、家族…なのかもしれませんね」

ナナカマド「…家族…ですか」

カズマ「……」

ナナカマド「……私の御先祖様は、このシンオウ地方を作り上げた人なんです」

カズマ「え!?」

ナナカマド博士は語り出した

はるか昔、かつてのシンオウ地方を作り上げた

「デンボク」という人物について

 

ナナカマド「御先祖様は、とても人望の暑い漢でした。しかし、とある事件をきっかけに彼は人を疑ってかかった」

カズマ「……」

ナナカマド「…彼が信じる者は、協力者となり。彼が信じなかった者は、反逆者へとなった。しかし、とある人物がきっかけで彼は紳士に人を信じようと心に誓った。人は偏見などで人を差別する。しかし、それは個人が抱く理想に反する者への当てつけ。そう学んだのです」

カズマ「…その人物って?」

ナナカマド「…さぁ、古い文献に記されていた事です。本当かどうかも…」

カズマ「……」

ナナカマド「…でも、少なからず彼は。人を信じる事で、この多いなる大地を作り上げたと言っても過言ではないのでは無いでしょうか?」

話が一段落した時、僕は少しだけ我慢していた尿意を解消すべく、トイレへと向かった

 

ナナカマド「……」

一方、ナナカマドはライト達の戦いを病室の窓からは見ていた

 

ナナカマド「……」

レン「……ん」

すると、レンが起き出し、窓を見た

 

ナナカマド「レン君!調子は!?」

レン「…あんた…誰だ…」

ナナカマド「…私の名はナナカマド、宜しくね」

静かに手を差し伸べるナナカマド

しかし、その手にレンの手が触れる事はなかった

 

レン「……ライト達は…」

ナナカマド「…戦ってるよ、今も命懸けで…」

レン「……っ」

レンは立ち上がり、レジェンドライバーに手を伸ばす

上着を羽織ってフラフラな歩行で歩む

 

ナナカマド「待ちたまえ!何処に行くのだね!」

レン「……俺も……戦う……」

ナナカマド「無茶だ!そんな調子では!」

レン「…こんな時でも!…あいつらは戦ってるんだ!…見て見ぬふりなんて出来ねぇ!」

ナナカマドの腕を振りほどいたレンは足早に立ち去った

 

ナナカマド「…あ!待ちたまえ!」

大きなカバンに荷物を詰めたナナカマドも病室を後にする

 

カズマ「……あれ?」

戻ってきた頃には、2人の影は無かった

 

 

レン「……はぁ……はぁ…」

ナナカマド「…待ちたまえ!レン君!」

レン「言ったはずだ!……俺も戦うと!」

ナナカマド「その身体でどう戦うと言うのだね!」

レン「…いいか?…どんな状況でも、どんな状態でも、命を燃やして戦う……それが……仮面ライダーだ!」

ナナカマド「…っ」

再び足を運ぶレン

 

足元がおぼつかないレンを、ナナカマドは支えた

 

ナナカマド「……全く、仕方の無い子供だ…」

レン「……へ…悪いな…生意気で」

暫く進むレンとナナカマド

 

もうライト君達が戦っている様子はない

勝ったのか?

 

レン「……ぐっ!」

すると、再び頭を抱えるレン君

 

ナナカマド「レン君!」

レン「ぐっ…ぐはっ!」

ナナカマド「…まさか…黒共鳴石に段々近付いているのか!?」

レン「……あいつが…呼んでる…!」

ナナカマド「…え…?」

レン「……お前は…何者だ…!」

ナナカマド「……レン君!しっかりしたまえ!」

レン「……オレは…ダレだ…!」

すると、レン君は叫び出した

何処へでも届きそうで、何処へも届かないような叫び

 

すると、彼は脱力し、自分の身体を見回した

 

ナナカマド「……レン君?」

レン「……」

振り向いたレン君は、素っ気ない顔をしていた

何処か違和感があったが、それが気にならないほどの

まるで、何事も無かったかのような表情をしていた

 

ナナカマド「……体調の方は、どうかね?」

レン「……まぁ、ぼちぼち。だな」

ナナカマド「……」

レン「……なぁ、ナナカマドさんよ」

レン君は私の胸ぐらを軽く掴んだ

 

レン「……あんたが研究している黒共鳴石の事、詳しく教えてくれよ」

ナナカマド「…な、何故その事を?」

まさか、あの状態で聞こえていたのか?

