先日は日間ランキングに載ることもでき、感無量です。
これもすべて、読んでくださっている皆様のおかげです。
本当にありがとうございます!
「この前はありがとうなトゥエルブ。
はい!これ食べてくれよ。」
つい先日、プル姉妹長女のプルの暴走(?)を止めてオレを助けてくれた末っ子のプルトゥエルブに、お礼の品として、3段重ねの特大アイスクリームを渡す。
プルに見つからないように渡すのに苦労したので(見たら絶対に食べたがる為)少し溶けてしまってはいるが、喜んでくれると嬉しいな。
彼女はオレの手に乗せられたアイスクリームを不思議な物を観察でもするように見回すと、オレの顔とそれを交互に見ながら、本当に受け取っていいのかと目で問いかけてくる。
オレが頷くと、小さな両手で大切そうに受け取ってくれた。
しかし、その後は口をパクパクと開くだけで、一向に食べようとはしない。
どうしたのだろうか?まさか嫌いとか?
不安に思っていると、トゥエルブはキュッと一度口を噤んだ後、意を決したように質問をしてきた。
「マスター、これはなに?」
「ん?知らないのか?
これはアイスクリームと言って、甘くて冷たくてすごーく美味しいんだぞ。」
どうやらアイスクリームを初めて見たらしい。
それで食べ方が分からなかったのか。
得心がいったオレは、アイスクリームに顔を近づけると、ペロリと一舐めしてみる。
バニラの甘い香りが鼻孔を抜け、冷たいものを食べた時特有のキンとした痛みが軽く頭を襲うが不快感は無く、むしろもっと食べたくなるような感覚にとらわれる。
だが我慢。
これはトゥエルブの為に買ったものだからな。
「ほら、同じように舐めてみな。」
オレが促すと、恐る恐るといった風にトゥエルブもアイスクリームを舐めた。
ゴクリと飲み込んだ音がした瞬間、彼女は目をぎゅっと瞑って舌を出す。
「ちべたい...。」
冷たいものを食べるのに舌が慣れていなかったのだろう。
しばらく彼女は舌をベロリと出したまま、冷えた場所を外気に触れさせて温めようとしていたが、段々と冷たさよりも甘さが勝ってきたのか、顔にパッと花が咲いたような微笑みを見せてくれた。
うっ...、いつもクールな雰囲気ばかりしているだけに、笑った時の破壊力が凄いな。
思わずオレの手先はトゥエルブの頭に向かい、気付けばなでなでと優しく撫で始めていた。
そしてすかさずもう片方の手で懐からカメラを取り出すと、アイスクリームを嬉しそうに舐めるトゥエルブをパシャリパシャリと撮影する。
後でグレミーにも見せてやろう。
この可愛い写真を見せれば、彼も大喜びするはずだ。
「マスター、くすぐったい。」
「あ、ごめん。」
アイスクリームを舐めるトゥエルブが可愛すぎるあまり、どうも撫ですぎてしまったのかもしれない。
オレはサッと手を離そうとするが、彼女は頭を傾けてオレの手が離れないようにしてくる。
「くすぐったいけど、嫌いじゃない。」
どうやらこの小さなお姫様は、オレの撫で撫でがお気にいりになったようだ。
オレは再び手をトゥエルブの頭に置くと、彼女がアイスクリームを食べ終わるまでそのまま撫で続けてやるのであった。