魔法使い君が幻想入り   作:猫太子

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バニラアイス、うま〜♪




「マスター、ネタが尽きたの?」


卑怯?…最高の褒め言葉ですぅ〜♪

ライカと紅美鈴がお互いに向き合っていた。

 

 

武装4で驚異値Bに挑むのは厳しいだろうが……まぁ、頑張れ♪…僕は応援してるぞ☆

 

 

「シオン…ライカの奴は確か白兵戦が土俵と言っていたが無茶だぜ…美鈴は格闘なら幻想郷でも五本の指に入るぜ」

 

 

「ん〜、でもライカもそれなりに強いよ、それに…」

 

 

と、ここでライカがニッコリ笑って紅美鈴に手を差し伸べて握手をしようとした。

 

 

「それじゃあ、宜しくですぅ♪」

 

 

「……!!」

 

 

紅美鈴は応じようとしたが、何かに気付いて身を捻った。

 

 

その瞬間、ライカの腕が高速で飛んで行った。

 

 

だが、紅美鈴は既に身を捻って回避に入っていた為、紅美鈴に当たる事は無かった。

 

 

「チッ……」

 

 

ライカはそれを見て軽く舌打ちをした。

 

 

そして、ライカの腕はそのまま紅美鈴の背後にあった門を粉砕し、中庭に飾ってあった彫像(凄く高そう)を次々と薙ぎ倒し、屋敷の玄関の扉をぶち抜き…屋敷の中へ飛んで行った。

 

 

「……ライカはダーティな戦い方を得意としているから、巧く相手の戦いをさせなければ…」

 

 

「いやいやいや、シオン…ありゃ何だ!?…腕が飛んで行ったぞ!?」

 

 

「ロケットパンチだよ、魔理ちゃん」

 

 

「…まぁ、まだこれ位なら」

 

 

博麗霊夢はどこか達観した表情で呟いた……う〜ん、その年で何かを悟ってるねぇ〜

 

 

暫くして、ライカの腕が戻ってきた……手にイチゴパフェを握って…

 

 

「はいマスター、これをどうぞ♪」

 

 

「んっ…ありがと」

 

 

そして、イチゴパフェを僕に渡した後、ライカは再び紅美鈴に向き直った。

 

 

「それじゃあ、正々堂々と戦いましょ♪」

 

 

「って何処が正々堂々なんですかぁぁぁぁ!!」

 

 

それまでポカンとしていた紅美鈴が我に返って叫んだ。

 

 

「しかも、そのイチゴパフェ、咲夜さんのおやつですよ!!」

 

 

「へ?…そうなの?…それは災難だねぇ〜」

 

 

僕はイチゴパフェを食べながら答えた。

 

 

「ああああ!!…知りませんよ!?…後でさく…」

 

 

「今だ♪…キャッホ〜ウ♪」

 

 

ライカは紅美鈴が僕に気を取られてる隙をついて、先端に凶悪な刺が沢山ついてる2メートル位の棒きれで紅美鈴をぶっ叩いた。

 

 

「きゃああああああ!!」

 

 

紅美鈴は紅魔館を囲ってる壁を貫き、中庭の中央にあった噴水(物凄く高そう)に突っ込んだ。

 

 

噴水は跡形も無く吹っ飛び、クレーターを残すのみだった。

 

 

「…ひでぇ…」

 

 

それを見た魔理ちゃんは額に汗を垂らして短く呟き、絶句した。

 

 

だが、紅美鈴は直ぐ様立ち上がりライカに向かって突進した。

 

 

「このっ!!…よくもやりましたね!!」

 

 

\ カチッ♪ /

 

 

「えっ?」

 

 

次の瞬間、紅美鈴は爆発した。

「きゃああああああ!!」

 

 

「ねぇ、今のって…」

 

 

今度は博麗霊夢が額に汗を垂らして呟いた。

 

 

「地雷だね……トラップ系はライカが良く使う手だよ」

 

 

だが、紅美鈴は再び立ち上がりライカに向かって走った。

 

 

「まだまだぁぁぁぁ!!」

 

 

\ ズボッ♪ /

 

 

今度は落とし穴に嵌まった。

 

 

そしてライカは落とし穴に次々と手榴弾を投げ込んだ。

 

 

「いやぁぁぁぁぁ!!」

 

 

連続して起こる爆発音と紅美鈴の悲鳴が辺りに響き渡る。

 