 

レン「……ボク、凄く興味があるんだァ…」

 

 

ライト「……あ!ナナカマド博士!」

レン達が消えた次の日の朝

俺達はようやく2人を見つける事が出来た

 

ナナカマド「申し訳ない、黒共鳴石の調査をしていまして…」

ヒカリ「もう博士!心配したんですからね!」

ナナカマド「…も、申し訳ない…」

深く反省している様子のナナカマド博士

 

ライト「…レンも、心配したぞ?」

レン「…ん?あぁ、ありがとな」

ライト「…え、あ…おう…」

何となく違和感を感じたが、いつものドライな感じのレンに指摘する事が出来なかった

 

メグ「……」

レン「すまんな、俺とよく関連がある物があるって言われたら、誰だって知りたいだろ?」

ライト「…そうかもしれないけど、でも黒共鳴石って…」

レン「なんだ?」

ライト「……いや、何でもない」

ナナカマド博士の話によると、俺達は確実に黒共鳴石に近付いているという

でも、どうして急にレンの調子が良くなったのかは

まだ分からない

ナナカマド博士に見解では、レンは黒共鳴石の影響を克服したのではないかという説だ

 

ライト「……」

もし、仮にもし本当にレンが黒共鳴石を克服したとしたら、この違和感はなんだ?どうしても拭い切れない

 

メグ「…ライト君も察した?」

ライト「…え?メグにも分かるのか?」

メグ「当たり前だよ…何年一緒にいると思ってるの?…明らかにおかしいよ…あんなお兄ちゃん…初めて見たもん」

小声で話す俺達

メガミは不思議そうにこっちを見ていた

 

ライト「…とりあえず、様子を見よう。もしかしたら、ポケヤミーの仕業かもしれないし」

メグ「…そうだね、そうしよう」

ひとまずそこで話は決着した

 

ただ…

 

レン「ライト、今日の出来はどうだ?」

ライト「…え?」

料理を全員分に出したレンは俺に吹っかけた

 

ライト「…あぁ、いつも通り美味しいよ…」

レン「そうか!それは良かった!」

カズマ「……」

 

おかしい…

 

レン「ライト!」

 

おかしい…

 

レン「ラ〜イト!」

 

絶対におかしい!

 

レン「ライトぉ!」

ライト「…なぁ、レン?」

レン「ん?どうした?」

ライト「…お前、どうした?なんか、変だぞ?」

俺は腹を括って話そうと思った

だから本音をぶつけた

 

レン「…お前は、今の俺が嫌いか?」

ライト「…え?」

レン「…俺なりに考えたんだ、もっと人として生きたいなって…」

ライト「……」

レン「…だから、まずはお前に認めてもらいたい。今の自分を…」

ライト「……レン…」

レン「…俺はお前とは違う、でも…お前みたいになりたい…」

ライト「……ごめん、変な事聞いて。今のレンも、レンなんだよな!…俺は、今のレンも…好きだぞ…」

本心のつもりなのに…

どうして心が籠らないんだろう

 

レン「……ありがとな!ライト!」

ライト「……う、うん!」

 

そこからしばらくして、夜

 

レン「……」

ライト「……」

全員が寝静まった頃、レンだけが目を覚ました

 

レン「……」

調理器具から包丁を抜き出す

水は乾いていた

 

レン「……」

その包丁を逆手に持つ

そして、寝ているライトの横に立つ

 

レン「……ふ」

薄笑いをし、口角を上げる

両腕を上げ、包丁を振りかざす

 

振り下ろした包丁はライトに刺さる事は無かった

寸前で手が止まったのである

 

レン「…くっ…ふっ…」

力むのを辞めた彼はライトを見たがら言った

 

レン「…邪魔するなよ、今良いとこだったのにィ…」

 

《当たり前だろ!てめぇ、今自分が何しようとしたか分かってんのか!?》

 

レン「うるさいなぁ…ただワタシは、彼を殺そうとした。それだけだよ」

 

《ふざけんな…いい加減この身体返せ!》

 

レン「嫌に決まってるだろぉ〜…やっと表に出てこれたんだらァ…」

レン(?)は目を閉じて精神世界へと移動した

レンの脳内には2人の影があった

 