 

だが、紅美鈴はやっぱり立ち上がり落とし穴から這い出ようと……した所でライカがさっきの棒きれで紅美鈴をぶっ叩いた…と同時に何かを投げ付けた。

 

 

「きゃああああああ!!」

 

 

紅美鈴は再び悲鳴を上げて吹っ飛び、再度壁を貫き中庭に設置してあった白金製のベンチ(多分、一番高い)に突っ込んだ。

 

 

そして、ライカがさっき投げた物がベンチごと紅美鈴を幾重にも巻き付いた。

 

 

…それは幾つもの吸着爆弾を鎖で数珠繋ぎにした物だ。

 

 

そして、これ迄で一番デカイ爆発を起こした。

 

 

「………………」

 

 

「………………」

 

 

一部始終を見ていた博麗霊夢と魔理ちゃんはすっかり言葉を失っていた。

 

 

立ち上った煙りが晴れた時、そこには無傷の紅美鈴が居た(ベンチは爆砕したが)

 

 

「やってくれましたね…」

 

 

紅美鈴はゆっくりとした足取りでライカに近付く…

 

 

「物凄く痛かったですよ」

 

 

顔は怒りに満ち溢れていた。

 

 

「でも、オイタはここまでです……本気で行きますよ!!」

 

 

紅美鈴からオーラが発せられる……う〜ん、本気にさせちゃったみたいだねぇ〜

 

 

「ライカ…武装2までの使用を許可するよ」

 

 

「了解ですぅ〜」

 

 

そして、ライカの両肩にサブブースターが追加され、その両手に一本ずつレーザーブレードが握られていた。

 

 

「では、行きますよ!!」

 

 

「こっちも行かせて貰いますぅ〜♪」

 

 

二人が激突すると思われた時…

 

 

「いい加減にしなさい!!…何なのよ、この惨状は!!」

 

 

何時の間にか二人の間に1人の女性が立っていた。

 

 

その女性は見たところ、この屋敷のメイドさんみたいだけど……何時の間にそこにいたんだろ?

 

 

それまで何も無かった空間に突然現れたぞ。

 

 

「メリル…あの人の驚異値は?」

 

 

「C+です……ですが現れる直前まで全てのセンサーは察知してませんでした……視覚カメラから画像解析をしましたが、突然現れたとしか言い様にありません」

 

 

む〜、メリルの解析でも解らないのかぁ〜

 

 

「それで、この騒ぎは何なの?…答えなさい、美鈴」

 

 

「咲夜さん、これはその…」

 

 

「僕達はこの屋敷に用があって来たんだけど、このお姉さんが意地悪して通してくれないんだ」

 

しどろもどろに説明を始めた紅美鈴を遮って僕は口を挟んだ。

 

「なっ!?…貴方何を言って」

 

 

「そうなんですぅ〜、この人イチゴパフェを食べながら、とおせんぼしてました〜♪」

 

 

ライカも紅美鈴の言葉を遮って説明した……うん、以心伝心♪

 

 

「美鈴!!…私のイチゴパフェを食べたのは貴女でしたか!!」

 

 

「ち、違います!!…私じゃありませ…」

 

 

「あ〜…私も見たぜ…美鈴が食べるのを」

 

 

魔理ちゃんが畳み掛けた。

 

 

「美鈴!!…ちょっと、こっちに来なさい!!」

 

 

「待って下さい!!…咲夜さん、誤解です!!」

 

 

メイドさんは紅美鈴の言葉に耳を貸さず、紅美鈴の襟首を掴んで屋敷の中まで引きずっていった。

 

 

程無くして屋敷から紅美鈴の悲鳴が聞こえてきた。

 

 

「…良いのかしらね…これで…」

 

 

「面倒が無くて良いじゃん…それとも博麗霊夢はあの人と戦いたいの?」

 

 

…正直、あんな得体の知れない人と戦いたく無いんだけどね…

 

 

「そういう訳じゃないけど…あっ、咲夜が戻ってきたわ」

 

 

「失礼しました、御嬢様が会われるそうです…どうぞ、こちらへ…」

 

 

僕達はメイドさんの案内で屋敷の主の元へ向かった。

 

 

メイドさんの案内で屋敷を通されたけど……屋敷の内装も赤、赤、赤、バカ……メリルじゃないけど目が痛くなりそう…

 

 

そうそう、屋敷の中を歩きながら博麗霊夢に聞いたんだけど、このお姉さん十六夜咲夜って名前でメイド長をやってるんだって…

 

 

さっきの不可解な現象は何でも彼女は時間を止めて現れたと言ってたよ。

 

 

もしかして石仮面被ってその後、第三部でスタンドに目覚めたのかな?

 

 

でも彼女は人間だって言ってたから違うか……となるとカルナマゴスの誓約で時神を呼んで、お尻ぺんぺんして力をぶん盗ったのかな?…うちの師匠みたいに…

 

 

っと、どうやら目的地に着いた様だな、このドアの向こうに屋敷の主が居るんだな?

 

 

「失礼します…霊夢達を連れて参りました」

 

 

十六夜咲夜がドアをノックして呼び掛けた……程無くして中から「入りなさい」と声が聞こえてきた。

 

 

僕達は部屋の中に入った……部屋の中には1人の少女が居た。

 

 

年は僕と同じくらい……いや、ちょっとだけお姉さんかな?

 

 

…想像してたより……ずっと幼いなぁ〜

 

 

「久し振りね、霊夢に魔理沙……そっちの三人は初めましてね…私が紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ……レミリアと呼んで頂戴」

 

 

「うん、解ったレミちゃん♪」

 

 

「ちゃんづけするな!!」

 

 

どうやら僕の呼び方が気に入らないみたいだね……まぁ、別に良いけど…

 

 

「それで貴方達は?」

 

 

「僕はシオン、魔法使い見習いで、この二人の造物主をやってるよ♪」

 

 

「私はライカだよ♪」

 

 

「メリルです」

 

僕達は各々自己紹介をした。

 

 

「そう、解ったわ…それで何の用かしら?」

 

 

「単刀直入に言うわ、この三人をそっちで引き取ってくれる?」

 

 

博麗霊夢は不躾にレミちゃんに言った。

 

 

「断るわ」

 

 

「即答!?…いや、そんな事言わないで引き取ってよ」

 

 

「嫌よ」

 

 

「そんな事言わないで…一銭あげるから」

 

 

「安っ!!…だから断るって言ってるでしょ!!」

 

 

「もう!!…我が儘言わないでよ!!」

 

 

「我が儘はそっちでしょ!!」

 

 

際限無く二人の言い合いは続いた。

 

 

…退屈だなぁ〜、これをずっと見ないといけない訳?………他の皆は二人に気を取られてるな…良し、抜け出そう♪

 

 

僕はコッソリ部屋から抜け出して屋敷の中を徘徊した。

 

 

そして意味も無く、そこらじゅうにトラバサミを仕掛けまくった。

 

 

やがて、僕は本が一杯置いてある広い空間に出た。

 

 

「地下を降りたら変な所に出たなぁ〜……それにしても、ここは何処だろ?…見た感じ図書館っポイけど…」

 

 

僕は何の気無しに本棚から一冊を手に取ってみた。

 

 

「ネクロノミコン……また随分と物騒な本が置いてあるね…」

 

 

僕は更に本棚を見てみた……そこに有ったのは…

 

 

ルルイエ異本、水神クタアト、ナコト写本、無名祭祀書、妖蛆の秘密…等々…

 

 

「悪趣味……どれも一級の禁書じゃん」

 

 

「悪趣味で悪かったわね……貴方、誰?」

 

 

振り返るとそこに1人の少女が立っていた。

 

 

「僕はシオン、一応ここのお客様だよ♪…お姉さんこそ誰?」

 

 

「私はパチュリー・ノーレッジ…パチュリーで良いわ…見て解る通り魔法使いでここの図書館の主よ」

 

 

「魔法使い……じゃあ、僕と一緒だね」

 

 

「…みたいね…もっとも、私は貴方と違って人間では無く種族としての魔法使いだけど…」

 

 

ん?…どういう事だろ…

 

 

「何それ?…種族としての魔法使いって…」

 

 

「…貴方、魔法使いの癖に知らないの?…幻想郷には二種類の魔法使いが居るなんて常識じゃない…」

 

 

あ〜そう言う事ね、そうかこのお姉さん僕が外来人だと知らないから仕方無いね

 

 

「僕はこの世界の魔法使いじゃ無いよ…ここでは外来人って呼ばれてるんだ」

 

 