レン(?)「キミこそちょっと黙っててよ、もうこの身体はワタシのモノなんだから」

レン「この身体は俺のだ、一体お前は何者なんだ?」

レン(?)「だから言ってるだろ?ワタシはキミだ。そして、キミはワタシだ。ワタシとキミは一心同体なんだよ」

レン「…まさか俺が、二重人格だったとはなぁ…」

レン(?)「そんな落ち込む事じゃ無いよ?もう1人のキミを誇ろうよ」

レン「どうしてライトを殺そうとした…」

レン(?)「…簡単だよ、キミが望んだからだ…」

レン「…そんな訳無いだろ!どうして俺が…」

レン(?)「そんな訳あるんだよ。キミはワタシ。キミの考えてる事なんて手に取るように分かる。ズバリキミは、波山ライトに憧れている」

レン「…あいつの熱意には、日頃感謝してるからな」

レン(?)「…そして同時に、彼自身になりたいと思うようになった」

レン「…っ」

レン(?)「…でも残念、その願いは果たされないよ?」

レン「…何故だ」

レン(?)「そりゃあ…ライト本人が生きてるからだよ」

レン「…っ!」

レン(?)「彼が生きてるから、キミは彼になれない。当たり前だ…だったら早めに殺して、キミが彼に成り代わる他ない」

レン「……ふざけた事を!」

レン(?)「ふざけてなんかない!ワタシは至って真剣。キミの為を思って言ってるんだよ?」

レン「……てめぇ。あいつは殺させはしない。俺が全力で守ってみせる」

レン(?)「…口ではそう言ってるけどね、キミのココロはそうは言ってないよ?」

レン「……あ?」

レン(?)「本物がどちらか、教えてあげる…」

レン「……おい…待て!」

 

……

 

レン(?)「……ふぅ…」

さて、改めまして

 

レン(?)「……せい!」

布団に突き刺さる包丁の刃

中では赤い液体が滲んでいた

 

レン(?)「……ふふ、はい死亡っと……ん?」

なにか違和感を覚え、ワタシは布団をめくった

中にはぬいぐるみが詰め込まれていた

この赤い液体は…トマトジュース?

 

ライト「掛かったな!」

レン(?)「っ!」

ライトの不意打ち攻撃を、ワタシはギリギリで避けた

少し距離をとって口を開く

 

レン(?)「酷いじゃないかぁ…不意打ちなんて」

ライト「お前こそ、寝込みを襲うとはいい度胸だな」

レン(?)「……」

物陰に5人の人影

 

そうか、ワタシは最初っから疑われてたんだね

 

ライト「……お前、誰だ」

レン(?)「……ボクは、レンだ」

ライト「いいや違う!」

レン(?)「……」

ライト「……」

レン(?)「……ふ…」

ライト「……」

レン(?)「…ふふ…ふふふ…ふふふふふ」

ライト「…何がおかしい」

レン(?)「…所詮は、疑い会うことでしか自分の理を保てない下等生物だと言うことに落胆してね…」

ライト「……」

レン(?)「…人間ってもんは、なんて醜いんだ」

ライト「……なに?」

レン(?)「…教えてあげるよ、ワタシが何者なのか…」

ライト「……っ!」

すると、ワタシの身体はみるみる変化して行った

 

少しだけ短めだった白い髪は腰あたりまで伸び、胸部が膨らみ、腰周りに丸みがつく

赤色だった眼は青くなり、ワタシは真の姿を顕にした

 

ライト「…レンが…女に…」

 

メグ「……え…?」

メガミ「…綺麗…」

ナナカマド「……なんという事だ…」

ヒカリ「……」

カズマ「……まさか…」

 

レン(?)「これがワタシの本当の姿、レンの中に眠る、もうひとつのココロ」

カズマ「…まさか…!」

すると、レンの父親が物陰から飛び出して来た

 

カズマ「……アン…なのか…?」

ライト「……アン?」

アン「……正解…そうだよ、()()

メグ「パパ!?」

カズマ「……アンは、本来生まれることのなかった…レンの、双子の妹だ」

ライト「……え…」

そこにいる全員が、ワタシの正体に驚いた

 

ワタシは、微笑みながらそれを見守った

 

To be continued




次回予告

本来生まれるはずじゃなかったレンの双子の妹、アン
姿を現した彼女はライト達を襲い始めた

アン「本物は!ワタシだ!」

目覚めた黒共鳴石!
暴走するアンを止める事が出来るのか!?

そして、アンの中に眠るレンのココロを救い出す事が出来るのか!?

第3話「オッドアイなココロ」
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