「ああ、そう言う事ね…解ったわ…この世界には二種類の魔法使いが居て貴方みたいな普通の人間の魔法使いと、さっき言った種族としての魔法使いが居るのよ」

 

 

「…どう違うの?」

 

 

「一番解りやすい違いは寿命よ、私達は人間と比べてずっと長寿よ…私も100年以上は生きてるわ」

 

 

「ふ〜ん、そうなんだ」

 

 

面白い話を聞けたな〜、種族としての魔法使いかぁ〜…

 

 

「それで貴方は何しに紅魔館に来たの?…客と言っていたけど…」

 

 

「用があるのは博麗霊夢の方だよ、僕はついて来ただけ」

 

うん、嘘は言ってないよね♪

 

「それで今、博麗霊夢とレミちゃんが上で話をしてるけど……話しが長くて退屈だから抜け出して来ちゃった♪」

 

 

「そう、解ったわ…じゃあ話しが終わるまで、ここで本でも読んでなさい……貴方なら危険な書物の見分け方が解るみたいだし、好きにここを使って良いわ…」

 

 

「うん、解ったよ…ありがと、パチュリーちゃん…」

 

 

「(パチュリーちゃん?)……じゃあ、何かあったら私を呼びなさい」

 

 

「は〜〜い♪」

 

 

さて、早速図書館の探検だ♪……何か面白そうな本は無いかな〜♪

 

 

「ふん、ふ〜ん♪……んっ?…アッチの方に下り階段が見えるけど…何だろ?」

 

 

良し、行ってみよう♪

 

 

階段を降りると、そこはやたらと広い空間だった。

 

 

そこは上と違って石の床、石の壁、そして沢山の石の柱が聳え立っていた。

 

 

「野球が出来そうな位広いね…」

 

 

僕はこの広い空間を当てもなく、さ迷った。

 

 

暫くさ迷ってると、やたらと頑丈そうな扉の前に出た。

 

 

扉の前に1人の少女が立っていた………って言うか、ここの屋敷少女多すぎ…どんだけ少女が好きなんだよ紅魔館は…

 

 

少女を観察して見ると……黒い服を来て背中には小さなコウモリの羽を生やし、紅美鈴と同じ赤い髪をしていた(もっとも、胸と身長のサイズは大分違うが…)

 

 

少女がこっちに気が付いた。

 

 

「貴方は…誰ですか?」

 

 

「僕はシオン、一応ここのお客様だよ」

 

 

僕は取り敢えず自己紹介をした。

 

 

「そうでしたか……私は小悪魔と言います、所でこんな所に何の用ですか?」

 

 

「ちょっと、道に迷っちゃって……ん?…その手に持ってるのは?」

 

 

小悪魔の手にはお盆があり、その上にはバニラアイスが載っていた!!

 

 

「うわぁ!!…美味しそう!!…(パクッ!!)」

 

 

僕は電光石火でお盆の上に有ったスプーンを取りアイスを一口食べた。

 

 

「うんま〜〜〜♪」

 

 

「な、何をするんですか!!…ダメですよ!!…それは妹様のおやつですよ!!」

 

 

小悪魔が叫んだ瞬間、扉が木っ端微塵に吹き飛び中から(また)1人の少女が姿を現した。

 

 

少女は僕と同じ位の年頃で真紅の服を着込み、その背には宝石の様な羽が生えていた。

 

 

そして、その顔は怒りで満ちていた。

 

 

「フラン様!!…落ち着いて下さい!!」

 

 

小悪魔は慌てて少女を宥めた。

 

 

少女はバニラアイスを見て言った。

 

 

「私のアイス………貴方が食べたのね?」

 

 

「いや、こっちの女の子が…」

 

 

「嘘言わない!!…全部聞いてたんだからね!!」

 

 

チッ……最初からバレていたか…

 

 

因みに小悪魔は咎める様な目で見ていたが、この際気にしない。

 

 

「許さない…よくも私のバニラアイスを!!」

 

ありゃ〜、怒らせてちゃった☆…それにしても、凄い魔力を放出してるねぇ〜

 

 

「良いよ、相手になってあげる☆」

 




ここまで読んで戴いて有り難うございました。


今回は美鈴ちゃんが災難でしたね。

しかし、戦闘(って言うのかアレ?)の描写は難しいですね…途中で何人称視点か解りづらくなったので何回か書き直したのですが…


次回、やっと主人公が戦います、果たして紅魔館の明日は有るのか?
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